槍ヶ岳 初めての3000m、初めての雷鳥、そして悔しい直前撤退・・・



- GPS
- 49:05
- 距離
- 39.4km
- 登り
- 1,928m
- 下り
- 2,319m
コースタイム
12:20大正池 - 12:40田代池 - 13:30河童橋(昼食)
14:20河童橋 - 15:30明神16:00 - 17:00徳澤(小休止)
17:15徳澤 - 18:10横尾(横尾山荘宿泊)
■2日目========
6:10横尾 - 7:00槍見河原 - 7:35槍沢ロッヂ(小休止)
7:50槍沢ロッヂ - 8:30ババ平 - 9:05大曲(昼食1)
9:20大曲 - 10:30天狗原分岐(ザックをデポ) - 11:15天狗池(昼食2)
11:35天狗池 - 12:05天狗原分岐(ザック回収) - 13:40坊主岩(小休止)
13:45坊主岩 - 14:15播隆窟 - 15:05殺生ヒュッテ(小休止)
15:25殺生ヒュッテ - 16:20槍ヶ岳山荘(夕食)
■3日目========
7:00槍ヶ岳山荘 - 7:10飛騨乗越 - 8:30千丈分岐(小休止)
8:40千丈分岐 - 10:10槍平小屋(小休止)
10:20槍平小屋 - 11:10滝谷出合 - 12:15白沢出合(小休止)
12:20白沢出合 - 13:25新穂高ロープウェイバス停
バス さわやか信州号 16:30上高地バスターミナル-21:00新宿
天候 | 8/10 晴れ 8/11 曇り時々雨 8/12 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
アルピコ交通さわやか信州号 7:30新宿 - 12:15大正池 登山口:横尾 下山口:新穂高温泉(ロープウェイ駅) ■帰りのバス 特急 松本行き 13:30新穂高ロープウェイ - 14:15中の湯 シャトルバス 14:17中の湯 - 14:35上高地バスターミナル アルピコ交通さわやか信州号 16:30上高地バスターミナル - 22:05新宿駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■宿泊 1日目:横尾山荘(風呂あり) 2日目:槍ヶ岳山荘 ■温泉 上高地 小梨平キャンプ場 ■登山道 ババ平 - 大曲間 一部で雪渓上を歩きます。 天狗原分岐 - 天狗池間 雪渓を横切ります。 どちらもアイゼンは不要でしたが、要注意。 槍平小屋 - 白沢出合間 ゴツゴツした岩の道が続きます。足元注意。 ■服装 1.アンダーシャツ長袖 2.ポロシャツ半袖 3.フリース 4.レインウェア兼ウインドブレーカー 行動中は1+2、山頂付近では1+2+4。 朝は1+2+3+4の装備でした。 |
予約できる山小屋 |
槍平小屋
|
写真
感想
山登りを本格的に初めて早3年。ついに3000m級の山に挑戦する日がやってきました。
ターゲットは名峰中の名峰、飛騨山脈の槍ヶ岳。言わずと知れた日本第5位の高峰です。初めての北アルプスに、期待が高まります。
そして、2泊3日かけて遥かなる槍の頂上を目指し、その直前まで歩みを進めたのですが・・・。
直前で無念の撤退。あとわずかの所まで行ったのに。
こんなに悔しい思いをしたのは、山に登り始めてから初めてのことです。
■1日目
初日は、まず登山口である横尾に到着することを目的としました。
新宿から高速バスで上高地へ。しかし、出発時から思わぬドタバタに。
なんと、バスの発車場所がわからなくなってしまったのです。
発車場所の地図は持っていたものの、それらしい場所に行ってもいるのはほかの会社のバスばかり。
同行の後輩と、都庁周辺でうろうろ。
まさか、山に行く前に新宿で遭難か!?
バスターミナルの係員の方に教えていただいて、ようやく発車場所にたどりつくことができました。危うく乗り遅れるところでした。
助かった・・・
バスに乗ってしまえば早いもので、12時過ぎには大正池に到着。ここからはのんびり歩きながら今日の目的地・横尾へ向かいます。
美しい大正池と焼岳を眺めながら、途中田代池にも寄りつつ梓川沿岸を進みます。
明神池にも立ち寄っていたら、気がつけば15時過ぎ。明神から横尾までの道のりが長かったです。歩いても歩いてもなかなか着かない。ようやく18時ごろに横尾山荘に到着したときは、すでに太陽は穂高岳の陰に隠れていました。山に登る前からすでに疲れている・・・。
横尾山荘はとても綺麗で、下手なホテルよりずっと快適でした。石鹸やシャンプーは使えないけど風呂までついているし、ここでゆっくり休んで翌日の登山に備えます。
■2日目
横尾山荘を出発し、槍沢をひたすら登っていきます。
美しい沢の流れを見ながら、槍沢ロッジを経てババ平へ。このあたりで天気は曇りになってしまいましたが、雄大な槍沢の景色を満喫しながら進みます。ほぼ予定通りに天狗原分岐に到着。
ここでいったん天狗池に寄り道します。分岐にはザックがたくさんデポしてあり、自分たちもここにザックをデポしていくことにしました。
雪渓を横切り、チングルマの群落を抜けて天狗池へ。
池は雪渓により埋まっていましたが、となりに小さい池があり、そこから槍を望むことができました。あいにくと槍の頂上は雲に覆われていましたが・・・。
このあたりで雨が降ってきました。そそくさと来た道を戻り、天狗原分岐でザックを回収します。
天狗原からは勾配がきつくなってきます。
ここまでは順調にコースタイムどおりに進んできましたが、ここからは徐々に遅れていきます。
殺生ヒュッテに着いたころには、周囲は完全にガスの中。
そして、16時過ぎにどうにか槍ヶ岳山荘に着いたときは、目の前の槍すらもほとんど見えない状況でした。
翌日の天気予報も雨とのことで、槍に登るチャンスはまだ今日のほうがありそう。
と、いうことで夕飯の後、ダメ元で槍にアタックすることにしました。
しかし・・・
山頂への道は聞いていたとおり梯子とクサリの連続。それでもなんとか小槍と同じ高さくらいまでは登りましたが、ここで完全に足が動かなくなってしまいました。
目の前に、あと20〜30mくらい上に頂上が見えるのに・・・。
そしてその時、急にガスが晴れて、視界がクリアになりました。本当に一瞬のできごとでした。今行けば山頂は素晴らしいはず。しかし、足が動かない。
恐怖心を払拭しきれず、私は結局ここで引き返すことにしました。
先行していた後輩はこのとき山頂に到着。景色は本当に素晴らしかったそうです。
あとわずか、あのまま進んでいれば、きっと山頂に立てたと思います。長い登りでかなり疲労していましたが、夕食後だったし体力には問題なかったはず。
足が動かなかったのは、負傷ではなく恐怖によるものだと思います。
過去にも引き返したことはありますが、今回はそれとは全く違いました。
あと数十メートルを埋められなかったことは非常に悔しいです。
■3日目
3日目、起きてみると予報通り雨。
しかし、朝食の間に外が明るくなり、なんと快晴になってしまいました。
この絶好期を逃すことはないと、槍には多くの登山者が集まっていました。後輩も昨日に引き続き山頂へ。
私は昨日のことがあるのでパスして、周囲の山々を撮りまくっていました。
槍ヶ岳山荘のすぐそば、双六方面へ向かう道が分岐している部分の斜面に、なんとライチョウの親子がいました。親1羽とヒナ3羽。山荘の目の前にライチョウがいるなんてびっくり。
すぐそばまでいって写真を撮っても、全く逃げる様子もなく、こちらを気にしていないかのように、もくもくと何かを食べ続けていました。
ライチョウを見るのはこれが初めて。まさか初めての北アルプスでライチョウに出会えるとは思っていなかったので、とてもラッキーでした。
この日は上高地16:30発のバスで帰る予定なので、来た道を上高地まで下るつもりでした。しかし、同じ道を通るのも面白くないし、調べてみると新穂高温泉へ降りても上高地行のバスを利用して、十分16:30までに着けることが判明。
新穂高方面へ下りることに決めました。
新穂高への道は、目の前に笠ヶ岳を望む非常に景色のよい道でした。
しかし、上高地ルートと比べて高低差が+500m。あわせて2000mも下るうえに、岩がごつごつとした道が延々と続きます。これが完全に足にきてしまい、最後の方はフラフラになりながら降りて行きました。
私1人ならば完全にバスを逃していたと思いますが、最後は山慣れた後輩にザックを持ってもらい、どうにかバスの時刻に間に合いました。
私には少しハード過ぎる道だったようです。
上高地に戻り、そそくさと温泉につかり、無事16:30のバスで帰路につきました。
今回はいろいろと悔しい思いをしましたが、北アルプスも上高地も、期待通りの美しさで感動しました。
いつかまた来ることがあったなら、今度こそ槍ヶ岳の山頂に立てるでしょうか。
これに懲りず、今週末は御嶽山に行きます。2週間連続の3000mチャレンジ。
またいい天気だといいな。
先月槍ヶ岳に登り、大雨ダーダー風ビュービューで、3日間槍にいたにも関わらず一度も槍を見ずに下山するという偉業を達成したものです(^_^;)
大槍の
お互いまたチャレンジしましょうね
こんにちは。
私は槍ではなく剱岳で昨年撤退しました。
理由は前剱や剱岳の嶮しさをみて怖くて
一服剱まで行き撤退しています。
経験や知識、体力など備えてくれば槍は比較的
簡単に登れるようになりますよ。
私も何回か怖くてビビった山が沢山ありましたが
3年経験を積んで先週末に剱岳リベンジしました。
また槍に行ける理由があるから良かったと思えば・・
次は登れますよ。
以前、「天城山」でコメントをいただきました「赤い彗星」です。
初心者のボクには、槍ヶ岳はアンタッチャブルな存在でコワくて手が出ません・・・
ガクガク((( ;゚Д゚)))ブルブル
9日に燕岳に登り、遠くから眺めるので精一杯でした。
いつの日か、リベンジなさるのを期待しております。
p(*≧ω≦)/ ファイト!!
こんにちは、はじめまして。
コメントありがとうございます。
レコ拝見しました。せっかくの槍だったのに残念でしたね・・・。
私の場合は天候が良くなっただけに、ますます悔しい思いがこみ上げてきました。
南岳→天狗池経由は私も少し考えましたが、やはりガレガレなんですね。もう少し経験を積んだら行ってみたいと思います。
お互い、次回は快晴の槍に登れるとよいですね。
こんにちは、はじめまして。
コメントありがとうございます。
剱のレコを拝見させていただき、素晴らしいと思いました。バリエーションルートでリベンジされたとのことで、感激もひとしおだったのではと思います。
それに比べると槍は梯子もクサリも整備されてて、ロープがなくたって登れるんですが・・・。
我ながら経験と度胸が足りないと痛感しております。
次は登ってみせます。
私とcarolさんでは実力が違いすぎますが(汗)、いつか山でお会いできるとよいですね。
こんにちは、コメントありがとうございます。
メッセージ頂いたのに返していなくて申し訳ありません
快晴の燕のレコを拝見させていただき、非常に感動しました。槍は遠くから眺めるほうがよいのかも(笑)。
と、言いつつも、次はぜひ表銀座にチャレンジしてください
槍は恐怖感はありますが、コンディションが万全なら問題なく行けると思います
カリマーのザックかっこいい!色がいいね〜
最終日晴れてよかったね
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