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Yamareco

記録ID: 7887303
全員に公開
アルパインクライミング
中央アルプス

宝剣岳 中央稜

2025年03月08日(土) 〜 2025年03月09日(日)
 - 拍手
yosukeboy その他1人
体力度
2
日帰りが可能
GPS
07:11
距離
2.4km
登り
754m
下り
752m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
2:00
休憩
5:10
合計
7:10
距離 2.4km 登り 754m 下り 752m
9:00
11
スタート地点
9:12
0
9:12
0
9:12
0
9:12
70
10:22
15:32
19
15:52
11
16:03
0
16:03
9
16:11
0
16:12
ゴール地点
天候 曇り→雪
気温はほぼ-10℃程度、登攀終了後カール下降中辺りから吹雪始め、ホテル直前でホワイトアウトしました
過去天気図(気象庁) 2025年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
車で菅の台バスセンターへ前乗り。車は他に5台程度だったので、早朝着でも良かったかもしれません。
コース状況/
危険箇所等
8日:カールはカリカリにクラストしており、冬靴に前爪のあるアイゼンが必須。三件の滑落があり、一件は骨折の重症で救助されていました。
宝剣岳の基部にクラックも走っており雪崩が心配でした。
9日:前夜の降雪が30センチほど。表面に積もったおかげでかなり歩きやすくなっていました。
その他周辺情報 コンビニは駒ヶ根IC降りたらバスセンターとは反対側 (左)へ向かうとセブンあり
出発
2025年03月08日 09:15撮影 by  DSC-RX0, SONY
3/8 9:15
出発
取り付きへ
2025年03月08日 09:42撮影 by  DSC-RX0, SONY
3/8 9:42
取り付きへ
クラックが走る雪面。怖い😨
2025年03月08日 09:49撮影 by  DSC-RX0, SONY
3/8 9:49
クラックが走る雪面。怖い😨
1P出だしの頭上。今回はここは登らず、もう少し左へトラバースしてます
2025年03月08日 10:04撮影 by  DSC-RX0, SONY
3/8 10:04
1P出だしの頭上。今回はここは登らず、もう少し左へトラバースしてます
1Pのビレイ点
2025年03月08日 10:05撮影 by  DSC-RX0, SONY
3/8 10:05
1Pのビレイ点
2P目
2025年03月08日 12:26撮影 by  iPhone 16 Pro, Apple
3/8 12:26
2P目
2P目の終了点
2025年03月08日 12:55撮影 by  DSC-RX0, SONY
3/8 12:55
2P目の終了点
3P目、オケラクラック。完全に雪詰まってますね☃️
2025年03月08日 13:51撮影 by  DSC-RX0, SONY
3/8 13:51
3P目、オケラクラック。完全に雪詰まってますね☃️
3P目終了点。
2025年03月08日 14:16撮影 by  DSC-RX0, SONY
3/8 14:16
3P目終了点。
オケラクラックをフォローするパートナー
2025年03月08日 14:23撮影 by  DSC-RX0, SONY
3/8 14:23
オケラクラックをフォローするパートナー
下から撮ってもらった図
2025年03月08日 14:26撮影 by  iPhone 16 Pro, Apple
3/8 14:26
下から撮ってもらった図
ラスト、雪稜にて
2025年03月08日 15:22撮影 by  iPhone 16 Pro, Apple
3/8 15:22
ラスト、雪稜にて
宝剣岳に到着
2025年03月08日 15:25撮影 by  DSC-RX0, SONY
3/8 15:25
宝剣岳に到着
下降もガチガチなので気は抜けません。ほぼダブルアックス使用
2025年03月08日 15:33撮影 by  DSC-RX0, SONY
3/8 15:33
下降もガチガチなので気は抜けません。ほぼダブルアックス使用
帰還中。ホテルまでもう少し
2025年03月08日 16:01撮影 by  DSC-RX0, SONY
3/8 16:01
帰還中。ホテルまでもう少し
夜明け
2025年03月09日 06:10撮影 by  iPhone 13 mini, Apple
3/9 6:10
夜明け
日曜は最高の天気でした
2025年03月09日 06:26撮影 by  iPhone 13 mini, Apple
3/9 6:26
日曜は最高の天気でした

装備

個人装備
60mダブルロープ、カム1セット、アルヌン6本
共同装備
トライカム1セット
備考 特小無線機、Garmin インリーチ

感想

夏に登った宝剣岳中央稜と、西面の第二尾根を計画して中央アルプスへ。
前夜発で菅の台バスセンターにて仮眠。
他の車は5台程度で、早朝発でもよさそうでした。
臨時便で始発より少し早く千畳敷へ。
登山口では救助隊員の方が、前日3件の滑落事故があったこと、装備について注意喚起していました。
アイゼンつけてカールに出ると雪はガチガチにクラストしており、雪崩る心配は少なそうですが、確かに滑ったら止まらないだろう状態でした。
早々にダブルアックス使用で宝剣岳へ。
基部につくと岩壁との境目の雪面に全てクラックが入っており、好天が続いたら雪崩そうな雰囲気。
とりあえず取り付き辺りにつけたので、セルフビレイをとって準備して登攀開始。
じゃんけんで1P目はパートナーから。

以下体感グレードとロープスケール
1P目 Ⅳ+~V 30m (フォロー)
夏に来たとき、一番悪いと感じたライン辺りからスタート。
ハーケンが1本出ていたのでカムで補強しビレイ点とした。
直上ではなく、切れ落ちた岩壁を雪を頼りにさらに左へトラバースするが雪がやわらかくフォローでもかなり緊張した。
4m程岩壁伝いに左上後、フェースをドライ・ミックスで直上。幸い残置ハーケンは豊富でした。
悪場をこなしてさらに登り、雪のリッジを右にまたいで残置スリングのある立木まで。
パートナーは手がかりの少ない箇所でグローブを外したとのこと。
フォローでも難しく、困難なリードをこなしてくれたパートナーに感謝。
技術的なグレードは間違いなくこのピッチが最難。もしかしたらもっと優しいライン取りがあったのかも。
このピッチでビレイしている際、パートナーはカールを滑落していく登山者を目撃したそうです。
傾斜の強い箇所ではもんどり打って、緩んでくると大の字になって滑っていき、雪訓していた方々のあたりで止まったそうです。
2P目 Ⅳ 30m
トポにもあるハング越えピッチ。登りだしてすぐの夏のビレイ点は雪に埋まり、ハーケンが1本だけ出ていたのでランナーとする。
ラインは頭上のハングではなく、左に撒いていくと件のハングに出合う。
夏はカムを効かせて思い切って越えていくが、今回はベルグラがびっしり付き、ハングの先にも氷がついていたのでアイスクライミングにて突破。
スタンスはあまりないが、アックスバチ効きで大胆なムーブができ、とても楽しめました笑
ハングを越えてすぐにきれいな残置あり。誰かが敗退したのか、ありがたくランナーに使わせてもらう。
その後はやさしいがプロテクションの取れないベルグラの張った凹状を10mほどでオケラクラック直下のビレイ点に。
3P目 Ⅳ 25m
出だしやや悪いハングを越えてハイライトのオケラクラックへ。
傾斜の緩いスラブはベルグラに覆われ、ほぼ真ん中を断ち切るクラックには雪がびっしりと詰まっている。
足元にカムを固め取り、万一に備えつつ離陸。
クラック内の雪は出だし締まっておりアックスがよく効くため、緊張感はあるものの快適。
5mほどでクラックはやや右に傾き、この辺りから詰まった雪が緩むが、掘り返すことでカム4番、2番とプロテクションが取れる。
さらにクラックを辿り、最後はベルグラからクラストした雪壁を5mほどでしっかりした木の根にタイオフしてピッチを切った。
4P目 Ⅲ+ 60m(フォロー)
雪壁を乗り越し、岩壁を越えて雪稜へ。出だし10mほどがやや悪いくらいであとは快適に歩いて宝剣岳頂上へ。
終了点は宝剣岳頂上のピナクルにロープを巻き付けて構築していた。なので60mほぼ目一杯使用。

山頂でロープを解き、軽く記念撮影の後すぐに下山にとりかかる。
宝剣岳から乗越浄土までもガチガチにクラストしており、ダブルアックス・バックステップで慎重に。
乗越浄土から千畳敷カールへもやはり同じく慎重に下降。
傾斜が緩んできたあたりで吹雪いてきて間もなくホワイトアウト。登攀中でなくて良かった。
雪が吹き付けて痛むまぶたに耐えながらホテル千畳敷に無事帰還。
フロントにて本日は滑落が3件、うちパートナーが目撃していた方は怪我をしたものの無事救助されたとのこと。よかった。

ふたりとも予想以上に充実したので翌日はのんびり起床し早々に下山。
おつかれさまでした~。

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