赤牛岳(新穂-三俣蓮華-水晶・時間無制限)
- GPS
- 21:38
- 距離
- 54.9km
- 登り
- 3,983m
- 下り
- 3,958m
コースタイム
- 山行
- 20:11
- 休憩
- 1:25
- 合計
- 21:36
天候 | 雨のち快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
前日昼間は空きがあったが夜は満車になっていた。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆左俣林道 ・舗装路と砂利道が交互に現れる。上り坂の勾配はそこそこ急。 ・帰りは地震の影響で落石と崩落多数。壁寄りは歩かない方が無難。 ◆小池新道 ・完璧整備されていてめちゃくちゃ歩きやすい。 ・鏡平山荘も営業中。 ◆弓折乗越〜双六小屋 ・危険個所無し。 ・途中広くなっている砂地のルートが若干わかりづらい ◆双六小屋〜三俣山荘 ・双六小屋の水場は豊富。 ・巻き道、中道、双六岳経由の3本があるので適宜選んで歩ける。 ・三俣山荘は一時コロナで営業休止していたが9月から営業再開。ただしインナーシーツの持参が必要。 ◆三俣山荘〜水晶岳 ・岩苔乗越経由で登ったが、沢筋は水場も豊富で歩きやすい。 ・水晶岳は少し岩場の経験が必要かもしれない。 ・水晶小屋も営業中。 ◆水晶岳〜赤牛岳 ・見た目はなだらかな稜線にみえるがガレ場やアップダウンが多くてかなり難儀。しかも長い。 ・コースタイム通り往復4時間はみておいたほうがよい。 ・地味にルートがわかりづらい。ガスってたら簡単にルートロスする。GPS必須だと考えた方が良い。 |
写真
感想
念願の赤牛岳に行ってきた。
これまで未踏だったということもあるが、絶対今年のうちに登らなければならない理由があった。
自分は丑年生まれ。年男だ。なにか牛のつく山に登りたいと思っていたわけだが「赤牛岳」をおいて他に選択肢はあり得ない。
これを逃したら60歳、さすがにどうなっているかわからない。
前日土曜日は台風の影響で雨だったので移動日に充てて、日付を跨ぐ前に深山荘をスタート。
予報では晴れるはずだったがまだ小雨がぱらついていたのでカッパを着て歩いた。
いつもなら濡れながら歩くが長丁場なのでゆっくり濡らさないように気を使った。
夏なら蒸し暑かったかもしれないが、もうこの時期になるとそれほど暑くない。快適に歩くことができた。
小池新道をゆっくり登って鏡平へ。ようやく晴れてきたのでカッパオフ。
双六小屋で一休みしてさあ行くか、と腰を上げるとみたような出で立ちのハイカーが。あれはパクじゃないのか?
LINEを送るとビンゴ。自分とまったく同じルートで赤牛タイムアタックをしていた。
後でスライドしそうだな、水晶-赤牛の間ですかね〜なんて会話をしながら先へ進んだ。
三俣蓮華の手前でご来光。それはそれは素晴らしいご来光で雲の演出が特に良かった。
ちょうど三俣山荘にかかる形で滝雲が流れていてバックの鷲羽岳も相まって見ごたえのある光景を演出してくれていた。
三俣山荘から黒部源流を通って岩苔乗越へ。ここを通るのは2回目だがだいぶ前だったので懐かしい。
水晶小屋を通って水晶岳へ。ここも2回目。頂上は狭くて足場も悪いのであまり好きじゃないが山容はごつくてカッコいい。
さあ未踏の赤牛岳へ。地図をパッと見ただけだと平坦そうな道を行って帰ってくるだけのように見えるが、実は足場も悪いしアップダウンも多くてめちゃくちゃ難儀。
しかもこれを往復するとか、マジやばい。
しばらく歩いていくと前からパクがやってきた。どうやら赤牛まで6時間で着いたらしい。あほか。
タイムアタックの邪魔をしても悪いのでサクッと写真だけとってそれぞれの道を急いだ。
そう、今日はのんびりしていられない。時間がない。まあ明日も休みだから時間無制限一本勝負なのだが、とはいえ暗闇の時間は極力減らしたい。
赤牛岳に到着すると4人組PTがいた。後からも2名ほど登山者がやってきた。
誰もいないのかと思ったが意外と盛況していてびっくり。
写真だけ撮って即来た道を戻る。繰り返しだがのんびりしている余裕はない。
35kmを過ぎたあたりでやたら足が重くなってきた。自分の足じゃないみたいだ。
前々から右足の踵に少し違和感を感じていたがそこが痛む。酷使しすぎたか。
でも、どれだけ痛くても歩くしかない。これは修行だ。
三俣山荘に差し掛かったころパクからLINEが来た。このルートを11時間40分で踏破したそうだ。あほか。赤牛岳がインフレしてるみたいに見えるじゃないか。
ほとんど亀足だが一歩一歩足を前に出す。そうしないと帰れない。
双六のテン場はカラフルなテントであふれていた。いいなぁ、自分もここで泊まりたいなぁ・・・
しかし今日の自分は前に進むしかない。
弓折乗越に向かう途中で事件が起きた。地震だ!
高山を震源とする震度4の地震らしいが立っていられない、転ばないようにかがんで収まるのを待つ。
そこらじゅうで落石が起きているらしく谷に轟音が響き渡る。
恐ろしい、ガレ場を歩いていたらマジやばいやつ。白出沢(今は通行止)とか飛騨沢とかやばいよね。
他人事じゃない。自分もこれから沢筋をトラバースしながら下山しなければならない。
鏡平の手前で暗くなってきたのでヘッデン装着。来た時と同じくヘッデン山行になった。
下山は急ぐ、地震に巻き込まれたくない。
下山中も何度も余震に襲われ地響きと落石が発生する。やばい。ほんとやばい。
沢筋はロシアンルーレット、余震が来ないように祈りながらダッシュで通過。火事場のクソ力ってやつ。
おかげですっかり足の痛みのことは忘れていた。
だが実はラストの林道が一番やばかった。
林道わきから土砂崩れや落石が林道を覆ってひどいことになっていた。
すぐ復旧できるのかどうなのか・・・わさび平まで車が入れないんじゃないか。
最後までヒヤヒヤしながら21時に下山。約22時間山行となった。自己新記録。
なんとか年男としてのノルマは達成したが、身も心もへとへとになった。
もう赤牛ワンディはやらない!(笑)
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