鳳凰三山・高嶺 夜叉神発ピストン 南御室小屋テント泊【54座目/100名山】


- GPS
- 14:06
- 距離
- 26.8km
- 登り
- 2,530m
- 下り
- 2,529m
コースタイム
- 山行
- 4:11
- 休憩
- 0:45
- 合計
- 4:56
- 山行
- 7:56
- 休憩
- 3:01
- 合計
- 10:57
天候 | 両日共に晴れ。22日(日)の稜線は朝イチは穏やかだったが、少し風が強くなった。 |
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過去天気図(気象庁) | 2025年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ゲート方向に少し行った所にキレイな水洗トイレ有り。 アクセスルートは狭い所は有るものの、登山口への林道にしては走りやすい道。幅員の広い箇所、離合ポイントも多い。 Googleマップで行くと、かなり狭い道を案内されるらしいので、芦安温泉 岩園館を経由するように行くと幾分マシ。途中に沢山標識も有るのでそれに従って行けば問題無いと思います。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■夜叉神駐車場〜杖立峠 基本殆ど展望の無い樹林帯の道がひたすら続く。しっかり整備されていて、道幅も広く危険箇所は全く無い。夜叉神駐車場直後は少し急だけど、そこを抜ければ勾配はなだらか。夜叉神峠は分岐になってて、夜叉神小屋への登りが少し急登。 夜叉神小屋の前が最初の展望地。晴れてれば白峰三山、北岳・間ノ岳・農鳥岳がよく見える。夜叉神峠の立派な標識有り。ベンチがいくつか有る。この区間の夜叉神峠・杖立峠は、その名の通り峠後は少し下る。ピストンの場合は下山が登り返しになるので、少し大変。 夜叉神峠〜杖立峠が一番の急登。九十九折になっててゆっくり登りましょう。杖立峠は展望無し。パイプで出来たケルンが有って、少し広くなってるので休憩出来る。杖立峠の少し手前に1つベンチが有った。このケルンはヤマレコ地図上での杖立峠よりかなり手前になってる。 ■杖立峠〜辻山〜南御室小屋 次にヤマレコ地図上ではポイントになってないけど、火事場跡にも杖立峠と同様のケルン有り。この辺から岩ゴロの道になって、個人的には苦手な路面。また樹が少ないので、時折展望が有る。勾配もキツイので頑張って登りましょう。 序盤は樹々だけだったけど、標高2,000mを越えた辺りから苔が増えてきた。今まで八ヶ岳だから苔、とか思っていたけど地域差はもちろんあるだろうが、標高の方が植生に影響する要素は大きいのかもしれない。 岩ゴロから再度樹林帯に入ると、また路面が普通の登山道に戻る。そこから進むと、これまでと同様苺平にパイプで出来たケルンが有る。 辻山へ寄り道する場合は、標高差80m程増える。天気が良ければ寄り道する価値は有ると思う。苺平から辻山、辻山から元のルートへの復帰道は、道幅がとても狭くなるけど踏み跡もしっかりしていて安心。分岐にも案内がある。 辻山三角点は展望無し。少し進むと開けたところがあり、広くなっているのでここで休憩や食事をするのもいいと思う。展望は夜叉神峠と同様に、白峰三山がよく見えたが、時間が経ちガスが多くなっていた。南御室小屋は展望無しなので、泊まって翌日鳳凰三山を目指す場合は、辻山が最後の展望ポイントなので余裕があれば。 元のルートへ復帰したら、後は南御室小屋まで下り。ということで、帰りは身軽で散々歩いた後、重いテント泊装備を背負い直していきなり登りということになる。80m程度と大した標高差ではないのだが、中々にしんどいw ■南御室小屋〜薬師岳小屋〜薬師岳 ヤマレコ上の地図ではポイントになっていないが、砂払岳直下までひたすら展望の無い樹林帯。なので、夜叉神駐車場から砂払岳まで標高差1,400m続くのは南アルプスなので仕方ないかw 砂払岳周辺から地蔵ヶ岳までザレ場が増えてくるが、ようやく視界が開けて富士山と薬師岳の岩がドーンとそびえる。登りは足を取られやすいので頑張って登りましょう。岩を越えて少し下がると薬師岳小屋に着く。水場は無く、トイレ有り。ベンチが3つくらい目の前に有った。小屋周辺は樹々に囲まれ展望は無いけど、どっちかに少し登れば開ける。 薬師岳小屋からすぐ薬師岳。山梨100名山の立派な標識が白峰三山をバックに有る。山頂はとても広くて岩も結構あるから、風が強くてもどこかで防げそう。ご来光を見るため、日の出30分前を狙ってきたが、薬師岳からでは富士山が岩に隠れてしまう。ご来光を見るなら、是非観音ヶ岳まで行くことをオススメする。 ■薬師岳〜観音ヶ岳〜地蔵ヶ岳〜高嶺 ここから鳳凰三山の本領発揮。展望が素晴らしく良い稜線歩きが楽しめる。時期的にはイワカガミが至る所に咲いていた。 薬師岳から観音ヶ岳はそんなにキツイ所は無く行ける。観音ヶ岳が鳳凰三山最高峰。山梨100名山の標識も有るけど、最高峰だがバックが岩なので、三山の中では一番映えない標識だと思ったw でも360°の展望があり、ここまで来れば薬師岳の稜線奥に富士山が見れる。山頂周辺は岩が多くてあまり休止には向いていないと思った。少し地蔵ヶ岳に向かったところに広いところが有る。 観音ヶ岳からは一旦下る。ピストンの場合は帰りが登り返しになるので中々にキツイ。ここの標高差が一番有ると思う。 アカヌケ沢の頭が地蔵ヶ岳と高嶺の分岐点。どっちに行くにも1回下るアップダウンを越えて向かう。地蔵ヶ岳へは距離は短いが結構な急勾配。鞍部まで下りると、地蔵ヶ岳のオベリスクを見上げることが出来て大迫力。その名の通り、たくさんの地蔵が置かれて、その向こうに甲斐駒が見える。その周辺に地蔵ヶ岳の標識が有り、オベリスクと一緒に記念撮影をすることが出来る。ちょっと傾斜はあるけどとても広い砂地なので、休止するにも良いところ。 今回、あまり時間的余裕も無く、中々しんどいのもあってオベリスクの反対側までは行けなかった。どんな展望が見えたかはどうだろうか。 分岐まで登り返して高嶺まで向かう。岩が多い道を下るがこの周辺が一番岩場チックだったと思う。練習には良いと思う。鳳凰三山の登山道と比べて一気に登山客が減るので、ゆっくりした山を楽しみたいなら高嶺まで行っても良いと思う。途中から既に高嶺が見えているが、登山道も見えてまたアップダウンが待ってるな、と思うと大変w 高嶺まで行くと、甲斐駒・アサヨ峰・仙丈が近くなっているのが実感出来る。立派な標識も有り、山頂は広くて休止にも適している。 後から知ったが、登山バスが動いている時期なら、夜叉神駐車場にクルマを置いて、高嶺まで縦走し広河原に下りる。そこからバスで夜叉神まで戻ることも出来るみたい。それならピストンしなくて良いけど、テント泊ならずっと背負わないといけないのでどっちが良いか微妙なところw |
その他周辺情報 | 南御室小屋テン場利用。1張/1名各1,000円、ソロなら2,000円。土日共に晴れ予報な21日(土)14:00過ぎ着で中々の混み具合だった。若干斜めになったり、ボコボコしてるのを許容出来るのならソロなら張れないということは無いように思える。 水場2箇所有り。1つは流しそうめんみたいな感じのと、もう1つはシンクが有ってホースから出ている。水源は同じらしい。 トイレは男性小用が2つ。その他は簡易トイレが5つくらい。ペーパー有り、流さず箱に捨てるスタイル。共に使用後はバケツの水を柄杓で流すよう指示有り。 水場とトイレが遠くなるが、木陰に張れれば昼間でも快適に過ごせそう。奥側は林間エリア。展望は無いテン場なので林間エリアが空いてればオススメ。もしくは小屋から見て左側は陰になる時間帯が多そうだし、ベンチもいくつか有る。 南御室小屋は数は少ないけどランチ提供も有り。気まぐれって書いてあったのでメニューが変わるのかもしれないが、22日(日)は、ベーグルサンドとチャーシュー麺だった。 |
写真
感想
100名山54座目。2025年7座目。
先週末は天気が良くなかったので山はお休み。今週は、梅雨が終わったのか?と思われるくらいの晴天に恵まれたが、何とか週末まで持ってくれそうな予報だった。
どこに行こうか考えてみたが、22日(日)の17:00〜クルマの点検を予約していた。梅雨まっさかりだろうから、とこの日にしたが失敗だったw 今更変更するのも面倒なので、指定時間までに戻ってこれそうな山で考えてみたところ、鳳凰三山に行くことにした。
以前Youtubeで、今回行った夜叉神駐車場から南御室小屋テント泊で鳳凰三山に行っている動画を見た。鳳凰三山に行くならずっとこのルートだな〜って思っていたのでそれがようやく実現出来た。
2024年にテント泊デビューをして2回行った。と言っても八ヶ岳の本沢温泉と行者小屋、いずれも登山口から2時間程度で着くため、実際に重たいテント泊装備を担いで歩く距離はたかがしれている。鳳凰三山は、標高差の半分程度テント泊装備を背負わなくてはならないので、1,200m程度となる。
これまでずっと山行を繰り返し、体力もそれなりに付いてきた自信もあるので、2025年は初テント泊ながら挑戦することにした。夜叉神駐車場から南御室小屋までCT5.5時間。テント泊装備だとペースは稼げないだろうから、CT通りで見ていく必要があるだろう。
案は2つ。
1)早朝に出発して、テントを置いて鳳凰三山テント場往復、泊まって翌日ゆっくり下山
2)ゆっくり出発して宿泊。翌日テントを置いて早発、鳳凰三山テント場往復。撤収して下山
個人的には、金曜まで仕事をして土曜早発するのはしんどいし、山は朝一の方が天気に恵まれる可能性が高いし、折角だからご来光を見たいので2)の案を採用した。
となると、次の問題は駐車場争奪戦。ゆっくり出発だと駐車場のキャパが気になるが、そこはいつものようにバイクで行けばクリアできる可能性が高い。駐車場確保のため、早めに行ってもテント場でやることが無いから、ゆっくり行きたいのでバイクで行くことにした。
過去2回はクルマとセローで行ったが、クルマは狭い道と駐車場さえクリア出来れば問題無し。テント泊ザックは大きいが、セローはキャリアが大きいので安定して積載出来る。前回の行者小屋はセローで行ったが全く問題無かった。
しかし、高速移動なら大型バイクNinja650の方が圧倒的に楽。なので、今回初めてNinjaにテント泊ザックを積んでみた。日帰りザックならネットだけで固定出来、セローでもネットだけで固定出来たが、懸念通りNinjaにテント泊ザックをネットだけで付けると、全く安定してないので怖く感じた。最悪背負って、タンデムシートが盛り上がっているからそこに載せればそこまで重さを感じなかったから、背負うでも良いかと思った。
ただ、固定ベルトで縛ってやれば、割と安定したのでこれで行ってみたが、全く問題無かった。これでNinjaにテント泊ザックを積めた実績が出来たので、遠くの駐車場問題が出そうなところは使えると思う。
相変わらず前置きが長いが、鳳凰三山の感想を。
流石南アルプス、夜叉神駐車場から薬師岳小屋手前の砂払岳まで、ひたすら殆ど展望の無い樹林帯の標高差1,400mは中々辛いw 夜叉神峠と寄り道にはなるが辻山の展望は良かったけど、それ以外ひたすら樹林帯。まぁ標高差が大きいから、森から苔に植生が変わったりした変化は楽しめた。
砂払岳以降の鳳凰三山、日本100高山になっている高嶺までは殆ど展望が開けて大変素晴らしい。近くの白峰三山・アサヨ/甲斐駒/仙丈はもちろんのこと、八ヶ岳・富士山から北アまで望むことが出来た。ご来光も見ることが出来たし、雲海も広がっていて最高の景色。
稜線自体はもちろんのこと、稜線の向こうに見える富士山・白峰三山・甲斐駒の景色も大変素晴らしかった。距離は長いものの、急登/危険箇所も殆ど無いので体力さえあれば行けるんじゃないかな。ザレ場とちょっとした岩場があるので、三点支持の訓練にも良いと思う。
2025年初テント泊+高山だったが、2つほど感想を。まず、初のテント泊装備での標高差1,200mは中々にキツかった。まぁ何とかなったがかなり疲れを感じたし、月曜腰や脚のダメージが残ったので、まだまだ伸び代が有るということだろう。目標はテント泊縦走だが、まだそこまでの域には達してないと感じたから、徐々にステップアップしていきたい。
Youtubeで見た、肉をジップロック冷凍して保冷バックでジュースと一緒に今回持って行ったけど、完全に溶けていたが夕方でも冷たさを感じた。冷凍ペットにすればもっと冷えてたかな。やはり野営では肉を焼いて食べたいw
ただ失敗したのが、山では食器を洗えないので普通のアルミホイルを巻いて焼いてみたが、破れて一部汁が付いて焦げてしまった。改めてスーパーで見たところ、クックパーというのがフライパン用ホイルとして売ってたので、次はこれを使ってみよう。
2つ目は、今年初の高山。高山の定義が微妙だが、色んな数字があるけど、個人的には2,500m以上かな?って思っている。薬師岳〜高嶺までの稜線は、大体2,700m程度の標高だが、往復で何度もアップダウンがあったけど、荷物が軽いにも関わらず登りが中々辛かった。具体的には、息切れが酷いとかではないのだけど、身体が全体的に気怠くなった。
これは前日のテント泊登りの影響?体力落ちたのかな?って不安になったが、その後南御室小屋でテントを撤収し、テント泊装備で南御室小屋(標高2,440m)から苺平への登り返しを登ったけど、しんどいにはしんどいが、その時味わった気怠さは出なかった。
これで分かったのは、今年初高山だったからかな?まだ身体が高地トレーニングに順応出来てないのかな、って気がした。合っているかどうかは分からないw 去年の経験では、2週連続北アに行った翌週普通の山に登ったら、全く息苦しさを感じなかった覚えがある。
ならこれから高山を何度か経験すれば鍛えられるかな?どうなるか分からないけど、次テント泊行くなら蝶常念か尾瀬に行きたいな。今回も良い山行が出来ました。
※とりあえず山行記録アップロード優先で、写真のコメントは後で少しずつ入れようと思います→6/28入力完了。
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