黒谷源流(安越岐川道行沢遡行→下梯子沢下降→スギソネ沢遡行→安越岐川西沢下降)



- GPS
- 34:13
- 距離
- 28.2km
- 登り
- 2,381m
- 下り
- 2,403m
コースタイム
- 山行
- 6:42
- 休憩
- 2:05
- 合計
- 8:47
- 山行
- 12:30
- 休憩
- 0:32
- 合計
- 13:02
天候 | はれ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
安越岐林道:ゲートの先は所々崩落していて車は通れないが、No.6谷止工(令和4年竣工)迄は治山工事作業道跡を歩ける。 安越岐川本流を道行沢出合まで:河原 道行沢:快適な小滝もあるが、基本的に藪沢。 山越え:稜線は広くなっていて、下梯子沢と上梯子沢を分ける支尾根の方が若干高いので、ボケッと越えると上梯子沢に入りかねない。藪は薄い。 下梯子沢:滝もナメも殆ど無く、下りやすいが面白くは無い。魚影は濃い。 梯子沢:上下出合のすぐ下と、黒谷川本流出合のすぐ上に小さいゴルジュ状の淵がある他は殆ど河原。単調で長い。 黒谷川本流:河原 スギソネ沢:出だしは巨岩の段々。谷幅が広く、渓畔林のサワグルミが生きたまま倒れ伏して沢を塞ぐ区間が長く、しんどい。滝やナメは無いが梯子沢よりは淵が多い。魚影は濃い。ほぼ水が枯れてから滝と言うか岩壁が多少出て来る。 坪入山まで:足は地面に着くがシャクナゲ混じりの結構な藪。稜線には四足獣の踏跡があるので足裏の感覚で辿ると多少楽。坪入山は双耳峰で、その鞍部には地形図に現れないポコがあり、そこから坪入山本峰の取り付き迄はヤセ尾根で藪も薄まる。本峰上部はシラビソの林床をネマガリタケが埋め尽くし再び藪。山頂は展望無く三角点も分からない。 西沢:坪入山山頂から真東に向かい、壁のようなネマガリタケに突入すると直ぐに雪田の融けた跡に出て展望が開ける。更に藪懸垂で強引に下って沢に入る。懸垂するか迷った4m滝が2つ(支点にシュリンゲを残置しなきゃならないのでクライムダウン)と、しばらく空けて懸垂した5m滝(ビミョーな潅木支点)がある。その下から魚影あり。1195二俣迄は小滝等も多く、時間の割に全然進まない。その下は河原も出てきて距離を稼げるようになるが、地形図や過去の記録からずっと河原が続くと思っていたのに反し、東沢出合のすぐ上まで泳いだ方が速い釜や淵が出てきて、行程中最も渓相が楽しかった。 |
写真
装備
共同装備 |
8mm×30mザイル(20mで足りた)
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感想
会社の後輩のN氏から、イワナ釣りにハマっているが沢登りの経験が無いとのことで案内を頼まれる。単独ではいつも昼まで寝てしまうので、これ幸いと気になっていたルートを提案。「その空の下で」の故・ひろた氏の東実沢の記録を参考にした。
のんびりスタートで東実沢は無理そうだったので、上下梯子沢出合にて翌日のスギソネ沢遡行を決定。
行動開始時は不思議とアブが少なかったが、梯子沢から増えてきた。黒谷川・梯子沢出合にキャンプを設営した後、私はモチツボ沢へ、N氏は黒谷川上流へ釣りに出掛ける。モチツボ沢は50mも入ると伏流してしまった。本流から休みに来ていた良型を見かけるも、チョロチョロの浅瀬で走らせてしまったので諦めて本流に竿を出す。広大な河原でポイント少なく、スギソネ沢に転身して提灯釣りで粘るもボウズ。テンバより上流の方が渓相が良かった(ここまで言い訳)。
テンバに戻るとN氏が3匹キープしていた。全部で7匹釣れたらしい。認めたくないものだな、自分自身の、釣りセンスの無さというものを。
イワナを捌いている最中のメジロが大変だった。沢用穴だらけズボンの穴を集中攻撃される。継当てしないと。
人に釣らせたイワナを食いながら満天の星空を愉しむ。
ツェルトを張ってシュラフカバーで寝たが暑すぎる。ツェルトの入口全開、シュラフカバーも半分しか掛けずに寝ていたら顔面に違和感。ヘッデンをつけるとツェルトの中にモスキ糞どもが30匹ぐらい居て戦慄。沢の蚊は羽音がしない。防虫ネットを被ったがつば付きの帽子は持っこなかったので、ほぼ無意味で、一睡もできず。
スギソネ沢は遡行記録は見掛けないがイワナがいるとの情報は見たことがあり、地形的に悪場は無いと予想。5時間もあれば坪入山に着くだろうと思ったが、甘かった。
想定より水枯れが早く、更に最低鞍部より西のピークに向かう谷に入ってしまう。トラバースして谷1本分修正したがまだ足りず、ズルズルで登れない滝の巻きからそのまま標高差200mぐらい藪漕ぎして稜線を目指す。ただ結果的に、双耳峰鞍部のスギソネ沢側は切れ落ちていたので、このルートで正解だったかも知れない。N氏はフルマラソン3時間半と私より1時間近く速い体力の持ち主だが、藪漕ぎでは差がついた。10mも離れると姿が見えなくなるので、私は藪への呪詛の言葉を叫び続けたが、彼は無言になってしまった。申し訳ない。結局坪入山まで7時間ぐらい掛かった。
西沢の下降も長丁場なので、ヘッデン残業も覚悟してそそくさと降りる。沢に入るとN氏が元気を取り戻して良かった。
ひろた氏の記録では全てクライムダウンしているが、2箇所N氏を腰絡み気休め確保でクライムダウンさせ、私はザックを投げてから空身で(先行させたN氏の指示に助けられながら)クライムダウン。1箇所懸垂。濡れる所も多いが水温は高い。
どうにか行動中はヘッデンを出すことなく、しかし駐車地点での片付けには灯りが必要な時間帯でゴール。アプローチの時はいなかったメジロが鬱陶しい。2日目は13時間フルで動いて草臥れたし、股ズレも酷いが、色々やれて楽しい山行だった。
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