鹿島槍ヶ岳〜爺ヶ岳でハイマツの海を泳ぐ


- GPS
- 31:40
- 距離
- 23.2km
- 登り
- 2,525m
- 下り
- 2,526m
コースタイム
- 山行
- 4:15
- 休憩
- 1:15
- 合計
- 5:30
天候 | 1日目:晴のち霞 2日目:晴のち曇 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
2010年9月に五竜岳から眺めて行きたいと思っていた鹿島槍ヶ岳に5年越しでやっと行くことができた。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-175415.html
前日に松本市内に宿泊し、日曜日の朝、柏原新道登山口に近いの市営無料駐車場に車を停めて出発。
駐車場には変な位置に停めている車も散見でき、前日の土曜日にはものすごく混んだのだろう。
やはり1日ずらして日・月で計画してよかったと思う。
柏原新道は歩きやすい道だとあちこちで書かれているが、確かによく整備されていて実際ものすごく歩きやすい。
先週北岳を歩いたのだが、南アルプスと北アルプスを比べると概して北アルプスの登山道の方が良く整備されているのは山小屋の財力の差を現しているのだろうか。
左手には針ノ木岳とその大雪渓が見えているのだが、先週の北岳の大樺沢の雪渓もそうだったが、今年はどこも雪渓はかなり小さくなっているようだ。
種池山荘まで到着するとまず立山が、そして爺ヶ岳へ向かって高度を上げていくと剱岳の雄姿が目に飛び込んでくるが、双方とも今年の暑さの中雪渓がすごく残っているのは流石である。
爺ヶ岳付近はライチョウがよく見られるとのことだが、その生育地になるハイマツがずっと広がっている。
五竜岳から鹿島槍ヶ岳を眺めた時に、山頂近くまで緑に覆われているのが見え、ハイマツだろうかと思ったものだが、やはりハイマツだったのだ。
このハイマツが爺ヶ岳から鹿島槍ヶ岳の間に海のように広がっている。
ハイマツがこれだけ広がるということは安定した斜面なのだろう。
その代わり不安定な斜面に生育するコマクサは1株しか見ることができなかった。
この日天気がよければ鹿島槍ヶ岳山頂まで往復してしまう予定だったのだが、昼に冷池山荘に着いた時には東側から雲が広がってきていたので、山頂は明日にすることにした。
山荘は新しくトイレもバイオ式のようですごくきれいだった。
日曜日の夜なのにほぼ満室だったので驚く。
果して昨日はどの位混んだのだろうかとちょっと怖くなる。
翌日は日の出と共に出発。
山荘から少し上がったところにテント場があり、山荘付近は眺望があまり開けないのだが、ここからはかなり眺望がいい。
目の前に立山・剱が見え、そこに朝日が射す。
布引岳に向かって高度を上げていくにつれ、背後に槍・穂高、遠くに八ヶ岳、富士山、南アルプスが見えてくる。
布引岳も一面のハイマツだ。
鹿島槍ヶ岳へ向かってハイマツの海の中を泳いでいくような気持ちのいい縦走路だった。
鹿島槍ヶ岳南峰に上がると、目の前に北アルプス北部=後立山連峰が目に飛び込んでくる。
今回のメンバーには高山に登るのが初めての人がいたのだが、この360°の大景観が楽しめる日に当たって本当に良かったと思った。
南峰まではハイマツの広がる緩やかな尾根歩きだったが、南峰から北峰へ向かっていくとここから急に急峻な尾根に変わる。
ずっと緩やかな尾根を歩いてきたので、南峰と北峰の間の岩場は終始楽しく、鞍部で谷を覗き込むとその解放感がたまらない。
そして北峰に行って一番良かったのは、目の前に八峰キレットを覗き込むことができたということ以上に、南峰の形のよい三角形を眺められたことだ。
先週末に見た北岳と同じくらいいい形だ。
鹿島槍ヶ岳南峰がこんなにもいい形の三角形だとは思わなかった。
北峰から南峰を経て、往路をそのまま引き返す。
前日よりも午後の天気の崩れ方は早く、爺ヶ岳を通過するころには周囲は雲で覆われてしまった。
周囲が閉ざされた雲の中を歩いていると、ますますハイマツの海を泳いでいる気分になるのだった。
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