朝日連峰縦走(大井沢~障子ヶ岳~以東岳~大朝日岳~小朝日岳~古寺鉱泉)


- GPS
- 54:23
- 距離
- 64.2km
- 登り
- 4,222m
- 下り
- 4,203m
コースタイム
- 山行
- 8:45
- 休憩
- 0:51
- 合計
- 9:36
- 山行
- 7:55
- 休憩
- 3:26
- 合計
- 11:21
天候 | 10月31日:晴れ 11月01日:曇り時々小雨 11月02日:曇り時々雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
昨年の災害で林道の一部が通行できない状態ですが、迂回路があり、 南俣沢出合まで車両乗入可。 迂回路の詳細ルートについてはGPSログを参照下さい。 今回は下山後の車回収がある為、大井沢町内の河川敷公園に駐車。 徒歩で南俣沢出合に向かいました。 (河川敷公園〜南俣沢出合までの距離は約4.5km) 下山:古寺鉱泉 古寺鉱泉に下山した後は、河川敷公園まで歩いて移動し車回収。 (古寺鉱泉〜河川敷公園までの距離は約12km) |
コース状況/ 危険箇所等 |
●南俣沢出合〜障子ヶ岳〜天狗小屋 標高1100m以上になると、部分的に雪道。 まだ雪付きは少なくラッセルする程では無い。 ほぼ夏道状態でアイゼンは使用せず。 雪で難所化している箇所無し。 ●天狗小屋〜狐穴小屋 細尾根が続き、アップダウンが激しい。 岩場も多く、雪が無くても危険な箇所が幾つかある。 雪はまだあまり付いておらず、岩場のロープは全て利用可能。 殆どの箇所は夏道状態だが、高松峰直下の急登が雪が付いた事で難所化している。 岩場を登った直後に雪付きの急登へ突入するので、アイゼンを付けるかどうか迷う箇所。 (アイゼンを付けると岩場の通過が困難になる) 自分の場合はアイゼンは付けずに岩場を登り、その後の急登は灌木等を 掴みながらキックステップで登った。 ●狐穴小屋〜以東岳〜竜門山(主稜) この区間に雪は少なく、ほぼ夏道ペース。 各ピークの北側に雪が付いておりラッセルになる事もあるが、ラッセル距離は短い。 危険個所はあまり無いが・・・ 唯一、竜門小屋手前のトラバース道だけは雪が付いた事で危険箇所になっている。 一応、アイゼンは持参すべきだろう。 ●竜門山〜西朝日岳〜中岳〜大朝日岳(主稜) 西朝日岳〜中岳の区間は雪が多い。 半分以上は雪道で、深い所では膝位のラッセルになるので夏道ペースでは進めない。 中岳は山頂を通らず、北側をトラバースするように登山道が続いているが、 このトラバース道にも多くの雪が付いており危険箇所になっている。 竜門小屋手前と同じく滑落危険がある為、雪道に慣れていない人は行かない方が良い。 ●大朝日岳〜古寺鉱泉 雪は少なく、特に問題なし。 大朝日小屋手前に雪が残っているが、現時点ではアイゼンは不要な状態だった。 小朝日岳の通過については、今回は直登ルートを利用。 こちらは雪は無く問題なし。 だが、大朝日小屋から眺めた際、小朝日岳のトラバースルートには雪が付いていたので、 そちらを利用する際はアイゼンが必要になるかもしれない。 ●山小屋 各小屋は無人状態。 利用料金は一律1500円。無人なので料金箱へ納める。 天狗小屋:冬季用トイレ利用可能、水場(沢)利用可能 狐穴小屋:冬季用トイレ利用可能、水場(小屋前)利用可能 竜門小屋:冬季用トイレ利用可能、水場(小屋前)利用可能 大朝日小屋:冬季用トイレ利用可能、水場(金玉水&銀玉水)利用可能 |
写真
ここも竜門小屋手前と同じく危険箇所。
3カ所くらいトラバースがあるのでなかなか辛い。
薮が雪で埋もれる位になれば稜線通しで行けるのだが、今はまだ雪が少なく、登山道を利用するしかない。
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
防寒着
雨具
ゲイター
バラクラバ
着替え
靴
ザック
ザックカバー
サブザック
アイゼン
昼ご飯
行動食
非常食
調理用食材
飲料
水筒(保温性)
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
ライター
地図(地形図)
コンパス
ヘッドランプ
予備電池
GPS
ファーストエイドキット
針金
保険証
携帯
時計
タオル
ツェルト
ナイフ
カメラ
テントマット
シェラフ
|
---|
感想
朝日連峰を縦走するには、交通手段が問題となる。
公共交通機関が乏しいので、単独の場合は車の回収が難しい。
GWに縦走した時は車の回収にタクシーを利用したが、
その時に費やしたタクシー代は2万円…
貧乏人の私にはそう何回も利用できない手段である。
だがしかし、
今回、私は画期的な方法を思いついた。
大井沢から入山し、初日は狐穴小屋に宿泊。
2日目は以東岳を往復し、その後は大朝日岳へ縦走し、大朝日小屋に宿泊。
3日目は古寺鉱泉へ下山する。
と、いう計画。
どうだ、これで立派な縦走となるではないか。
え・・・?
古寺鉱泉へ下山した後はどうするかって?
・
・
・
まぁ、そこがこの計画の問題点ではあるが、古寺鉱泉から大井沢町内までは約12km。
歩いて行けない距離ではなかろう。
とりあえず、問題点はあるものの、実際にやってみよう。
今回、金曜から日曜までの一足早い3連休が取れたので、この登山計画を試してみる事にした。
以下、検証結果
【1日目】大井沢→障子ヶ岳→狐穴小屋
「後半がめちゃくちゃ辛い・・・」
最初に4.5kmの車道を歩いて登山口に到着、
更に欲を出して障子ヶ岳へと足を伸ばしてしまったので、
終盤の二ツ石山〜狐穴小屋の区間がかなり辛くなった。
ここは1日で行くよりも天狗小屋で1泊しての2日かかりにした方が良いと思った。
だが、1日目が辛くなるのは計画段階で予想はしてた。
残り2日は楽なはず(と、この時は思っていた)
【2日目】狐穴小屋→以東岳→大朝日岳
「ラッセルが辛い・・・」
当初の予想では、歩く距離は長いものの傾斜の緩い朝日稜線の事だから、
それ程辛くならないだろう、と予想していた。
だが、西朝日〜大朝日小屋間の積雪量が多く、ラッセルで大幅に体力消耗。
大朝日小屋に到着した時はバテバテであった。
一応、アイゼンは持参していたが、長距離ラッセルは想定外。
雪の量も考慮に入れるべきであった・・・
【3日目】大朝日岳→古寺鉱泉→大井沢
「車道歩きが辛い・・・」
2週間前の白峰三山縦走の際に、12kmの林道歩きは経験していたので、
今回も余裕だ、と思っていた。
しかし・・・
雪で靴はずぶ濡れで、長時間水浸しになった足はふやけている。
この状態で硬い地面の車道を長距離歩くと、かなり足裏にダメージがある。
最後は足の痛みを我慢しながらの歩きとなり、これまた辛い行程となった。
検証結果、「3日間、毎日辛い」ということが判明。
“これは計画失敗では?”
と思われるかもしれないね。
だが、朝日連峰の登山としてはこれくらい厳しい方が良いのではないか、
と、言うのが小生の所感。
積雪期を前に、よい登山訓練になったと思う。
もちろん、辛いばかりではない。
紅葉の時期は終わったとは言え、冬を間近に控え厳しさを漂わせつつある
朝日連峰の稜線は、登山者としてのロマンを掻き立てるものがある。
これからの時期、あの稜線を歩く事は難しい。
今年最後になるであろう朝日連峰の稜線を歩けた事は、誠に幸いであった。
今回の辛さにめげず、また次回、この計画を試してみたいと考えている。
あ、でも、もちろん、厳冬期はやらないよ。
厳冬期は、ソロじゃ絶対無理でしょう^^;
コメント
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9月に車道を歩いていた方を車に乗せました。
タクシー代3万かかるっていわれたそうで(ーー;)
本当に3万なのかよくわかりませんが、車の回収って大変だな…と思わされた一件でした。
紅葉終わり、グレーになった初冬の山もまたいいです。静けさがまたいいです。
雪の具合で判断難しいですね(^_^;)
お疲れ様でした、ふやけた後に12km車道で働いた足大丈夫ですか?
げ、3万!
大鳥集落から根子までの料金より高いですね
桁を一つ間違えてるような・・・
3000円位で行けそうな気がするのですが^^;
3万円も出す位だったら、私は迷わず12km歩く方を選びます(笑)
(3000円でも歩く方を選ぶかも・・・)
足の方は大丈夫です。
今は痛みは治まり、普通に歩けます。
週末には問題なく歩けるようになりそうです。
御気づかい、ありがとうございます
流石です。恐れ入りました。
せっかく登るなら!!の気持ちは分りますが、障子ヶ岳に以東小屋、大朝日の山頂に小朝日の山頂。そのコース、この時期にたどるのにいくつも飛ばす選択肢も有ると思うのですが、それら考え付くすべてを歩いてしまうあたり尋常では無いですね。
自分には考えも及びませんでした。しかも駐車場がまた考えられない場所で。
それを訓練と言ってしまうあたり次が気に成って仕方有りません。どうぞ無理をなさら無いように、しかし期待もしてしまいます。
思うにLuskeさんは相当に偏ったSかMのどちらかでは無いのかと・・・(すみません)
それから(うわさの)はそれ程広がって無いようですが、Luskeさんのレコで取り上げていただいて有難うございます。ココで乗ってしまえば新たな広がりがありそうですね。
今回はちょっと欲張りすぎたかもしれませんね。
歩く距離とルート状況を考えると、結構ハードな登山だと思います。
今回は雪も有ったので尚更でした。
無雪期であれば、最も辛いのは一日目になると思いますので、
障子ヶ岳経由では無く、焼峰経由で天狗小屋へ行けば、後半余裕が出ると思います。
でも、障子ヶ岳は主稜のピーク群に引けを取らない名峰です。
行かないのは勿体ないので、今回は欲張ってみました。
自分ではSでもMでもなく中立のNかと思ってますが、
山行内容を見るとMかもしれませんね^^;
これまで何度か古寺コースは歩いた事がありましたが、
ガッツポーズの木を見たのは今回が初めてです
これまでは気が付かずにスルーしてましたが、良く見ると面白い木ですね。
名付けてしまいたくなる気持ちが解ります。
さて、次回の山行は・・・
毎回ハードな登山は辛いので、軽めにしようかと思います
こんばんわ
去年(一昨年?)も根子から古寺まで歩きませんでしたっけ?
今回は更に距離を伸ばして古寺-大井沢
その気力に脱帽です
でも、「誰かぁ、俺を回収してぇ!」って事前に宣言したら、
1人2人手を上げると思いますよ
Luskeファン、結構いると思う
根子から古寺は、今年のゴールデンウィークに歩いてます。
その時は入山前なのでまだ元気
歩く距離は8km程度で靴もドライだったので難なく歩けたのですが・・・
今回はしんどかったです
今考えてみると、最後は古寺下山ではなく、日暮沢へ下山すれば良かったかな、
と思います。
そうすれば、登山道を歩く距離は長くなりますが、車道歩きはずっと短くなります。
次回、この計画を試す際は、日暮沢下山にしてみようかと考えてます。
Luskeファン・・・居ますかねぇ^^;
本人のみすぼらしい姿を見ると、とてもファンが居るとは思えないのですが(笑)
わかります。
僕も縦走したいけど、車の回収を考えると結局ピストンというパターンがよくあります。
そこで、今僕が計画してるのは自転車!!
標高が低い方から入山し標高の高い方に下山!そうすればほとんど漕がずに帰れるという単純な考えです。
これから雪が考えられるので、ちょっと厳しいですが・・また雪が解けたら挑戦しようと思ってます。
ただ・・登山中のケガならまだしも、自転車で転んだとか!恥ずかしくて言えませんよね。
縦走での車の回収は難しいですね。
やはり、49ersさんも御悩みでしたか。
色んな回収手段がありそうですが、自転車利用は良さそうですね。
今回、私も自転車利用を考えました。
ですが、荷物が重く、運転が難くなりそうなので止めておきました
古寺鉱泉から大井沢までは緩やかな下りの舗装路が多いので、
自転車だとかなり楽になりそうですが・・・
乗りなれていないので転ぶ危険がありそうです^^;
無事下山したのに、自転車で転んで怪我をした、
なんて事態になったら確かに恥ずかしいですから、今回は無難に歩きにしました
てっきり古寺から大井沢まではバイクかと思って読み進めましたが・・・
歩きってマジすか
地蔵峠越えは自転車でも辛かったのに、そこを歩きとは。恐れ入りました
毎日辛いと言いながら、実はかなり充実の3日間だったのではとお見受けします。
秋から冬への境い目の朝日は、こういう雰囲気なんですね。
久々、ワクワクするレコでした
そういえば、以前、syasyuさんも今回のコースと似たようなルートで縦走しておられましたね。
確か、あの時は登りで明光山の尾根を利用したかと・・・
あの尾根利用、となると、今回私が辿ったルート以上にハードですよね。
syasyuさん、良く歩いたなぁ、と感心させられます。
地蔵峠までの坂道は車道ではありますが、結構急ですよね><
荷物をデポして、後で車で回収に来ようか・・・、なんて思ってしまいました。
仰る通り、辛いとは言うものの、充実した登山でした。
不思議なもので、辛ければ辛いほど、充実した登山だと感じます。
私、もしかしたらNではなくM属性なのかもしれません^^;
Luskeさん、こんばんは。
レコタイトルを見て最初は「ん?自転車デポかな?」と思って読ませていただきましたが全部歩かれたとは。。。驚きました。
自分もおよそ一ヶ月前に朝日連峰にお邪魔しまして、あの時は下山時には暑いほどでしたがもう冬の装いですね。所々ラッセルもあったようでお疲れ様でした。
22番の冠雪した以東岳もとてもカッコイイです。主稜線で見る以東岳は横に広くドッシリした山容ですが、障子ヶ岳方面から見ると三角形で駒形なのですね。
次回は是非障子ヶ岳方面にお邪魔したくなりました。
ガッツポーズの木、面白い形で次回訪れた時には探してみたいと思います。
これからLuskeさんの好きな積雪期ですね。雪山の山紀行を楽しみにしております。
それでは失礼します
以東岳と障子ヶ岳は、見る方向によって山容が変わる面白い山です。
私は特に、以東岳が面白く感じます。
障子ヶ岳から眺める以東岳は、朝日連峰の盟主のような貫録に満ちており、
美しい駒形をしております。
swynさんが縦走された時に眺めた、稜線上からの山容とはまた違った見え方なので、
次回、朝日連峰を訪れた際は、障子ヶ岳からの以東岳を是非、眺めて頂きたく思います。
積雪期が近づいてきましたね。
今朝、通勤途中に蔵王方面を見ると、熊野岳が真っ白に冠雪しておりました。
積雪期、となると、東北の多くの山は、その登山口までの道路が雪で閉鎖されます。
登山前後の長いアプローチは当たり前であり、
それに備えて、林道歩きも訓練しておかねばなりません。
ですので、今回は敢えて全て歩きで通してみました。
と、いうのはウソで・・・
単に貧乏なだけです^^;
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