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Yamareco

記録ID: 424975
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
奥秩父

まだまだアイゼン必須の瑞牆山と金峰山(久しぶりの森林限界越え!)

2014年04月05日(土) 〜 2014年04月06日(日)
情報量の目安: S
都道府県 山梨県 長野県
 - 拍手
GPS
27:35
距離
14.2km
登り
1,739m
下り
1,738m

コースタイム

(1日目)
7:35 駐車場(準備)
7:50 瑞牆山荘
8:28 富士見平
10:39 瑞牆山頂上 (撮影)〜11:00
12:25 富士見平小屋 (泊)
(2日目)
6:15 富士見平小屋
6:50 大日小屋
7:22 大日岩(分岐)
8:15 砂払ノ頭
8:56 五丈石
8:59 金峰山頂上 (撮影)〜9:15
9:40 砂払ノ頭
10:11 大日岩(分岐)
10:59 富士見平
11:25 駐車場
天候 1日目:晴れ(雲多め)
2日目:曇(小雪舞うことも)のち晴れ
過去天気図(気象庁) 2014年04月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
瑞牆山荘向かいの無料駐車場。ほぼ除雪が完了しています。
コース状況/
危険箇所等
◆登山口〜富士見平
 若干雪が残っていますが、ほぼ土の山道。アイゼンなくても危険なしです。
(瑞牆山ルート)
◆富士見平〜瑞牆山
 ほぼ雪道です。沢に至る巻道まではアイゼンなしでも無理が利きますが、それ以降はアイゼン必須です。完全に氷になっている斜面がチラホラあります。軽アイゼンではちょっと不安。
(金峰山ルート)
◆富士見平〜大日小屋
 尾根の直登部分は雪があまりありませんが、巻道に入って以降は深い雪道です。締まっているため踏み抜きはなし。
◆大日小屋〜大日岩
 大日岩の下部を巻く際に、岩に薄く雪が乗っているような箇所あり。滑ります。下手すると数メートル滑落するような斜面ですので要注意です。
◆大日岩〜砂払ノ頭
 ひたすらの直登。細い木の枝に足やザックをとられないよう。
◆砂払ノ頭〜金峰山
 切り立った尾根道。南側は絶壁ですのでご注意。急斜面のトラバースがあるので滑落注意。アイゼンの利きは十分なので履いていれば安心ですが、アイゼンなしでは進退窮まります。
無料駐車場からスタート。雪はもうほとんどありません。
数台すでに停まっていました。
無料駐車場からスタート。雪はもうほとんどありません。
数台すでに停まっていました。
瑞牆山荘さん。この正面くらいに登山口。
瑞牆山荘さん。この正面くらいに登山口。
始めは雪なんてチラホラにしかないって程度です。
始めは雪なんてチラホラにしかないって程度です。
木の間から瑞牆山。いやあ岩がニョキニョキしてますね。
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木の間から瑞牆山。いやあ岩がニョキニョキしてますね。
樹林帯の中を30分ほどで・・・
樹林帯の中を30分ほどで・・・
富士見平に到着。ここが瑞牆山と金峰山の分岐点。
富士見平に到着。ここが瑞牆山と金峰山の分岐点。
では瑞牆山へ。飯盛山の西側を巻いて沢まで一旦下ります。
では瑞牆山へ。飯盛山の西側を巻いて沢まで一旦下ります。
大岩を木の棒で支えてるこの構図、瑞牆山ではちょくちょく見られます。ここにはベンチがあるので休憩に適。
大岩を木の棒で支えてるこの構図、瑞牆山ではちょくちょく見られます。ここにはベンチがあるので休憩に適。
階段の上はツルツルに凍りついた水たまり。間違いなく滑ります。
階段の上はツルツルに凍りついた水たまり。間違いなく滑ります。
登山道から見上げる大ヤスリ岩。
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登山道から見上げる大ヤスリ岩。
途中の凍った岩登りとかは写真とっていないので省略。頂上は北側に回りこんで登ります。
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途中の凍った岩登りとかは写真とっていないので省略。頂上は北側に回りこんで登ります。
写真撮ってもらいました。風が強いのでバランス崩すと危ないのです。
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写真撮ってもらいました。風が強いのでバランス崩すと危ないのです。
八ヶ岳が青空に映えます!
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八ヶ岳が青空に映えます!
ちょっと雲多いけど南アルプスも見えました。
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ちょっと雲多いけど南アルプスも見えました。
富士山は・・・下だけ(笑)
富士山は・・・下だけ(笑)
上から見た大ヤスリ岩。遠景の甲州の山々の広がりも印象的。
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上から見た大ヤスリ岩。遠景の甲州の山々の広がりも印象的。
翌日登る予定の金峰山。白く輝いてました。黒い突起のようなのは五丈石かな?
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翌日登る予定の金峰山。白く輝いてました。黒い突起のようなのは五丈石かな?
八ヶ岳をバックに山頂標をもう一度。
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八ヶ岳をバックに山頂標をもう一度。
下山中。トンネルに誘い込む矢印が・・・。もちろん潜りましたよ。床面は氷なのでスッゴイ滑りましたよ。
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下山中。トンネルに誘い込む矢印が・・・。もちろん潜りましたよ。床面は氷なのでスッゴイ滑りましたよ。
今夜のお宿に早めに到着。実際、ちょっと早すぎました。
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今夜のお宿に早めに到着。実際、ちょっと早すぎました。
富士見平から眺めた夕方の富士山。
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富士見平から眺めた夕方の富士山。
小屋の明かりはランプ。風情があります。
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小屋の明かりはランプ。風情があります。
朝起きると、うっすら雪が。
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朝起きると、うっすら雪が。
曇天の中、出発。山頂では晴れることを信じて。
曇天の中、出発。山頂では晴れることを信じて。
だんだん雪深くなってきます。
だんだん雪深くなってきます。
大日小屋。素泊まり要予約。
大日小屋。素泊まり要予約。
ガスって来ました!見晴らしはゼロに。
ガスって来ました!見晴らしはゼロに。
砂払ノ頭。ここから切り立った稜線です。
砂払ノ頭。ここから切り立った稜線です。
ガスのため非常に幻想的な風景に。
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ガスのため非常に幻想的な風景に。
霧氷に覆われた低木。
霧氷に覆われた低木。
ちょっと日が射してきました。水墨画の世界です。
ちょっと日が射してきました。水墨画の世界です。
南面は斜面というより崖です。
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南面は斜面というより崖です。
おお、青空が!
ガスが晴れて、五丈石が見えます!頂上まであと少し!
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ガスが晴れて、五丈石が見えます!頂上まであと少し!
吹き払うように山々を覆っていたガスが流れていきます。なかなか感動的な情景でした。
吹き払うように山々を覆っていたガスが流れていきます。なかなか感動的な情景でした。
頂上が見えてくると、急登でもやる気が湧いてきますよね。
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頂上が見えてくると、急登でもやる気が湧いてきますよね。
ダイヤモンド五丈石!
ちょうどいい位置に太陽が来ていました。
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ダイヤモンド五丈石!
ちょうどいい位置に太陽が来ていました。
五丈石には鳥居が付属しています。やっぱり信仰の対象なのでしょうかね。
五丈石には鳥居が付属しています。やっぱり信仰の対象なのでしょうかね。
そしてようやく頂上に!
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そしてようやく頂上に!
展望は真っ白だけどセルフ記念撮影。
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展望は真っ白だけどセルフ記念撮影。
しばらくすると瑞牆山が見えるようになりました。
しばらくすると瑞牆山が見えるようになりました。
山頂標と瑞牆山。
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山頂標と瑞牆山。
東側には国師ヶ岳。
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東側には国師ヶ岳。
南側。山々の名前は良く分かりませんでした。富士山は見えません。
南側。山々の名前は良く分かりませんでした。富士山は見えません。
さて下山。一列に並んだサメの歯のようなピークをたどって行きます
さて下山。一列に並んだサメの歯のようなピークをたどって行きます
なんだかネコの耳のような・・・
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なんだかネコの耳のような・・・
なかなか恐いトラバースもあるんですよ。右側は滑り台のような斜面です。
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なかなか恐いトラバースもあるんですよ。右側は滑り台のような斜面です。
人の頭のような岩。
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人の頭のような岩。
ぐっと下りまして、こちらが大日岩のようです。往路ではガスっていてよく見えなかったのです。
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ぐっと下りまして、こちらが大日岩のようです。往路ではガスっていてよく見えなかったのです。
駐車場まで無事に下山。実に登り応えのある2峰でした。
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駐車場まで無事に下山。実に登り応えのある2峰でした。

感想

 久しぶりに山荘泊まりで2日間山を歩こうと、行ってきました瑞牆山&金峰山。
富士見平小屋のボランティアの方々が駐車場の除雪をがんばってくださったので車でのアクセスも出来るようになってます。ありがたいことです。

 初日はのんびり歩こうと1日目はコースの短い瑞牆山を選択。登山口から富士見平までは雪もほとんどなく急登というほどでもないので、歩き始めの体には助かります。30分ほどで富士見平に到着。

 地図でも確認できるようにここから瑞牆山までは巻道の後、沢に下りるコース。復路でまた登り返すのかと思うとちょっと気が重くなります。沢へ下りる道は柔らかい雪が積もった斜面なのでちょっと滑りやすいです。沢を渡ってからはいよいよ瑞牆山本体。大岩がゴロゴロしているエリアに入ります。一旦融けて再凍結した氷があちこちにあり、場所によっては氷の上に薄く雪が乗っていたりするので滑り止めがないと転倒必至です。岩がちの山ですから転んだだけでも頭を打つ危険が大。すれ違った方の中には軽アイゼンもなしというグループもいましたが、大丈夫だったのでしょうか・・・。

 大ヤスリ岩が見えてから後はけっこうな急斜面です。踏み跡が残りにくいためかトレースが揃わず何本にも分岐していてどのトレースを追ったらよいか結構迷います。私はどうやらハズレを選んだらしくちょっと危ない岩登りルートになってしまいました。下山時には安全なほうに行けたので「登りもこっちを通ればよかった」とちょっと後悔。
 西側からぐるりと北面に回りこんで最後の直登を越えると瑞牆山の頂上です。この日は少し雲が多めでしたが東から南、西にかけて広々とした眺望が得られました。なお、頂上は風が強く足元は岩の表面なのでバランスをとるのにちょっと苦労します。山頂標の裏はすぐに切り立った崖ですから身を乗り出したりすると危なそうです。

 滑らないように慎重に下山して富士見平小屋まで戻ります。のんびり歩いたつもりでもまだ昼過ぎ、午後いっぱいを小屋で贅沢に過ごしました。
 富士見平小屋は実にアットホームな山小屋で、たくさんのボランティアの方々の協力を得て山域の安全に気を配っている様子が伺えました。登山道の赤テープやフィックスロープなどもこちらの方々のご厚意によるものだったようです。それだけに安全に無頓着な登山者にはやりきれない思いがあるようで、山登り初心者の私もそれを聞いて反省しなければならない所いっぱいです。考えてみれば山で登山者を迎える側の方々の生の声を聞いたのって初めてですね。
なお、瑞牆山はゴールデンウィークくらいの時期までは8本爪以上アイゼンがないと危なっかしいとのこと。特にカカトに爪がないと下山時に危ないようです。今後この山域に向かわれる方はご参考に。

 金峰山に向かおうとした第2日、朝起きると予想外に雪が新たに1cmほど積もっていました。空は曇っており日光もどうも弱々しい様子。これから晴れるという予報を頼みにして出発します。途中ちらほらと雪が舞うときもありましたが大日小屋までは危ない所もなく順調に踏破。大日岩の下部の巻き道では一箇所ヒヤリとした場所が。雪をかぶった岩の上に不用意に足を乗せた結果、つるっと滑ってしまったという次第。怪我に至らず本当に良かった。アイゼン履いてても油断は禁物ですね。
 
 砂払ノ頭の後はほぼ森林限界を超えた稜線になります。晴れていれば見晴らしのいいルートなのでしょうね、残念ながらこの日は真っ白でした。岩と雪が織りなす幻想的な景色ではありましたけども。このルート、南側の崖に落ちることはそうそうないとは思いますが、北側の斜面も滑り台みたいなトラバース路なのでなかなか緊張を強いられるルートです。五丈石への最後の登りなんてキックステップで段が作れるか怪しいほどの固い雪面でした。ガッチリと噛みこむアイゼンがまさに心の支えでしたね。

 頂上にいる間、折よくガスが晴れてくれたので小川山や瑞牆山、国師ヶ岳などの眺望が得られました。大快晴の日だったらもっと感動的な光景なんでしょうけどね。今回は青空の下で頂上に立てただけでも大満足です。森林限界以上の山頂は360度の開放感がたまりません。

 下山にとりかかった際に振り返ると、先ほどの山頂はまたガスに包まれていました。やはり運がよかったのかなーと思いながら来た道をピストンで戻ります。順調に下り続けて2時間ほどで富士見平へ、さらに30分で駐車場まで無事に帰還しました。
 2日間でそれぞれ性格の違う2峰の山へ、山小屋での話も聞けて実に充実した山行になりました。日帰りで両方に、なんてこともコースタイム的には不可能ではないでしょうけども、ちょっと今の体力では厳しいかも知れませんね。

 恒例の山バッジは富士見平小屋にて両方の山のを入手。小屋はいつでも開いているという訳ではないので事前確認が必要かもしれません。(宿泊予約してしまえば入手確実ですよ・・・)

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