白山白川郷ホワイトロードの冬季通行止めゲートからスタート。道路上の雪は激モナカでスノーシューがひっかかり歩きにくい。
1
白山白川郷ホワイトロードの冬季通行止めゲートからスタート。道路上の雪は激モナカでスノーシューがひっかかり歩きにくい。
深い積雪に埋もれた無人の中宮温泉ビジターセンター。
1
深い積雪に埋もれた無人の中宮温泉ビジターセンター。
わかっちゃいたけど,雪崩デブリによる片斜面多数。しかも雪崩に磨かれてカチカチで,通過時はいちいちアイゼンに履き替えなければならず煩わしい。かと言って,万一足を滑らせれば眼下を流れる蛇谷まで一直線なので,慎重に進んでいく。
3
わかっちゃいたけど,雪崩デブリによる片斜面多数。しかも雪崩に磨かれてカチカチで,通過時はいちいちアイゼンに履き替えなければならず煩わしい。かと言って,万一足を滑らせれば眼下を流れる蛇谷まで一直線なので,慎重に進んでいく。
シリタカ谷の滝。意外に凍ってなかった。
1
シリタカ谷の滝。意外に凍ってなかった。
やっと目の前に登路とする予定の行者尾根(仮称。岩底谷の左岸尾根)が現れた。激モナカやら片斜面の通過やらで,かなり時間を食ってしまった…。急がねば。
1
やっと目の前に登路とする予定の行者尾根(仮称。岩底谷の左岸尾根)が現れた。激モナカやら片斜面の通過やらで,かなり時間を食ってしまった…。急がねば。
岩底谷の滝。この滝から行者たちが尾根伝いに稜線に上がり,仙人窟まで行っていたらしい。この滝は行者たちの沐浴潔斎,あるいは滝行の場だったのかもしれない(想像)。ただ,滝のところから直接左岸尾根に取り付くのは,凄い岩壁で至難に見えるが…。
3
岩底谷の滝。この滝から行者たちが尾根伝いに稜線に上がり,仙人窟まで行っていたらしい。この滝は行者たちの沐浴潔斎,あるいは滝行の場だったのかもしれない(想像)。ただ,滝のところから直接左岸尾根に取り付くのは,凄い岩壁で至難に見えるが…。
地形図から予想していたことではあるが,尾根末端は物凄い岩壁に囲まれている。本当に無事取りつけるだろうか…。
1
地形図から予想していたことではあるが,尾根末端は物凄い岩壁に囲まれている。本当に無事取りつけるだろうか…。
橋を渡ってすぐの斜面から取り付こうと考えていたが…,よしよし,急斜面だがロックシェッドの脇から何とか行けそうだ。
5
橋を渡ってすぐの斜面から取り付こうと考えていたが…,よしよし,急斜面だがロックシェッドの脇から何とか行けそうだ。
おさるさん。ちょうど登ろうとした斜面上にいて,近づいても逃げずに毛づくろいなどしている。あまり人を見たことがないのだろうか?
6
おさるさん。ちょうど登ろうとした斜面上にいて,近づいても逃げずに毛づくろいなどしている。あまり人を見たことがないのだろうか?
ロックシェッドの脇から落石ネットを掴んで這い上がり,尾根に取りつく。登れば登るほど斜面は傾斜を増し,雪壁状に。強い日差しでぐずぐずになった雪を慎重に踏み固めながら,ピッケルを深く差し込んで登っていく。
0
ロックシェッドの脇から落石ネットを掴んで這い上がり,尾根に取りつく。登れば登るほど斜面は傾斜を増し,雪壁状に。強い日差しでぐずぐずになった雪を慎重に踏み固めながら,ピッケルを深く差し込んで登っていく。
と,岩峰が出現。灌木を頼りに右から巻くように越える。
2
と,岩峰が出現。灌木を頼りに右から巻くように越える。
岩峰を越えてほっとしたのも束の間,さらに巨大な第二の岩峰が! おいおい,さすがにこれは無理だぞ…。まさか敗退か?
2
岩峰を越えてほっとしたのも束の間,さらに巨大な第二の岩峰が! おいおい,さすがにこれは無理だぞ…。まさか敗退か?
と,岩峰の一角に雪の付いた部分が見つかった。と言っても,斜度は50〜60°ほどでかなりの急斜面。下は谷底まで切れ落ちている。登った先の状況も分からないため,少し逡巡したが,アイゼンを装着し,意を決して取り付く。
3
と,岩峰の一角に雪の付いた部分が見つかった。と言っても,斜度は50〜60°ほどでかなりの急斜面。下は谷底まで切れ落ちている。登った先の状況も分からないため,少し逡巡したが,アイゼンを装着し,意を決して取り付く。
スカスカの薄い積雪の下の岩にアイゼンをガリガリ言わせながら,雪の下からブッシュを掘り出して掴んだり,ピッケルを泥壁に突き刺したりしながら,あの手この手でじりじり登っていく。
2
スカスカの薄い積雪の下の岩にアイゼンをガリガリ言わせながら,雪の下からブッシュを掘り出して掴んだり,ピッケルを泥壁に突き刺したりしながら,あの手この手でじりじり登っていく。
登り切った…。谷底までかなりの高度感。これらの岩峰を乗り越えることも,往時の行者たちにとっては修行の一環だったのかもしれない。行者たちの登ったルートも,今回と同じだったのだろうか? 気になるところだ。
4
登り切った…。谷底までかなりの高度感。これらの岩峰を乗り越えることも,往時の行者たちにとっては修行の一環だったのかもしれない。行者たちの登ったルートも,今回と同じだったのだろうか? 気になるところだ。
岩峰の上に立つと,ようやく真っ白な白山北方稜線のスカイラインを目にすることが出来た。
1
岩峰の上に立つと,ようやく真っ白な白山北方稜線のスカイラインを目にすることが出来た。
そこからは,これまでの峻険な悪場が嘘のような,穏やかで美しい尾根が続く。立派なブナやミズナラも多数。
2
そこからは,これまでの峻険な悪場が嘘のような,穏やかで美しい尾根が続く。立派なブナやミズナラも多数。
この尾根を修行の場として登り降りしたかつての行者たちは,これらのブナの木をどんな思いで眺めたのだろうか。
2
この尾根を修行の場として登り降りしたかつての行者たちは,これらのブナの木をどんな思いで眺めたのだろうか。
1
0
おおっ,あれは笈ヶ岳(右)とシリタカ山(左)!
7
おおっ,あれは笈ヶ岳(右)とシリタカ山(左)!
厳冬期特有の,真っ白な笈ヶ岳だ。
3
厳冬期特有の,真っ白な笈ヶ岳だ。
やっと白山北方稜線のピーク(P1646m)が見えてきた。
1
やっと白山北方稜線のピーク(P1646m)が見えてきた。
傾いた雪庇に縁どられた美しい尾根。
2
傾いた雪庇に縁どられた美しい尾根。
登ってきた行者尾根を振り返る。
1
登ってきた行者尾根を振り返る。
振り返れば,いつの間にか白山の眺め。
4
振り返れば,いつの間にか白山の眺め。
右手には国見山が美しい。
2
右手には国見山が美しい。
P1646を左手に巻くように稜線に出る。
4
P1646を左手に巻くように稜線に出る。
ところどころ昨日の雪の霧氷が残っていた。
1
ところどころ昨日の雪の霧氷が残っていた。
白山北方稜線に出た。
3
白山北方稜線に出た。
この辺りの稜線は雪庇の造形が美しい。
4
この辺りの稜線は雪庇の造形が美しい。
連続する巨大な雪庇。
6
連続する巨大な雪庇。
1
美しいがちょっと恐ろしい。
5
美しいがちょっと恐ろしい。
白亜の稜線を何度も振り返って眺める。
3
白亜の稜線を何度も振り返って眺める。
国見岳から三方岩岳にかけての稜線。
3
国見岳から三方岩岳にかけての稜線。
あの雪庇は大きいなぁ。
2
あの雪庇は大きいなぁ。
白山の眺めを背に登高を続ける。
1
白山の眺めを背に登高を続ける。
仙人窟岳のたおやかなピークが近づいてきた。
2
仙人窟岳のたおやかなピークが近づいてきた。
仙人窟岳に到着。美しい雪庇に縁どられた稜線の高みにある純白の広い台地,訪れる人の少ない大好きなピークだ。背景は白山。
3
仙人窟岳に到着。美しい雪庇に縁どられた稜線の高みにある純白の広い台地,訪れる人の少ない大好きなピークだ。背景は白山。
ここから見る白山は,笈ヶ岳から見るよりも大きくて,堂々としている。
2
ここから見る白山は,笈ヶ岳から見るよりも大きくて,堂々としている。
北には笈ヶ岳と大笠山の眺め。
5
北には笈ヶ岳と大笠山の眺め。
人形山の向こうには,北アルプスがくっきりと空に浮かんでいる。
1
人形山の向こうには,北アルプスがくっきりと空に浮かんでいる。
仙人窟岳の台地を歩く。雪をまとったオオシラビソや霧氷のダケカンバが点在する,何だかメルヘンチックな山頂だ。
2
仙人窟岳の台地を歩く。雪をまとったオオシラビソや霧氷のダケカンバが点在する,何だかメルヘンチックな山頂だ。
ゆっくりしていきたいところだが,当初のピストン予定を山毛欅尾山ルート周回へ変更したため(あの雪壁をノーロープで下降するのは避けたい),急がないといけない。仙人窟岳よ,さようなら。
2
ゆっくりしていきたいところだが,当初のピストン予定を山毛欅尾山ルート周回へ変更したため(あの雪壁をノーロープで下降するのは避けたい),急がないといけない。仙人窟岳よ,さようなら。
絵本の中に出てきそうな穏やかな雪の稜線を進む。
4
絵本の中に出てきそうな穏やかな雪の稜線を進む。
ところどころで霧氷の花。
3
ところどころで霧氷の花。
3
仙人窟岳を振り返る。
4
仙人窟岳を振り返る。
4
メルヘンチックな気分に浸っていたのも束の間,しだいに尾根が細り始める。
1
メルヘンチックな気分に浸っていたのも束の間,しだいに尾根が細り始める。
3
笈ヶ岳が次第に近づいてくる。
4
笈ヶ岳が次第に近づいてくる。
おっと…始まった。仙人窟岳と笈ヶ岳の間にある鞍部の,痩せた急な尾根の難所だ。
1
おっと…始まった。仙人窟岳と笈ヶ岳の間にある鞍部の,痩せた急な尾根の難所だ。
アイゼンに履き替え,東側の雪庇に寄り過ぎないように,部分的にバックステップで慎重に下降していく。
3
アイゼンに履き替え,東側の雪庇に寄り過ぎないように,部分的にバックステップで慎重に下降していく。
鞍部へと急降下。
2
鞍部へと急降下。
下りてきた稜線を振り返る。
6
下りてきた稜線を振り返る。
で,笈ヶ岳側の登りですが…前回来たのは3月だったが,その時よりはるかに急に感じる。恐らく雪が多いためだろう。
4
で,笈ヶ岳側の登りですが…前回来たのは3月だったが,その時よりはるかに急に感じる。恐らく雪が多いためだろう。
右手はピッケルを深く突き刺し,左手は雪を抱き込むようにして,アイゼンを強く蹴り込みながら雪壁を登っていく。左手は断崖絶壁なので,ルート取りに気を遣う。
2
右手はピッケルを深く突き刺し,左手は雪を抱き込むようにして,アイゼンを強く蹴り込みながら雪壁を登っていく。左手は断崖絶壁なので,ルート取りに気を遣う。
最も急な箇所を越え,少し楽になったため振り返って撮影。
1
最も急な箇所を越え,少し楽になったため振り返って撮影。
越えてきた急峻な稜線。
4
越えてきた急峻な稜線。
雪庇の途切れたところを狙って穏やかな尾根に這い上がった。
2
雪庇の途切れたところを狙って穏やかな尾根に這い上がった。
この角度から見る笈ヶ岳は,西面の岩壁が隠れるため,信じられないほど純白の雪山に見える。
6
この角度から見る笈ヶ岳は,西面の岩壁が隠れるため,信じられないほど純白の雪山に見える。
下山路とする予定の山毛欅尾山ルートとの分岐点に立った。
1
下山路とする予定の山毛欅尾山ルートとの分岐点に立った。
北に続く稜線には,小笈と笈ヶ岳がすぐそこに見える。時間に余裕があったら笈ヶ岳にも寄り道したかったが,さすがにタイムアップだ。まあ,厳冬期の笈ヶ岳は3年前に登ったし…。また今度来ますね!
1
北に続く稜線には,小笈と笈ヶ岳がすぐそこに見える。時間に余裕があったら笈ヶ岳にも寄り道したかったが,さすがにタイムアップだ。まあ,厳冬期の笈ヶ岳は3年前に登ったし…。また今度来ますね!
さあ,帰路の尾根も長い。下山は落日との追いかけっこになりそうだ。まずはシリタカ山を目指して鞍部へと下降していく。
2
さあ,帰路の尾根も長い。下山は落日との追いかけっこになりそうだ。まずはシリタカ山を目指して鞍部へと下降していく。
次第に小さくなっていく笈ヶ岳を何度も振り返りながら,アップダウンの多い下山の尾根を辿っていった。
2
次第に小さくなっていく笈ヶ岳を何度も振り返りながら,アップダウンの多い下山の尾根を辿っていった。
びっくりしました!
こんにちは〜。どうしてもこの時期にこの尾根を歩きたかったもので😅 中宮温泉あたりまではそれほどでもなかったですが、そこから先は片斜面になっている箇所が多かったです。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する