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前回Yamadaを中心としたグラフを示しましたが、その中にRadium Hut(ラジウム小屋)とRadium River(ラジュウム川)という地名が見られます。また、抽出範囲の関係で表示されなかったですが、Radium Spring Hut(ラジウム温泉小屋)という場所も一連のルート上に記録されています。
今回もこれまでと同様この3箇所を通過した記録からグラフを作ってみました。なお、今回は対象の地名を中心に前後3箇所ずつの地名を抽出しました。URL: http://shinji50.sakura.ne.jp/inaka/rrr.jpg
まず、グラフ上でこの3つの場所に至る経路に山田など共通性があることから、これらの地名が山田から六甲山に向う山域に関連するものと考えることにします。
次に、このグラフから見て取れる内容について検討します。まず、これら3箇所を通過した後、the Birthday Ridge(誕生日尾根)を踏むかどうかを別にすれば、経由地なしにthe Rock(ドーントの別荘)に到達しているということが言えると思います。ただ、グラフ化にする際に記録から出現頻度が低い地名を省略していますので、厳密には経由地なしとは言えないところですが。
また、グラフ上の地名にRhododendron Valley(石楠花谷)があり、現在歩かれている石楠花谷との結びつきを連想させます。石楠花谷は現在のルートで見るとダイヤモンドポイントにたどり着くようですので、ドーントの別荘への経路として見ても不思議はないように思います。
これらのことからRadium Hut、Radium Spring Hut、Radium Riverについては、石楠花山の付近にあり、山上の道に直結する場所ではないかと考えました。現在の登山道の中では地獄谷が一番手の候補と考えました。そこで文献などを探すと、地獄谷に炭酸泉が湧いていたという記録が見つかりました。(注1および2)
これによりRadium Riverを地獄谷としてよいかと思いましたが、Hutという語に引っ掛かりを感じています。僕が見た文献には、地蔵谷の炭酸泉に小屋があったという記述がありません。「六甲」の表現では、炭酸泉は相当山深い場所にあったようですので、小屋が立てられていたとは考えにくいところです。ひょっとするとHutはドーントらの洒落っ気のある言い回しだったのかもしれませんが。このことから、Radium HutとRadium Spring Hutについては、もっと人家近くの炭酸泉の可能性が捨てきれないと思っています。
(注1)竹中靖一「六甲」復刻版 1976
(注2)近畿登山研究会「近畿の登山」1924
こんにちは。
分析がだんだんと面白くなってきましたね。
ご存知かもしれませんが、炭酸泉のおおよその位置が解る地図があったのでURLを貼っておきます。
http://73toge.blog45.fc2.com/blog-entry-125.html
「六甲山の地名と登路」という古い本の中にある地図です。
更なる分析を楽しみにしています。
こんにちわ。コメントありがとうございます。
このサイトは見ていました。言われて気づいたのですが、この地図は竹中「六甲」の付図から取っていますね。
今日実はシュラインロードに行く気満々だったのですが、蚊に刺されたというブログを見てしまい、いつもの黒岩尾根に変更しました。
nanfutsuさんのレポも楽しみに待っています。では。
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