奥聖岳(聖岳東尾根)
- GPS
- 57:53
- 距離
- 22.2km
- 登り
- 2,596m
- 下り
- 2,595m
コースタイム
0405椹島-0425牛首峠-0445東尾根取付(電柱225)-0535鉄塔28番-0850標高1750
-1315ジャンクションピーク-1700白蓬ノ頭
2015/05/01(金) 白蓬ノ頭→奥聖岳→白蓬ノ頭
0515白蓬ノ頭-0540森林限界-0710東聖岳(2800)-0935奥聖岳1000-1445白蓬ノ頭
2015/05/02(木) 白蓬ノ頭→椹島
0545白蓬ノ頭-0800ジャンクションピーク-1315東尾根取付-1400椹島
天候 | 2015/04/30(木) 晴れ 2015/05/01(金) 晴れ 2015/05/02(土) 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2015年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
一年前(2014年のGW)にも聖東尾根を登った方によれば、今年は去年と比べてとても雪が少ないそうです。 ◆椹島〜聖岳東尾根取付(28号巡視路・電柱225番) 鳥森山登山口から牛首峠まで登山道があり、大きく迂回する林道を行くよりもはやい。取付の目印は225番電柱。 ◆取付〜1750 28号鉄塔まで、細かい九十九折れの作業道。鉄塔後も踏み跡と古い赤ペンキマークがずっと続いている。1300〜1500は落ち葉フカフカ斜面に振幅大きく標高を稼げない、足場の非常に悪い九十九折れが続く。 ◆1750〜JP 幹に赤ペンキマークが続くが古い。大体は切り開きが認識できるが、時々倒木で入口が塞がれた状態のところもある。2050m付近より残雪があらわれ、2150m付近よりほぼ全面積雪(昨年は2000mより全面積雪) ◆JP〜白蓬ノ頭 概ね南寄りにマーク有。2350〜60の緩い鞍部は幕営適地。時々現れる急斜面は倒木地帯らしく踏み抜き多い。 ◆白蓬ノ頭〜奥聖 2650あたりまで多重山稜で、積雪期はどこを歩くのが正解なのか?だが、概ね南側の淵あたりで無事通過できた。森林限界より上部の細尾根は、残雪1/3程度、2/3は夏道ヤブ漕ぎ状態。最後の登りは夏道が完全に出ていたので危険少だが、ヤブ漕ぎが多く通過に時間を要した。 |
写真
感想
なんとか、聖岳東尾根から奥聖、が、できた。
【2015/4/29(水):移動日】
本日よりGW突入。順調に畑薙第一ダムへ移動(時間があったので東河内方面と畑一右岸林道を偵察)。15時発の入山バスの乗客は自分含め単独3名。おひとりは、千枚から反時計周りに赤石へまわる予定。もうおひとりは、一年前のGWも椹島から28号巡視路取付で聖〜茶臼と縦走され、今年は出合所小屋跡から聖〜荒川の予定(お名前を伺わなかったので仮に「はーれーさん」とする)。運ちゃんはいつものHさんで、いつものようにダジャレを連発しながら、いつものように道中でバスを止め花を見せてくださった。
16時頃にバスは椹島に到着。受付を済ませ、ロッジ泊のお二人と別れてひとりで登山小屋に向かう。外見とは裏腹に、内部は二軒小屋登山小屋と同様なクラシカル構造。どうせ明日から汗だくになるのだが、より美味しく命の水をいただくために風呂へ入る。ジョッキビールをかかえて歩いていると、はーれーさんを見かけたので呼び止め、28号巡視路コース状況およびGWの東尾根の様子、などを詳細に教えていただく。
・とにかくいちばんキツいのは、取付後の1300〜1500あたり
・奥聖直下の、左の肩へ乗る箇所が、斜度があってとても危険。自分は(縦走の重荷で)登っても降りようとは思わない。
といった重要なアドバイスを頂戴する。奥聖直下が危険という話はよく聞くし、ピストンの場合は登ったら降るしかないので、登るまえに一旦よく考えて、危険と感じたら登頂はあっさり諦めようと決める。
静鉄ストアで仕入れたつまみでジョッキビールを楽しんでいると、テラスで宴会をしていた東海フォレストの山オヤジ3人衆から声をかけていただきワインなどご相伴にあずかる。お二人は登山バスで見かけたことがあったがおひとりは記憶になく、どうやら赤石避難小屋の名物オヤジさんということであった。「ワカンは持っていったほうがいいぞ」とアドバイスいただき、やっぱり持ち上げることにした。
登山小屋に戻り、小屋ノートをじっくり読み、ラジオ深夜便とともに就寝。
【2015/4/30(木):1日目】
4時出発。暗い中ヘッデンで歩く。鳥森山登山口から延びる道は明瞭で、山腹を斜めに上がっていき、牛首峠へ出る。薄暗い林道を歩くうちに夜は明けてヘッデンをしまう。緩やかな下りののちに、聖岳東尾根取付・28号巡視路へ到着。事前に教えられたとおり、電柱は225番。よく見かける小さく黄色い巡視路看板は28号の文字が書かれたテプラが剥がれたようで「二軒小屋畑一」としか書かれていない。夏は草が生い茂り、目印の四角い石も隠れてしまうらしいので、「電柱225番」と覚えておくのがよさそうだ。
薄暗い取付で道形がはっきりしない。よーく見ると左上に上がる踏跡。細かい九十九折れは小さなルンゼを横切り、徐々に高度を増す。所々に樹脂の杭やブロックの補強が入っているあたりは、現役の作業道らしい。やがて大きな鉄塔があらわれ、第二八号と書かれている。鉄塔を過ぎると道形は直線状となり、まさか九十九折れはここまでか!?と思ったが、またすぐに九十九折れが現れる。尾根はなくなり、平らで急な落葉斜面に、ごく薄い道形が認識できるがよく踏まれておらずフカフカして脆い。だだっ広い斜面で、かなり振幅の大きく波長の短い九十九折れが続く。幹に消えかえた赤ペンキマークがあるものの、どうも降りの人用の向きにばかり付けてある。足場が悪いうえになかなか標高も上がらずイライラしていると、ふとピンク色のツツジが目に入る。背景には白い雪山。やがて上河内岳の東尾根が見えはじめ、取付斜面の終了点1750へ到達。はーれーさんの言う「いちばんキツかった処」を越えて一安心だ。
1750からは、やや緩やかな傾斜となり、相変わらず古いペンキマークは降りの向きにばかり付いているものの、よく見ると切り開きが認識できるので迷わず進む。2050付近から積雪が現れ、樹林の隙間から右に赤石、左に上河内。2150あたりで全面積雪となり、アイゼンを履く。計画段階では2150あたりに1日目幕営の予定であったが、全面積雪とはいえ大きなツリーホールだらけの状態であり時間的にもまだ早いので、先へ進むことにする。やがてJPへのキツい登りがはじまる。燦々と照らす太陽に積雪も緩みシャーベット急斜面で腰まで踏み抜いたりして大変だった。JPへ導くマーキングが目に入り、新しい一人分のトレースを発見!はーれーさんの足跡に違いない。完全な他力本願ではあるが、力強く先導してくれる、聖を目指す仲間と合流した気持ちになり、よーしがんばろう!と元気になる。ここまで来たら、計画では白蓬まで2日としていたが今日一気に行ってしまおう。
つづく。。。
コメント
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聖岳、登頂 おめでとうございます。
自分も本来なら5/2から入りたいとおもっていたのですが事情があり入山できませんでした。お天気も良く最高でしたね。
東尾根での聖岳登頂は自分の中でも一つの目標であり、願わくば赤石まで出かけたいと考えています。
レコの続きも楽しみにしています。
meta_bomanさん、こんばんは。いつもコメントありがとうございます
東尾根から聖、3度目にしてようやく、でした。やはり年末年始よりもGWのほうが圧倒的に条件が良いですね。
とはいえ、想定外のヤブ漕ぎに疲労して前聖まで行く元気を失ってしまい、余裕なく終了してしまったので、もっと雪の多い3月下旬にでも再度行ってみたいです。リタイア後じゃないと時期的に難しいですが
厳冬期の小渋川〜赤石を達成されたmetaさんですから、聖東尾根など朝メシ前かと思われます(聖から兎鞍部がコンディション次第でちょいと大変なようですが)。ぜひ行ってみてください
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