イワザクラの沢とアカヤシオの尾根を歩いた鎌ヶ岳☆(長石谷〜長石尾根〜三ッ口谷周回)


- GPS
- 06:05
- 距離
- 7.0km
- 登り
- 881m
- 下り
- 861m
コースタイム
- 山行
- 5:36
- 休憩
- 0:24
- 合計
- 6:00
天候 | 曇り時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
http://www2.town.komono.mie.jp/item3566.html |
コース状況/ 危険箇所等 |
登り・長石谷登山道《駐車場⇒岳峠》 駐車場から湯の山温泉街へ少し下ると登山ポストのある登山口です。川幅の広い沢を渡渉して急傾斜の道を登ると長石尾根との分岐点があり、堰堤へ登ると広い河原に出て、長石谷を詰めて行きます。全体に目印が豊富ですが前半と後半は岩場の急登が多く危険箇所もそれなりにありました。 《岳峠⇔鎌ヶ岳》 鎌ヶ岳の南側直下の岳峠から山頂を往復する道です。山頂に向かって右側の鞍部に取り付きがあり、一部足元の悪い箇所もありますが、しっかりと安定して歩ける道で山頂に達します。 下り・長石尾根〜三ッ口谷登山道《鎌ヶ岳⇒駐車場》 山頂プレートのある北側山頂部に長石尾根道へ下りる指導標があります。頂上直下から急傾斜の道が続き、ガレ・ザレや痩せ尾根の危険箇所が多いので注意が必要です。三ッ口谷分岐の指導標辺りからは歩き易い道が増えました。三ッ口谷を示す2つ目の手書き看板から谷道を5分ほど下ると、三ッ口谷登山道に合流出来ました。三ッ口谷は道は明瞭で歩いた区間には危険箇所はありませんでした。鈴鹿スカイラインに出てから車道を駐車場まで歩きましたが、車道を歩かない道もあるようです。 |
その他周辺情報 | 【日帰り温泉】 希望荘源泉「自助の湯」 大人600円 http://www.kibousoh.or.jp/re_onsen.htm 【お食事】 自然薯料理・とろろめし「茶々」鈴鹿山麓店 http://cha2.co.jp/mie/index.html |
写真
感想
GW前の週末は天気予報が二転三転して少し疑わしい空模様ですが、今日は景観よりもお花目当てで鎌ヶ岳に行って来ました。
鎌ヶ岳は今までに2度登っていて最初は2014年の3月、残雪期に三ッ口谷から登って長石尾根で下りましたが、コースタイムを大きくオーバーして苦労しました。2度目は去年の5月、宮妻峡からカズラ谷を登って岳峠から頂上をピストンして鎌尾根を歩きましたが大変な道でした。
私にとって鎌ヶ岳は厳しく苦手意識のある山ですが、アカヤシオやイワザクラが咲く時期に1度は歩きたいとずっと思っていました。
鈴鹿スカイラインの旧料金所の駐車場に早朝5時30分に到着すると、既に駐車スペースの半分が埋まっていて今の時期の御在所の人気が伺えます。
ただ空はついさっきまで小雨がぱらついていたし、山には分厚いガスがかかっています。雨になるようなら山行は中止して帰ろうかと思ったのですが、駐車場では何組かの人が出発準備中でした。
今日はロングコース予定じゃないので大丈夫だろうと私達も準備をして、5時40分に駐車場を出発します。駐車場から湯の山温泉街の方向へ県道を少し下り、鎌ヶ岳・長石谷・長石尾根と書かれた指導標のある登山口には登山ポストがあったので、登山届を提出してからスタートしました。
コース予定はイワザクラが咲いているらしい長石谷から登って、アカヤシオが咲いているらしい長石尾根で下るつもりです。以前に大きくコースオーバーした長石尾根ですが、この時間の出発なら大丈夫な筈です(笑)
登山口からすぐに川幅の広い沢を渡渉しますが、前回同様やっぱりスムーズに渡れずかなり苦労しました。水量はそれ程多いとは感じませんでしたが、ここが渡れればこの先も行けると相方が微妙な励ましをくれました。
渡渉後は急斜面に無理やり登山道を作ったような道で、長石尾根との分岐を過ぎてからも急登は変わらず、やっぱり鎌ヶ岳はキライかも知れないと思い始めた頃、目の前に大きな堰堤が現れて右から堰堤の右端に出ると平坦な広い河原に出ました。急登はこの堰堤に登る斜面だったんですね。
堰堤から振り返ると、登りでは気付かなかった山桜が満開で見とれてしまいます。白い河原から新緑が始まった清々しい沢道を進んで行くと、写真でしか見た事のなかった今日のお目当てのイワザクラが見えました。
最初は手の届かない斜面に、そして少し進んだ場所の岩場の斜面にひっそりと咲いていました。他にもあったのかも知れませんが私達が見つけられたのは2ヵ所だけです。紅紫色のとても綺麗な花ですが、盗掘や不法採集により準絶滅危惧種に指定されているそうです。
その後も今年初めてのイワウチワや、キランソウ、タチツボスミレ等の春を代表するお花も見れて満足感が高まりますが、犬星大滝を過ぎて沢の上部に進んで行くと、段々と沢の水が減る度合いに合わせる様に勾配は増していき、岩に付けられたマークを頼りにガレ場を黙々と登って行きます。
いつしか2本の足だけでは登れなくなり、手足をフル動員させて急登を攀じ登って見覚えのある岳峠に着きました。
岳峠からは去年も歩いた鎌尾根や雨乞岳・綿向山が見えましたが、下から湧き上がるガスが今にも視界を隠しそうな勢いです。帰り道で見れると期待していたアカヤシオがあって嬉しくなったので、ここで小休憩してから岩を積み上げた要塞の様に聳え立つ鎌ヶ岳へアタック開始です。
前回は一体どこから登るのか不安だった岳峠からの道ですが、2度目なので迷いなく進めます。右の鞍部から岩場に取り付き登って行くと、ショウジョウバカマがご挨拶。下から見た印象より足場はしっかりしていて危険箇所もなく順調に高度を上げてアセビの花を見て、最後の急登を登りきれば鎌ヶ岳の南側の山頂に到着です。
岳峠からのガスが周囲を覆って展望はありませんが、天照大神が祀られた祠を通って北側の山頂プレート前に立つと、北方向のガスがタイミング良く晴れて御在所岳が見えました。岩場に腰を掛けて鈴鹿の山々の展望を楽しみましたがガスがすぐに下から上がってきます。
もし鎌ヶ岳の山頂で余裕があれば武平峠から御在所岳へ登り返す事も考えていましたが、今日の賑わいを見ると御在所〜鎌ヶ岳間の県境稜線は今からかなり人も増えそうなので、私の遅い歩みで渋滞を引き起こさないように、当初の予定通り長石尾根で下山する事にします。
長石尾根は2年前に1度下った事がある筈ですが、頂上直下からガレ・ザレの荒れた急斜面の激下りが続く道に記憶がありません。時間は10時にもなっていないので登って来られる方も多く、痩せた尾根道ではすれ違いが困難な場所もありました。それでも長石谷同様に花は多く、ハルリンドウやバイカオウレンを見て気を紛らわしながらの下山となりました。
暫く下ると傾斜は落ち着いて、ちらほらとアカヤシオが目に入ります。
最初は蕾が多くまだ見頃は先かと思ったのですが、下る程に見頃に迎えた満開のアカヤシオが増え始めました。ガスのせいで遠望が利かず、周囲のアカヤシオを楽しんでいましたが、ふとガスが晴れた鎌ヶ岳を振り返るとザレた急峻な斜面がピンク色に染められて、強面の鎌ヶ岳が可愛く見えました。
三ッ口谷との分岐から更に長石尾根を下って、再度三ッ口谷との分岐を示す案内板の場所で相方がGPSと地図を見ながら何やら思案を始めます。
聞くとアカヤシオに満足したので、ここから三ッ口谷に下りようとの事。
長石尾根はここから弥一ヶ岳の登り返しを経て、アップダウンのある痩せ尾根もある筈なので、三ッ口谷に下りた方が早めに車道に合流して、最後の駐車場までの登りもないという計算だったようです。
三ッ口谷は2年前に登りで歩いていますが、唯一の不安は迷わず登山道に合流できるかです。尾根道から谷道をまっすぐ下りると、特に目印はありませんでしたが明瞭な踏み跡の先に三ッ口谷の沢があり、渡渉した先の登山道にあっけなく合流出来ました。分岐からほんの5分程度でした(笑)
三ッ口谷は急勾配の箇所もありましたが、概ね歩き易い道で合流から20分で広い河原に出て、鈴鹿スカイラインが見えてきました。河原から樹林帯を登ると木製階段のある三ッ口谷登山口に着きました。ここから鈴鹿スカイラインを歩きましたが、考えたら前にここを歩いた時は冬季通行止でしたが今日は車がビュンビュン走って来るので少し怖かったです。
GPSを見ると車道を歩かずに駐車場に向かうルートがあったようでしたが、既に大きく迂回するヘヤピンカーブを歩いていたので構わず車道を歩き続けました。途中で一ノ谷新道の登山口のある御在所山の家や、大規模な法面工事中の中道登山口付近を通って駐車場に戻って来ました。
旧料金所の駐車場は満車で、今の時期の御在所岳やの人気が伺えます。
帰り道では2度目になる希望荘に立ち寄りました。ケーブルカーに乗って移動して絶景の露天風呂のあるお気に入りの温泉です。
そして昼食は茶々さんで久しぶりのとろろめしを頂きました。お花と温泉と美味しい昼食で大満足の1日になりました。
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