天元台−西吾妻山/花の高原漫歩


- GPS
- 05:12
- 距離
- 7.0km
- 登り
- 416m
- 下り
- 833m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
■復路:グランデコ・パノラマゴンドラ山頂駅⇒山麓駅・ホテルグランデコ送迎バス⇒猪苗代駅(バスは予約制・無料。ゴンドラに乗れば利用できるが、時間的に使える便は15:50発のみ)★注意★路線バスはないのでこのバスを使わないと帰れません |
コース状況/ 危険箇所等 |
1800mから登り始めるので、急登は多少あるものの短い区間です。整備も良好ですが、西吾妻山頂に寄りたい時は、天狗岩で左の方の標柱からいったん下ることに注意。祠に気を取られて直進すると、巻道経由で避難小屋に直行してしまいます。 |
その他周辺情報 | ホテルグランデコは1000円で日帰り入浴できます。猪苗代駅にお土産店はなく、キオスクがあるだけですが、少しだけお土産も売っていました。 |
写真
感想
蔵王で降り込められた翌日、会社のゆる〜い歩く会の面々と米沢で合流し、白布温泉で一泊。2日前が嘘のような好天に恵まれた朝、始発前から行列のできた天元台ロープウェイに乗りこんだ。小さなロープウェイですぐ満員になり、我々一行5人は3台目となったが、ピストン運行してくれたので待たずに済んだ。
標高920mの下の駅では暑さを感じたが、400m以上も上がった天元台高原はさわやかな気温。記念撮影中の老人団体を追い越し、リフトを3つ乗り継いで公称1820mの北望台には9時前に着いた。リフトから振り向くと、西に飯豊連峰、北には蔵王連峰の南端らしき山が雲から顔をのぞかせていた。
吾妻山はなだらかな高原状の山とイメージしていたが、まずは林の中の急坂を登る。林道歩きなどで準備していないので、いささか苦しい。汗が噴き出てきたころ、カモシカ展望台に到着した。いい天気だ。もう一度飯豊連峰を眺め、緩くなった道を軽快に進んで人形石との分岐を右へ。道は高原状となり、右手に梵天岩、天狗岩らしきなだらかな山容が望まれる。
見渡せばシャクナゲがひっそり名残の花を見せ、ワタスゲがそこここに咲き競っている。眼下の湿原へと下りて行く木道に、一人が「せっかく登ったのに…」と文句を言いかけたが、この湿原「大凹」こそが、今山行のハイライトとも言うべき高山植物の宝庫だった。
残雪が遅くまである地形のせいか、手前では終わっていたチングルマやコイワカガミも花盛りで、コバイケイソウ、イワイチョウなどの群生に目を奪われた。撮影に少々時間を割いて湿原に別れを告げるところに、おいしそうな水場。しっかり水筒に補給してロープ場混じりの難所(というほどでもないが)を登った。
再び池塘のほとりにコバイケイソウが咲く高原の木道に出て、鼻歌交じりに岩場に取りつけば、そこが梵天岩。岩の上からの展望がまた素晴らしい。一休みして、少し進んだ先が天狗岩の広場のような頂上だった。遠くに祠が見えるが、こちらは西吾妻山頂へのルートを取る。
少し下ってから、正面に見えるなだらかな山体のピークを目指す。ゆるゆる登っていくと、山頂の標柱に登山者が集まっていた。平らな道の途中で視界もゼロという、標柱がないとピークであることすら分からない山頂だ。居合わせた登山者に記念撮影を頼んで、すぐ進発した。「大回りしちゃったよ」と言ってすれ違って行ったのは、大凹辺りで抜いて行った男性パーティーだ。恐らくピークを踏もうと思ったのに、天狗岩を直進して避難小屋に行ってしまったのだろう。
木道が現れると、向こうに赤いかまぼこ屋根の避難小屋が見えた。西吾妻小屋だ。辺りでお昼を食べている登山者が何組かいたが、こちらは西大巓山頂まで我慢することにして、小休止のみで出発した。前方を見ると、やはりなだらかな山体が見える。ただ、残念ながら周囲に雲が増えてきた。そもそも、秋などの条件が良い時は北は鳥海山、月山から、南は磐梯山までが一望なのだというが、今は西大巓の頂上までにガスが絡み始めている。
「またいったん下るの?」というバテ気味な一人の言葉には耳を貸さず、軽い下りと登り返しに挑む。小屋からこちら側はだいぶ登山者の影が薄いが、やはり下山後の交通機関に問題があるからなのだろう。標高差も天元台に戻るのと比べれば多くなるので、お年寄りには厳しいのかもしれない。何しろ冬のスキー場と異なり、天元台の夏リフトは下りも乗車可なのだ。
一汗かいて西大巓頂上へ。ちょうど薄くガスがかかって涼しい中で、宿の用意した大きなお握り2個の弁当を食べた。雲がなければ磐梯山もよく見えるそうだが、まあ、仕方がない。
山と高原地図によれば後は一本調子で下るのみ。歩き出すと、ほんの軽いアップダウンが1度あったきりで本当に真っ直ぐ下るばかりの道となった。一昨日の雨が残っているのか、ところどころ水たまりがある急坂をどんどん下る。初めはオオシラビソ、その後はさまざまな木々が周囲にかぶさって視界は利かない。逆コースだと、辛いばかりのいささかつまらない登りとなりそうだ。
標高1600m付近でグランデコのゲレンデ最上部に出た。右手にリフト降り場が見える。2年半前の誕生日、吹雪模様の中で滑ったゲレンデだが、夏の景色はまるで違う。いつのまにか雲が消えて夏の日差しが戻り、振り向けば西大巓も良く見える。正面には堂々とした磐梯山のシルエット。25度くらいの斜面をジグザグに辿っていくと、子供たちの歓声が聞こえた。ゲレンデの一角に雪?を盛り上げて遊ばせている。
ゴンドラ駅に着いて切符を買おうとすると、「下りた所で買ってください」とのこと。ほとんどが下から往復する客なので、上の駅では切符を用意していないのだろう。やれやれと6人乗りゴンドラに5人でどやどやと乗り込んだが、暑い。座席にうちわが置いてあったが、夏のゴンドラは日向の車と同じ温室状態で、屋根の小さなベンチレーションくらいでは焼け石に水なのだった。
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