御来光と花の竜ヶ岳(石榑峠〜遠足尾根の周回+2回も道迷い)
- GPS
- --:--
- 距離
- 15.0km
- 登り
- 1,384m
- 下り
- 1,381m
コースタイム
(コースタイム5時間だが、+道迷い3時間+休憩1.5時間で、9.5時間行動)
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
石榑峠には約8台のスペース。当日は一杯で路肩にも10台は駐めておられた。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・全般:宇賀渓でポイント番号の書かれた詳細地図を入手した方が良い。 または【関連ページ】下で同様の地図をプリントするか(遠足尾根ルートがないが)。 ・魚止滝〜小峠:下のページにもあるが、気軽なハイキングの道ではない。登山道。 No.64分岐では、左の平坦な道ではなく、右を登るべき。燕滝など川へ行く人は左か。 ・長尾滝〜小峠:長尾滝を正面に見て、右手側を登っていく。石に大きく赤い矢印あり。 (山と高原地図2013を見て、滝を正面に見て左手側へ行くと勘違いし道迷い1回目) ・長尾滝(砂山分岐)〜小峠:道迷いで未舗装の工事用林道に出た場合、左側へ行くこと。 (私はこの林道が昔の醜道421かと勘違いして右へ行き、竜ヶ岳下の大ガレ直下まで) (上の地図に記載のルートは手書き。道迷い時の記載ルートは自信なし) 【関連ページ】 http://www.kanko-inabe.jp/tourism/1048/ http://www.kanko-inabe.jp/wordpress/wp-content/uploads/1b38c7bd23c7d616ba86f0cb3eb40562.pdf |
写真
感想
竜ヶ岳は初めて。
maamaさんの山行記録でこの山に興味を持ち、78podoryさんの前日の山行記録を拝見し行くことに。石榑峠の駐車の様子も分かり、Googleのストリートビューでも確認でき安心して行けました。
それまでは、「連休から毎週登っていて、また軽い風邪気味であり、今週こそはゆっくりしよう」と思っていた。
でも、またまた週末に高気圧と良い予報。とりあえず土曜に嫌がる嫁さんと金勝アルプスへ車で上まで行って小1時間の散歩。伊吹山から鈴鹿までよく見えたが、やはり花はあまりなさそう。
嫁さんが日曜は昼前に駅まで車で送って欲しいと言ってる。昼寝して風邪はすっきりした。
迷ったあげく、比較的近い竜ヶ岳へ早朝に、どうせなら御来光を見て、なら石榑峠に車駐めて周回コース と考えた。
石榑峠には一番乗り。三重の夜景が綺麗。月も明るく、そんなに怖くはない。でも熊鈴は鳴らして。
御来光、綺麗な花々、多くの野鳥、気持ちのいい朝の稜線歩きと、なんて素晴らしい山だと、最高だった。遠足尾根から林道に下り、ほぼ終わった気になった。
あと石榑峠までは赤目四十八滝のような観光用の道を軽く登るだけと思っていた。魚止滝を越えた辺りから、そうでもないと分かってきた。
でもポイントごとに地図もあり、川横断時もマークがあって、長尾滝までは問題なかった。
ところが長尾滝から2回も道に迷い、石榑峠までコースタイム45分の所を4時間もかかった。
午前中の早い時間で、天気も良かったので、まだ良かったが、
いずれかが違えば、より遭難へのリスクは増していた。結果的に無事帰れて運が良かった。
登山道でない斜面は、下から見ると登れそうでも、なかなか進まないし、相当体力を消耗する。
また崩れやすい地質で、斜面では軽く乗せた石が崩れ落ちたり、軽く持った木がすぐ折れたりした。
今から考えると、おかしいと思った時になぜすぐ引き返さなかったのか不思議だが、
その時は全体像が分からず、細部で勝手な思い込みや、自分の縮尺で歩いており、過信や気の緩みがあったと思う。
長尾滝からの落ち葉の私の踏み跡に、もし途中まででも間違って入った方がおられたら申し訳ありませんでした。
最後に、なぜ道に迷ったか列挙してみた。
・地図:山と高原の1/50000の地図しか持ってなかった。
やはり国土地理院などのもっと拡大した地図も持ち、常にどの辺りか意識して歩くべき。
ここでは現地でもらえるポイント番号の書かれた地図が良いよう。
長尾滝からすぐの1回目の迷いは、地図での勘違い。
2回目の迷いは、砂防工事用林道が地図に書かれておらず、
あることを知らなかった。(既にルートを外れていたため工事用林道に出たのだが)
・コンパス:それまで整備された道だったので、あえて出そうという気持ちにならなかった。
また小さいビニール袋に入れており、出すには袋をほどく僅かだが手間があった。
やはり要所ですぐ見られるようにしておくべき。
当然だが、方向が違うと歩けば歩くほど、ドンドン本来のルートから離れて行く。
・思い込み:迷いやすいと書かれており、荒れてる道だが、こんなもんかと思い込んでいた。
おかしいかなと思った時は自分を正当化せず、本当か自問自答すべき。1人では特に。
1回目の迷いは、この尾根の上に出れば登山道に出られるはずとの思い込み。
2回目の迷いは、工事用林道を旧国道と思い込み。
「醜道と言ってもよくこんな急な道を造ったし走ってたなぁ。
時間が経って崩壊したとはいえ」と思ってた。
小峠に出たときは「そりゃこれが旧国道やわな」と思ったが、
迷っている時には常識のレベルがかなりおかしくなっていた。
荒れた工事用林道のかなり上部で石榑峠の南側が遠く下方に見え、
2回目の道迷いと分かり再度愕然とした。
表道ルートまで巻けそうか林道を左へ行ってみた。
ガレを見上げると、なんと早朝に上から覗いてた稜線が見え、
大ガレの下に居ることがはっきり分かった。
「そこまで登らな分からんか」と今なら思えるが、
まだ俯瞰でなく蟻の目線で行動していたんだと思う。
疲れ切って帰宅し、国土地理院の地図で工事用林道があることを知り、
「これやー」と愕然とした。
・気の緩み:もうすぐゴールに着くとの気持ちからか、リードを見失っても戻らずに、
とりあえず先へ行ってみようという気になってしまっていた。
時間も早いし、天気も良いし、もし違ってても何とかなるという気の緩みがあった。
やはりリードを見失ったら、すぐ戻り周りをよく観察すべき。
・その後の予定:9〜10時には車に戻るつもりだった。
焦ってはいなかったが、足早にはなっていた。
可能なかぎり山行後の予定は入れない方がベター。
今回のコースタイムでは余裕があったが、頂上の大休憩・花や鳥の撮影・1回目の道迷い
により、気づいたらもう11時前。
AUで電波状態も悪く、「間に合わない」と何とか嫁さんにとメールでき、
「予想どおり。駅まで歩く」との返事。
しかしその時は既に2回目の道迷い中であり、まだ迷ってることに気づいてもいなかった。
・疲れ:1回目の道迷いで疲れ、もうちょっとやし、早く車に戻ってペプシ飲みたい
という気持ちが強くなっていた。 疲れたときほど水分や食料でも取って冷静に。
そうしていたのだが。。。道でない急登は相当体力を消耗する。
・決断:急な斜面を無理して登り下りする程、より戻れなくなってくる。
少しでも早い段階で戻る決断を。
難所がなければ、戻ってみると思っている以上に早く戻れる。
・事前調査:迷いやすいとは知っていたが、もっとインターネットで調べておけば、
よりリスクは下げられたか。
・荒れたルート:長尾滝付近を国土地理院の地図を見ると、
多くのルート(廃道?バリエーションルート?)があるよう。
1回目の迷いでは、最初は落ち葉だが踏み跡のような細い道らしきものをたどっていた。
迷いやすい長尾滝周辺は、もっと行き先板やリードを増やして頂きたい所だが、
台風などの増水時にすぐ荒れてしまうのかな。
工事用林道には、要所要所で「工事用林道」の板や、小峠への矢印があると良いと思う。
工事者用と思うが、明確なリードが2箇所はあり、知らないと正規ルートと思ってしまう。
確か私が工事用林道に出たところの右側にリードがあり、そちらへ行ったような。
人・ツール・環境などいろいろな要因が考えられるが、
とにかく「迷ったと思ったら、すぐ戻る」。
十分に分かっていたつもりだったし、何度もそうしてきたが、
ちょっとした気の緩みや甘えなどで、
なぜかそれが出来なくなってしまう場合があることを学んだ。
自分勝手な行動で、遭難して他人に迷惑をかけないよう、もう一度基本に返って行動しよう。
いつかは竜ヶ岳の山頂で日の出を、と思いつつ何回も登ってるにもかかわらず未だ果たせてません(汗
前日のレポを見ていただいたみたいで恐縮です。
シロヤシオをメインにと思って分岐点などの登山道の写真はほとんどアップしませんでした。参考にならずに申し訳ないです。
No.64ですが以前は右への岩肌にロープが垂れていたので、それで自然と右へ進めたんですがいつしか無くなってます。おまけに「山沿いコース」という看板もクルリと回って直進方向(川沿い、燕滝方面)を指してる時もあるくらいまぎらわしい事になってる時があります。
困ったものです…
・長尾滝
僕も初めてここを訪れた時は長尾滝から先へどう行けばいいか分からず困りました。たまたま他に登山者がみえたので聞く事が出来ましたが誰もいなかったら同じように道迷いしたか引き返したか…(詳細は2012年09月22日(土)のレポ)
山と高原地図は確かに間違っていますね。山と高原地図を見た事がかえって道迷いの原因になってしまってますね。元々ここの地図は大雑把なモノだとは言え、滝マークと登山道との位置関係が逆転してるのはマズいですね。「迷」マークもありますが、この地図こそ「迷う」元凶になってるし。
国土地理院の地図も滝の位置は記されてないし、指摘の通り砂山への廃道となった沢道が記載されているので参考にはなりません。あれでもまだ分かりやすくなった方なんです。最初は赤ペンキの矢印すらありませんでした。
・工事用林道
ここもよく間違われるポイントみたいです。宇賀渓キャンプ場の管理人さんからよく聞きます。長尾滝からルート通りに登って来られた方も砂山分岐を過ぎた後で、あの川原に出ると行き先を見失うみたいです。川原には目印がほとんど無いので…
堰堤を降りてから対岸(右岸)の峠谷へ広い川原を横断しますが川原の木や倒木に目印を付けても流されるという事で抜本的な対策が出来ないのが現状で、宇賀渓キャンプ場では管理人さんが表道を行かれる方に対して迷いやすい旨、説明していました。
宇賀渓キャンプ場でもらえる地図(キャンプ場で配布されている地図は遠足尾根道も金山尾根道も記載されてます)は山と高原地図や国土地理院の地図以上に詳細に川とルートが描かれていて位置関係がつかみやすいです。一部で登山道の流出により現実と異なる部分もありますが他の地図に比べたらよっぽどマシで非常に参考になります。熊谷旧道で迷った時に助けられました。
僕も金曜に大鉢山へ行った時は登山道が無くなってて麓がすぐそこなのに、たった数十mなのに遭難しかけました。後でヤマレコ見たら登山道がなくなってると他の方がレポしてくれてたのに見ておらず、事前調査が全く足りませんでした。
お互い無事で何よりです。
改めて山を甘くみてはいけない、事前調査が大切って事を肝に銘じた次第です。
長文駄文失礼しました。
78podoryさん、分かりやすいコメントありがとうございます!
また前日のレポ、非常に参考になりました。竜ヶ岳のスペシャリストだったんですね。
竜ヶ岳、いい山ですね〜。景色や稜線も素晴らしい!シロヤシオも美しいですね。
今週末もまたまた高気圧に覆われる予報のようで、大勢登られそうですね。
長尾滝、どっちに行こうかうろうろ探していた時、実はちょうど4名ほどのグループが来られ、聞こうかと思ったんですが、滝の方へ行かれたのでまぁいいかと。嫌な予感がしながらも。
初めてで、どの程度荒れた道なのかがよく分からず、砂山への廃道と思われる道を踏んでしまったようです。
長尾滝横の赤矢印に、「小峠」と書いて欲しいですね。
砂山分岐過ぎの堰堤を越えてからは、やはり右岸でしたか。正解を知りたかったので。
左岸を上る際も、これはおかしいぞとは思ったんですが。。。
上の堰堤に、右岸を指す大きな左矢印が書ければ、より分かりやすいよう思います。
また、宇賀渓キャンプ場での地図は、今後のためにも貰おうとは軽く思ってたんですが、キャンプ場へは少し下りないといけないんでパスした次第です。
もらっておけば良かった! 金山尾根道も載っているなら、その地図をHPにアップして欲しいところですね。既にどこかに載ってるのかな?
川沿いの道は、どうしても川が荒れたり、山への巻き道を造って複数ルートが出来たりと、迷いやすいですね。
山を整備しておられる、この山に慣れた方々に、初めて来た者の目線での感想などもお伝えできれば、より迷い難くできるようにも思います。
まぁそれ以前に、人的要因があり、今後に活かさないといけません!
遭難って、こんな感じで何気ないことから始まるんだろうなと思い知らされました。
「おかしいと思ったら、すぐ元へ引き返す」。こんな当たり前のことが、その時の自分勝手な思考回路で出来なくなってしまうことを学びました。
ほとぼりが冷めると、また同じ思考回路で行動してしまいそうなのが怖いです。
大鉢山、拝見しました。私も迷ってた時、同じような感じで登ってました。
こんな時に滑落でもしたらと思うと、やはり1人は怖いですね。
大鉢山分岐は、大鉢山へは行かないようにと、木でとうせんぼの目印を置いてあるんですね。そこに座ったので憶えてます。
行き先板にでも「大鉢山ルート通行止」など書かれたら、より明確かと思いました。
これからもお互い安全登山で。
またどこかでお会いできればいいですね。
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