午の最高峰 甲斐駒ケ岳 黒戸尾根〜八丁尾根



- GPS
- --:--
- 距離
- 22.2km
- 登り
- 2,947m
- 下り
- 2,935m
コースタイム
- 山行
- 12:00
- 休憩
- 2:30
- 合計
- 14:30
山頂から先は同行者がいておしゃべりや休憩をしながら歩く。
鎖や梯子など登攀区間は2人なので倍時間が掛かった。
ソロなら18時前には下山していただろう。
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
黒戸尾根 急登で有名な2000m以上も登る尾根ですが距離は長いものの急なところは鎖や梯子で一気に標高を稼げるので意外と登りやすいです。数年前に歩いた時に比べ整備もされ、登山道もしっかり踏まれているように思いました。最近人気?のルートの為かかなり多くの人が歩いているのでしょう。 体力はそれなりに必要。 <駐車場(竹宇駒ヶ岳神社)〜五合目跡> 長い長い樹林帯をひたすら歩く。 ルートは明瞭。危険個所はなし。 下りの時などは横手と竹宇の合流点で進む方向を間違えないよう。 刃渡りなど一見怖そうな場所もあるが、鎖もあり、安心して歩ける。 <五合目跡〜七丈小屋> 梯子や鎖が続く。登って平坦な所を歩くの繰り返し。 きちんと整備されておりルート通りに歩けば危険個所はない。 <七丈小屋〜山頂> ルートは明瞭所々岩場がありますが鎖もあり、ステップも切られているので登りやすいと思います。個人的には一部女性や小柄な方などにはホールド取り難そうだなと思うところがありました。 <山頂〜六合岩小屋> 鋸方面のルートは山頂までの各ルートに比べ極端に踏み跡が薄くなります。 岩場、痩せ尾根の連続です。 こちら方面に入って行ける経験や実力がある方にはそれ程難しいところはありませんが初心者などが単独で進むのはあまりお勧めしません。 六合目の小屋は10名ぐらいは宿泊可。すごく綺麗でした。 確認できませんでしたが小屋から10分程のところに水場もあるようです。 <六合岩小屋〜烏帽子岳> 一応薄い踏み跡と、マーキングは若干ありますが自身でルーファイできるようでないと間違えたら大変。 小屋からしばらくは鋸への縦走路がありますのでそれを辿って、三つ頭から烏帽子方面に進めば尾根を辿って山頂へ行くはずですが、間違ったテープと獣道にに導かれ、少しルート外してしまいました。 尾根をトラバース気味に進み三つ頭を経由せず烏帽子への尾根に取りつきました。 尾根のトップを歩くのが正解だと思います。 ハイマツやシャクナゲの藪漕ぎがあると思っていましたが、適度に刈られていて藪漕ぎはあまりしなくても大丈夫でした。七丈小屋のご主人かな?整備してくれてありがとうございます。 <烏帽子岳〜大岩山> 八丁尾根を歩きます。 山頂付近は岩とハイマツの尾根。 そこから少し急な下りでその後は樹林帯の尾根を進みます。 意外とルートは分かりやすいです。ここから大岩山までが遠い。 最低コルまで下ったら大岩山の手前の岩壁を登ります。70〜80mぐらい? 梯子や鎖、ロープが掛けてありますがほぼ垂直でなかなかスリリングです。 北アルプスとか戸隠とかとはまた違った怖さ。 縦走の後半だった為か疲れもあって大変でした。 初心者は入って来ちゃダメです。 <大岩山〜日向山> 日向八丁尾根を歩きます。 多少のアップダウンはあるものの足元はフカフカで足腰へのダメージは少なく快適な尾根歩きです。鞍掛山付近のカラマツの森もなかなか良い感じでした。 笹の中を歩いて、急な下りを終えると目の前に真っ白な日向山が見えます。 少し登り返して雁ヶ原、山頂へ。 <日向山〜尾白川駐車場> 日向山から矢立石の登山口までは歩きやすいハイキングコースのような登山道です。 登山口からは自身の持っている地図では林道を歩いて下る感じでしたが、林道をショートカットするように登山道があります(途中少し林道に合流します)。 駐車場と神社の間のキャンプ場のところに出ます。 |
その他周辺情報 | 周辺にはいくつか温泉施設があると思います。 一番近く、21時までやっているべるがの湯に入りました。 ちょうど浴槽が一つ故障していたとかで300円でした。 |
予約できる山小屋 |
七丈小屋
|
写真
装備
個人装備 |
ザック(1)
エマージェンシーセット
行動食
非常食
水
ヘッドランプ
雨具
シャツと靴下の替え
手袋
地図とコンパス
雑記帳
軽アイゼン
地図
コンパス
カメラ
携帯
スリング
カラビナ
ロープ8mm×20m
トイレットペーパー
ゴミ袋
|
---|---|
備考 | 水は3L持って行って七丈小屋で2L補給した。 |
感想
お盆明けのお休みで、南アルプスは快晴予報。
例のごとく日帰りですがちょっとしっかり目に歩きたかったのでたまには北部の方にも足を向ける事にしました。
今年は午年なので午の最高峰甲斐駒ヶ岳へ。
甲斐駒黒戸尾根へ向かいます。
黒戸尾根から登ってこその甲斐駒。
前回はテント担いで一日で北沢峠まで抜けてヘロヘロになったっけ・・・。
確か今履いてる靴はその時がデビュー戦だったかな?
今日は荷物も10キロ程度だしスイスイ歩きますよ〜
ただ、黒戸尾根だけだと半日で終わってしまうので、自分に少し課題を設けてみます。4時間で登れたら鋸まで、5時間以内なら八丁尾根での周回。
それより遅ければ力不足って事でおとなしくピストン。(まぁ速さが大事ではないけど自分の歩ける力量目安として。走ったりせずあくまでも歩きで)
明るくなって5時過ぎに駐車場に到着。
準備をして歩き始めます。
駒ヶ岳神社でお参りをして橋を渡って出発!
ここからは長い長い樹林帯の登りです。
今日はとってもいいお天気ですが樹林帯は強い日差しも当たらず、この時間はまだ涼しいぐらい。なかなかいいペースです。笹の平の分岐までは1時間弱。
一旦樹林を抜けて刃渡りのところまで来ると鳳凰の隣に富士山が姿を現します。
刃渡りは危険個所とされていますが、しっかりと鎖もついているし、比較的安心して通れます。ただ雨の日とかは注意しなきゃかも。
再び樹林帯に入り、少し下ると五合目の小屋跡に到着。
少し休憩をしてここから始まる梯子、鎖、ロープなどの多いアスレチック区間に入ります。
大きな岩などが出始めると7合目にあたる七丈小屋に到着。
消費した分のお水を注ぎ足し、今飲む分もすこし頂き(小屋利用者以外は100円)休憩。
小屋前で休んでる方テント場にいた方等と挨拶を交わし、再度出発。
8号目辺りで疲れてきたなぁと思ってたら、息切れもせず軽やかに歩く年配の方に追い抜かれました。速い。
少し雲が流れてきましたが、風ですぐになくなってしまう程度。
ずっと青空と一緒です。
標高が上がるにつれ眺めも良くなります。北岳、間ノ岳、後ろには八ヶ岳が素晴しい眺め。今日は南アルプスで大正解ですね。
11時に山頂に到着。
休憩を抜けば5時間かからずでしたので烏帽子岳に登って八丁尾根からの周回ルートを下る事にします。
山頂で横になったり、写真撮ったり、軽く食事をして一息ついていると先程追い抜いて行ったおじさんが声を掛けてきました。
お話ししてみると少し山にかかわる事もされているようで来年還暦だと言ってましたが強いですね。空木の池山吊尾根2時間で登るそうです。
ボクがこの後のルートの話をすると同行させて欲しいとの事なので、ここから先は2人で歩きました。(一応初心者であればこのルートは同行したいと言っても断りますが、自分よりも早いペースで登れるベテランの方であれば心配いらないでしょう。)
バナナ頂きましたありがとうございます。
鋸岳への細い岩場の尾根は中アの岩稜帯のような雰囲気。
荒れている訳ではないけど地図では破線のルートなので踏み跡も少なく人も殆どいません。この日会ったのは沢を詰めて来た1パーティーのみ。
ボクがルートを確認しながら進み、おじさんがリボンを所々に付けて歩きました。
のんびり歩いた岩の稜線歩きが終わり綺麗になった六合目の小屋で一息つきます。
ここにはソロの女性の方が一人。
昨日は八丁尾根から登ってきたそうで、今日は鋸をピストンしてきてここでもう一泊だそうです。すごいな。今日は小屋貸切かな?羨ましい。
休憩&お話の後烏帽子岳に向けて出発します。
しばらくは尾根歩き。あまり歩かれていないルートとは言え探せばどこかにマーキングや踏み跡があります。が、本来尾根のトップを歩くであろうルートを少しトラバース気味に進むようなマーキングに導かれて歩いているとテープが消えました。
間違ったマーキングか冬季などに使ったヤツかな?
ただ、進んでいる方角は間違いないので地図とコンパスを使ってルートを修正。
ある程度進んでから尾根を直登し三ツ頭はすでに通過し、烏帽子岳へ向かう尾根のルート上に出ました。
結果的に時間はCTの半分で歩けました。
ハイマツの中を歩いて烏帽子岳に到着。
ここからの甲斐駒、鋸の眺めは素晴らしい!
北側から見ると甲斐駒は綺麗な三角錐です。鋸はギザギザで南アルプスにも岩峰があるんだぞってのを主張しています。
三ツ頭から先は地図上にはルートはありませんのである程度自分でルートを考えて歩く必要がありますが、実はうっすらルートがあります。
もちろん初心者が気軽に歩けるルートとは思いませんのである程度経験のある方でないとダメかもしれませんが、薄い踏み跡も、マーキングもあります。
七丈小屋のご主人が整備してくれてるのかな?
ハイマツやシャクナゲの藪漕ぎも現状あまりありません。
烏帽子の稜線から少し下り八丁尾根を歩き小さいアップダウンを繰り返した後、最低コルに出ると大岩山の登りです。
コルの標高が約2200m。大岩山の山頂が2310mなので100m程登るのですがここがほぼ垂直の岩壁。
長〜い梯子や鎖、ロープがあるのでクライミング的なものではないですが、注意が必要です。100mのうち70mぐらいはこの鎖、ロープ、長い梯子で登ります。
穂高とかにあるような岩場の鎖や梯子とはタイプの違う登りです。
歩くペースは結構早いですが、こういうところは一人ずつしかすすめませんので倍時間が掛かりますね。
登りきって休憩。
後半にこれは結構堪えました(^_^;)
遠い遠い大岩山に到着。本当に遠い。
ここからは破線ルートですが、道があるので安心。
落ち葉や柔かい土ででフカフカの尾根を下ります。
しかしおじさん強い。
一応相手のペースを気にして普段よりはゆっくり歩いていますが、それでも10時間以上歩いた後にまだCTの半分ぐらいのペースで歩いてるって言うのに遅れることなくついてこれています。登り返しなんかも全然ヘバらない。
鞍掛山のカラマツのの森が豊かで、足元はフカフカで良かったです。その後の笹が広がる尾根もなかなか。長距離歩きだと後半膝にダメージが来るんだけど、ここは足元が柔かいので膝へのダメージは最小限に抑えられたと思います。
日向山まであと一時間程のところにになってさすがに二人ともペースが上がらなくなってきました。おじさまキツそうです。
時間計算して、明るいうちには日向山を下りられそで一安心。
最期の最期は林道なのでヘッデン歩きも仕方ないかな。
真っ白な雁ヶ原が見えてからの激下りと登り返しがきつかったけど、夕暮れの日向山に到着。甲斐駒、八ヶ岳、歩いてきた日向八丁尾根が綺麗です。
さぁ、一息ついて最後の下りです。
ここへ来てついにおじさまの足が止まりました。
水も切れたので、ボクが少し余分に担いでいた水とゼリーなどのハイカロリーな行動食を分けてあげます。休み休みにはなってしまってぐずぐずの下山ですがヘッデンを付けて歩く事にします。あとちょっと頑張ろうと声を掛けあって歩きました。
最後の林道は嫌だなぁと思っていましたが、ショートカットするように登山道が付いていたのでそちらを下って。何とか尾白川のキャンプ場の前に到着。
そこから5分程で駐車場に到着。
久々にガッツリ歩きました。
そしておじさま強い。
このルートを日帰りで歩ききれる同年代はなかなかいないでしょう。
普段はほぼ完全にソロなので珍しく人と一緒に歩けて楽しかったです。
またどこかの山で!
べるがの尾白の湯の営業時間に間に合ったので汗を流し、のんびりと休憩してから帰宅。
疲れは残っているものの最後は少し余力を残して歩けたので筋肉痛にもならず、森のお陰で膝も痛くならずに済みました(^_^)/
暑くて手袋や長袖を嫌がったお蔭で岩場で指先がささくれ、腕はハイマツや倒木を掃うので擦り傷が結構できちゃいました。こういうのはあまり気にしないタイプですが多少気を使った方が良いですかね(^_^;)
「黒戸尾根だけだと半日で終わってしまう・・・」恐ろしい事をサラッと言う。。
兎に角、毎度毎度凄すぎますよ。
私の二泊三日でしょうね、素晴らしい天気で良かったですね。
ukasekuさんこんにちは
まぁ、体力バカ
それより途中から同行したおじさまの方が凄い
お天気は狙ったのもありますが思った以上に良かったです。
午後は少し雲が出るかなぁ??と思ったんですが暗くなるまで快晴のままでした
ペンギン燕を見ると反射的にレコを閲覧してしまいます(笑
バテバテ・・そりゃそうでしょよ(大笑
にしてもバイタリティーに大拍手です
ご苦労様でした でわでわ
よい子は、参考にしちゃダメよ!ダメダメ!
uedayasuji さんこんにちは
まぁ相棒はボクの顔隠すために連れてる訳じゃないからいつも通りのこのスタイルで行きます
ソロならもう少し楽だったけど同行者を気遣いながらペースを考えて登るのはやっぱり大変ですね。でも大変な部分もありましたが、疲れてきた時励ましあって歩けるのは良いですね。最後は二人で「後ちょっとガンバ!」って言いながら歩きました。
良い子は・・・真似しちゃダメですね
でわでわ
mamepyonさん、こんばんわ。aigoeと申します。
昨日七丈小屋水場でご挨拶させて頂きました。ペンギンちゃんを見ていたら声かけしてたと思うのですが、気付きませんでした。それにしてもすごいロングコース・・・
aigoeさんこんにちは
七丈小屋で水飲んでる時にご挨拶した方でしょうかね?
相棒は外に出てましたがお会いした時はザックの中に入った後だったかな?
この日は晴天の甲斐駒が楽しめて良かったですね
黒戸尾根にもう一山二山足したルートなのでロングで難度も高いルートにはなりますが、静かで楽しく歩けました
こんばんは。
TJARの日記を拝見しましたが、mamepyonさんとご同郷で同年齢(一つ違い?)の望月選手の走りとダブリました。
さりげなさがすてきです。
mmgさんこんにちは
いや〜将悟さんには何度かお会いしてますが足元にも及びません
彼ならボクの半分ぐらいの時間で駆け抜けてしまうでしょう。
爽やかで強くて格好イイです。
黒戸だけならもうちょっとCoolに歩けたかもですが、さすがにそこに難度の高い山をくっつけちゃったのでバテました
一日違いでこちらからでしたか(^^ゞ
しかし一日で周回だなんて凄いですね\(◎o◎)/!
おそれいります・・・
この日は展望も良かったんですね〜
羨ましいです(^_^;)
アスレチック楽しそうだな(^ム^)
こちらからでした(^_-)
甲斐駒は黒戸からの方がアクセスも簡単だし一年中登れるので殆どの場合こちらからです。
北沢峠をBCにする場合は伊那から入りますが・・・。
お天気は素晴らしかったですよ〜一日中ずっと晴れてて、で、暑い時間帯は標高の高いところにいる時間長かったので快適でした
ルート的には黒戸尾根が表参道なので機会があれば是非日本一の登りを!
まだ午さんは登ったことがないので、光も片付いたしそろそろ…
とも思うんですが、すごいコースを突きつけられてしまいましたね〜(^_^;)
そしてmameさんの足に食らいついていくおじさまも素敵です!
noster さんこんにちは〜
黒戸尾根でおじさまに抜かれた時さすがにちょっとびっくりでした
さすがにその後のルートはおじさま一人では歩けないから連れて行ってもらえてありがとうとお礼を言われましたが、ボクが手伝ったのはルーファイとペースの管理水や食料を少し分けてあげた程度で歩くのはご自身の力ですのであのご年齢でこんな長くて険しいルートを踏破できるのはすごいなぁと思いましたよ。
甲斐駒良い山ですよ〜
南アルプスの中では少し他の山とは雰囲気の違う花崗岩の山で格好イイです。
VRはともかくとして、登るならやっぱり表参道である黒戸尾根がイイですよ
白根三山か鋸岳か、迷って奈良田に行きました。
しかし、siriusさんもたしかやっていましたが、
日帰りで…
今の俺ならツェルトで二日欲しいです。
ペンタもおじさんもよく着いていきました!!凄いな。
日向山はお昼寝ポイント高いですよね♪
ホントにお疲れ様でした。
いつかは日帰りで…
よい子は地図に載ってる道を日数を掛けて歩くからこれを真似したい時点でよい子じゃありません
よって、makasioさん 、ぺんた、付いてきたおじさんはよい子じゃないです(笑)
まぁ、このルートはロングだし険しいところもあるけど、早立ちもできるし6合目に避難小屋あるし、黒戸尾根は整備されてるしちゃんと計画的に歩けば体力と経験さえあれば歩けると思います。難度は少しだけ高くなるけど体力的には白根三山の縦走に時間制限が無い感じだと思えばいいんじゃないかな。
鋸もいいですよ〜
南アルプスでは数少ないアルパイン気分が味わえる山。
その名のとおりギザギザした山容がかっこういいです
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