火打山・妙高山
- GPS
- 11:56
- 距離
- 22.7km
- 登り
- 1,919m
- 下り
- 2,026m
コースタイム
- 山行
- 5:13
- 休憩
- 2:35
- 合計
- 7:48
- 山行
- 6:15
- 休憩
- 1:11
- 合計
- 7:26
天候 | 1日目:晴 2日目:快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
笹ヶ峰〜高谷池ヒュッテ〜火打山:危険箇所なし 高谷池ヒュッテ〜黒沢池ヒュッテ:危険個所なし 黒沢地ヒュッテ〜妙高山:整備されているが急登箇所あり 妙高山〜天狗堂:急登、クサリ場あり 天狗堂〜大谷ヒュッテ〜スカイケーブル山頂駅:危険個所なし |
写真
感想
【感想】
大学生となった長男と4年ぶりの登山へ!
長男が高校進学するのと同時に新型コロナ感染拡大となったこと、大学受験のための勉強が忙しくて3年間登山はお休み状態でした。
晴れて大学生になって休日も時間が作れるとのことで登山再開を誘ってみたらつきあってくれるとの嬉しい言葉。
私自身も4年ぶりの登山ということで体力が持つか不安を抱きながら海の日の3連休中の天気予報とにらめっこして、登山休止前から狙っていた高谷池ヒュッテ泊の火打・妙高の縦走へ。
両日とも晴れて眺望グッド!特に2日目は後立山が雲海に浮かぶ絶景。
ああ、親子でまたこんな絶景が見れて良かったなぁ。そして、山で何をするともなく、息子とのんびり時間を過ごせたのも嬉しかった。
ただ、久しぶりの登山で準備不足だったのが反省点。特にテント泊は7年ぶりで、食料・飲料水が不足。長男も食べ盛りでその点も考慮しなければならなかった。
極めつけは私自身の下山時の膝痛で随分と息子に迷惑をかけてしまったので、対策を考えて次の山へ向かうぞー。
【火打山】百名山77座目、長男(18歳)76座目
【妙高山】百名山78座目、長男(18歳)77座目
●前泊
大学生となった長男との待ち合わせは上越妙高駅。
久々の登山、しかもテント泊のため、前泊の宿に向かう途中で「道の駅あらい」にあるモンベルショップでお買い物。買い忘れたものがあると便利。
前泊は妙高杉ノ原の囲炉裏の宿ビィーケンさん。
囲炉裏で焼物するのですが量も質もすばらしかった。御主人と奥様ともお話しをさせていただいたところ、まさかまさかの同郷ということで話が弾んで楽しいお時間を過ごさせてもらいました。
なお、夕食時に登山行程を相談すると、山中で一泊の予定でも、宿に車を預かってもらって、登山口、下山口それぞれ送迎してくれるとのこと。笹ヶ峰の駐車場が確保できるかとか、下山は別のところにと考えている人にとっては本当にありがたい宿だと思います。しかも、登山客用に朝4時に朝食、行動食用のおにぎりも準備してもらえて本当にありがたかった。
ちなみに、夕食時は当日下山してきた宿泊者の方が見えたが、下山時に熊の唸り声を聞いたとのことでちょっと怖くなった(笑)
●1日目 火打山
登山に併せて宿が4時に朝食を準備してくれて、食事が終わり次第、宿のご主人に笹ヶ峰まで送っていただき、5時過ぎに登山口到着。既に登山口付近には車が一杯で送っていただいて良かった。
登山口で協力金1人500円を支払って登山開始。
火打山まで全般的に言えるのが木道がすごく整備されていること。朝、濡れていると滑りやすいので注意が必要だけど、本当に登りやすい山だと感じた。
さくさく歩いて黒沢橋に到着。宿で水を2Lほど入れてきたけど、ここで追加で入れておくべきだったと後で後悔。高谷池、黒沢池の水場は煮沸必要なので、テント泊の場合は下から持って行くべきだった。
さて、長い急登をイメージしていた十二曲がりは思いのほかスムーズに登れた。富士見平からは眺望も開ける箇所があり、山っていいなぁと思わせてくれる。良いペースで8時過ぎには高谷池ヒュッテに到着。
ヒュッテで受付(ネットで事前予約済み)をして、テント設営。数張のテントがあって前日からの人も多かったと思うが、ヒュッテの方から当日は20張が予約されているとの説明があった。
7年ぶりのテント泊のため、あたふたしながらテントを張ってヒュッテ前のベンチで宿で作ってもらったおにぎりをいただく。ありがたいー。
時間はたっぷりあるので、のんびりと火打山に向かう。
高谷池ヒュッテから天狗の庭までは、ほとんど木道。途中の景色が雲の平に似ていて、長男と思い出話をしながら歩いて行く。
天狗の庭からは池塘。ワタスゲが咲き誇っていて綺麗だった。
ライチョウ平までは登りが続くものの、登山道脇は草刈りもしてあって本当に歩きやすい道である。ボランティアの方に感謝である。
ライチョウ平には雪渓が残っていたが、この時期は本当にわずかの区間であり、アイゼン、チェーンスパイクは必要なかった。
ライチョウ平からも特に難しい箇所はなく登頂。登頂時はガスがかかっていたが、時間もあるのでゆっくりまっていると、晴間も見え、明日登る予定の妙高山、活火山の焼山もしっかりと見えた。
雲の合間に日本海が見えて、その向こうに陸が見える。
同時刻に山頂に居た人が「佐渡島かな?能登半島かな?」と言ってらっしゃった。
その話を聞いて、おもむろに息子がスマホで方角を確認して、「あっちの方向だと能登半島だな」とひとりごとを呟いていたのを父は見逃さなかった。
山頂でゆっくりした後、美しい火打山の池塘、花々を眺めながら下山。
「この時期、白馬岳の花が凄かったよね」とか「聖平の花もすごかったよ」など、昔の山行を思い出しながら下る。
ヒュッテに戻るとやることもなく、テントで仮眠した後、ヒュッテ前のベンチへ。
息子は大学の数学の課題の提出期限がその日で、前日も宿でやっていたのだけど、間に合わず、山にノート持参して解いてなんとかネットで提出。その後も中学生の従兄妹から数学の問題を解説して欲しいとLINEが届いていて解いて送信していた。
6時にテントに戻り、することもないので就寝。
●2日目 妙高山
テント泊の朝は早い。
3時前から周りで起きる人が出始めて、3時半ぐらいには出発する人も。
4時には明るくなり始めたので、息子を起こして火を沸かして食事を食べる。
5時にテントを撤収して高谷池ヒュッテを出発。
出発してすぐに膝の違和感を感じる。これ、やばいかもしれない。痛くなりそうな気配を感じる。
黒沢池ヒュッテまではアップダウンがそれほどなかったので、問題なくすすむ。
黒沢池ヒュッテでペットボトル500mlのお茶を2本購入。下山まで最後の売店だと考えるともっと買っておくべきだった。
黒沢池ヒュッテから大倉乗越までは急登。整備された火打山とは違った登山らしい登山道。急登を一気に登って急下降。ここで膝の痛みが本格化。
ああ、思い出す。丹沢山(蛭ケ岳)に登った翌日、大山で死にそうになりながら降りた時のことを...
どうにかこうにか長助池分岐まで降りてきた後は、標高差400mの一気の登り。
登りの時は膝の痛みは少なく、登って行くことができる。しかし、登りで息も上がり、汗も出る。少しずつ水分補給をするが、これ下山まで足りるか不安に。
どうにかこうにか山頂到着。
長男はとにかくお腹が空いたとのことでフリーズドライのシチューを食べさせるも、どうやら足りないらしい。もう18歳の大人である。完全に食事のカロリー量を低く見積もっていた私が悪かった。
とりあえず山頂で少し空腹を満たして、自分は膝痛が心配でそれどころではなかったが、心配しても無駄なので景色を楽しむ。
後立山の山々が雲海の上に浮かんでいる。
「双耳峰が鹿島槍、その右が五竜で、唐松あって、白馬三山」
と、息子と話をする。今まで登って来た山々を親子で話ができるのは嬉しい。
頂上で食事休憩をして、いざ下山。ここからはひたすら下り。
当初、燕温泉へと下山して温泉に入るという予定をしていたのだけど、私の膝の具合を考えてとにかく最短の赤倉のスカイケーブルに下山することに決める。
案の定、妙高山頂から激下りに膝が悲鳴をあげる。痛みがあると踏ん張りがきかなくなるので、歯を食いしばりながら降りる。
ありがたかったのは、百名山のわりには登ってくる登山者が少なかったこと。すれ違い渋滞も頻繁に起こることなく、自分のペースでくだることができた。
途中からタオルで膝上を縛ってサポーター代わりにして降りることに。その結果、若干、痛みも和らぎペースアップ。
天狗堂、大谷ヒュッテで大休止を取ったが、息子は大谷ヒュッテの時が一番きつかったらしい。体力的には問題なさそうだったけど、下山時にとにかく「お腹すいた」と言っていたの摂取カロリーが少なすぎたのかもしれない。
最後はスキー場のゲレンデを降りる。ここも膝が痛くて必死に降りた。息子はもっと早く降りれただろうけど、付き添ってくれた。
最後はスカイケーブル駅の自販機で飲物一気飲み。宿に連絡して迎えに来てもらい、宿でお風呂入浴。本当にありがたい宿でした。
息子を新幹線の駅に送って行く途中の道の駅あらいで、新潟県民おなじみの「食堂ミサ」で味噌ラーメンセットを注文。いやー美味しかった。
息子には
「今回、迷惑かけてごめん」
と伝えました。
次の山にも一緒に登ってくれることを祈っています。
今回は実に4年ぶりとなる登山でした。これほど長いブランクを抱えているため、体力面で不安を感じながら出発しました。
翌朝、樹林帯歩きからスタートです。これまでも幾度となくこういう道は歩いてきました。しかし、山のない関東に住むようになった分、これまで以上に木々や小鳥のさえずりに心洗われる思いがしました。
さて、不安を抱いていた体力について、心配は杞憂に終わりました。十二曲りの急登もそこまで息を切らすことなく登ることができました。車での移動に代わり、徒歩で移動する機会が増えたので自然と体力はついていたようでした。
十二曲りを過ぎると樹木も低くなり、なだらかな道が続きます。特に、高谷池ヒュッテを超えてすぐのところにある湿原。花が咲き乱れ、蝶が舞うまさに「雲上の楽園」というべき素晴らしい場所でした。火打山までは木道が適宜整備されており大変登りやすかった。整備してくださる方々に感謝しかありません。
火打山の山頂からは、雲が多かったものの、妙高山や新潟焼山、日本海などの眺望が楽しめました。久々にこういった景色を見た気がします。
一方、2日目の妙高山は、火打山に比べて登るのがキツい山でした。特に最後の登りは急で堪えました。その直前にある沢の水は冷たくて気持ちよかった。
必死に登った先には1日目以上の絶景が広がっていました。火打山はもちろん、後立山連峰もしっかり見えました。
4年ぶりの登山でしたが、樹林帯、湿原、そして絶景と山の醍醐味が詰まった山行となりました。
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