月山姥ヶ岳 春のザラメフェスタ2025(金姥南面、四ツ谷川右岸など)


- GPS
- 09:38
- 距離
- 26.9km
- 登り
- 2,133m
- 下り
- 2,134m
コースタイム
- 山行
- 8:57
- 休憩
- 0:42
- 合計
- 9:39
天候 | 朝は雪、日中は曇りのち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
志津温泉の手前に広い駐車場が設けられているので、そちらへ駐車し、 姥沢までは徒歩で移動。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
●志津駐車場〜姥沢 姥沢駐車場までの県道は除雪済み。 路面はアスファルトが出ておりスキーは使えないので、スキーで行くなら石跳川や姥沢旧道などの県道を通らないルートが推奨。 今年の雪の回廊はかなり立派で見ごたえのあるものになりそうなので、板を担いでも良いのであれば、あえて県道を行くのも良いかもしれない。 今はまだ一般車通行禁止だが、スキー場オープンは4月11日(金)予定。 例年通りの対応であれば、その前日には一般車通行も開放されると思う。 https://gassankk.co.jp/gassanski/ ●姥沢〜姥ヶ岳、金姥南面 月山スキー場の施設とゲレンデ、山頂駅はオープン準備中。 沢コースは雪上車が通行しており、斜面はピステされていた。 この日の姥ヶ岳周辺斜面は、大部分がアイスバーン。 唯一、金姥南面が新雪に覆われている状態だったのでそこを滑走した。 この日は厳しい斜面状態だったが緩めば滑りやすいザラメになるので、滑走が楽しめるかどうかは天候次第。 天候に恵まれれば快適なザラメ滑走が楽しめるはずだが、今週、また降雪があるそうなので、斜面状況はリセットされるかも。 ●四ツ谷川右岸斜面 姥ヶ岳東面や月山からの下山滑走に効率が良いルートだが、西側に大斜面が聳え立っており、通過中は全層雪崩や雪庇崩落の危険にさらされる。 この大斜面は昨年4月に全層雪崩が起きており、一時期進入禁止とされた曰く付きの斜面。 今年は雪が多いので、特に危険かもしれない。 現時点では目立ったグライドクラック等は見られず斜面は安定しているようだが、雪が緩んでいる時の通過は要注意。 ●姥ヶ岳西ルンゼ 姥ヶ岳西面には複数のルンゼがあり、これはその一つ。 今回滑走したのは一番下のルンゼになるのだろうか。 石跳川までオープンバーンが続いており良い滑走ルートになるが、急斜面なので雪崩注意。 |
写真
ここが、問題の箇所。
この斜面は全層雪崩の危険がある。
実際、昨年4月に全層雪崩が起きて、一時期進入禁止となった。
大型の雪庇が連なっており、崩落の危険もある。
感想
朝の志津温泉は雪。
早い時間に駐車場に到着したが、時折、吹雪のように雪が強まることもあり出歩く気になれず。
しばらく車内で待機し、小康状態となってから出発した。
今週は金曜までは暖かい日が続いたが、土曜になってから急に冷え込んだ。
その為、山の雪は固く凍りつき、この日の月山域はどこもかしこもアイスバーン。
とりあえず志津温泉を出発して姥沢旧道を進むが、旧道の時点で雪は固く、この日の滑走は期待出来ないだろうと思った。
雪が止んだ後の天気は曇り。
冴えない空模様であるが、雲は時が過ぎるにつれて減ってゆき、天気は良くなる傾向を示す。
姥沢を過ぎて更に進むと青空が見えるようになり、やがて姥ヶ岳の山容も見えてきた。
月山方面は相変わらず雲のままであったが、姥ヶ岳や湯殿山方面は青空が出ており視界は良好。
風も弱く、登山をするには良いコンディションとなった。
そんな中、山頂駅をウロウロしていると、沢コース方面から登ってくる二人組と出会う。
mani氏とshinon氏の二人組で、私よりも少し遅れて入山したようだ。
ここで二人と合流し、一緒に姥ヶ岳へ登る事にしたが、雪質に関しては相変わらず酷い有様。
姥ヶ岳まで登ってみるも、山頂周辺はアイスバーンだらけでとてもじゃないが滑れたものではない。
当初の予定では姥ヶ岳東面を滑るつもりだったが、今の東面状況を見る限りでは斜面が硬すぎて滑走は無理と言わざるを得なかった。
その一方、隣の金姥南面は・・・
ふむ、こちらは悪くない。
灰色のアイスバーンの上に白い新雪が乗った状態で、斜面は灰と白のマダラ模様。
この新雪部分を辿れば谷まで滑り降りられそうである。
姥東面は止めて、金姥南面を滑る事にして滑走準備。
姥ヶ岳と金姥のコルまで移動して、金姥南面へと滑り出す。
姥東面の代案で滑走した金姥南面であったが、これがなかなか面白い。
灰色のアイスバーンを避けながら白い新雪のラインを滑るのだが、これがまるでゲームのようで熱中してしまう。
金姥南面を滑り降りて谷部に至ると斜面は軟化し、ここまではアイスバーンだった灰色の雪がザラメへと変化。
シャリシャリとした滑りやすい雪質へと変わり、極めて爽快な斜面となる。
谷まで滑り降りたら山頂駅へ登り返すのが定番だが、せっかく雪が良くなってきたというのに登り返すのは勿体ない。
このまま滑走を継続して、四ツ谷川方面を滑る事にした。
mani氏とshinon氏は山頂駅へ登り返すようなので、二人とはそこでお別れ。
再びソロとなり、四ツ谷川の右岸斜面を滑る。
この斜面は昨年4月に全層雪崩が起きた曰く付きの場所だが、今はまだ安定しているようで、ここのザラメが特に快適。
今回BCのハイライトとも言えるような、素晴らしいザラメ斜面の滑走に恵まれた。
姥沢付近まで高度を落とすと少しはストップスノーが出てきたが、殆ど気にならず。
金姥南面から姥沢まで通して雪は良く、ステージ変化もあって実に面白い滑走ルートとなった。
ひとまず姥沢まで滑り降りたが、あまりにも面白かったので2本目でも同じルートを滑走。
日差しが出ていたが気温が低いので2本目になっても雪は腐らず、依然として快適愉快な滑走続き。
朝のガリガリ斜面がここまで緩んで快走斜面になるとは思いもしなかった。
つくづく、山の斜面とは生モノで、実際に行ってみないと判らないものである。
3本目は先週と同じルートで、大斜面コースからの姥ヶ岳西ルンゼを滑走。
遅い時間の滑走となったため大斜面コースは夕方の気温低下でガリガリだったが、西ルンゼは良好。
最後は石跳川を辿って、志津駐車場まで下山した。
当初のガリガリアイスからメロウなザラメに雪が昇華して、充実した滑走となった今日一日。
記念すべき今シーズン最初のザラメ滑走となったので、昨年レコのタイトルから引用して、
ザラメフェスタ2025とでも呼んでみようか。
今はまだ人が少なくスキー場オープン前の前夜祭、と言った感じであったが、今年の月山は雪が多くて質も良い。
きっと、月山スキー場のオープン初週は、さぞかし賑わう事だろう。
これは、2週間後の本祭が楽しみだ。
だが、しかし・・・
ちょっとこれを見て下され。どう思う?
https://gassankk.co.jp/gassanski/price/
リフト1回券が1000円に値上がりとは。。。
年々維持費が高騰しているのは理解できるのだが、さすがにこれは痛い。
回数券(7回券)を買えば1回当たり714円と、何とか許せる料金になるけれど、4月以降は鳥海山や飯豊山も視野に入ってくるので、1シーズン中に7回も月山に行くかどうかは疑問なところ。
(回数券は購入したシーズンのみ有効で、次シーズンに持ち越し不可。)
う〜ん、我慢して毎回1000円払うか、回数券を買うか、それともリフトに頼らず自力で登るか?
なんとも悩ましい、今シーズンの月山リフト事情である。
◆金姥南面滑走(金姥南面〜四ツ谷川右岸〜姥沢駐車場下)
2025年3月29日14時7分撮影
この日、2本目の金姥南面滑走。
金姥のコルから滑走スタートし、四ツ谷川右岸を抜けて姥沢まで滑り降りる。
南面は新雪とアイスバーンが混在しており、アイスバーンの弾幕を避けながらの滑走となった。
まるでシューティングゲームの様で、これがなかなか面白い。
結構な頻度で被弾しているが・・・そこはコケなければOKという事で^^;
だが、このルートで最も危険なのは、南面ではなく四ツ谷川右岸。
スキーヤーズライトに広がる大斜面は全層雪崩や雪庇崩落の危険があり、雪が緩んでいる時は特に危険。
通過の際は可能な限りハイスピードで斜面をトラバースし、安全地帯まで一気に抜けた。
現時点では目立ったグライドクラック等は見られず、斜面は安定しているようだ。
しかし、今後、融雪が進むにつれてリスクは上がってゆくだろう。
滑走するのであれば、充分に注意されたし。
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