甲斐駒ヶ岳黒戸尾根(2760mで撤退)


- GPS
- 14:32
- 距離
- 19.7km
- 登り
- 2,444m
- 下り
- 2,455m
コースタイム
- 山行
- 11:54
- 休憩
- 2:38
- 合計
- 14:32
天候 | 晴れ後小雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
尾白渓谷駐車場に駐車。80台程駐車出来る広大な駐車場にこの日出発時点では7台停車していた。トイレあり。自販機あり。但し飲料の選択範囲は極く狭い。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆道の状況 ・〜刀利天狗:積雪はほぼ無し。 ・刀利天狗〜五合目小屋跡:黒戸山は積雪があるが締まった雪で歩きやすい。ここまではトレランシューズでも問題無い。 ・五合目小屋跡〜七丈小屋:積雪はほぼ無し。アイゼンも不要。 ・七丈小屋〜八合目御来迎場:雪の斜面が長く続くがキックステップを効かせばアイゼン無しでも問題無かった。 ・八合目御来迎場以上:岩稜帯は氷化した部分もありしっかりとした前爪のあるアイゼン装備が望ましいだろう。岩稜帯ではゆとりのある場所も得難いと考え、御来迎場でアイゼンを履きハイキングポールからピッケルに持ち替えた。 ◆登山ポスト 尾白渓谷駐車場にあり。 |
予約できる山小屋 |
七丈小屋
|
写真
感想
甲斐駒黒戸尾根日帰り山行に再挑戦したが時間切れで2760mで撤退。眼前に聳え立つ秀峰に魅せられたが、いつになったら登ることができるだろうか?もっと鍛えて出直そう。
圏央道開通でまた近くなった印象だ。湘南から2時間半もあれば尾白渓谷駐車場に到着できる。中央高速を走っている時には薄ぼんやりと西に沈んでいく月が見えただけだが、尾白渓谷駐車場で外に出てみると満天の星空だった。今日も天気は好さそうだ。日の出は5時前、睡眠も十分には取ってはいないので車中でしばらく休憩と考えていたが、Aki-CLさんは先に歩いていると言い3:25に出発して行った。残った3人はもう少し休憩し、3:40を過ぎて準備を開始、4:05に出発した。気温は15℃あり寒く無い。
未だ真っ暗だけど点灯したヘッドライトが桜を照らした。出発点の標高は770mだが1000m位まで桜が咲いていた。竹字駒ヶ岳神社にお参りし、脇を抜けるとすぐに吊橋で渓谷を渡る。黒戸尾根の末端がすぐに立ち上がり九十九折りに登って行く。去年は2月1日に来て早々に登山道が凍り付いていたのでアイゼンをすぐに着けることになったが、八合目御来迎場までアイゼンが無くとも問題無かった。
歩き始めて1時間足らずでヘッドライトが不要な位に明るくなった。明るくなるとそこここにミツバツツジが咲いているのが見えて嬉しい。小鳥のさえずりも高らかで、時折キツツキのドラミングの音も響いて聞こえる。やはり登り出すと暑く、皆1枚ずつ脱いだ。1h50mで笹ノ平の分岐に辿り着いたが、ここから上を見ると笹ノ平と言う呼び名は本当に相応しい。笹の生い茂るカラマツ林をぐいぐい登って行き、標高2000mも近くなると時折地蔵岳や八ヶ岳の展望が見え出す。そして前方が明るくなると刃渡りだ。振り返ると八ヶ岳が黒々と見える。東に目を転ずれば鳳凰三山だが、これも積雪は少ない印象だ。鳳凰の尾根の肩から富士山も覗いているが、富士山にしても黒い筋が何本も山頂から走っている。今年の雪融けは早そうだ。
刃渡りを越えるとまた植生が変化を見せてシャクナゲが増えて来る。林はカラマツに替わってコメツガが主役だ。梯子の連続を越えて行くと刀利天狗に達する。それからは黒戸山の長い山頂域。2000mを越えて行くと雪がしっかりと残っているが、去年苦しめられたフカフカの雪ではなく充分に締まっていて時折踏み抜くこともあるが歩きやすい。僕は五合目小屋跡までトレランシューズで済ませたがこの区間では流石に浸みて来て冷たかった。
黒戸山の下りに差し掛かり五合目小屋跡が間近になるとAki-CLさんが待っている姿が目に入る。待たせてしまって済みません。ここから七丈小屋までは2つの大きなギャップがありそれぞれを梯子と鎖で越えて行く。この区間は逆に積雪が少ない。七丈小屋から先は樹林が薄くなった雪の斜面を登って行く。雪の斜面はキックステップを効かして行けば問題無い。展望はどんどん良くなり、春霞はあるものの槍穂高も遠望できるようになり、甲斐駒ヶ岳本峰も見えて来る。標高が上がるに連れて黄蓮谷の側壁が圧倒的な力感で迫って来る。
八合目御来迎場への到着は11:00を過ぎていた。皆翌日にはそれぞれ仕事があり、一応今日の登頂タイムリミットは12:00と設定していた。さてどうするか?取り敢えずアイゼンを着け、ピッケルを持ってタイムリミットまで登ろう、と言うことにした。御来迎場からは岩稜帯になり、氷化した雪とのミックスとなり、歩みも遅くなる。右下を見ると黄蓮谷が近い。トラバースでスリップしたらあそこ行き。12時を過ぎる頃だったが二振りの太刀が刺さった顕著な大岩の下までは行こうと進む。だが直下まで高度差で100m程度の所に45分掛かった。頂上まで200m程度の標高差だがどうするか?このペースを考えると2hr程度は覚悟が必要かと、且つ下りも簡単ではないだろうから同じ程度の時間は掛かるかもしれない。ちょっとそれは時間オーバー、と言うことでここで引き返すこととした。かなり近く甲斐駒ヶ岳山頂に迫ったのだが。去年は2300mまでだからそれよりは長足の進歩、だと納得しよう。
八合目までの下りもそれなりに神経質だったが、まだそれなりに余力も保っていて七丈小屋まで降りてアイゼンを外し、更に五合目小屋跡へと下った。でもここでもまだ1300m以上も下らなくてはならない。長い行程が徐々にダメージを与えてくれる。笹ノ平には皆無口になり着いた。ここから700mの下り、1時間ちょっとと考えると逆に多少余裕が出て身体も楽になったが、疲労度は重い。距離は20km足らずだけど流石に破壊力があるもんだ。
帰り着いた時の余力を考えると+4hrの行程は如何なもんだろうか?このギャップを埋めることが現実的なのか、少し考えてしまう。早く出れば、と言っても長時間の行動に耐えられる前提が必要だから。一つには無雪期であれば数kg荷が軽くなると言うことかな。またゆっくりと戦略を考えてみることにしましょう。兎も角、今日は今日で展望も好く、すぐ目の前に聳える甲斐駒ヶ岳の姿も見ることができたので良い山行でした。
丹沢主稜線 合計距離24km 累積標高(登り)2400m(下り)2100m
黒戸尾根 合計距離20km 累積標高(登り)2600m(下り)2600m
なので、体力的に黒戸尾根は丹沢主稜線より少々キツイと思っていた。
しかし途中(2760m)で撤退したが、かなり体力を消耗した。
黒戸尾根はかなり体力が要求される。
18:30日没と同時に駐車場着。
着替え等を済ませ帰宅準備が整う頃には暗くなっていた。
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