不帰ノ嶮～唐松岳
富山県
長野県
mjima
体力度について
- GPS
- 14:10
- 距離
- 19.8km
- 登り
- 2,280m
- 下り
- 1,900m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 6:26
- 休憩
- 0:17
- 合計
- 6:43
- 山行
- 5:45
- 休憩
- 1:56
- 合計
- 7:41
| 天候 | 1日目：晴れ、ガス 2日目：快晴 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2024年07月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 自家用車
帰り：八方から猿倉までタクシー回送（4000円） |
| コース状況／ 危険箇所等 |
猿倉～鑓温泉： 危険個所なし。コース明瞭、急登なし。小日向のコルから鑓温泉までは刈払いが良くされている。 鑓温泉～天狗山荘： 序盤に鎖場が連続。岩質が滑りやすいのでヘルメット推奨。全体的に急登。 天狗山荘～天狗の大下り： 天狗の大下りは浮石、落石スリップに注意。有名な鎖場は傾斜は緩いので3点確保とクライムダウンで安全に降りられる。 不帰Ⅰ峰～Ⅱ峰： Ⅱ峰は2段になっており、下部が核心部（見た目は上部の方がエグいが裏を巻く。）。序盤は勾配が緩いのであまり危険さ、高度感は感じない。核心部上部はステップが分かりにくい箇所があり、2か所ほど鎖に体重を預けて超えた部分がある。上部は足場が狭くすれ違いや待機は困難、高度感はかなりある。通過直後にⅡ峰で落石事故があった模様。人が少ない時期、時間に通過したい。 唐松岳～八方尾根：人がたくさん。 |
| その他周辺情報 | 白馬ハイランドホテル★４：眺望が◎、循環だが塩素臭はあまり感じない。 |
写真
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2700mの稜線で中ジョッキが飲めるなんて
すぐ買い替えるつもりでメルカリで買ったテントだが、修理までして7年目
長い付き合いになった
明るさは十分、軽くて思った以上によい
上の段に折り返す2か所（赤○）のステップが明瞭でなく、上段の鎖を掴んで引き上げた
こっちの方がエグく見えるけど裏を巻くのでそこまでではない
感想
何も予定のない平日が2日ある。しかも天気が回復するようだ。仕事をサボって山に行くしかない。
Outlookに外出の予定を入れて火曜夜に新幹線で移動し、長野第一ホテル（屋上に露天風呂があってよい）に前泊。
1日目：
4：30に出発して6時過ぎに猿倉に到着。平日で大雪渓も通行不可のためか、駐車場は15台ほど。
序盤は緩いトレイルをゆっくりゆっくり歩く。天気も時間もテン場の取り合いも何も気にすることはない。久々の贅沢な時間だ。
鑓温泉で長めに休憩して急登がスタート。序盤の鎖場が滑りやすそう。稜線まではところどころお花畑が広がっていて癒される。
途中で、白馬から下っていた方から、稜線が爆風でテン泊は難しいかもとの情報をもらい、若干の不安を覚えつつ登る。稜線上は、確かに体が振られるくらいの爆風だった。
天狗山荘前の雪渓は、少し登山道にはみ出しているが、雪切りがしてあるので、ツボで問題ない。天狗山荘は稜線のやや下にあるので、場所を選べばテントでも張れないほどの風ではなかった。
テントを張って小屋で生中をいただく。旨すぎる。最近は酒を担ぐこともなくなったなあ。
小屋のスタッフの方曰く、ここ数日は白馬周辺の天気予報が全く当たらないとのこと。
夕方になって気流が落ち着いてくると予報どおり空が明るくなってきた。雲が取れて白馬鑓が姿を現した。壮麗すぎる。いつか行く。
夕暮れの剱岳を眺めてリゾッタで夕食をとり就寝。
2日目：
3時起床。満天の星空だった。
ちんたら準備をしてヘルメット装備で4時半出発。天狗の大下りまでは剱岳を眺めながらゆるゆる歩く。終始剱岳が見えるとても良いコースだった。天狗の大下りは、急だけど3点確保とクライムダウンができれば特に危険ではない。
最低鞍部に降りると不帰ノ嶮が始まる。2峰のあたりでガイドパーティの渋滞に遭遇しそうになったので少しペースを上げて追い越した。2峰は先行者が下りてきていたので休憩しながらルートを確認して歩き始めた。序盤は斜度もそれほどではないので高度感は感じなかった。上部は斜度がきつく、かつ、足のホールドが明瞭でない箇所があった。全体的に鎖をしっかりつかんでいれば問題ないが、高所が苦手だと辛いかも。
天空の梯子直前で対向者の声がしたので待っていてもらった。上部はすれ違いが不可能なので声掛け必須。
2峰の梯子を超えた後トラバースも狭く、岩が露出していてよくない。気が抜けるポイントなので危ないと思った。
2峰南峰に向かって歩いていると、後ろからものすごい落石の轟音がした。
2峰南峰からは消化試合。剱岳を眺めながら唐松岳に上っていく。唐松岳はまだRW組が到着していないからか、比較的空いていた。唐松岳から眺める五龍岳のフォルムが良すぎる。唐松岳は6年前にも登っているけど、あの時はまだ本州の山をあまり知らなかった。今見ると、立山、剣、白馬三山、爺が岳ほか後立山の山々、槍、穂高までよく見えるもんだ。
八方尾根を下っていると、赤い防災ヘリが?峰の基部で救助活動をしていた。あとでニュースを見たら、落石事故があったらしい。時間帯的に自分が?峰北峰を通過した直後だったので、聞こえた落石の音はそれだったのだと思われる。10人PTとのことなので、1峰手前でスライドしたガイドパーティかもしれない。落石は運が悪かったとしか言いようがないが、人の後ろを歩かない、十分に間隔を開けるくらいしか対策がない。でもハイシーズンの混雑時はなかなかそうもいっていられない状況にもなりそう。
観光客の大混雑の中、八方のリフトまで下りて恒例（2度目）のソフトクリームを食す。染みわたった。
温泉に入ってホットドッグを食し、19時過ぎに東京に帰還。
今年もテン泊ができた。
6年前に唐松岳から見たときはどこを歩くのか想像もつかなかった不帰ノ嶮を歩けてよかった。歳を重ねるごとに取れるリスクの許容度はどんどん小さくなっていく。ここ数年間で色々な出来事があり、今後これ以上のリスクの山には行かないんだろうなあと思いつつ、今取れるリスクの最大値の山として不帰ノ嶮を選んだ。
今後も安全に続けたい。
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