上高地・徳沢(初の雪上テント泊)
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- GPS
- 51:36
- 距離
- 24.4km
- 登り
- 199m
- 下り
- 192m
コースタイム
3/21 停滞
3/22 6:54徳沢-7:48明神-8:37河童橋-8:51上高地バスターミナル-9:01帝国ホテル前-9:28大正池ホテル前-9:56釜トンネル入り口-10:09釜トンネル出口
天候 | 3/20快晴のち曇り 3/21吹雪 3/22快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2010年03月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
メジャーコースでトレースバッチリ。危険個所は無し。 ただ、帰りは吹雪の後だったのでトレースほとんど無し。でも、微かに見えるトレースでOK。基本的に梓川の左岸歩いてれば大丈夫かな。落石注意。 |
写真
感想
え〜、今更なんで驚かれる方もいらっしゃると思いますが。わたくし、雪の上でテント泊ってしたことないんですよ。
というわけで行ってきました、上高地。今回、上高地を選んだ理由は、ホントは黒百合平にしようかと思ったのですが、この前に天狗に行ったばかりなので。水平道の多い上高地の徳沢まで行ってきました。では、長くなりそうですがお付き合いください。
例のごとく、前夜泊です。金曜日の夜に仕事が終わって、帰ってきてすぐに出発です。関越-上信越道経由で梓川SAに到着。ここで車中泊です。
3月20日(土)
4時ちょっと前に目が覚め、出発です。松本ICを降りて、しばらく行くと電光掲示板におかしなことが…。「○○(何処だか忘れた)〜沢渡まで21時から5時まで工事通行止めです」。う〜ん、思いっきり、これから向かうところ。なので、途中のコンビニでソーセージとベーコンをゲット!まぁ、「要冷蔵」って書いてあるけど、これから向かうところ基本的に5℃以下だしなぁ〜。そんなこんなで、岩見平の駐車場に到着。夏は、1日500円取られる駐車場もシーズンオフなので無料開放中。準備をしていると、向かいの駐車場にタクシーが。タクシーの運ちゃんに話しかけ、釜トンネルの入り口までお願いする。岩見平〜釜トンネル入り口まで片道2500円。往復5000円。大宮で終電逃して、タクシーで家に帰ると思えば安いもんか…。比較対象になってないけど。運ちゃんも山をやるのか、ちょっと話を聞いてると「スノーシューは、ちょっと厳しいかなぁ〜。もうパウダースノーは期待できないよ」とのこと。ちょっと凹んだ。アイゼン持ってきてないし、車の中にはあるけど。
そんなこんなで釜トンネルに到着。もともと、トンネルは嫌い。吊り橋の次に嫌い。暗いし、出そうだし…。何が?ってあれですよ、あれ。でも、一応、新釜トンネルになってるので行ってみることに。多分、旧釜トンネルだったら行ってないと思う。いざ、歩き始めるとそれどころでは、なかった。11%の坂道のトンネル。前に聞いた話だと、トンネルでは11%の勾配が最大なんだって、だから釜トンネルはそれで且つ蛇行しながらトンネルを掘って対応したという話を昔タクシーの運ちゃんから聞いた気がする。それで、この11%の勾配がキツイのなんの、後で振り返ってみるとこれが一番のメインのツラさだった。
トンネルを抜け、いざ上高地。普段は、タクシーとかバスで通り過ぎるだけの道なので色々と新鮮だった。大正池も初めて見た。
今日は、どう考えても余裕があるので、観光コースで梓川の右岸を歩いて行くことにした。田代池を見て、田代橋を渡り右岸に入る。去年登った西穂の登山口に着く。う〜ん、トレースが薄っすら見えるような見えないような…。ウェストン碑を目指して進んで行くが、いつの間にか標識の矢印が後方向に…。う〜ん、ウェストンさんとは、ご縁がないようです。河童橋に着く、シーズン中は人が多すぎて人が入らないように写真を撮るのが無理ですが、この時期のこの時間。だーれもいません。なので、さっそく写真に収めました。ライブカメラがどこにあるかキョロキョロしちゃいました。
治山道を歩いていると、後ろから車が。ものすごくビビった。車に2台くらい抜かれたけど何の車だ?さらにテクテクと歩いて行く。しばらいくとショベルカーの音?明らかに工事車両の音です。明神池付近に着くと、明神橋の付近で砂防工事をやってました。ご苦労様です。明神池の鳥居の前で一礼してきました。まだ、山開きしてないので神様も寝てるでしょう。明神橋を渡り、梓川の左岸に入ります。しばらく、梓川沿いの冬道です。風も多少吹いてますが、歩いていれば寒いというほどではありません。しばらく行って、夏道と合流。夏道に入ると、たまに踏みぬくようになります。踏みぬいて、左足のふくらはぎを攣りました。まぁ、前にもあったので大丈夫でしょう。やっと、スノーシューの出番です。履いたらサクサクと進めました。現在地を少し間違えてガッカリしましたが無事に徳沢に到着です。
テントを張り、ちょっとよそ見をしてたら、テントが吹き飛ばされました。追っかけて行ったその時、本日2度目、左ふくらはぎが攣りました…。
付近を歩きまわろうと思いましたが足も攣ったし眠いのでひと眠りです。起きたら、15時過ぎそそくさと晩御飯の支度にかかります。今回は、まじめにご飯を炊きました。レトルトのカレーですけど。お焦げがたくさん出来たけど、久しぶりで水の量も勘だった割には、うまく炊けました。カレー用にうまいこと硬めです(偶然)。
ぼーっと本を読みながら(何を呼んでたかは後述)、過ごします。ラジオは入りませんでした。暗くなってきたので、シュラフに包まります。風も強くなってきて、うるさいのでイヤホンを耳栓がわりにして寝ます(自分のイビキはもっとうるさい)。夜中に、雷が鳴ってたような気がします。
3/21
5時半に目が覚めました。外に出ると吹雪きです。テント内は0℃。今日は天候が悪いのは織り込み済みです。でも、吹雪くとは思ってませんでしたが。なので、もう一眠り。お昼前に目が覚め。外に出ると地吹雪とも吹雪きともどちらとも言えないような感じ。昨日の夕方に10張りほどあったテントは、自分の含めて3張りになってました。周りの2つのテントを見ると、雪の壁を作ってるじゃないですか!せっかく自分も雪スコを持って来たのでチャレンジです。ブロックを作って積んでいきます。途中から、楽しくなってきて止まらなくなってきました。本当は、一面を作って止めるつもりが、終わったらコの字型に3面作ってました。調子の乗って4面作らなくて良かったです。自分が出られなくなるとこでした。1時間半ほど作業をして、テントに入り読書タイムです。ウィスキーのお湯割りがホッとします。本は、なにを持ってこようか迷ったのですが。何も思いつかなければ「剣客商売」だった。そういえば、しょっちゅう徳沢が出てきた本があったような…。そうだ、「栄光の岩壁」。というわけで新田次郎著「栄光の岩壁」の上巻だけ持ってきました。することないので読んでいたら、読み終わっちゃいました。15時過ぎになり、ちょっと早めの晩御飯。水を作っていたら、意外に早くガスがなくなったので都合上、アルファ米のエビピラフに変更。ホントは、シチューだったのに。レトルトだけど…。入らないラジオを一生懸命聴いてたら、無線兼ラジオの充電池が切れた。予備の電池に交換。17時半に外に出ると、西の空は薄っすらとオレンジ色。青空も少し顔をのぞかせている。明日はイイ天気かな?
2/22
5時起床。外に出ると、雲ひとつない空。吹雪に耐えた甲斐があった。まだ暗いので、テントに戻りホットココアを入れて飲む。色々と片づけをしながら…
明るくなってきたので、外に出ると前穂・明神が見事オレンジ色。あ〜、良かった。朝方のマイナス10℃に耐えた甲斐がありました。昨日の吹雪きにもめげずに。そんな自分に対するプレゼントかなと勝手に思いながら、テントの片づけをしながら、何度も何度も眺めてしまいました。おかげで、片づけに1時間近くかかっちゃった。昨日の吹雪きでトレースは、ほとんど消えてました。野生の勘(嘘)でトレースをたどり、帰りは夏道を通って帰ることにします。夏道はサクサク進んでいけました。途中何人かとすれ違い、一人逆方向に進んでいきます。上高地のバスターミナルに着くと学校の先生が生徒を引率して、テントを張ってました。先生は、3メートルはあろうかという吹き溜まりに雪洞を掘って昨晩は過ごしたそうです。その手があったか!帰りの釜トンネルは怖かったです。下りなので余裕がありすぎ。変な音が聞こえるような気がしたりしました。きっと、気のせいです。釜トンネルを抜けて、無事生還です。
反省点
マイナス5℃のシュラフじゃ、限界。さすがに考えなきゃ
相変わらず、帰りの方が容量増すザック。ちゃんと、パッキングしなきゃ
最大の忘れもの、タオル。これ忘れちゃダメでしょ。何度かやってるけど…
感謝
三代目三遊亭金馬師匠…i-podの中に入っていた「居酒屋」。初日の夜の吹雪が怖くて3回も聞いちゃいました
五代目三遊亭圓楽師匠…金馬師匠と同じく。「死神」を2回も聞いちゃいました
なにはともあれ、面白かったので良しとしよう。ちょっと怖かったけどね。
長々とお付き合い、ありがとうございました。
フランスパンってのはおしゃれですね。ボナティみたい。
ブロックのくだりといい、煙で死にかけといい、笑わして頂きました。
氷点下で落語ってのもおつですね
でしょ、おしゃれ貴族みたいですよね。なんせおフランスパンですからね。あんまり潰れないので、バターロールより持って行きますね。
実は、ベーコン焼く前にソーセージも焼いてたりして。もちろん、煙だらけです。ベーコンなら油が出るかと思って、再チャレンジしたのですが
氷点下の落語は、救われました。強風がビュービュー吹いていたので、怖かったのに落語を聴いて落ち着きました。
KENTKENさん、こんにちは。
この3連休、上高地にテントを張って、蝶ヶ岳へ
いけないかな?なんてほんの一瞬だけ(ほんとに一瞬です
頭をよぎっていたので、じっくり読みました。
寒さ対策の要は雪の地面と体の間をどうするか?だと
思っています。
雪のブロックは1時間半であんなに出来るものですか?
(私は作ったことありません、と言っても雪のテント泊は
3回の経験しかありません。。。)
才能ありですね
それではまた。
実際に隣のテントの人は、天気が良ければ蝶ヶ岳に行く予定だったようです。
そうなんですよね、雪面と体がくっつくと寒くて仕方ありませんよね。初日は、お尻にマットを敷かなかったので、とても寒い思いをしました。
雪ブロックは、面白くて夢中だったのでもう少し時間が掛ってたかもしれません。
また、なにかアドバイスがあればよろしくお願いします
こんばんわ。
私には、とても時間も技術、装備もなく、冬の上高地には行く事ないですが、時間ある時、時々、いい景色も見てみたので、☆、させてもらいます。
こんばんわ
河童橋近辺までなら、普通の装備で来ている人も結構いました。日帰りだとは思いますが。河童橋まででも穂高連峰が見えるし、景色はイイと思います。
機会があったら、ぜひ行ってみてください
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