剣山から三嶺へ!日本屈指の美稜線歩き!
- GPS
- 17:20
- 距離
- 22.4km
- 登り
- 1,673m
- 下り
- 2,260m
コースタイム
- 山行
- 7:57
- 休憩
- 2:31
- 合計
- 10:28
天候 | 曇りのち晴れ、時々雪 |
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過去天気図(気象庁) | 2022年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
飛行機
名頃のバス停は登山口から国道439に出て左側に5分ほど歩いたところにあります。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
剣山登山口から三嶺取り付きまでは危険と感じる場所はないですが、三嶺に向かうにつれ道が細く、踏み跡が不明瞭になる傾向がありました。三嶺への最後の登りは急な鎖場やザレ場が多く、今回のルートで一番集中力が必要でした。 |
その他周辺情報 | コース上にあるトイレは、リフト西島駅(バイオ、ペーパーなし)、剣山山頂剣山(水洗、ペーパー未確認、超綺麗)、三嶺ヒュッテ(バイオ、ペーパー未確認)の3か所。剣山から三嶺までの間にはトイレが無いので注意。 水場はコース上に点在していますが、危険な場所もあり注意が必要。また、次郎?の中腹にある水場はチロチロっとしか出てませんでした。どの水場の水も直接飲めるとは思いますが自己責任で。心配な方はフィルターを通して使った方が良いです。 剣山登山口には売店・駐車場・トイレがありますが、名頃登山口(三嶺登山口)には駐車場とトイレ以外は何もなかったと思います。 |
写真
装備
個人装備 |
無雪期の標準的なテント泊装備でした。特殊なギアは持って行きませんでした。
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備考 | 全く予想外でしたが、2日目の夜から朝にかけて雪が降りました。積雪2センチほどだったので大丈夫でしたが、結構積もったらテント場で長時間待機する必要があったかもです。5月中旬頃まではチェーンスパイクがあれば安心かもしれないです。 |
感想
GW中は人気の山は絶対に混むと思い、四国まで遠征しました。日本でも屈指の美しい稜線歩きができるという、剣山から三嶺までを縦走することに。
剣山も百名山かつ登りやすい山なので混むことは必至と考え、登山客が減る昼過ぎから登り始めて西島野営場で1泊し、夜明け前から剣山山頂を目指しました。それでも日の出を迎えた剣山山頂は多くの人で賑わっていました。
剣山から1時間程度で次郎?ですが、登山好きなら少なくとも次郎?までは登ることをお勧めします。美しい稜線歩きと、自分が歩いてきた稜線、三嶺に続く稜線を目で見て楽しむことができます。
次郎?から先は登山者がぐっと減って、GW中でも静かな稜線歩きが出来ました。遠くから見ると水平に見えた稜線も、実際に歩いてみると結構アップダウンがあって体力を使います。栄養と水分補給を小まめにとってシャリバテ・脱水症状に陥らないように注意が必要です。
石丸を過ぎたあたりからはさらに人影は減って、ソロだと少し心細さを感じることも。でも、大自然を独り占めしている優越感の方が大きかったと思います。
最終日のバスの時間の事を考えると三嶺ヒュッテまで行くことも考えていましたが、もはやその気力は無く、途中から白髪避難小屋でテント泊することに決めて歩いていました。剣山からは米粒にしか見えなかった三嶺が徐々に大きくなってきたものの、足腰肩はそろそろ限界に。白髪避難小屋が見えた時は思わずガッツポーズをしてしまいました。
白髪避難小屋では時間に余裕があったので、ゆったりと過ごすことができました。頑張って三嶺ヒュッテまで行っていたらきっとバタバタしていたと思うので、結果オーライです。
今回の山行でもう一つ楽しみにしていたのは星空です。夕方までは雲が多めでしたが、眠りについたころから満天の星空に。残念ながら寝ていたの肉眼では見ていませんが、カメラがその素晴らしい星空を捉えていました。
星空チェックのため深夜に仕掛けていた目覚ましで目を覚ましてテントの外を見ると、何と雪がチラホラ。慌ててタイムラプスを仕掛けていたカメラとポタ赤を撤収しました。
その後雪は徐々に強まり、テントの周囲に積もっていくのがテントと地面の隙間からわかりました。あと1時間後には出発しないと余裕をもってバスに間に合わないタイミングでしたが、危険を冒してまで行くことはないと決め、様子を伺いながらテントで過ごしました。
雪が止んだのを確認しテントの外に出てみると、積雪は2センチほど。ご夫婦が同じルートで名頃に向かおうと準備をされていました。そして自分もテントを撤収し出発。予定よりも1時間遅れての出発です。
雪は地面をうっすらと雪化粧する程度で、歩行にはほぼ影響はありませんでした。むしろ昨日とは打って変わった雪景色が見られて良かったのかもしれません。天気は急激に回復し、三嶺に向かう途中で日の出を見ました。
いよいよ三嶺山頂まで続く最後の登りです。予想以上の急登と鎖場とザレ場の連続で、今回のコース一番の集中ポイントです。すぐに息が切れるので、背後の絶景を振り返って小休止。そんなことを5回ほど繰り返していよいよ山頂へ。
山頂に着くとまず三角点が目に入ってきました。そして右手を見れば大絶景が。遠く剣山から3日間かけて歩いてきた稜線が全て見渡せました。感激です。剣山と反対側は石鎚山方面が見渡せます。少し霞んでいましたが石鎚山らしき山も見えました。三嶺ヒュッテ方面は笹の草原が広がっており、その真ん中に見残池が見えます。とても美しく印象的な光景です。
三嶺に向かってくる最中は時折強風が吹いていましたが、山頂に着く頃には穏やかに。バスの時間が気になっていたので、ドローンを少し飛ばしたら三嶺ヒュッテとトイレには寄らず下山開始です。
下山ルートは少しだけガレ場を歩くとすぐに樹林帯に入ります。後はあまり変わり映えのしない景色の中をひたすら下ります。それでも森や苔の緑が綺麗だったり、木々の間から昨日歩いた稜線が時々見えたり、写真はたくさん撮る機会がありました。
さすがGWの真っただ中。名頃から登ってくる登山客と多くすれ違います。剣山の登りと違って三嶺の登りは標高差が1000m近くあるので結構大変だと思います。でもその分頂上に立った時の感動は、剣山より大きいかもしれません。
ようやく名頃登山口に下山。下山後すぐに炭酸飲料を飲みたかったのですが、売店や自販機はなく残念。この後は公共交通機関を乗り継いで夕方の飛行機に乗るので、トイレで入念に汗を拭きとり着替えを済ませました。
名頃のバス停はてっきり駐車場内にあるのかと思っていましたが、駐車場から橋を渡った先にある国道439号に出て左に5分ほど歩いたところにあります。バス停では10人ほどがバスを待っており、その半分は既に山で挨拶を交わした人たちでした。
名頃からいったん剣山に戻り、剣山のカフェに預かって頂いていたキャリーバッグ(本来はレンタカー内に保管予定だった)をピックアップし、すぐに乗ってきたバスで名頃方面へ戻ります。そのまま久保まで乗って、久保で池田バスターミナル行きのバスに乗り換え。本当は阿波池田駅から特急に乗って高知まで戻る予定でしたが、途中で大歩危駅を経由することに気が付き、急遽大歩危駅でバスを下車してそこから特急に乗り換えました。結果、予定より早く高知に戻れ、空港にも余裕を持って行くことができました。空港では地元料理をつまみに地酒を愉しみながら、色々あった今回の旅を振り返りました。
今回の山行は山歩き以外での経験値を上げることになりました。のっけから免許証を忘れてレンタカーを借りられず、高知からどうやって剣山まで向かうのかが最初にして最大の問題でした。そこは後先考えずお金(タクシー)で解決しましたが、三嶺から下山後の帰路をどうするのか?1泊目の西島野営場ではずっと公共交通機関のパズルをしていました。その結果に合わせて山行のスケジュールも柔軟に変更し、結果的には変更後のスケジュール通りに事を運ぶことができました。ここには書いていない細かいトラブルも続いた旅でしたが、その都度乗り越えて無事に下山し帰って来られたことは自分的にとても良い経験になったと思っています。
話しを戻して山行の振り返りですが、やはりテント泊装備を担いでの20キロ超の縦走は想像以上にきつかったですが、それを達成した後の満足度や得られた経験値は大きかったと感じています。今後またどこかの縦走で、きっと役に立つだろうと思っています。今回の山行も記憶に残るものとなるでしょう。
★今回の山行の様子をYouTubeにアップする予定です。チャンネル登録をして頂き、動画のアップを待って頂けたら嬉しいです!
【チャンネル名】槍ヶ岳を夢みて
【URL】https://www.youtube.com/c/YARIYUME
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