深夜の剱岳を越えて、日帰り失敗

2023年09月23日(土) 〜 2023年09月24日(日)

• GPS: 25:10
• 距離: 29.5km
• 登り: 4,395m
• 下り: 4,381m

コースタイム

1日目

• 山行: 6:54
• 休憩: 0:22
• 合計: 7:16

16:43 馬場島荘
17:18 17:18 松尾平
18:26 18:26 早月尾根標高1600m標識
19:23 19:23 1920.9m三角点
20:20 20:21 丸山
20:25 20:38 早月小屋
21:52 21:53 標高2600m標識
22:46 22:52 標高2800m標識
23:18 23:18 カニのハサミ
23:45 23:46 剱岳
23:59 カニのヨコバイ

2日目

• 山行: 7:19
• 休憩: 1:04
• 合計: 8:23

0:22 カニのヨコバイ
0:22 0:23 カニの縦バイ
0:28 0:36 平蔵の頭
0:53 0:53 前劔の門
1:08 1:09 前剱
1:56 1:58 一服剱
2:15 2:15 剣山荘
2:42 2:47 剱澤小屋
3:48 4:02 平蔵谷出合
4:38 4:50 長次郎谷出合
5:20 5:39 真砂沢ロッジ
5:45 5:46 三ノ沢
6:38 6:38 二股
7:26 7:26 仙人新道ベンチ
8:12 8:13 仙人峠
8:45 池の平小屋

3日目

• 山行: 7:23
• 休憩: 1:29
• 合計: 8:52

7:05 池の平小屋
7:26 7:27 剱岳展望台
7:43 7:53 旧鉱山道取付き
7:59 7:59 小窓氷河
8:28 8:29 小窓（乗越）
9:47 9:48 小窓ノ王
9:53 9:55 三ノ窓
10:05 10:13 池ノ谷ガリー
10:22 10:22 チンネ
10:28 10:41 池ノ谷乗越
11:01 11:01 長次郎ノ頭
11:05 11:11 長次郎のコル
11:26 11:50 剱岳
12:06 12:06 カニのハサミ
12:21 12:22 標高2800m標識
12:49 12:55 標高2600m標識
13:31 13:45 早月小屋
13:46 13:47 丸山
14:13 14:13 1920.9m三角点
14:44 14:45 早月尾根標高1600m標識
15:29 15:29 松尾平
15:57 馬場島

天候

初日霧雨&小雨、深夜ときどき晴れ
二日目晴れ、少し下層雲

アクセス

利用交通機関：

自家用車

金曜16:20頃馬場島荘、半分以上空き
魚津方面との合流より下では大型ダンプがよく降りてくる、離合注意。合流より上では下山車？普通車がよく降りてくる。狭い場所での離合注意。

下山時日曜16:00頃、馬場島荘前約4割空き。

コース状況／危険箇所等

早月尾根→ 標高2810mの崩落は段々ひどくなってる。来年、大丈夫か…？今年はたぶんまだ大丈夫。

別山尾根→ 鎖場とか岩を掴むとこより普通の坂道での浮石や滑る小石に注意。前剱や一服剱の手前とか。

剣沢雪渓→ 夏道。深夜にライト付けて通るなら北方稜線並に面倒かも？わかりにくかったり斜面横切るのが難し目だったり。雪渓はアイゼンなしで行けたけど、深夜だとどこで渡ればいいか全然分からない…視界が悪いと時間を掛ける覚悟で。

二俣から仙人峠→ 早月尾根並の傾斜

小窓氷河→ 鉱山道からの取り付きはピンクテープ沿いの岩場下りでガレザレ通らず降りれる。6本爪で行けましたが傾斜があると爪先も爪が欲しくなる。最新の池の平小屋SNSで通り道を確認。下りで使う場合は取り付きポイント注意、下手すると即堕ち。

発射台→ 小窓の王からの落石リスクが高いらしくモタモタせず可能な限り足早に通過が必須。

その他周辺情報

アルプスの湯、大人610円
ゆで太郎8号小杉白石店、特盛870円

写真

16:45 馬場島荘前がこんなに空いてるなんて今年初めて！

17:25 これ、来年春になるともっと落ちてきそう…背負子でも潜れる高さだけど来年はまたぐことになるか？？

19:30 ここは毎回、背負子を下ろさんならんから嫌い。いつもノコギリ欲しくなる。
そしてすっかり暗くなる。

23:40 山頂。ここまで登山者に会わず。この後も真砂沢ロッジまで人に会わず。

0:10 去年も撮ったけど…渋滞スポットも貸切状態ノーストレス。

1:50 うん、iPhone7じゃ何も映らないってわかってるんだけど…
ついついカメラを向けたくなる星空でした。星々がとても明るかった！前剱〜一服剱あたりかな。

2:50　今回は剣山荘から剣沢への近道は使わず。前回、草だらけだったし靴の中までびしょ濡れになりそうだから、って理由だけどあそこいったら沢を超えるために結構登り返して迂回しないといけなかったかも。暗いからよくわからんけど。
剣沢小屋に来るのは初めてでした。

4:05　3時には真砂沢ロッジに着きたいな、と思ってたけどなかなか難儀しました・・・。暗くてわかりにくいけどボルトが打ってある岩場斜面。ちょうど霧雨から小雨へと雨脚が強くなってきた。歓迎されてるなあ。

5:30　真砂沢ロッジからは朝食のいい匂いが・・・。中から出てきた宿泊者さんが数名いて一夜ぶりの人との再会でした。

6:00　秋雨前線通過の大雨で流されたらしい橋。即時復旧すごいです。真砂沢ロッジにもお酒を持ってきたかったんだけど重さ的に今回は断念。しかし、真砂沢ロッジのオーナーさんはお酒をあまり嗜まないのかな。

6:20　へつり箇所、みんな撮ってるとこだから撮らんでいいか、と思ってたけど案外苦労しました。リュックだといいんだけど、背負子だと結構頭上ひっかかって結構後ろに体重預けたりして別山尾根より怖かったかも。
狭くてひざで岩を蹴ってかすり傷も追加。

へつり箇所は二股とハシゴ谷方面（流されやすい橋）のちょうど中間くらいの位置でしょうか。

6:40　二股到着、早月尾根のような急坂の始まり！
写真撮り忘れたけど登り始め前に休憩してて大トラブル発生。
背負子の肩ベルトの下の固定部分でナットが外れてて消失。ぶらりとした状態に！ネジとベルトかけ金具は残ってたのでテンションをかけてなんとか担げる状態。
池の平小屋についたらM4かM5ナットを頂けないか相談しないと。。

8:30　池の平小屋到着。小屋のインスタの通り・・・。
朝のニュースで弁当食中毒が報じられてたから生モノは受け取りNGかな・・・と思ったけど喜んでもらえた！お土産のお刺身盛り合わせ。

四合は自分で飲む用。
別山尾根とか剣沢とかで何度か転んで衝撃もあったけど割れてなくてよかった・・・。

朝飲みしながら悩む。日帰り計画続行か？？
本当は来た道を戻るつもりだったけど結構時間もかかったし厳しい。剱山頂戻る頃は暗くなってるかも。
小窓氷河は通れるらしいけど、小雨はやむ気配がない。
濡れた北方稜線。そして既に27時間睡眠無し。
危険極まりないよなー

アテは「フグの子醸し漬」

ウイスキー氷河ロック割りを飲みながらも気持ちはまだ日帰りが強かった・・・。
一泊分のお金はあるし、幸いにも宿の空きも少し出たらしい。泊りは嫌なわけじゃないけど着替えとかもってきてないし。

12:15　雨は全然止む気配ないし安全一番。宿泊お願いしました。
これでも結構晴れてる方。

14:10　五右衛門風呂の湯沸かし中。薪って維持が大変なんだけどすごい努力ですよ

銀色のキラキラしてるのたくさん落ちてるのはモリブデンとお聞きしました。泊まるといろいろ教えてもらえる！

夕食までまだまだ時間はある。
天気予報、富山全体が晴れなんだけど。ずっと小雨。

15:10　一番風呂、頂戴しました・・・！曇ってても最高なのに晴れてたら昇天してまうぜ！

宿坊入り口上のサイン。
俺の大好きな香川照之「カレーライス」

『THE TIME,』に戻ってきてくれー俺と一緒に7時に踊ってくれー！

18:15 PC画面をテレビに映しながら前日の小窓氷河の様子を予習！この情報、大切。

晩御飯！うれしいぜー楽しいぜー！

【二日目】4:55　剱岳の稜線はうっすら

5:15　だいぶ明るくなってくる。いい天気！

針木岳から向こうの雲から少し頭が出てるところに大天荘があるらしい。

5:30　朝食！ヨーコさんの漬けた梅干し、酸っぱすぎず美味しいんです！
「小屋のお米がもう少ない」と知りながらごはん四回御代わりしてジャーを空っぽにする暴挙。

6:30　私以外の登山者はみんな出発してしまった・・・。最初に着いて最後まで居着いてしまった。

ごはんたくさん食べてさらにリンゴ齧る変態。（虎柄）

9/24 6:28

「鍛えたその身体
　あふれる気迫
　さぁ　ここまで
　ぶち込め
　ライトスタンドへ」

7:00　池の平小屋を去る野良歩荷。お世話になりました！

7:40　ピンクテープに気付かずスルーしかけた！いつもの下降点より手前に降りやすい岩場あります

岩もよく見るとモリブデンがちらほら。気づかんかったなー

最初は右側の大きなクレバスを避けてその側の茶色い汚れた感じの部分を登る。
左手に縦（登り下り方向）の大きなクレバスが見えたらなるべく上部の安全なとこから渡る。

7:55　画面中央あたりの土砂を真ん中あたりから渡るんだけど・・・それより手前でクレバスを渡る予定がもう土砂エリア過ぎるところまで伸びてきてる！
その上の横方向クレバスと繋がったらもう無理かも・・・

8:00　なんとか土砂エリアの踏み跡っぽいとこを超える。
あとは上部の右側の取付き目指して緩やかに右寄りで登っていく。けど、結構クレバスっぽいの多そうだし大丈夫かな・・・

8:10　左側に大きなクレバス。こんなの、予習段階で聞かなかったような・・・。

8:15　横方向にズッパリ。右端でなんとか渡れる。ここからもうアイゼン外して岩場に上がってしまう！

8:40　昨日時点での情報からの予習ではなかったクレバスがちらほら。上側は取付きが危険なのもあるけど中間地点の砂地近くの横方向クレバスと縦方向クレバスがつながってしまってヤバそう。

9:05　北方稜線いうても、こんな感じのわかりやすい道も結構ある！
けど突然あれ？ってドン付きに至ってしまうのが恐ろしさ。

9:35　たまに振り返って写真も撮らないと、せっかくの晴天がもったいない！
後立山かな？

9:40　発射台の手前。持ち込んだ水芭蕉純米吟醸生原酒と花谷さんが持ってきたらしい七賢ひやおろし。どちらも空になったので回収しました。

9:45　発射台の後ろ側、小窓の王の岸壁。写真中央あたりの茶色いとこも最近崩れたとこやろなー
昨日は雨だったから落石は十分ありえる。とのこと。
迅速に発射台通過！

9:55　三の窓のゴミ。今日は少し余裕あるししっかりゴミ拾っとこう。この近くに空き缶とかアルミっぽいゴミがたくさん密集してたのでしっかり回収。

ゴミ拾ってるとガリーから「ラク！」のシャウト！
3人と1人が登ってるのが発射台上から見えたけどそろそろ中間大岩も超えてる頃だろうから行っても大丈夫そう。下に私がいると上の登山者さんもプレッシャーだろうし間隔を空けて。

10:10　ガリーにもゴミ。中間大岩超えたあたりかな。
北方稜線来る層でもゴミ捨てる人は捨てる、ということ。拾う人（私）も来ますよ！

チンネ寄りにピンクテープが多いけど反対サイドもピンクテープあります。登り方面から見ると右側だけど「左岸」というらしい。
左岸寄りが池の平小屋伊豆田さんのおすすめらしいのでそれに従う。登れます！

10:30　一か月前に来た時、池ノ谷乗越登り始めの吸い殻二つが拾えないのが心残りだったけど一つしか見つからなかった・・・さすがに飛ばされたりするか。これもボロボロになってるし。

10:40　チンネと小窓の王。池ノ谷乗越まで来たら撮らなきゃ！クライミングする人がいたら感動して見入ってしまいそうw

槍ヶ岳も見えてきた！あれが多分シルエット的に槍・・・のはず。。

11:30 山頂到着、北方稜線振り返る。

山頂は案の定、10人くらいいるので少し離れて記念撮影。

池の平小屋で朝食が相席だった方と一緒に池ノ谷乗越から山頂まで来たのでついでに写真を撮って頂きました。ありがとうございました！

剣山荘、剣沢小屋方面が綺麗に見える眺望の良さ！

おしまい。

撮影機器：

iPhone 7 Apple

感想

野良歩荷

こんな記録、本当は載せない方がいいのかな。
　・日没後のグレーディングE地帯の通行
　・睡眠無しでの24時間を超える行動
　・行動中の飲酒
こういうのは今後規制対象になったりするんじゃないかなーと懸念。
何か起これば対応策として規制規制の世の中。
こんな人も居たんだな、と後の世で嗤ってもらえたら。

本当は土曜のうちに日帰り予定でしたが池の平小屋到着が予定より2時間遅れ。天気は良くない（岩が濡れてる）し仮眠もとってないし、池の平小屋到着時に相談してみると空きがあるとのことで急遽泊めてもらうことに。
五右衛門風呂最高です！食事も美味しいししっかり休めました。
翌日の北方稜線は晴天そよ風の好条件で5時間掛かる予定が4時間半で山頂到着。早月尾根の下山もスイスイ。今回は泊りで大正解でした！
来年は何回来れるかなー