富士山(吉田口ルート〜山頂御来光〜御鉢めぐり〜吉田口ルート)


- GPS
- 16:29
- 距離
- 10.8km
- 登り
- 1,482m
- 下り
- 1,485m
コースタイム
- 山行
- 0:00
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 0:00
- 山行
- 3:31
- 休憩
- 0:09
- 合計
- 3:40
- 山行
- 9:52
- 休憩
- 2:57
- 合計
- 12:49
天候 | 8/12(暴風雨〜暴風)、8/13(暴風〜晴れ〜曇り) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
飛行機
航空機(新千歳空港〜羽田空港) 京急線・山手線(羽田空港〜新宿) 新宿ビジネスホテル宿泊 8/12 富士急バス(新宿駅西口バスターミナル〜富士山五合目) 登山開始 富士山八合目蓬莱館宿泊 8/13 山頂御来光〜御鉢めぐり〜下山 富士急バス(富士山五合目〜河口湖駅) 河口湖ビジネスホテル宿泊 8/14 フジサン特急(河口湖〜大月) JRかいじ106号(大月〜新宿) 山手線・京急線(新宿〜羽田空港) 航空機(羽田空港〜新千歳空港) JR(新千歳空港〜札幌) |
予約できる山小屋 |
頂上富士館
江戸屋
胸突江戸屋
日の出館
本七合目鳥居荘
白雲荘
|
写真
五合目の雲上閣のコインロッカーに旅行鞄を預け、100円でトイレを借り、食事をし、参拝し御朱印を頂き、土産物屋をブラブラして過ごしました。
そして、午前11時に登山を開始しました。
吉田口ルートの入口には警備員さんが立っており迷うことはありません。
ベッチャベチャになってしまい結構、疲れました。
山小屋泊まりは初めての体験。
「蓬莱館」のスタッフは皆さん親切で、濡れたザックカバーやザック、ウェアを丁寧に拭いてくれて、きさくな方々ばかり。
冷えきった身体を、ホールのストーブで温めました。
自分が寝た蓬莱館の寝床は大きな2段ベッドの上段でした。
シュラフが用意されていて雑魚寝。
隣り同士 知らない人がびっちりくっついて寝る感じで、寝返りはほとんど無理。
小学生くらいの子供たちも何人か泊まっておりワイワイガヤガヤ。アイマスクと耳栓は必須。山ガールは濡れたシャツ等の着替えが大変だったようです。
結局、午後7時半には床に就いたのですが、高山病が怖くて深呼吸することに集中しすぎて眠れたのか眠れていないのか笑
カレーライス、ポテトサラダ、ミニトマト、スコッチエッグ。
そして朝食用のお弁当が付きます。
なんと、お茶のお代わりができました。
ちなみにトイレは200円。
初回200円を払えば、後は何度でも無料とのこと。
これに伴いツアー客とツアーコンダクターが打ち合わせしており「午後11時半に山頂御来光を見るため山頂アタックする」とのことでした。
自分もその頃に起きて用意しようと考えてました。
しかし就寝中、物凄い暴風音が何度も蓬莱館を襲ってました。
予定通り、午後11時半頃に目を覚ましホールに出ると、ツアーコンダクターが山頂アタックについて中止宣言をしていました。
その時の蓬莱館付近の風速が約16〜20メートルくらいあったようで、山頂付近はそれ以上が見込まれ危険と判断したのでしょう。
ツアー客全員の安全を任されている者として懸命な判断だったはずです。
それでも、蓬莱館の前にはたくさんの登山客の姿が見え、そんな暴風にも立ち向かっているようでした。
自分も様子見し、結局、午前0時45分に蓬莱館を出発し山頂アタックを開始しました。
この時の服装は、半袖シャツ・長袖シャツ・フリース・ウインドブレーカー上衣、タイツ・登山ズボン・ウインドブレーカー下衣、ネックウォーマー、頭に手ぬぐいを巻きヘッドランプ、登山用グローブ。強風のためザックカバー、ウエストポーチカバーは外しました。
そして、何だかわからないけどやたら辛い。
いくら登っても八合目が終わらない。
八合目〜本八合目〜胸突八合目…名前がちょっと変わるだけで八合目に変わりがない。
全く九合目がやって来ない。
何度も心が折れそうになりました。
頭痛は無いけど、足が前に進まず、少し進んでは休むの連続で、意識朦朧としながらゆっくり進み続け、今、思えば軽い高山病にかかりかけていたのかも。
登山渋滞の波にも乗れないくらいの速度で登り続けました。
無意識で足を前に出し続けていたものの、高山病対策としてとにかく深呼吸だけは念入りに続けました。
写真は本八合目胸突江戸屋前。
上を見たら登山者のヘッドライトが延々と。
まだまだ先がある現実を知り、もう少し頑張ると気力を振り絞りました。
きつかったのは自分だけじゃありませんでした。
登山道の端々で倒れこんでる方々、泣いてる方々、携帯酸素でスーハーしている方々。
山頂に立つという目標は皆が一緒でも、そこへ向かう速度は人それぞれ。
自分のペースを守って登らなければ健康を害しますね。
しかし、九合目を過ぎてから警備員さんが何人か立っておりメガホンで叫んでおりました。
「鎖を掴まないでください。外れて怪我をします!!」とか言っているが外人登山者には通じていないみたいでした。
そして警備員さんの励ましのおかげで登れました。
「休憩地点はここが最後ですよ」「ゆっくり登っても山頂まであと30分!!気合いを入れたら10分くらいですよ。どちらにしても山頂での御来光にはまだ間に合います。みなさん頑張って!!」とか、とっても励みになりました。
この写真は、最後の地点で足が止まった時。
警備員さんに「そこで立ち止まってはダメ!!この鳥居をくぐったら山頂です。ここが目標なんです。さぁ頑張って!!」
この言葉で歯を食いしばって登りきりました。
警備員さん、ありがとう!!
既に体力は限界を超え、暴風が物凄い。
しかも寒気がする。
低体温症の予告を感じました。
下山口に居た警備員さんも「あまりにも暴風なため、ツアー客はお鉢めぐりを中止している。あとは自己責任で」とのことでした。
しかし、北海道から来て、次に富士山に登れる機会はないかもしれない。 日本で一番高い剣ヶ峰を見なければならない。そして、お鉢の反対側にある浅間大社奥宮の御朱印も頂かねばならぬ。
決心しました。
冬山以上の完全装備でお鉢めぐりを開始しました。
山頂価格のトイレ代(300円)を支払い、トイレで着替えをしました。中から半袖シャツ、長袖シャツ、フリース、ダウン、ウインドブレーカー、ネックウォームという重装備。
ダウンの温かさ 恐るべし!!
ダウン必須アイテム。
絶景!!
もの凄い絶景!!
絶句です。
頑張って良かった、無理して良かった。
そういう気持ちになりました。
これで富士山をテレビとかで見ても、あそこのてっぺんに立ったんだと毎回思えるようになりました。
吉田口下山道を通ります。
下山道は途中まで須走口ルートと重複します。
延々と砂利地を下り続けます。
下山もある意味地獄でした。
足の指の感覚がおかしくなりました。
そして砂埃でマスク、サングラス必須です。
何人もの人たちが足をおかしくしてるのが分かりました。
足を引きずっている人、故意に後ろ向きに歩く人。
うずくまっている人。
自分も歩き方おかしかったかも。
感想
本州の山に登るのは初めて、しかもそれが富士山なんだから驚き。
何カ月も前から富士山登山計画を立てていたのに、その直前になって台風11号が…。
丁度、北海道を出発する日あたりに台風が温帯低気圧に変わったにせよ、北海道は暴風域。
飛行機が飛ばないんじゃないかと冷や冷やしていました。
飛行機は飛んだものの、富士山五合目へ向かうバスの道中、既に豪雨。
こんな豪雨の中での登山経験も少なく、単独登頂だったので不安で一杯でした。
でも、ツアーじゃなかったので自分のペースで自由にゆっくり登れたし、団体の誰かに気を使うことなくマイペースで過ごせたので、本当に良い登山ができたと思っています。
ただ、八合目から山頂へのアタックはきつかった。
その後の御鉢めぐりは気力で歩き続けたって感じでした。
北海道在住なので、いつ富士山に登れるか判らないし、もう来れないかもしれないので山頂御来光、山頂での御朱印は何とか得ておきたかったので多少の無理をしましたが、無理して本当に良かったです。
またもや、精神力「折れない心」「ぶれない決断力」を得ることができました。
しかし下山もきつかった。
足の裏の感覚が麻痺するほど 笑
不思議と北海道に戻っても筋肉痛や疲労度は無く、いまだに快適な生活をしています。かなり体力は付いたようだけど、すいすいとは登れなかったですが。
富士山は、見る山で登る山ではないという人がいます。
「富士山に登らない馬鹿、二度登る馬鹿」とかいう言葉もあるらしいです。
確かに、富士山は見た目の美しさとは全く違い、五合目から上は砂利、石、岩だらけの山で植物はほとんどない。それを嫌う人も多いのだろうと思います。
でも、自分は富士山のあの岩肌剥き出しの無骨な感じが好きになったし、噴火口の大迫力、雲海の切れ目から見える下界、剣ヶ峰に立った自負感、富士登山が好きになりました。
馬鹿と言われようと、また機会があれば登ってみたいと思いました。
自分の中では富士山が、とても素敵な山となりました。
なお、御鉢めぐり中に携帯電話が不調となりGPSが狂いました。
地図上では剣ヶ峰にも寄っていないし、真直ぐ五合目まで直下している軌跡になっています。こんな記録 悲しすぎ笑
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