北蔵王 カケスガ峰〜雁戸山〜八方平〜名号峰手前


- GPS
- 30:27
- 距離
- 21.6km
- 登り
- 1,801m
- 下り
- 1,799m
コースタイム
- 山行
- 8:01
- 休憩
- 2:12
- 合計
- 10:13
天候 | 7日:晴れ 8日:曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
笹谷峠方面へ向かった先の冬期閉鎖ゲート前に駐車場有り。 駐車場は除雪されており、10台位は駐車可。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
●関沢IC除雪終了点〜カケスガ峰〜前山 カケスガ峰への登りは、以前のレコで歩いた冬期ルートを利用。 http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-572352.html 最短距離でカケスガ峰へ抜けられるルートなので時間短縮出来るかと思ったが… 傾斜はきつく、トレース無し。 灌木が多く、大きなザックだと引っかかり大苦戦。 メインルートの笹谷旧道でカケスガ峰を目指した方が早く着けたかと思う。 ●前山〜北雁戸山〜南雁戸山 蟻の戸渡り基部から南雁戸山までは急登と細尾根が続く。 アイゼンとピッケルは必須。 蟻の戸渡り直下と南雁戸の肩(前衛峰)の傾斜が特に厳しく、 この2ヶ所の通過が核心になるかと思う。 蟻の戸渡り直下には先行者のトレースがあり、雪の状態も良かったので 今回は問題無く通過出来たが、ここは雪の状態によって難易度が大きく変わる。 2月は雪が安定している事が多く、今回は最良のコンディションだった。 だが、3月を過ぎると雪が腐って足場が崩れやすくなったり、 逆に硬くなりすぎたりして難度が高くなる事があるので、雪の状態に注意。 南雁戸の肩は岩雪ミックスルートで、蟻の戸渡り直下とは違ったタイプの難所。 人によっては北雁戸山よりも難しく感じるかも。 雪が浅く、雪のすぐ下は岩場なので、アイゼンが効かない箇所が多い。 足だけでは登れないので、灌木や岩の窪みを利用し、手も活用して登った。 今回は問題なく通過できたが、大雪直後だと上部が雪でそそり立ち、 ほぼ垂直の雪壁状態になる場合がある。 日帰りなら大丈夫かもしれないが、八方平避難小屋で一泊した日に大雪になれば 翌日下れなくなるかもしれないので、一泊で南雁戸山を往復する際は懸垂下降の 備えもしておいた方が無難かと思う。 危険な箇所の高さは10m位なので、持参するロープ長は30m位がベストかと。 ●南雁戸山〜八方平 南雁戸山から八方平へ向かって広い斜面が続いている。 積雪期はこの斜面をショートカットして八方平へ行く事が出来るが、 この斜面は雪崩の危険があるかもしれない。 そこそこ傾斜は急で、過去に小規模な雪崩跡を見かけた事があるので、 雪が緩んでいる時などはショートカットせず、夏道通りに山形側を沿って 進む方が良い。 ●八方平避難小屋 今回の宿。 広くて明るい雰囲気の山小屋で、ストーブも置いてある。 蔵王の中でも最も快適に過ごせる山小屋だが、ドアがちょっと曲者。 横へのスライド式のドアで、レール部分は小屋の中にある為、 この部分が凍結すると外からは開けられなくなってしまう。 着いた当初はドアは開かなかったが、小屋裏の窓のカギが解除されていたので、 そこから小屋に入る事が出来た。 とりあえずレールの氷は除去したので、今はドアが開閉できる状態だが、 またしばらくすれば再び凍結すると思うので、最初は窓から入る事になるかと。 もし、冬期にこの小屋を利用する際は、ドアが開かなくなった場合に備えて、 窓のカギは一ヶ所解除しておいてください。 小屋のストーブは旧式のダルマストーブで、電池着火ではなくライターや マッチで着火する方式。 着火用のチャッカマンは小屋に2つ置いてあり、どちらも使用可。 灯油は23ℓ程度備蓄されているが、これら灯油は、非常時用、 もしくは冬期使用に備えてデポしておいた人の物なので、 ストーブを使用したい場合は事前にデポしておくか、持参するべきだろう。 今回の使用の為、去年のうちに灯油をデポしておくつもりだったが、失敗したので http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-547010.html 今回は2ℓ持参した。(実使用:1.5ℓ程度) ストーブのお陰で冬でも快適に小屋泊まりが出来て大変ありがたいのだが、 このストーブ、そろそろ寿命っぽい。 以前使用した時よりも火力が弱く、あまり温かくない。 新しいストーブを設置してくれると嬉しいのだが・・・ 管理者の方、検討してくれませんかね? 新しいストーブと、設置の許可を頂けるのであれば運びますぞ。 ●八方平〜名号峰方面 八方平避難小屋で休憩後、時間があったので名号峰を目指してみた。 難所は特に無いが、樹林に覆われた稜線なので雪深い。 東側に大きな雪庇が発達しているので踏み抜かぬように注意。 名号峰500m手前でタイムアップとなったので、そこで引き返し小屋へ帰った。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
ゲイター
バラクラバ
着替え
靴
ザック
サブザック
アイゼン
ピッケル
スコップ
行動食
非常食
調理用食材
調味料
飲料
水筒(保温性)
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
針金
日焼け止め
保険証
携帯
時計
タオル
ナイフ
カメラ
ポール
テント
テントマット
シェラフ
ゴーグル
スノーシュー
灯油(2ℓ)
ロープ(30m)
ハーネス
カラビナ
スリング
|
---|---|
備考 | テントは八方平避難小屋に入れない場合に備えて持参したものだが、 今回は窓から小屋に入る事が出来たので使用せず。 ロープとクライミングギアは翌日に雁戸稜線の雪質が悪化した場合に 備えて持参したものだが、翌日も状態は良く、こちらも使用はせず。 これら道具の為に無駄に重量が増えてしまっているような気もするが、 安全率を上げる為の道具なので、自分としては持参する価値はあるかと・・・ |
感想
2月は雁戸山に登るのに良い季節。
好天に恵まれた先週末、
関沢から入山し、雁戸山を越えて八方平避難小屋を目指してみた。
細尾根と急登が続く雁戸稜線は、蔵王連峰の中でも最も登山的な魅力に溢れる領域。
危険が多い雪稜歩きが続くが、それだけに歩ききった時の喜びは大きい。
雪質が登頂の成否に影響するので、雪が最も良く安定している2月を選んで
雁戸山を訪れる事が多く、今回は最良のコンディションだった。
例年に比べると雪は少なく、これまで雁戸稜線を歩いた中では最も易しく感じたが、
それでも歩き応えは充分。
難所が続く雁戸稜線を越え、南雁戸山に到着し、
そこから八方平の穏やかな雪原や避難小屋が見えた時は深い安心感を感じる。
1年ぶりに訪れた八方平避難小屋は、今回も無人。
蔵王の中でも最も快適に過ごせる山小屋だが、最も到達が困難な小屋なので、
相変わらず訪れる人は居ない。
利用者名簿を見ると、去年の11月以来宿泊者は居ないようだった。
小屋の周辺は樹氷原なのだが、今年の樹氷の出来栄えはあまり良くない。
雁戸稜線でも感じたが、今年は雪が少ない。
樹木に付着する雪が少なく、裸の樹木が殆どだった。
例年に比べると少し寂しい八方平の樹氷原、ではあるが、
そこから見える雁戸山は変わらない。
北のカケスガ峰や前山から眺める威圧的な山容とは正反対の、優しげな山容で聳え立つ。
八方平避難小屋に到着して荷を降ろし、小屋の除雪作業を終えた後は・・・
さて、どうするか。
このまま小屋でのんびり別荘暮らしを満喫するのも悪くないが、日はまだ高い。
時間の許す限り、稜線の更に先へ・・・南方に聳える名号峰を目指してみた。
相変わらず快晴は続き、進路前方には名号峰や熊野岳が見えるが、
それ以上に存在が際立つのが、背後に聳える雁戸山。
蔵王に名峰、数あれど、雁戸山ほど見応えのあるピークは他に無い。
山容は美しく登攀意欲を掻き立てるその稜線は、蔵王の中でも屈指の名ルート。
足りないのは、標高だけだろう。
これで、あと500m位標高が高かったら、蔵王のみならず、東北を代表するような
名山となり、その名は全国に知れ渡っていただろう。
つくづく、惜しい名山だ。
・・・だが、
あの稜線が更に500m高くなったら、飯豊・朝日以上に登頂困難な山になってしまうか。
だとしたら、今くらいの標高が丁度良いのかもしれない。
そんな事を考えつつ、何度も雁戸山を振り返りながら稜線を歩いた。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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この時期の八方平避難小屋はもうLuskeさんの別荘と言っていいのではないだろうか
冬じゃなくてもいいので今年こそは八方平小屋まで足を延ばしたいと思っているところです。
私は翌日に北雁戸まで行きましたが、そこから先のルートがまったく見当がつかなかったので、まだ視野に入れてませんでしたが南雁戸も検討してみたいと思いました。
その時にはLuskeさんのルート参考にさせてもらいますね
八方平から名号峰への稜線、もっと広い稜線のかと思っていましたが、雪庇も多いんですね、これは意外でした。
冬の八方平避難小屋、これまで何度か利用してますが、
いつも無人なので一人暮らしの別荘気分で過ごさせて頂いてます
北雁戸と同じく、南雁戸の稜線もしびれる稜線です。
安全に行けるかどうかは、天候や雪の状態に大きく左右されますので、
最適なコンディションを見極めて、是非、南雁戸も挑戦してみて下さい。
拙い記録ですが、参考になれば幸いです。
名号峰への稜線、地形図からは想像しにくいですが、
意外に雪庇の多い稜線です。
なが〜い雪庇帯が続きますので、なかなか見ごたえありますよ^^b
大抵の場所は雪庇と距離をとって歩けますので、それほど危険はありませんが、
天候不良で視界が悪いと雪庇が見えず、厳しくなると思いますので、
こちらも雁戸と同じく天候に注意です
Luskeサンの自撮り毎回惚れ惚れしてます(一応断っておきますがそっちのけは有りません。いたってノーマルなのですが(笑))。
今年も八方平避難小屋レコ乗りましたね。いつ乗るか楽しみにしてました。
他の方のレコで Luskeサンが登られてたのを知り今か今かって感じでした。
7日は予報も完璧に晴れで、自分も雁戸?という感じで居たのですが前日に仕事で右手中指の爪を潰してしまい、指ぐらい歩くのに支障無いと、アイゼンやまして手袋どうするの?と指をくわえて綺麗に青空に浮かぶ奥羽山脈のスカイラインを眺めてました。
もしかすると 憧れのLuskeサンとニアミスも有ったかもしれないのにです。
それから、避難小屋へのストーブのボッカ現実に成ったら自分にも一声お願いします。
いつかお世話に成る予定のストーブ運搬微力ながら力に成りたいですね。
その代わり Luskeサンの好きな静かな夜は台無しにしてしまうかもしれないのは覚悟下さい(笑)。
いやいや、まだ雁戸山には遠く及びません^^;
カーブミラーマジックでスタイル良く見えるだけです(笑)
今回の北蔵王は天候に恵まれましたので、多くのユーザーの方が入山してましたね。
もっと早くUPしたかったのですが、快晴だったので撮影枚数が多く、
写真を選ぶのに時間がかかってしまいました。
なんと、指を怪我されてしまいましたか
怪我の度合いが気になります。軽傷であれば良いのですが…
チャンスはまたあると思いますので、くれぐれもお大事に。
御養生ください。
もし、ストーブを運ぶ機会があったら宜しくお願いします
折角なので、八方平避難小屋で宴会かねて運びたいものです^^b
ほんと、居心地のよい小屋なので、今回はウィスキー500ml運んだのですが、
全部飲んでしまい、足りなく感じました。
宴会するなら、1ℓは必要かもしれません
ストーブ加え、それだけの酒量を一人で運ぶのは無理だけど、
yuufunさんが手伝って下さるのでしたら、可能ですね!
期待してます
なかなかテクニカルなルートですね。
写真をみて歩いてみたいと思うのですが技術が伴いません。
無理を承知で突っ込むわけにもいきませんしね
雁戸山、いい山容ですね
ルートも併せ、「あと500m高かったら」に納得
毎年、冬になると雁戸山には欠かさず訪れてますが、
何度登ってもしびれる山です。
天候や雪質が悪いと危険を伴う山域なので、そのタイミングにはいつも気を使いますが、
この山程、登った時の達成感がある山は、近場にはそう無いです。
あと500m高かったら東北の名峰として、広く知られる事になったかと思いますが、
八方平避難小屋へは行けなくなりそうなので、今の標高に感謝すべきかもしれません
7日の土曜日は天候がよく絶好の山行日和でしたね。
今シーズンの雁戸山のレコがまだでしたのでいずれ
アタックされると思っていました。
夏の山と全く違う景色を見れて非常にありがたいです。
8日の大東島、イイネーミングです。
仙台市内からでは500mぐらいの低い雲がかかり
二口山塊、蔵王連峰が裾野しか見えてなかったですが
雲の上はそんな状態とは面白いですね。
毎年2月になると、雁戸山が定番ですので、この快晴を待っておりました。
悪天の週末が続き、雁戸山は見送りになるシーズンもありますが、今年は運が良かったです。
前々回の岩手山と言い、今季は天候運に恵まれてます
8日の天候は少し不思議な感じで、山形側は明瞭に見えたのですが、仙台方面は雲の中。
そう言えば、去年の冬に雁戸山に登った際も、山形側は晴れていましたが、仙台は雲がかかってました。
冬の雁戸山は、宮城側の方が雲がかかり易いのかな?
お疲れ様でした!
詳しい状況が分かり、本当にありがたいです^ ^
来年こそは南まで行って 小屋で一晩過ごしてみたいと本当に思いました☺︎
またどこかでお会い出来たら 少し成長したかな?
と思ってもらえるよう鍛えたいと思います笑
その節はお世話になりました。
dokkoishoさんのトレースのお陰で助かりました。
南雁戸山は、北雁戸に登れる方であれば越えられると思いますので、
ぜひいつかトライしてみてください
ただ、八方平避難小屋での一泊となると厳しくなる点がありますので、
そこは御注意下さい。
重量は増えますし、翌日の状況変化を想定したリスク管理も必要となるので、
その辺が難しいところです。
しかし、その苦労に見合う山小屋であり、冬の八方平避難小屋は、
それらを対処できる登山者だけが利用を許される山小屋、とも言えます。
いつか、そこでばったりお会い出来たりしたら嬉しいです
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