立山三部作3 雷鳥沢〜剱御前〜別山〜雷鳥沢〜室堂 好展望の山々
富山県
Machapuchare
その他1人 
体力度について
- GPS
- 07:03
- 距離
- 10.9km
- 登り
- 903m
- 下り
- 782m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 5:55
- 休憩
- 1:08
- 合計
- 7:03
歩行距離11km、歩行時間6時間、歩行数24,200歩、消費カロリー2,930Kcal
| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2022年10月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
バス
ケーブルカー（ロープウェイ／リフト）
室堂から13時57分にバスに乗りました。14時47分に美女平に到着、すぐにケーブルカー乗り場に並びましたが、直近の便には乗れず、15時9分発になりました。立山駅到着は15時18分でした。 立山駅前の無料駐車場は相変わらず満車で、川原のほうに自動車が多数停まっているのが見えました。おそらく、そこが臨時駐車場なのでしょう。 なお、往路（立山駅から室堂まで）については、立山三部作2にまとめました。 https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-4741525.html |
| コース状況／ 危険箇所等 |
危険箇所やヤブコギはありません。石畳道や石とコンクリートの階段は、浄土橋＜写真04＞から室堂まで、それ以外は基本、石埋まりや小石がゴロゴロした登山道で気をつければ滑りません。ただし、濡れているときは石畳道も滑りやすそうです。新室堂乗越から浄土橋＜写真04＞へと下る道は、一部木道ですが、濡れていても大丈夫でしょう。 この時期はかなり寒いです。少し厚めの長袖シャツに上着を羽織り、手袋をはめてちょうどでした。真冬に低山に登るときの服装です。ちなみに、この数日後の10月6日には初冠雪を記録しました。 剱御前山＜写真17〜21＞から剱御前＜写真26〜34＞までは岩場が何か所かありますが、すぐに終わります。剱御前小舎から別山北峰＜写真41〜45＞までは、小石がよけられており砂地で歩きやすいです。 剱御前小舎から新室堂乗越への道の途中、標高2,670m辺りのみなぜか同じくらいの高さの岩の集合地帯になっていました。真ん中に黄色いペンキマークがありますが、左端（東）を歩けば楽です。 浄土橋＜写真04＞へ下りる直前に道がわかりにくくなったので、土が見えている所を選んで歩きました。ゴールは見えているので大丈夫でした。 雷鳥沢キャンプ場から室堂へは、石とコンクリートの階段をひたすら上ります。最後に上りなのでしんどいです。 |
| その他周辺情報 | お土産は室堂や立山駅の売店で購入できますが、荷物になるので室堂では限定品の「立山星の雫」＜写真59＞のみにしました。 コロナ対策のため日帰り入浴は休止中の所が多いようで、少なくとも前日宿泊した雷鳥沢ヒュッテ、前々日の千寿荘（立山駅前）ともにダメでした。雷鳥沢ヒュッテは山小屋ですが宿泊客は温泉に入れるのでよかったです。宿泊施設の情報は立山三部作1と2にまとめ、リンクはこの下の感想欄に貼りました。 |
| 予約できる山小屋 |
雷鳥沢ヒュッテ
|
写真
01雷鳥沢ヒュッテ朝食…朝食は6時からのはずが早まって5時40分過ぎになりました。薄味の味噌汁は、なめこやわかめ入りで体が温まります。金時豆の煮物は、甘さ控えめで食べやすかったです。ご飯と味噌汁はおかわり自由で、連れはご飯を2回おかわりしました😮食堂には4組程しかおらず、密は避けられました。
02雷鳥沢ヒュッテ個室の窓より紅葉斜面越しに立山本峰＆真砂岳…8畳程の個室の窓からは、チングルマらしき紅葉の斜面越しに右に立山本峰（雄山、大汝山、富士ノ折立）、その左に真砂岳（まさごだけ）、その手前には雷鳥沢キャンプ場が見えました。これを二人占めとは贅沢過ぎます😍
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03奧大日岳南東尾根…雷鳥沢ヒュッテから出発早々に奧大日岳南東尾根が見えました。手前は2,440m峰、左は2,511m峰、右は2,611m峰で、奧大日岳は奥に隠れて見えません。
04浄土橋より真砂岳＆立山本峰…雷鳥沢キャンプ場の端まで石畳道が続きました。浄土沢（浄土川）に架かる木製の浄土橋の上に連れが立っています。右に立山本峰（雄山、大汝山、富士ノ折立）、その左に真砂岳（まさごだけ）、手前には黄葉斜面、絵になります😊
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05霜が降りたシラタマノキ…石がゴロゴロし、たまに石埋まりもある雷鳥坂を上り始めると、シラタマノキ＜写真12＞などに霜が降りていました。思ったほどは寒くなかったのですが、さすがにこれを見ると体がキュッと縮みました😅
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06ウラジロナナカマド越しに雷鳥坂…ウラジロナナカマドは、葉の先端がナナカマドよりも丸みを帯び、鋸歯は葉柄近くにはありません。オレンジから赤に色づいているのはたいていこれでした。前日の室堂よりも赤くなっていました。
08雷鳥坂より黄葉越しに別山南西斜面…前方に朝日に照らされた黄葉越しに、これから登る別山の南西斜面が見えました。このときは、別山北峰＜写真41〜45＞下山開始早々にガスってくるとは思いませんでした。
09雷鳥坂より奥大日岳南東尾根＆地獄谷＆天狗山＆国見岳…右は奥大日岳東の2,611m峰で、奧大日岳はその背後です。中央より少し左の地獄谷の火山ガスの噴気の手前が雷鳥沢ヒュッテ、左端は国見岳で手前に室堂バスターミナルが見えています。天狗山は地獄谷の背後です。
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14剱御前小舎より薬師岳＆黒部五郎岳＆浄土山＆龍王岳…正確には、剱御前小舎の側の公衆便所と書かれた建物の前です。開けておりベンチがあるのでゆっくり休憩できます。右端に北薬師岳、すぐ左奥が薬師岳、中央最奥は黒部五郎岳です。その右には前日登ったドーム状の浄土山北峰と奥に浄土山南峰があります。左端は龍王岳ですが、この日も渋滞だったかもしれません。
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16剱御前小舎より地獄谷＆天狗山＆国見岳…右手前に地獄谷と雷鳥沢ヒュッテ、その奥は天狗山、左は室堂バスターミナル越しに国見岳、立山高原バスが走る道路も見えています。
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17剱御前山頂上より剱岳＆白馬岳＆唐松岳…ここまで石埋まりや石がゴロゴロしているものの、歩きやすい道でした。頂上直下は岩場で、適当に登ります。前方に大きく剱岳、その右奥には、左から旭岳、白馬岳、剱御前山ピーク標の右に白馬鑓ヶ岳、右端は唐松岳です。
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19剱御前山頂上より旭岳＆白馬岳＆唐松岳＆五竜岳＆鹿島槍ヶ岳南峰…剱岳の右奥をズームしてみました。左から旭岳、白馬岳、白馬鑓ヶ岳、一つ飛ばして天狗ノ頭、唐松岳、五竜岳、右端は鹿島槍ヶ岳南峰です。北アルプスの名峰がずらり😊
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20剱御前山頂上より別山北峰＆南峰…左端に小さく鹿島槍ヶ岳南峰が見えています。そのすぐ右が楽しみにしている別山北峰＜写真41〜45＞、中央が別山南峰＜写真39＞です。
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21剱御前山頂上より真砂岳＆立山本峰＆槍ヶ岳…手前の建物は剱御前小舎です。左奥に真砂岳（まさごだけ）、中央に立山本峰（雄山、大汝山、富士ノ折立）、右奥に見えるのはなんと槍ヶ岳😄前日も何度か見えましたが、いつ見てもテンションが上がります。
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22剱御前山北の岩場…剱御前山＜写真17〜21＞を過ぎると、小さな岩場をいくつか越えます。振り返ってみました。見た目ほど歩きにくくはなく、道も明瞭です。
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23剱御前山北斜面より岩場越しに奧大日岳＆中大日岳…岩場の間には、盆休みに行きたかった大日岳方面が見えました。右手前が奧大日岳、すぐ左奥は中大日岳です。
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24剱御前山北斜面より岩場越しに薬師岳＆国見岳…岩場越しに薬師岳（左）と北薬師岳のツーショット、その右手前に国見岳が見えました。岩肌に光の輪が見えるのが気になります。ブロッケン現象ではなさそうです。しばらく歩くと、石が減ってきたので、歩きながら動画を撮りました。どんどん剱岳に近づいていきます。登りませんが😅
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26剱御前頂上三角点「別山」越しに剱岳…剱御前には標高2,776.8m頂上三角点「別山」があります。これから登る予定の山の名前も別山なのでややこしいです。三角点越しに剱岳が見えています。
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27剱御前頂上より巨岩越しに大日三山…連れには、岩の先端がゴリラの横顔に見えるそうです。岩の右には、右端から大日岳、奥大日岳、中大日岳の大日三山。左には右から浄土山北峰、浄土山南峰、龍王岳が見えています。
30剱御前頂上より源次郎尾根越しに旭岳＆白馬岳＆白馬鑓ヶ岳＆天狗ノ頭…手前は剱岳の源次郎尾根です。背後は、左から旭岳、白馬岳、白馬鑓ヶ岳、一つ飛ばして右端が天狗ノ頭です。
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33剱御前頂上より大猫山＆雲がかかった猫又山…快晴のはずでしたが、剱岳の左には雲がわいてきました。中央少し左寄りの大猫山はまだ見えますが、右の猫又山頂上は雲の向こうです。
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34剱御前頂上より岩場越しに大倉山…これもなかなかインパクトのある岩場です。右端は魚津市と上市町の境界尾根にある標高1,443.2mの大倉山です。最後に360度パノラマ動画を撮りました。
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35別山西尾根より別山北峰＆南峰…引き返し剱御前山＜写真17〜21＞頂上直下で休憩した後、剱御前小舎から今度は東に進みました。左に別山北峰＜写真41〜45＞、すぐ右に別山南峰＜写真39＞が見えました。別山北峰までは、小石が端によけられており、緩やかで歩きやすいです。
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37別山西尾根より剱御前山＆剱御前＆剱沢カール…左端にギリギリ剱御前小舎、その右が剱御前山＜写真17〜21＞、中央少し右寄りが剱御前＜写真26〜34＞です。手前には剱沢カールが広がっています。
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39別山南峰頂上別山神社…周辺はなだらかで開けており、この小さな祠がなければどこが頂上かわかりにくいです。すぐに北峰＜写真41〜45＞に向かいました。地形図の硯ヶ池の北辺りから歩きながら動画を撮りました。
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40別山北東尾根より富士山…目の悪い連れが、うすぼんやり見えるほうを指差して「あれ、富士山だったりする？」はい、確かに富士山です😊ただし、我々以外にはシカトされていました😅
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44別山北峰北東尾根より針ノ木岳＆餓鬼岳＆富士山…左に針ノ木岳、右奥に餓鬼岳、さらに奥にうっすら甲斐駒ヶ岳が見えているようです。中央奥には、富士山😄テンションが上がるのは我々だけでしょうか。
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45別山北峰北東尾根より鹿島槍ヶ岳南峰…このアングルだと、かなり尖って目立ちます。雲の間から頭を出して頑張っていました。下山前に剱御前＜写真26〜34＞や剱岳を動画に撮りました。
46別山北東尾根より真砂岳越しに雲がかかった富士ノ折立…天気は悪化傾向、周辺はまだガスっていませんが、時間の問題でしょう。真砂岳（まさごだけ）越しに雲がかかった富士ノ折立が見えました。立山本峰（雄山、大汝山、富士ノ折立）に登っている方々はショックでしょう。前日に雄山に登っておいてよかったです。
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48イワギキョウ…剱御前小舎まで引き返し、今度は新室堂乗越へと下ります。小石がゴロゴロしているものの歩きやすいのですが、下りが苦手な連れはペースダウン😅わずかに残ったイワギキョウにパワーをもらいました。チシマギキョウとは違い、花には毛がなく、萼が細いです。
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49クモマヒナバッタ…体長は2cm程、胸部背面に「く」の字模様が2つ合わさり、翅が短いのが特徴です。富山県内の高山にいるバッタはこの1種類のみで、ライチョウのヒナの貴重な餌になるそうです。足元をしょっちゅう跳ねているので気になって仕方がなかったのですが、これだけ多ければライチョウに食べ尽くされることもないでしょう😊
55ミクリガ池…雷鳥沢キャンプ場を過ぎると、石とコンクリートの階段上りがほとんどです。休憩はしませんでしたが、連れがさらにペースダウン😅密のミクリガ池畔もガスってこのとおりです。前日に撮影しておいてよかったです。
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56「ゆず庵富山今泉店」贅沢コース1しゃぶしゃぶ用肉…下山後はしっかりカロリー補給ということで、しゃぶしゃぶなどの食べ放題😋黒毛和牛や三元豚ロース、なんこつ入り鶏つみれなどを食べました。ここの黒毛和牛は肉の味が強いほうだと思います。鍋用の野菜盛合せ、海藻とじゃこのサラダなどの野菜は撮り忘れ😅
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57「ゆず庵富山今泉店」贅沢コース2寿司＆惣菜…上段の寿司は、贅沢コース限定の特大炙り上穴子握り、特大炙りサーモンハラス握り、期間限定の炙り金華〆さば、サーモン3種盛りなどです。下段の茶わん蒸しは栗と桜エビ入りでした。とろろそばも風味がしっかりしておいしかったです。
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58「ゆず庵富山今泉店」贅沢コース3デザート＆ドリンク…上段のソフトクリームと季節のシャーベットは、どちらもバナナ風味でした。下段のデザートは期間限定でかぼちゃプリン、秋栗モンブラン、ティラミス大福は中身がミルクとココアの2種類のクリームでティラミス味がしました。
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59ホテル立山限定販売「立山星の雫」…室堂限定販売です。アーモンドにコーティングしてあるのはチョコレートではないそうなので、この時季には溶ける心配はありません。ミルク＆きなこ、ミルク＆抹茶の2種類購入しました。ミルクはかなりミルク味が強く、抹茶もちゃんと風味がしました。きなこは風味が弱めです。どれも甘さ控えめでした。
60立山＆富山名物お土産…立山駅で購入しました。右の「白えび棒」は立山限定販売です。うまい棒のようで、味や食感はカールのうすあじによく似ており、エビ風味はわかりませんでした。左上の「立山遊記」は水まんじゅうで、右はこしあんで甘さ控えめ、左は抹茶あんが抹茶風味のでん粉皮にくるまれ、抹茶風味が強くておいしかったです。左下の「白えび十割煎餅」は、よくあるでん粉の薄いえびせんべいで、みりんのような風味が強く、エビの味はかなり弱めでした。
装備
| 個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下（厚手）
手袋（防水加工）
軍手
雨具
スパッツ
日よけ帽子（フード付き）
雨用帽子
登山靴（防水加工）
靴ひも予備
アタックザック
ザックカバー（防水用）
地形図
コンパス
マップケース
筆記用具
タオルハンカチ
カメラ
飲料水（スポドリ＆茶）
水筒（保温）
非常食（栄養補助食品）
スマホ（地図アプリ使用）
eTrex22x（GPSナビゲーター）
虫よけスプレー
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感想
【剱岳の魅力を間近で楽しむなら剱御前】
立山遠征3日目です。これまでの記録はこちら。
9月29日立山三部作1
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-4741671.html
9月30日立山三部作2
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-4741525.html
午前6時前に雷鳥沢ヒュッテで朝食＜写真01＞を済ませ、個室の窓から立山を見ると＜写真02＞、少しだけ紅葉が始まった立山本峰が美しく見えました。
ヒュッテから雷鳥沢キャンプ場まで石畳道を抜け、浄土橋＜写真04＞を渡りながら立山本峰を望むと、やはり美しい光景が目の前に広がりました。前日、あれだけいろいろな角度から眺めたにもかかわらず、立山本峰はまだ新鮮でした。この橋から標高2,750mにある剱御前小舎まで高度差約500mの登りです。浄土橋から石埋まりや石がゴロゴロしているものの歩きやすい道が続きます。途中でウラジロナナカマドの紅葉なども見られました。
剱御前小舎の側には公衆便所と書かれた建物があり、開けておりベンチがあるのでゆっくり休憩できます。ここに着くと、突然景色が変わります。それまでは室堂平や立山方面の山の景色が主でしたが、姿を隠していた剱岳が目の前に現れました。
剱岳は剱・立山連峰と呼ばれるように、北アルプス北部の立山三山や大日岳と同じ山域にあります。古くは劔嶽、近代は剣岳、そして2,004年からは剱岳という表記になりました。標高は2,999m（三角点は2,997.1m）あり、立山、鹿島槍ヶ岳、唐松岳と並び、日本では数少ない氷河の現存する山です。古来、立山修験と呼ばれる山岳信仰の対象であり、雄山神社の御神体として信仰を集めてきました。
その険しさゆえに明治時代に入っても人跡未踏といわれた剱岳の初登頂は明治40年7月の日本陸軍陸地測量部の柴崎芳太郎たちのはずでしたが、山頂には平安時代のものと思われる錫杖頭と鉄剣が残っていました・・・このことは新田次郎作の『劒岳 点の記』に描かれ、この小説を原作とした映画も作られました。空海が草鞋(わらじ）3,000足を費やしても登頂できなかったという伝説があるほどなので、自分も若い（未熟な）頃は登れる山だと思っていませんでした。現在は多少ロッククライミングのスキルがあれば登頂が可能なようで、連日多くの方が登っておられるようです。なんと言っても、その圧倒的な存在感はこの山域で群を抜いています。
この剱岳の迫力あるシーンを見たいと思い（登らんのかい😓）、剱岳稜線上の南にある剱御前＜写真26〜34＞に向かいました。ちなみに、地図上で標高2,792mとなっている頂上が剱御前山＜写真17〜21＞で、さらにその北にある標高2,776.8mの三角点「別山」があるのが剱御前です。
この剱御前に向かっている間は、常に名峰・剱岳を真正面から見ることができます。剱御前山＜写真17〜21＞のほうが少し高く、ここを過ぎるといくつか岩場を越えます。すぐに終わりますし、歩きにくくはなく、むしろ楽しいです。剱御前まではあっという間でした。
被写体が近すぎず、遠すぎずで、フレーミングしやすいのも剱御前の特徴です。一方、西方面を見ると、大日三山が巨岩越しに見えたりして、これまでとは異なる大日三山の山容を見ることができました。
【剱岳、立山、そして富士山！日本の名峰のパノラマ展望を楽しむなら別山】
剱御前＜写真26〜34＞をピストンした後、剱御前小舎より東方面の別山（べっさん）に向かいました。雄山（おやま）、浄土山とともに立山三山と呼ばれており、霊山立山の北の鎮（しず）と位置づけられています。小石が端によけられており、緩やかで歩きやすい道を進み、先に標高2,874mの南峰＜写真39＞に到着しました。登っている間、剱岳と立山の両名山が常に見えています。また、南西下方には室堂平や地獄谷が一望できます。
頂上には祠＜写真39＞がありました。明治以前の剱岳に登れなかった時代には、別山山頂に剱岳遥拝所が置かれ立山信仰の参拝者が拝んでいたとされていますが、この「別山」は剱御前を指すのでしょうか？どちらからも剱岳が眼前に見えますし、いずれにしても当時は剱岳のアプローチは難しかったのでしょう。
南峰から標高2,880mの北峰＜写真41〜45＞に進みました。北峰頂上に着くと、剱御前からはよく見えなかった剱岳の南東斜面や万年雪がよく見えました。さすがチンネ（大きな岩壁をもつ尖峰）の代名詞になった剱岳の姿です。別山北峰から剱岳の姿を見て、改めてその神秘性を強く感じました。
すっかり剱岳に魅了され、別山北峰をピストンする際に、往路でも少し気になっていた存在感のある独立峰を再度よく見ると、富士山であることを確信しました。かなり遠くにあり、幻影のように映っていましたが、その存在感はやはり全ての山を凌駕していました。前日の雄山からの展望では気がつきませんでしたが、この日の別山からは、はっきりとその姿が見て取れました。今回の立山連峰最後の締めくくりの景観としては最高のロケーションでした。
【立山山行ラストは新室堂乗越経由で室堂平】
別山で感動に浸った後、剱御前小舎を経て新室堂乗越に向かいました。このコースは人が少ないと思っていましたが、意外にもたくさんの人と出会いました。奥大日岳に続く稜線道の割には、長い下り坂が続きました。小石がゴロゴロしているものの歩きやすいのですが、下りが苦手な連れはペースダウン😅標高2,670m辺りのみなぜか同じくらいの高さの岩の集合地帯になっていました。真ん中に黄色いペンキマークがありますが、左端（東）を歩けば楽です。途中、イワギキョウや紅葉が見られたりと、思っていたより充実したコースでした。
新室堂乗越からは雷鳥沢キャンプ場に下りていきました。同じ場所でもたった一日で変化する紅葉シーンに驚きでした。雷鳥沢キャンプ場は、明らかに前日の倍ぐらい人が増えていました。涸沢ほどではありませんが、キャンプ場が色とりどりのテント村状態で、まさに密😅
さあ、ゴールの室堂までもう少しと思っていたところ、前泊した雷鳥沢ヒュッテから延々と強烈な登り返しが続きます。体力が落ちているせいか、地形図で見る印象よりも、はるかにハードでした。石とコンクリートの階段で歩きやすいはずですが、連れがさらにペースダウン😅
ここでライチョウでも登場してくれれば、全ての疲れが吹っ飛ぶはずでしたが、残念ながら、今回は全山行を通じてライチョウに会うことはありませんでした。晴れすぎ、人が多すぎ・・・堂々と人前に現れるわけにはいかなかったのでしょう。ライチョウのいる山域で出会えなかったのは初めてです。彼らの観察は次回の楽しみに残しておきます。
【〆は高齢、いや恒例のグルメ】
室堂バスターミナル（立山ホテル）に着くと、売店でここでしか購入できない「立山星の雫」＜写真59＞を購入し、その後にバス乗り場に並びました。復路はケーブルカーも時間指定はなく、乗りたい便に乗れます。おそらく、この日もケーブルカー、バスともに臨時便が出たのでしょう。13時57分にバスに乗車、14時47分に美女平に到着、すぐにケーブルカー乗り場に並びましたが、直近の便には乗れず、15時9分発になりました。立山駅到着は15時18分でした。立山駅構内で「白えび十割煎餅」、「立山遊記水まんじゅう」、「白えび棒」＜写真60＞を購入しました。
そして、自分たちへのご褒美飯は「ゆず庵富山今泉店」の贅沢コース＜写真56〜58＞にしました。黒毛和牛しゃぶしゃぶ、上寿司など、ゆず庵のすべてのメニューが食べ放題のコースです。2日間で6,000キロカロリー以上を消費していましたので、食べ応えがある料理をチョイスし、最後のディナーを十分に堪能しました。
こうして、3日にわたって楽しんだ立山の旅はグルメで無事締めくくることができました😊
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東の方では富士山はシンボリックな山だし，見えたらうれしくなる気持ちにすごく共感します。自分もそちらに行くとつい探してしまいます。（今年はまだ裾野しか見てません😭）おじゃましました。
いつもsatopan7さんの記録を見て、
見るポイントがとても似ているので、親近感を覚えています。
今後ともよろしくお願いします。
北アルプスには日本百名山のうち15座もあります。
個人的には景観を楽しむ所としてはもっとも好きな山域です。
これら名山15座が今回訪問した場所から全て見えました。
また、富士山が見えたことで、視界の中では日本三霊山がそろいました。
剱岳を含め立山連峰は特に毎月その美しさが変化していくので、
いつも感動させられます。
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