積雪期 天女山から権現岳-キレット-赤岳-美濃戸口
山梨県
長野県
nyorotan15
iichiko
- GPS
- 32:03
- 距離
- 19.3km
- 登り
- 2,184m
- 下り
- 2,052m
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7:15 天女山登山口より出発
11:49 三ッ頭
13:38 権現岳
16:25 出合小屋分岐
17:00 キレット小屋(幕営)
3/16(日)
5:50 キレット小屋より出発
9:53 赤岳山頂
12:04 行者小屋
14:50 美濃戸口
| 天候 | 3/15(土) 快晴 3/16(日) 快晴・時折曇り 稜線は猛烈な風 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2014年03月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 バス タクシー
22:00 新宿駅よりかいじ121号 23:15 大月で下車し普通列車に乗り換え(遅延) 3/15(土) 0:30 小淵沢下車(ホーム待合室で仮眠) 6:18 小淵沢発小諸行きに乗車 6:34 小諸駅よりタクシーに乗車(要予約) 天女山入口まで1610円でした。 �訛臉凜織�シー(山梨県北杜市) 配車室TEL：0120382312 3/16(日) 16:30 美濃戸口より茅野駅行きバスに乗車 17:50 あずさ30号千葉行き |
| コース状況／ 危険箇所等 |
2014/3/15-16の状況です。 ○天女山-三ッ頭 最初はゆるいスノーハイク。前三ッ頭手前で斜度が急になります。いずれも危険個所はなし。 ○三ッ頭-権現岳 権現岳山頂直下が少し急傾斜があります。ピッケルやアイゼンが必要なほどではないと思いますが付けた方が無難かも知れません。 ○権現岳-キレット 編笠方面の分岐を過ぎてすぐに源治梯子が現れます。結構な段を降りるので高度感はありますが、とりわけ危険はないと思います。梯子下部の数段が凍りついていました。 梯子を降りるとすぐにトラバースがあります。夏道は鎖がある？ようですが、埋まっていて使えません。ここからしばらくはトラバースやダガーポジションでの急傾斜の下りが続きます。 いずれも万一足を滑らすと大変な事になるのは間違いないので神経を切らせませんでした。 進行右側(東側)には雪庇も出来ているので、こちらも注意が必要です。 3/15現在先行トレースはキレット小屋で一緒だった単独行の男性とs3214さんのだけでした。 先行の男性はかなりのラッセルに苦しんだようで、コースタイムの倍を要したとの事でした。 ○キレット-赤岳 文三郎道との合流地点までほぼノートレースでした。樹林帯はかなり雪深く、ラッセルでの体力消耗をいかに抑えるかがポイントかと思います。 樹林帯を抜けてからが核心部分で、昨日同様足を踏み外すと大変な事になるような場所だらけです。 特にルンゼを越えてからの稜線は、強風の上に鎖が埋まっていて使えない箇所が多く、通過にかなり神経を使いました。 ○赤岳(地蔵尾根)-美濃戸口 3/15は風が強く、地蔵尾根のくだりも同様に吹かれました。 風がなく晴れていれば気持ちの良い稜線かと思います。 行者小屋から美濃戸まではトレースバッチリですが、途中渡渉する箇所辺りまでは下りが多いので、軽アイゼンなどがあると良いのかも知れません。 お風呂は八ヶ岳山荘にあり、500円で入れます。 |
写真
かいじ号が13分遅れて大月での接続がどうなるのか心配でしたが、無事小淵沢行きの最終に乗れましたいいちこ氏。前日飲み会で帰宅が遅かったらしく熟睡中(^o^)
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いいちこ氏。前日飲み会で帰宅が遅かったらしく熟睡中(^o^)
哀愁を感じます。
この後Mt_thetaさんが落とした時計を探すが見つからず(T_T)
踏み抜く事はないと思いますがかなり雪庇が出来ています。
うっすら見えるトレースはs321さんが付けたもの。
梯子を下ってすぐのトラバース。夏道は鎖がある？らしいのですが埋まっていて使えず。かなりの高度感があり、アイゼンの前爪をしっかりと刺して通過しました。
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夕焼けに染まる赤岳に見入るs3214女史。
先行トレースを付けてくれた男性のツエルトとs3214さんのテント。今回はいいちこ氏のテントを使わせて貰いました。
この後小屋裏にテントがもう一張りありました。
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今回はいいちこ氏のテントを使わせて貰いました。
この後小屋裏にテントがもう一張りありました。
翌朝です。テント場で一緒だったs3214さんも同行する事になりました。
前日ラッセル&トレースを付けてくれた男性に代わり私達が先行します。
キレットからもノートレース。それほど深くはありませんがしばらくラッセルが続きます。
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テント場で一緒だったs3214さんも同行する事になりました。
前日ラッセル&トレースを付けてくれた男性に代わり私達が先行します。
キレットからもノートレース。それほど深くはありませんがしばらくラッセルが続きます。
三人でルートを読みながら上がって行った方向は正解でした。
落石が起きるとヤバそうな場所なので足早に通過します。
二日目はここが一番ヤバかった(汗)鎖は埋まっていて使う事は出来ず、上部の岩につかまりながらアイゼンの前爪をしっかりと刺して通過しました。
いいちこ氏は余裕？(笑)
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鎖は埋まっていて使う事は出来ず、上部の岩につかまりながらアイゼンの前爪をしっかりと刺して通過しました。
いいちこ氏は余裕？(笑)
この先の夏道は使えず、一度西側をトラバースしてから文三郎道へと合流。風が凄まじく少しでも早く下山したかったけど、地蔵尾根の方が風が弱いのではと判断し山頂を越えて行きました。
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幸いそれほど寒くはなかったから良かったけど、体感温度はかなり低かったかと思います。
営業しています。
こんなに雪が深いのは初めて見ました。
ようやく美濃戸口。一昨年の3/15はカチカチで滑りまくりましたが、今回はそれほどでもなくスタッドレスのみで通行している車もいました。
一昨年の3/15はカチカチで滑りまくりましたが、今回はそれほどでもなくスタッドレスのみで通行している車もいました。
装備
| 個人装備 |
ヘッドランプ 1
予備電池 1
1/25,000地形図 1
ガイド地図 1
コンパス 2
ピッケル 1
12本爪アイゼン 1
保険証 1
飲料 2
ティッシュ １
タオル 2
携帯電話 １
計画書 １
防寒着 １
ストック １
保温水筒 １
時計 １
非常食 １ 3-4食分
アマチュア無線機 １ VX-8G
ゲイター １
38mmテーピング １
ハイドレーション １ ？
ポイズンリムーバー １ ？
GARMIN GPS １
ハーネス 1
スリング 6
カラビナ 2-3
ヘルメット 1
ヘルメットフリースインナー 1
帽子 1
オーバーグローブ 2 予備を必ず持参
雪山ウェア 1
サングラス 1
コッヘル １
MARアルパインクッカー １
食器類 １
チタンシェラカップ １
保存食.1 フランスパン
保存食.2 エネルギー補給用
シュラフ -20℃対応厳冬期用
エアーマット 各自.冬季必携
ゴミ袋 千葉市用大1.小2
ウォークマン １ 充電を忘れずに
ダウンベスト １
ワカン １ 各自
ビーコン １ 各自
調理用のベニヤ １
靴下などの替え １
テントシューズ １ ダウン
携帯充電ﾊﾞｯﾃﾘｰ １ 2回(白)or4回(銀)
シリアル 500ml 野菜とフルーツのミックス
|
|---|---|
| 共同装備 |
テント 1 ｲｼｲｺﾞｱ
ファーストエイド １
スコップ １ BD
テント用マット １ 銀色
コンロ＋ガス １ EPI
|
感想
昨年12月の甲斐駒・鳳凰三山からしばらく雪山は間があいてしまいましたが、いいちこ氏と共に更には二日目からはs3214さんも加わり、権現岳からのキレット越えに挑戦してみました。
このエリアはあまり入山者が少ない様で情報もあまりなく、ヤマレコ無線部のkintakunteさんに調べて貰ったりしながら少しずつ収集しました。
3/14(金)は22時新宿発のかいじ121号で大月へ向かいます。
途中左側を走っている中央線の普通列車に抜かれたりしていて、「アレっ、特急ってこんなに遅かったっけ？」
なんて思っていたら、どうやら先行している快速でトラブルが発生していたらしく15分位遅れて大月へ着きました。
はたしてこんな時間に乗り継ぎの列車がなかったらどうしよう？と思うも大月駅では普通列車が待機していて難なく乗車出来ました。
日付が変わってから小淵沢へ到着。ホームの待合室が開いていたので仮眠させて貰いました。
※もしこれがまずいのであればすみません。
3/15(土)は小海線の始発に乗車し甲斐大泉駅で下車。
あらかじめ予約しておいたタクシーで天女山入口まで運んでもらいました。
天女山の駐車場は数台停められるようですがすでに満車。
権現岳への道中もかなりの人が歩かれていたようです。
まずは三ッ頭へと向かうのですが、前三ッ頭まえ辺りの樹林帯でちょっとした急登が続きます。
この先に控えているキレットに向けて少しでも体力を温存しておこうと出来るだけゆっくりと歩きました。
三ッ頭からはこれから進む権現-阿弥陀-赤岳が良く見えます。
ほどなく権現岳へ到着しました。
樹林帯を登っていた時に話をした男性と権現岳直下で再開。
キレットへ行くんだよね？と聞かれたので、そうですと答えると、この先の分岐の所に青いウェアの女性がいて誰かしら探していたみたいだったよと話し、女性の特徴を分かる範囲で言うとやっぱりs3214さんでした！
ホントに来たんだとビックリ。
分岐からは先行トレース二人分のみ。かなり強引なトレースのところもありましたがノートレース＆ラッセルだったとしたらと考えると感謝の念に堪えません。
源治梯子は下の方の数段のみ凍りついていましたが、あとは普通に使えます。
ここ最近は埋まる事はないと途中で話した方に聞きました。
梯子を降りてから延々とトラバースや急降下が続き、ひと時でも気を抜けません。
更に細かいアップダウンも加わり、出合小屋分岐のところから30分の標識を見た時はガッカリ。
それでもどうにか歩き続けようやく着きました。
昨年12月の甲斐駒で簡単な挨拶しか出来ませんでしたが、s3214さんとはお会いした事があります。
こんな山奥で再開出来て嬉しかったです。
寒かったのでさっさとテントを張り、その後は三人で持って行った焼酎が無くなるまで飲みました(笑)
3/16(日)は急遽s3214さんも参加することになり、6時前には出発します。
昨日先行してくれた男性に、今日は私達が引っ張るのでゆっくりどうぞと挨拶をしました。
小屋からはもちろん無トレース。樹林帯はラッセルが続きます。
三人で交替しながら前進しました。
樹林帯を越えるとガレ場になります。
この辺りから文三郎道へ合流するまでは常に緊張感を切らせません。
鎖やペンキ印の類は全く見当たらないため、三人でルートを探しながら進みました。
ルンゼを詰めて行くとようやく矢印を発見。やはり合っていたんだ！と嬉しくなりました。
この先の稜線に出てからはいきなり試練。落ちたらまずアウトのトラバースに鎖は埋まっていて使えず
ピッケルは雪の下の岩に阻まれて効かず、どうにかかろうじて出ている岩肌を掴みながらの移動。
距離にして5m位だとは思いますが二日目の核心部分だったかも知れません。
あと風も凄かった。強風にテント装備はもろに抵抗を受けます。耐風姿勢を取ったり、ひざまずいて
ピッケルを刺してみたりと強風に耐えました。
ようやく赤岳山頂が近づくもまだトラバースは続きます。
風も凄いので山頂はパスしようかとも思いましたが、パスするのもまたトラバース(汗
それならと山頂へ行き、地蔵尾根を下りました。
今日の赤岳にはかなりの人がいたようです。
ずっと険しいところばかり歩いていたせいか、地蔵のナイフリッジを通過した事も分からず
いいちこ氏とs3214さんにナイフリッジってこの先でしたっけ？などと聞いてしまう始末。
既に通過した後でした。
地蔵尾根を下りてしまえばあとは危険個所はありません。ノンビリと歩いて美濃戸口へと向かいます。
八ヶ岳山荘でお風呂に入り、三人でビールで乾杯。最高のひと時でした。
今回も長文、最後までお付きあいありがとうございました。
いいちこさん s3214さん 今回の山行、本当にありがとうございました。
二日目から行動を共にしたs3214さんの記録です☆
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-416602.html
こちらはヤマメモ。
さすがに指先が使いづらい上に直射日光でディスプレーが見えず誤字乱文だらけでスミマセン(>_<)
http://www.yamareco.com/modules/yamamemo/tripinfo.php?trip_id=1394784787&uid=18347
こっそり拍手
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山行、お疲れ様でした。写真を見ているだけでも、山行の様子(緊張感等)が伝わってくるレコでした。写真を最初から見てきて、赤岳の写真を見た時、なぜかホッとしてしまいました。
源治梯子、アイゼンを装着していると、登下降に難儀しそうですね。穂高岳山荘からの梯子を思い出します。その他、難所多数、というか難所ばかりに見えました。
久々に雪山に行ってみたくなってきました。
tk95さん
素敵な感想をありがとうございます
二日間共に緊張を強いられる山行でした
キレットからはずっと赤岳が見えているのですが、稜線に出てからが大変で、更に猛烈な風
源治梯子は高い所が苦手な人以外は全然平気ですよ。
あんな場所に梯子をかけてくれた先人に感謝です。
GWに奥穂に行きましょう
nyorotan15さん、 iichikoさん コンバンワ＆お疲れ様でした。
苦労して無事に下山して温泉入ってビールで乾杯！！
いやぁたまりませんね、と言ったら少し言い過ぎかもしれませんが、慎重かつ安全登山に努めた結果とお見受けしました。
楽しみと苦しみそして裏腹にある危険、実はどんな山に登っても家に帰ってくると生きている有り難さを感じてしまいます。
今回の八ヶ岳は直接山を見る事が出来ませんでしたが、同じ時間を山で共有出来る楽しみを更に実感しました。そして何よりヤマメモやAPRSでライブな状況を確認出来るのは、素晴らしい事かと感動しました。
特にＡＰＲＳ地図へトレースの表示と高度・時間が表示されるので、苦戦している状況が読み取れます。そして写真は風景の素晴らしさが伝わって来ます。これは一度行って見たくなります。怖いですが・・・・
素晴らしい山行記録を有難うございました。
kintaさん
実に14年振りにこのコースを辿ったのですが、記憶もあいまいでかなりキツイ山行になりました(>_<)
余裕があればスマホ越しにグーグルaprsで確認したかったのですが、バッテリーや時間の問題で出来ませんでした
ただ、ネット上で私達のいた場所をある程度追跡頂いたのは感謝です
次回はもう少し無線機を使いこなせるように頑張ります
まだまだ筋肉痛が続いております。。
写真でみるとわたしのザックはやっぱりなんだかデカイですね。。縦走用の装備はもっと軽量化をはからないと、、、と反省しました。風に振り回されそうになったのがトラバースやルンゼと同じぐらい怖かったです。
今回はほんとに強靭なお2人に助けられました。赤岳まで1人ルーファイ＆ラッセルだったら精神的ダメージがすごかったと思います
また
s3214さん
どうもお疲れ様でした。
いゃ〜きつかったですね(*_*)
風がなければ大分状況は違っていたかと思いますが
ザックは確かに大きいかも
よくあれだけの装備を担いでキレットからの稜線を越えて行きました
吹き飛ばされないか心配でした(*_*;
いつでもお付き合いしますよ〜
今週末行ってきます。
大変参考になり、ありがたいです。
青年小屋で一泊、キレット小屋で一泊、で南は通過しようと思案中。
やはりここが核心。
ありがとうございます！
おぉ
参考になれば幸いです
風が強いとかなりきついので、どうぞ無理な決行はなさらずに…
権現岳からキレットよりも、キレットから赤岳への登り返しの方が難易度が高いかと思います。
来週でしたらまだトレースが残っているかも知れませんね
こんにちは、nyorotanさん(^^)v
山行計画の方は拝見しておりましたが、
キレット越えをされたんですね
ワタシはちょうど去年の同じ時期に天女山から権現岳までピストンしましたが、
その先もいつか歩いてみたいと思いましたが…
熟練した技術がないと痛い目にあいそうですねぇ(^-^;
これだけの山行の後は、やっぱりビールも旨そうですね
ホントにお疲れ様です
今年の雪山も終わりに差し掛かっておりますが、ワタシも南八ツを歩いてみたくなりました
あ、そういえば小淵沢駅って仮眠できるスペースなんてあるんですね！
車だと縦走は向いてないでしょうから、電車で訪れるのもありですね(^^)v
kamasenninさん どうもです
確かに権現岳まではかなりの人がいましたが、その先は私達が通過する数時間前まではトレースすらなかった状態でしたので、条件的にはかなり厳しかったのかも知れません
技術的にはその時の状況に寄って大分変わるのかと思いますよ〜
一日目にいいちこ氏のテント内で三人で飲んだ‘いいちこ’と‘黒霧’も美味しかったですよ
小淵沢駅はホームと駅の改札の所に待合室があり、どちらでも仮眠可能？のようです。
お咎めを受けて出て行け！と言われたらどうしよう
平気でした。多分今後も変わる事はないのかと思いますが
電車は楽ちんです
毎回中央高速の大渋滞にはまっていましたが、今回はビールやら酎ハイやらの宴会第二部をやっているうちあっと言う間に船橋駅でした
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