焼岳断念・乗鞍岳と上高地散策



- GPS
- 04:00
- 距離
- 5.9km
- 登り
- 417m
- 下り
- 405m
コースタイム
- 山行
- 3:24
- 休憩
- 0:36
- 合計
- 4:00
天候 | 6/4:晴れ、6/5:曇り一時晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
雪渓のトラバースが4〜5ヶ所ありますが、雪切りしてあるのでアイゼン・チェーンスパイクは付けなくても大丈夫です。バランス補助にストックを使用しました。 |
その他周辺情報 | 「ひらゆの森」で温泉と昼食。「朴葉味噌定食」は美味しかったです。下山後沢渡に移動してタクシーで上高地入り。大正池ホテルに泊まり、いつもは通過するだけの上高地をのんびり散策して満喫しました。「渡辺画伯」の元気な姿もあり、楽しいお話が出来ました。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
行動食
飲料
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ガイド地図(ブック)
ファーストエイドキット
常備薬
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ストック
カメラ
|
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共同装備 |
ツェルト
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感想
6月4日(土) 晴れ
今回は純子さん、実和さんと乗鞍岳&上高地。そもそもは2月に上高地に来たときに宿泊した山のひだやさんにスコップを忘れてきたので、そのスコップを回収がてらの山行を計画した。
当初の計画は中の湯から焼岳に登り、上高地側に下山して大正池ホテルに宿泊し、翌日明神まで行く、と言うもので2/26に大正池ホテルを予約した。
ところが焼岳の火山性地震が増加したことから5/24に噴火警戒レベルが1から2に引き上げられ登山禁止になってしまった。そこで代案として焼岳の代わりに乗鞍岳に登ることになったのだ。
天気予報は6/4が晴れ、6/5が午前中晴れなので期待しつつ出発。アクアライン、首都高は渋滞はなく、純子さん宅から実和さん宅を経由して相模原愛川ICから圏央道に乗る。中央道も渋滞なく松本ICで降りて1:50にほおのき平駐車場に到着。
先着の車は15台程度。冬はスキー場になる大きな無料駐車場で、トイレもウォシュレットの綺麗なトイレだ。ビールを飲んで2時過ぎに就寝体勢。気温は5℃、シュラフを被って寝る。
5:00起床。気温7℃だがあまり寒くは無い。天気は予報通りの晴れだ。車は30台くらいに増えているが、1,500台収容なのでガラガラだ。コンビニ朝食を食べて出発準備。いちおうチェーンスパイクを持って行く。
畳平行きバスのチケット売り場は閉まっている。始発は6:55だが、6時前からザックが置かれ始めたので我々もザックを並べて待機する。6:20にチケット売り場が開き、券売機でチケットを購入。往復で2,500円だ。
始発の6:55より少し早く6:45に臨時便として第1便が発車した。ザックはトランクルームに入れた。畳平まで約45分。標高約1200mのほおのき平から2700mの畳平まで標高差1500mを一気に上がる。
途中マイカー規制の平湯峠ゲート前駐車場にはたくさんの車が来ている。自転車でヒルクライムをする人達はここが出発点らしい。高度を上げると槍・穂高が見えて来た。
7:30畳平に到着。各施設は7/1からの営業開始なので閉まっているが、トイレは使える。トイレは和式だった。気温は7℃、風が無いので寒くは無い。
県境広場まで登ると八ヶ岳から南アルプスにかけての展望が素晴らしい。富士山が見えないが、どうやらこの位置からは北岳の陰になって見えないようだ。
まずは富士見岳へ。周りを見ると大半の人が富士見岳に登っている。高度を上げると大黒岳越しに槍・穂高が見えて来た。雲も無く素晴らしい。25分で富士見岳(2817m)に登頂。その名の通り快晴の日には富士山が見えるらしいが、今日は見えない。
富士見岳を下り、車道に合流する。この車道は畳平から肩の小屋やコロナ観測所に続いている。このまま雪の無い道で剣ヶ峰まで行けるかも?と思っていたら雪渓のトラバースが登場。チェーンスパイクを着けるか迷ったが、雪切りしてあり傾斜もそれ程ではないのでそのまま通過。
肩の小屋まで4ヶ所の雪渓をトラバースしたが、2ヶ所目がかなりの傾斜で落ちたら止まりそうにないのでストックを出して通過した。ストックがあるだけで安心感がだいぶ違う。
肩の小屋は6月下旬からの営業なので閉まっており、トイレも使えない。隣にある赤い建物は小屋の別棟かと思ったが、東京大学宇宙線研究所の乗鞍観測所だった。
肩の小屋を過ぎると信州側のエコーライン・肩の小屋口から大雪渓を登って来る人が多い。剣ヶ峰近くの権現池の雪が一部融けて「ドラゴンアイ」状態になっている。八幡平のドラゴンアイが有名だが、乗鞍もなかなかだ。実物を見たのはこれが初めてだ。
剣ヶ峰直下に売店だけの頂上小屋があるが閉まっていた。9:50、3026mの剣ヶ峰に登頂。畳平から正味2時間だった。コースタイムは1時間40分なのでのんびりだった。
乗鞍は3回目、純子さんは2回目?、実和さんは初めてでしかも3000m峰初登頂だ。山頂からは槍・穂高、御嶽、白山などの展望が素晴らしい。ここから見る御嶽山は一瞬富士山かと思うほど似ている。
山頂の標識は文字のかすれた柱のみ。3000m峰で観光名所でもあるのでもっとちゃんとした標識があっても良いと思う。
30分ほどのんびりしてから下山開始。頂上小屋は開店していた。下る途中で大雪渓を登って来たスキーヤーやボーダーがとても多い。山ヤより多い感じだ。
11:45畳平着。11:50のバスにギリギリ間に合った。バスは2台で濃飛バスとアルピコバスだった。アルピコは信州側だけだと思っていたが、共同運行しているようだ。
ほおのき平に戻ると駐車場は8割方埋まっていた。朝に比べて雲が出て来たので上高地には急いで行くのはやめて、当初計画通りに「ひらゆの森」で温泉と昼食にした。
ひらゆの森の駐車場は満車寸前ながら停められた。7つの露天風呂を完全制覇した。女湯は9つの露天風呂があり、純子さんと実和さんも全部回ったが、熱くて入れない所もあったらしい。
ランチは施設内のレストラン「もみの木」へ。広くて明るい良い感じのレストランだ。まずはビールで乾杯。もちろん私はノンアル。私と純子さんは「朴葉味噌定食(1,100円)」、実和さんは「焼きカレー」。
朴葉味噌は飛騨高山地方の郷土料理で昔から知ってはいたが、食べるのは初めてだ。甘口で子供の頃食べていた鯛味噌に似ている。この味噌に山菜やキノコが乗っていて、朴葉の上で炙りながらご飯と一緒に食べるのだが、中々に旨い。
ひらゆの森を出る頃には前の駐車場は満車で離れた駐車場に誘導されていた。
上高地へはあかんだなから行くか沢渡から行くか迷ったが、急ぐ必要は無いし、帰りのことを考えたら沢渡の方が良いので、沢渡にした。アルピコタクシーに電話で聞いたら沢渡大橋近くの「梓駐車場」に待機しているとのこと。
梓駐車場は市営第一の隣で、タクシーが多数待機していた。駐車料金は1日700円で2日分1,400円を前払いだった。上高地までのタクシー料金は定額で4,640円だ。
タクシーの運転手さんによると焼岳の噴火警戒レベルが3になると長野側は沢渡から、岐阜側は安房トンネル入口から通行止めになるとのこと。そんな事になったら大変だが、このところ火山活動は落ち着いているらしい。
15:40上高地バスターミナルに到着。天気は快晴、素晴らしい。晴れた土曜日ながらもう夕方なので日帰り観光客は大半帰った時刻なので、河童橋周辺の人出は少ない。
穂高も焼岳もクリアに見えて素晴らしい。河童橋の袂で渡辺画伯が絵を描いていたので、暫く話を伺った。今年86歳になられるとのことで、上高地を描き続けて62年、今年63年目とのことだ。画伯といえば4月末から10月末まで小梨平でテント暮らしだが、一昨年の熊襲撃事件以来ロッジ暮らしだそう。
今はテントも禁止されてはいないが、すっかり快適なロッジが気に入ってしまったそうだ。一緒に記念撮影をさせて頂き、河童橋を後にした。
梓川左岸の遊歩道を大正池に向かう。大正池ホテルに電話をして到着が遅れる旨を伝えると、夕方になり人が少なくなると熊が出没するので気をつけるようにと言われた。
バスターミナルを過ぎると人影も殆ど無くなり、静かな散策が楽しめる。熊に気をつけながら歩いていると森の中に黒いものがいる。「熊か?」と思いきや、黒い服を着た人間だった。あんなところで何をしていたのだろうか?
畳平に下山した頃から膝にやや違和感があり、温泉と昼食の後は気にならなかったが、河童橋から大正池に向かう途中で膝の踏ん張りが利かなくなった。乾徳山の下りでもそうだったので、最近おかしい。
17:30大正池ホテルにチェックイン。部屋は1階の大正池側の105号室。8畳の和室だ。夕食は18時からなので急いで風呂へ。風呂は部屋にも付いているが、3階の大浴場へ。大浴場とはいえ3〜4人で満員になるような中浴場だが、大正池と焼岳が見えて気持ちが良い。
18時から夕食。レストランは2階で大きな窓から大正池と焼岳が見えて良い感じだ。岩魚の塩焼きやビーシチューを始め10品のご馳走だ。生ビールとワインで楽しい夕食だ。たまにはこんな山行も良いものだ。
部屋に戻ると布団が敷かれていた。昨夜はあまり寝ていないので20時過ぎには就寝した。
6月5日(日) 曇り一時晴れ
5:30起床。外に出てみたが寒くは無い。曇りだが焼岳が綺麗に見える。穂高は雲が多い。バードウォッチャーが何人かいた。
7時から朝食。焼岳が見える窓際の席に着く。洋食と朝食が選べるので洋食をチョイス。純子さんと実和さんは和食だ。美味しい朝食だった。
朝食後身支度をしてチェックアウトして出発。天気は次第に回復しており、大正池に映る逆さ焼岳が美しい。昨日行かなかった田代池に立ち寄ったが、誰もいない静寂の田代池は美しい。カモとブラウントラウトがいた。
田代橋からは右岸の遊歩道をウエストン碑に向かったが、なんと今日は「ウエストン祭」当日だった。未だ準備中だったが、記念品の手拭いを売っていたので、コロナ禍で中止になった2020年、2021年も含めた3年分セットを買った。
河童橋に着く頃には穂高側の雲もすっかり取れて素晴らしい快晴になった。これはついている。昨日と同じ場所に画伯の絵があったが、画伯の姿は見えない。勝手に写真を撮らせて頂いた。
今日は明神までのお散歩なので、いつもは素通りするビジターセンターに寄ってみたが、たまには良いものだ。
小梨平のテントは少ない感じだ。噂のフードコンテナがあったので中を覗いてみたが、あまり食料は入っていなかった。開け方は取説を見ると難しそうだが、やってみるとそれ程ではない。
小梨平を抜けて明神方面に少し行ったところで猿の親子に遭遇した。昨日、今日と1匹も見ていなかったが、漸く会えた。
明神館で休憩しながらビールを飲み、それからひだやへ。臨時休業の看板が出ていたが、河童橋から電話で伝えてあったのでCafe do Koisyoに入ると改装工事をしていた。後でHPを見たら6/1-10の期間カフェを閉じていたようだが、宿も休業していたのかは不明。
中にいたご主人に声を掛け、女将さんからスコップを受け取った。4ヶ月ぶりに忘れ物を回収した。これで今回最大のミッションをコンプリートした。それから穂高神社奥宮に参拝し、乗鞍岳の無事と昨日今日の晴天に感謝した。
当初計画では嘉門次小屋で岩魚の塩焼き定食を食べる予定だったが、昨日の夕食で食べたのでパスする。
帰りは右岸の遊歩道で河童橋に向かう。右岸ルートは少し遠回りだが、景色が変化に富んでいるので楽しい。途中insta360 ONE X2を持って撮影している青年がいて沢の中にカメラを入れていた。
防水仕様とはいえ今まで実際に水中撮影はしたことなかったが、思い切ってやってみることにし、岳沢湿原の沢で水中撮影をした。丁度水中にウグイが見えたので、それを狙って撮影した。当然ながらカメラに異常は無く、正常に撮影出来た。これからもやってみよう。
河童橋に着く頃には曇り空になったが、これも「お天気ナビ」の予報通りだ。やはり「お天気ナビ」は良く当たる。
バスターミナルのタクシー乗り場で待機していたタクシーに乗ろうとした時に次にやって来たのが、2月に乗ったBMWの藪田タクシーだった。出来ればBMに乗りたかったが、順番制とのことで写真だけ一緒に撮らせて頂いた。
ランチはいつものみどのロッヂへ。夏なので全員「冷たい山菜とろろ蕎麦」を食べたが、美味しかった。
無数の猫の置物に混じってふんどし姿の人形が6体あるので女将さんに聞くと、池田町(大町の近く)に住む人形作家「直(なお)さん」の手造り人形とのことで、名前は「ふんどし君」。6体それぞれが蕎麦店の仕事をしている。オーダーしたのではなく、たまたまのポーズだそうで、蕎麦打ちの棒だけ付け足したそう。
台座のコメントは女将さんのオリジナルだ。年に1〜2体しか手に入らず、数年掛けて集めたとのこと。ふんどし君は女将さんの大のお気に入りらしく、話題にした事をとても喜んでくれた。帰ってから過去の写真を調べたら、2017年3月には無し、2017年9月に2体、2019年2月に4体、2020年2月も4体、2020年10月に6体で完成していた。
仕上げの温泉は定番の竜島温泉。コロナ禍で人数制限している事もあってか割と空いていた。
帰路は談合坂SAから八王子JCTまでがずっと渋滞で19kmを80分掛かってしまった。圏央道は渋滞無く19:50に実和さん宅、20:15に純子さん宅に着き、自宅には21:25に着いた。
今回は天候に恵まれて素晴らしい山行だった。膝の調子は朝方は問題無かったが、明神に着いた頃から少しおかしくなり、上高地に着く頃にはだいぶヨレて来た。歳のせいか、運動不足のせいか? 最近始めたジム通いの成果は未だ出ていない。
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