南八ヶ岳縦走(天女・権現・赤岳・硫黄)
- GPS
- 56:00
- 距離
- 21.4km
- 登り
- 2,174m
- 下り
- 2,044m
コースタイム
- 山行
- 6:30
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 7:10
- 山行
- 8:00
- 休憩
- 1:20
- 合計
- 9:20
過去天気図(気象庁) | 2014年02月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
|
写真
感想
JR岡谷駅で阪急高速バスを降りる
暖房の効いた待合所で朝ごはんにサンドイッチを食べた
定刻通り7時発の電車に乗って小淵沢駅で小海線に乗り換え
隣のホームで待っていたのはなんと1両のワンマンカー!
なんとものどかな風景に少々気が抜ける
甲斐大泉駅で予約していたタクシーに乗り登山口まで移動
天女山登山口まで約10分、960円
薄く積もった雪の下は凍っていた
滑って転んでもバカらしいのでアイゼンを履いて出発
ヤマテンメールでは今日はずっと霧の予報だったが、青空が広がっている
コツコツ歩いて権現岳頂上に予定より2時間も早く着いた
ギボシまで往復してテントを設営し、水を作った
晩ごはんを食べて火を消すと一気に寒くなった
今夜から未明の予想最低気温は−20℃
この寒さは二人とも未経験だ
ダウンジャケットを2枚着込んでシュラフに潜り込む
だがあまりの寒さで十分には眠れず、目が覚めてる時間の方が圧倒的に長かった
4:10 起床
空を見ると満点の星空、おそらく快晴だろう!
朝食後、うっきーに ウンの前兆がきたので野外トイレに向かう
ここで、うっきーが登山活動最大のミスを犯す
すぐに終わるので大丈夫だろうと手袋をはめずに外に出た
小屋脇の通路に座り込み、準備完了!
しかし、下からの風が通路に集中して強風が吹き抜けた!
外気温が−20℃なので体感温度は−25℃くらいか!?
何もまとってない両手が痺れ始めてすぐに感覚がなくなった!
テントを出てから5分足らず、短時間で両手が凍りついてしまったようだ
感覚のない指で急いで手袋をはめテントに戻る
「やっべー!マジやっべー!!凍傷になる!!!」
手袋を外しすぐに肌着の上から脇に挟んで温める
10分ほど経つと全く感覚の無かった指先に少しずつ感覚が戻り始めた
そこで肌着の襟から手を突っ込み、直接脇に挟みこんでみた
しばらくそうしていると指の感覚がパリパリと鳴るような感じに変わっていった
温かくなった血液が凍った血管を少しずつ融かしながら進んでいってるような感覚だ
この感覚で大丈夫なのか?指は壊死しないか?など不安を感じたが
「揉まずに低温でじっくりと!」を守って温め続けた
20分くらいするとジンジンしながらも指先にいつもの感覚が戻ってきた
小指の先がすこししびれるだけで他の指は普通の状態に戻ったようだ
良かった〜!どうやら凍傷は免れたようだ!
この極寒で手袋なしで外に出るなんて何てバカなことをしてしまったんだ
凍傷の怖さを知ったこの経験は今後の雪山活動においてとても良い教訓になるだろう
この事件で30分近くもaoを待たせてしまった
7時 権現小屋を出発
長い鉄橋子を下り、その後の岩場のアップダウンは楽しくて仕方がない
キレット小屋は寄らずに稜線を進む
この辺りはほぼトレースが消えていたので、ピッケルで踏み跡を探しながら前進した
見えない踏み跡を少しでも外すと腰まで埋まる
両足ともはまると脱出不可能と思われるくらい埋まる
出るのにかなりの時間を費やし、同時に体力を消耗した
雪のない岩場登りは拍子抜けだった
aoが「ROCK&SNOW」じゃなくて「ROCK&ROCK」やねぇ!
と、冗談にもならないことを言っていた
12:10 赤岳頂上
歩いて来た権現からのルートや阿弥陀、富士山が見えた
このあたりから青空がだんだんと曇り空に変わりつつあった
予報では午後も天気は持つはずだったのに、、、少々急がねばならない
岩場を巻いたり、登ったりを繰り返し奥の院へ
硫黄岳山荘では小屋の陰でコーヒーブレイク
あったかい飲み物は身体だけでなく心までも癒してくれた
硫黄岳までは今回のルートで最後の登りとなる
ほとんど残ってない気力を振り絞って強風のなか黙々と登り続けた
硫黄岳頂上ではやっと着いた〜!長かった〜!!と安どの声が
一気に下って16:30 赤岳鉱泉到着
ヘロヘロの身体にムチ打ってテントを設営
テントに入って祝杯をあげる
うっきーは2日間一緒に歩いた「琥珀ヱビス」ビール
aoは昨日と同じしょうが紅茶オレを2杯分と梅酒
昨夜と同じ豚汁を昨夜と同じ手順で作って晩ごはんを食べ終わるとすぐに就寝
権現小屋から500m下ったとはいえ氷点下の気温は変わらない
同じようにシャツとダウンをありったけ着込んで寝たのは言うまでもない!
だが、昨夜ほど寒くはなかったので結構眠れた
それにしても寝不足の上そこそこのスピード歩行で、よくぞここまで歩けたものだ
苦しみに耐え抜いた日頃のボッカトレのたまものだろう
翌朝は5時に起床、7時に出発
八ヶ岳山荘でお風呂に入りソフトクリームを食べてバスに乗った
茅野では丸亀製麺でうどんと天ぷらをガッツリ食べてお腹いっぱい
昼便の阪急高速バスで大阪まで帰ってきた
権現小屋横でのテン泊は、−20度!!全てが凍り付く。コーヒーはどんどん冷めて薄氷が張る。過酷な状況でした。
一睡もできず、情熱と気力で乗り切った。
寒さ対策を真剣に考える山行となった。
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