初登山に雲ノ平へ
- GPS
- 160:00
- 距離
- 78.8km
- 登り
- 5,754m
- 下り
- 6,405m
コースタイム
- 山行
- 10:25
- 休憩
- 0:35
- 合計
- 11:00
- 山行
- 0:00
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 0:00
- 山行
- 6:55
- 休憩
- 1:05
- 合計
- 8:00
- 山行
- 6:05
- 休憩
- 0:35
- 合計
- 6:40
考えるべきことがたくさんあるのだと実感しました。
天候 | 晴れ/曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
急な坂ぐらいでしょうか… |
その他周辺情報 | 寒かった。 |
写真
装備
備考 | カイロがあればもっと快適だったかも。 |
---|
感想
小学5年の夏です。2泊3日で菅平高原に行きました。その年は冷夏で、3日間の行程中、2日が雨で何もできず。全く楽しくありませんでした。
しかし、最終日は晴れて、牧場から北アルプスの峰々を見せてくれました。青空に映える白い山脈。ただただ、綺麗でした。
それ以来、「いつかあの山に入りたい」と思うようになりました。
あれから11年。
行きたい行きたいと思うだけで、お金とタイミングの問題で実行できず、ずるずると大学生になってしまいました。
北アルプスを知り、さらにその最深部「雲ノ平」が憧れの的になって、書籍を漁ったり、しょっちゅう画像検索にかける日々。
気付いたら、実質的に人生最後の夏休みを迎えてしまいました。来年は終活で潰れるので。
「今しかない…!!」
いくら貧乏大学生でも、実家暮らしなので、なんだかんだでお金は貯まります。時間こそ、今しかつくれません。経験値が、少し気がかりでした。ザックを背負って登山靴を履いて行う本格的な登山が初めてにもかかわらず、いきなり雲ノ平へ向かうのは無謀と言われていも仕方ありません。それでも、行きたいという思いが勝り、実行に移してしまうのでした。
夏休み最後の週を空けて、神保町に通って道具を揃えて、あらゆるメディアを使って勉強をして、夜行バスで北アルプス・雲ノ平に向かうのでした。
初日は、昼までよく晴れていました。
青空を穿つ槍ヶ岳を眺めながら、かなりのペースで進みました。チングルマ、ナナカマド、ハクサンフウロ。憧れだった高山の風景に気持ちが昂りました。ここまではよかったのです。
まともに休憩もとらずに、一気に双六岳に至る稜線に上がった結果、寝不足も祟り頭痛と吐き気に襲われることに。これって高山病ですよね。雲が出てきて気温も下がってきました。
何も食べないわけにはいかないと、双六小屋で牛丼を流し込みつつ1時間休憩をとって、三俣蓮華の巻き道を使って三俣山荘へ。ここで止めておけば、もっと楽しく歩けたでしょう。この巻き道のコースタイムは、地図では2時間くらいと記されていました。しかし、疲れのせいか3時間以上かかってしまい、小屋に着いたのは17時を過ぎてしまいました。
ジビエシチューを食べたことと、テーブルが一緒になった社会人のきれいなお姉さんのことは覚えていますが、その後小屋でどう過ごしたかはよく覚えていません。おそらく爆睡していたのでしょう。
2日目。
正直、全日の体調からだいぶ気持ちが下がり、このまま怠いようなら雲ノ平は諦めようと考えていました。しかし、頭痛も吐き気もだいぶ収まり、何より美しい朝焼けが励みになりました。緋色に染まる空と、槍のシルエット。朝食を取り、全日の反省を踏まえつつ目的地に向かうことにしました。
黒部の源流を越え、崖と言ってもいいような岩の急坂を登れば、雲ノ平・日本庭園に到着です。ハイマツと苔と岩の風景。京都の龍安寺を思い出しました。
三俣から3時間。雲ノ平山荘に着きました。この旅の目的地。とても嬉しかったです。早めに入れてもらえ、そして寝ました。爆睡しました。
12時ぐらいに目が覚め、疲労はだいぶ取れました。質のいい睡眠だったのでしょうね。荷物を置いて、雲ノ平をゆっくり散策しました。曇っていましたが、ガスが掛かっているわけではなく、遠くまで見渡せました。夕方、雲の間から日が射したとき、雲ノ平が黄金に染まりました。行ってよかった。
3日目。
前の晩は、ホットカルピスをつくってもらい、食堂でジャズに合わせてスライドショーを観て過ごしました。大雪渓の燗を頂きたかったのですが、格好付けて二日酔いになっても面白くないので、そこは我慢しました。お酒大好きなんですけど、とても弱いのです。
この日はこれまで歩いた道を戻るコース。下りがメインになりますが、ヘロヘロになりながら歩いた道をリベンジです。
朝日に照らされる雲ノ平が名残惜しかったです。もう一泊したかったなあ。
三俣の巻き道に差し掛かったとき、雨が降りそうでしたが結局降らず。今回は気分よく山腹の風景を楽しみながら歩けました。
出発前はわさび平まで一気に下る予定でしたが、明日もあるし、初日に見た槍と穂高が印象的だった鏡平でストップすることにしました。池の畔で大の字に寝そべって眺めた星空は、きっと死ぬまで覚えていることでしょう。宇宙から星を浴びている感覚を覚えました。
4日目。
霜が降りていました。つまり、寒かったです。多めに防寒着を持って行って正解でした。この時期の高山は、日がないと東京の真冬並みの気温という印象を受けました。
あとは、上高地のバスに乗るだけ。最後にわざわざ上高地を選んだのは、東京に帰るバスがその日は上高地からしか出ていないというのと、上高地が好きだからという理由から。一昨年の夏に訪れてから、すっかり上高地ファンなのです。
鏡平から新穂高。西穂山荘から上高地。1000mのダウンヒルを、6時間で2回行いました。最後だからいいかーと思い、無茶しました。もちろん、集中して下りましたよ。
12時10分、初めての山旅を終えました。
手探りで過ごした4日間でした。体調が悪い上に天気も悪かったら、きっと無事の帰宅を優先して途中で引き返したでしょう。いや、そのような判断がしっかりできたか、疑わしいところです。今回の反省点です。
しかし、たくさんの方々に支えられつつ、結果的に成功することができ大変嬉しく思います。雲上の楽園への旅は、確実に私という人間を大きく、豊かにしました。
どんな形であれ、今後も山にかかわっていきたいです。
次はどこに行こうかな、、、
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