八海山トレッキング(二合目in/out)
- GPS
- 09:20
- 距離
- 10.6km
- 登り
- 1,579m
- 下り
- 1,569m
コースタイム
- 山行
- 7:30
- 休憩
- 1:51
- 合計
- 9:21
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
【二合目〜千本檜小屋】 登り専用。急傾斜にかけられた鎖場数多で、危険満載。鎖に頼りすぎず、足置き場を慎重に選び、愚直な三点支持で進むしかない。 【千本檜小屋〜薬師岳】 普通の登山道 【千本檜小屋〜大日岳〜新開道分岐】※私の脚力でちょうど1時間ほど 八海山の核心部であり、とても危険な岩峰群。初心者は2ndの不動岳で折り返すように、という案内板あり。1stの地蔵岳は、進行方向から1分ほど逆走することになるため、立ち寄り忘れないよう注意!。 確かに2ndの不動岳を過ぎると、3rdの七曜岳までの間はもちろん、それ以降もクライムダウン(山側を向いて下りる)でないと下りれないような岩場のアップダウンが続き、一定の技量・経験がないと危険。右も左も切れ落ちた崖で、どちらに転倒してもタダでは済まない緊張感に、最低1時間は耐える胆力が必要。 4htの白川岳と書かれた石碑が実は5thの釈迦岳なのでは?との噂もあり、釈迦岳の石碑は見つけられず。 5thの釈迦岳と6thの摩利支岳の間で鞍部に下り、巻き道と合流し、再びハシゴを使って6thの摩利支岳へ登る。摩利支岳から剣ヶ峰、大日岳は短時間で到達。大日岳から新開道分岐の鞍部までは、八ッ峰で一番長いクライムダウンが待っている。鎖に全体重をかけずに、両足で体重を支えながら、一歩ずつ下りることが肝要! 【新開道分岐〜入道岳】 普通の登山道 【新開道分岐〜二合目】 上部は急傾斜で鎖場・ハシゴも多く、慎重に足の置き場を選ぶ必要がある難所。倒れた7合目石碑あたりからは普通の登山道。稲荷社の木碑がある箇所から90度左に折れて数分進むと、か細い水場の稲荷清水がある。時折砂も交じるが、夏場は大変貴重な水源。浄水カートリッジを持参すれば安心して飲める! |
その他周辺情報 | 魚沼市の薬師温泉(JAF割で100円引かれて550円)にて日帰り入浴! |
写真
感想
6月から毎週のように全国の二百名山巡りをしていて、今週末は未踏の二百名山がひしめく中越地区の越後四山(越後駒、中ノ岳、八海山+荒沢岳)エリアへ♪。Day1は日本酒で有名な八海山へ。田中陽希さんがグレトラ3で辿った最難関の屏風道↑新開道↓というコース取りでチャレンジします。
予報では土日共に晴れで、猛烈な暑さが予想されるため、普段より飲料を多めに持参したつもりが、結果的に足りなくて、今後の夏山シーズン本格化に向けて反省すべき山行となりました。
金曜の終業後、ETC割引の利かない時間帯であることは承知しつつも、睡眠時間確保のため、高速をかっ飛ばして、夜11時頃、登山口となる二合目まで乗りつけます。1台先行車&テントがありました。予報通り星空がキレイで、天の川も見えてました。
翌朝、4時に起床すると、次から次に車がやってきます。私が5時に出発する時点で、私含めて6〜7台停まっていたかな。前夜気づきませんでしたが、登山口の1分ほど手前の路肩が広い所は、空が開けていて、今日登る薬師岳〜八ッ峰〜入道岳が一望できました。
多分この日の4パーティ目として、屏風道コースへ入山します。入山直後に、皆さんのレポで見る渡渉用カゴがありますが、あのカゴを使わないと渡渉できないような天候の日は、この上級コースで八海山を目指すのは危険なのでやめたほうがよいと思います!
入山直後からお花が色々咲いてて、目を楽しませてくれますが、結構なガチ急登が続きます。前半は沢をいくつか越えていくので、給水は容易です。入山から30分ほどでこの日最大規模の腐った雪渓を通過します。結構傾斜がついているので、つぼ足の場合は慎重に進む必要があります。この雪渓上部で1組4名を追い抜きます。
雪渓を越えた辺りから、鎖場・岩場が数え切れないほど現れます。田中陽希さんが水浴びした4合目の清滝は普通にスルーし、上を目指します!5合目過ぎでもう1組1名を追い抜き、この時点で先行者1組2名がいたはずですが、その2名は背中すら見えず、追いつくことはできませんでした(笑)。5合目以降は、右手方面にずっと巻機山が見えます。また、振り向くと火打山・妙高山・高妻山の百名山トリオ、そして未踏の三百名山・米山などが見えます。
7合目の「ノゾキの松」というのは、どこだったのかよくわかりませんでしたが、涸れ沢の巨石を直登する辺りだと思います。この辺から特徴的な花・ヒメシャガが群落し始め、薬師岳山頂部でも多数見かけました。またキバナニガナ、シロバナニガナがそれぞれ咲いてて、モチベーションが高まります。
7合目と思しき、直登が必要な巨石群は赤矢印がペイントされており、途中で右に90度折れるのですが、どうやら登り口を間違えたようで、かなり急な足場も不安定な場所を直登する羽目となり、ここでヘルメットを装着します。草木につかまるも、抜けたら終わりなので、手も足も三点支持を遵守し、特につかまるものは、本当に体重をかけても大丈夫か慎重に調べながら、時間をかけて登ります。どうも道が尽きていることで誤りに気づくも、ヤマレコMapを拡大すると、10mほどで本線に戻れるとわかり、慎重に急斜面をトラバースすると正規登山道に復帰!復帰するや否や、鎖場ラッシュで、やはり屏風道コースは上級者向けと言われる所以がわかります。
仁王像的な石像まで登り詰めると、概ね危険な直登は終わりを告げ、アカモノやウラジロヨウラク、イワカガミ、ゴゼンタチバナなどが現れ、花を愛でているうちに、ほどなく千本檜小屋へ到達します。結局、3時間15分かかりましたが、標準コースタイムは5時間なので、順当なペース配分だったと思います。
千本檜小屋からは薬師岳をピストンします。この稜線に入り、この日初めて中ノ岳〜越後駒〜飯豊連峰〜守門岳と続く、登り口と反対側にそびえる高峰がドーンとそびえ立ちます。特に雪渓をまとった越後四山の盟主・越後駒ヶ岳の存在感は圧倒的で、深田久弥が最高峰の中ノ岳でなく、越後駒を百名山指定したのが、なんとなくわかる気がします。
薬師岳は丸みを帯びた山頂で、先っちょだけ見えている荒沢岳(翌日登頂)を含め、越後四山を一望できるベストビュースポットですねー。山頂部はトンボが大量に飛んでて、害虫はゼロ!トンボ様々です♪。
ほどなく千本檜小屋まで戻り、タニウツギを眺め終わると、いよいよ核心部の八ッ峰へ入ります。剱岳の早月尾根でさえしまわないトレッキングポールを畳み、三点支持しやすい状態で挑みます。数ある高峰へは必ずポールを駆使して登っていますが、ポールを畳んだのは、昨年末の九州・大崩山の象岩トラバース以来です。それほど危険な岩峰だと思います。
八ッ峰というからには8つのピークを経由するはずですが、結論から言うと3つ目の七曜岳(石碑は「五大岳」)は気づかず巻いてしまったようです。また、4つ目の「白河岳」は石碑はあるものの解読不能で、5つ目の「釈迦岳」は4つ目と発音が同じ「白川岳」という立派な石碑があり、中々事前学習していないと、この辺の真相は現地ではわかりません。7つ目の「剣ヶ峰」も石碑はなく(グレトラ3でも、田中陽希さんが困惑していた)、知らないと気づかないうちに通り過ぎてしまうようですね。
結局、1st地蔵岳を起点とすると、8th大日岳を下り終えるまで、私の脚力で休憩込み1時間でした。鎖に全体重をかけずに、足場を確保して、両足に体重を乗せて、鎖は安全のためつかむ、といったスタイルで登り下りしないといけませんね。そういう意味では、久々にハイカットシューズ(スポルティバのトランゴアルプ)を履きましたが、岩場でつま先立ちできるシューズは必須だと思います。
大日岳から下って鞍部に下りると、あとは入道岳へは普通の登山道。再びトレッキングポールを出し、タニウツギ、フデリンドウ、キジムシロ、ニッコウキスゲなどを愛でながら進んでいくと、20分強で八海山連峰の最高峰・入道岳へ到達します。山頂は360度のパノラマビューが待ってて、青空の下、多数の名山がそびえ立ってました。眼前には越後四山の一角、越後駒・荒沢岳(先っぽだけ)・中ノ岳がそびえ、中ノ岳より右には、燧ヶ岳〜日光白根山〜至仏山〜武尊山〜朝日岳〜巻機山〜鳥甲山など、上越方面の山がスッキリ!ただ、灼熱地獄で、山頂でも28℃もありました。ゆえに飲料が不足気味で、途中からセーブし始めたので、後半は足指が攣り気味で、反省点となりました。
入道岳からの戻りで、私は通らない大日岳を見上げると、ロープウェイ組と思しき大量のハイカーが数珠つなぎに鎖の岩斜面に群れており、とっても危険に感じました。剱岳もそうですが、岩場の渋滞は落石リスク、前後のハイカーへの気遣いなど、精神的に疲弊しそうです。やはり、ロープウェイ組が稜線に大量に押しかける前に稜線を通過するべく、二合目を早出するが大事ですね。
新開道ルートは、上部はハシゴや鎖が連続し、これまた危険な登山道です。滑落事故は大体下りで起きるので、慎重に下ります。やはり、飲料が不足気味で、飲料消費を抑え気味に進むので、振り返ると、いつものような力強さが下り時にはなかったような気がします。
カッパン倉なる眺望が開けたスポット(7合目)からは、越えてきた薬師岳〜八ッ峰〜入道岳が一望できます。八ッ峰のジグザグは、本当によくあそこを歩けるなー、という見えっぷりです。
そして、山と高原地図にある「稲荷清水」という水場表記に心躍らせ、飲料消費を抑えつつ下り、ついにその分岐点たる稲荷社という木碑ポイントへ。現地には水場を想起させる表記は一切なく、知らないと絶対に通過してしまいますね。ヤマレコの「みんなの足跡」が、90度左折して、チョロッと伸びて行き止まっており、その道の先が稲荷清水と信じて、ハズレ覚悟で突っ込むと、1,2分で水場があります。ただ、か細くて、500mlペットボトルを満タンにするのに、推定3分はかかるかな。また、時折小さな砂も混じり、決して清流ではないけど、贅沢は言えません。ここで残っていた最後の麦茶200mlほどを飲み干し、水へ詰め替えます。そこまでキンキンに冷えてない(涙)のですが、一応「冷たい」と表現できるほどの温度だとは思います。
そこから登山口までは50分ほど。もはや危険な箇所はなく、黙々淡々と下るのみ。沢音が近づいてくると、ほどなく2合目登山口です。往路5合目で追い越したオジサマが先に下山してて、登山口直下で水浴びしたようでした。その方は熱射病にやられ、千本檜小屋から巻き道で新開道分岐まで行って、新開道を下りて周回したようです。この夏はいつも以上に猛暑につき、そうした自分の体力・飲料に見合った現地での適時適切な判断力が必要ですね。
下山後、大好きな地酒・八海山を調達し、帰京後、冷やで飲むことを決意!見事、1週間後の週末、東京自宅でチビチビと頂きましたとさ(笑)。
Day2 荒沢岳へ続く)
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-4460506.html
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