ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 654773
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
甲斐駒・北岳

八丁尾根〜鋸岳〜甲斐駒ケ岳〜黒戸尾根 核心は経路探索!?

2015年06月05日(金) 〜 2015年06月07日(日)
 - 拍手
体力度
10
2〜3泊以上が適当
GPS
53:39
距離
31.4km
登り
4,297m
下り
4,298m
歩くペース
速い
0.70.8
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
7:57
休憩
0:37
合計
8:34
5:46
66
6:52
6:58
0
6:58
7:06
17
7:23
7:23
56
8:19
8:42
39
9:21
9:21
42
10:03
10:03
208
13:31
13:31
20
13:51
13:51
29
14:20
2日目
山行
5:26
休憩
2:32
合計
7:58
6:59
68
8:07
8:11
37
8:48
8:56
28
9:24
10:50
63
11:53
12:00
56
12:56
13:20
13
13:33
13:43
37
14:20
14:33
24
14:57
3日目
山行
6:17
休憩
0:41
合計
6:58
4:27
76
5:43
6:03
34
6:37
6:43
28
7:11
7:11
26
7:37
7:47
7
7:54
7:54
36
8:30
8:30
9
8:39
8:39
51
9:30
9:30
69
10:39
10:44
41
天候 6/5 曇り一時雪後豪雨
6/6 霧雨後曇り
6/7 晴れときどき曇り
過去天気図(気象庁) 2015年06月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
矢立石登山口駐車場を利用 10台ぐらい。回収に行った日曜日昼前は路肩にも多く駐車するほど混んでいた。
コース状況/
危険箇所等
八丁尾根
手持ちの地図(2007年)には破線も無いが、踏み跡もしっかりしていて鎖、メタル芯のロープも張られて整備されている。
三ツ頭〜鋸岳
ガレなど一部を除いて踏み跡はしっかりしている。
鎖も整備されているので登攀具の必然性は感じなかった。
(ヘルメットは落石からの保護としても有効だと思う)
三ツ頭〜甲斐駒
踏み跡はしっかりしている
甲斐駒の近くが一部分り辛かった
予約できる山小屋
七丈小屋
矢立石の駐車場を出発
2015年06月05日 05:35撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
6/5 5:35
矢立石の駐車場を出発
2015年06月05日 06:52撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
6/5 6:52
日向山到着 さわやかな森です
2015年06月05日 06:53撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
6/5 6:53
日向山到着 さわやかな森です
甲府盆地の向こう側に八ヶ岳が
2015年06月05日 06:57撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
4
6/5 6:57
甲府盆地の向こう側に八ヶ岳が
甲斐駒ケ岳 まだ遠い
2015年06月05日 06:57撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
6/5 6:57
甲斐駒ケ岳 まだ遠い
鋸岳が見える
2015年06月05日 09:28撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
1
6/5 9:28
鋸岳が見える
イワカガミ
2015年06月05日 09:33撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
2
6/5 9:33
イワカガミ
大岩山
2015年06月05日 09:56撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
6/5 9:56
大岩山
地図(2007山と高原地図)には破線も無いが道は明瞭
2015年06月05日 10:04撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
1
6/5 10:04
地図(2007山と高原地図)には破線も無いが道は明瞭
100m急降下の手前から、烏帽子岳(右)に至る稜線が見渡せる 左は甲斐駒ケ岳
2015年06月05日 10:09撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
1
6/5 10:09
100m急降下の手前から、烏帽子岳(右)に至る稜線が見渡せる 左は甲斐駒ケ岳
2015年06月05日 10:14撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
1
6/5 10:14
鎖や金属芯のビニールロープが張り巡らされている
2015年06月05日 10:25撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
1
6/5 10:25
鎖や金属芯のビニールロープが張り巡らされている
2015年06月05日 10:55撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
6/5 10:55
2015年06月05日 10:57撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
1
6/5 10:57
100mぐらい?
2015年06月05日 10:59撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
6/5 10:59
100mぐらい?
コルには整地されたテン場 整備作業の拠点だったのだろうか
2015年06月05日 11:03撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
6/5 11:03
コルには整地されたテン場 整備作業の拠点だったのだろうか
この岩も巨大
2015年06月05日 12:17撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
6/5 12:17
この岩も巨大
鋸岳が近くなってきた。中央付近は中ノ川乗越
2015年06月05日 12:36撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
6/5 12:36
鋸岳が近くなってきた。中央付近は中ノ川乗越
甲斐駒ケ岳と烏帽子岳
2015年06月05日 12:38撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
6/5 12:38
甲斐駒ケ岳と烏帽子岳
天然の屋根? 雨宿りには便利そう
2015年06月05日 12:56撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
3
6/5 12:56
天然の屋根? 雨宿りには便利そう
烏帽子岳への尾根を振り返る
2015年06月05日 13:03撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
6/5 13:03
烏帽子岳への尾根を振り返る
2015年06月05日 13:20撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
1
6/5 13:20
2015年06月05日 13:20撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
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6/5 13:20
雪が舞ってきた
2015年06月05日 13:32撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
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6/5 13:32
雪が舞ってきた
三つ頭が近い
2015年06月05日 13:37撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
6/5 13:37
三つ頭が近い
稜線に出た
2015年06月05日 13:48撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
6/5 13:48
稜線に出た
名前わかりません
2015年06月05日 13:53撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
6/5 13:53
名前わかりません
ピントが合わない
ハクサンイチゲ?
2015年06月05日 13:54撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
6/5 13:54
ピントが合わない
ハクサンイチゲ?
2015年06月05日 14:08撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
6/5 14:08
ヤマザクラでしょうか?
2015年06月05日 14:09撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
1
6/5 14:09
ヤマザクラでしょうか?
六合目石室に到着(少し通り過ぎてしまった!)
内部は整備されていて快適
到着まもなく雨が強くなり、夜は豪雨
2015年06月05日 14:36撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
2
6/5 14:36
六合目石室に到着(少し通り過ぎてしまった!)
内部は整備されていて快適
到着まもなく雨が強くなり、夜は豪雨
山梨県側トラバース道を北上し、三ツ頭手前の沢を50mぐらい下ったところに水が出ていた。水量豊富
2015年06月06日 07:41撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
1
6/6 7:41
山梨県側トラバース道を北上し、三ツ頭手前の沢を50mぐらい下ったところに水が出ていた。水量豊富
中ノ川乗越
2015年06月06日 08:52撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
6/6 8:52
中ノ川乗越
2015年06月06日 09:14撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
6/6 9:14
第二高点到着 視界は無い
この後ルートが解らず、1時間彷徨う
2015年06月06日 09:40撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
1
6/6 9:40
第二高点到着 視界は無い
この後ルートが解らず、1時間彷徨う
大ギャップを過ぎて、鹿窓に至る登り
2015年06月06日 11:11撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
1
6/6 11:11
大ギャップを過ぎて、鹿窓に至る登り
鹿窓に到着
2015年06月06日 11:18撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
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6/6 11:18
鹿窓に到着
山梨県側をトラバース
直径5mぐらいの巨大な鎖の支点がある。その手前を信州側に乗越す
後は第一高点
2015年06月06日 11:19撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
1
6/6 11:19
山梨県側をトラバース
直径5mぐらいの巨大な鎖の支点がある。その手前を信州側に乗越す
後は第一高点
小ギャップを見下ろす
下りは鎖もあるが右に踏跡がある
2015年06月06日 11:29撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
1
6/6 11:29
小ギャップを見下ろす
下りは鎖もあるが右に踏跡がある
第一高点側を登り返す
鎖もあるが、スタンス、ホールドがあるのでフリーで登れる
2015年06月06日 11:36撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
1
6/6 11:36
第一高点側を登り返す
鎖もあるが、スタンス、ホールドがあるのでフリーで登れる
やっと到着。やれやれ
2015年06月06日 11:57撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
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6/6 11:57
やっと到着。やれやれ
一瞬、視界が
2015年06月06日 12:00撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
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6/6 12:00
一瞬、視界が
2015年06月06日 12:02撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
3
6/6 12:02
小ギャップの第二高点側
2015年06月06日 12:09撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
6/6 12:09
小ギャップの第二高点側
ロープを出さず、鎖を補助にして下りた(その方が早い)
2015年06月06日 12:13撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
1
6/6 12:13
ロープを出さず、鎖を補助にして下りた(その方が早い)
第一高点側を見下ろす
2015年06月06日 12:15撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
6/6 12:15
第一高点側を見下ろす
2015年06月06日 12:16撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
1
6/6 12:16
???
2015年06月06日 12:16撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
1
6/6 12:16
???
2015年06月06日 12:25撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
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6/6 12:25
鹿窓から下る
2015年06月06日 12:30撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
6/6 12:30
鹿窓から下る
ミヤマキンバイ?
2015年06月06日 12:31撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
6/6 12:31
ミヤマキンバイ?
大ギャップの向こう側(第二高点側)が見える
左の尾根を辿る
第二高点は左側
2015年06月06日 12:36撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
2
6/6 12:36
大ギャップの向こう側(第二高点側)が見える
左の尾根を辿る
第二高点は左側
昨晩の豪雨のせいかルンゼは沢になっていた。
渡渉がちょっと嫌らしかった
2015年06月06日 12:38撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
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6/6 12:38
昨晩の豪雨のせいかルンゼは沢になっていた。
渡渉がちょっと嫌らしかった
渡渉後振り返る
左上のバンドを辿ってきた
2015年06月06日 12:40撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
1
6/6 12:40
渡渉後振り返る
左上のバンドを辿ってきた
手前は大ギャップのガレ
第二高点側の取り付きは標高が10mぐらい高い
2015年06月06日 12:42撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
6/6 12:42
手前は大ギャップのガレ
第二高点側の取り付きは標高が10mぐらい高い
大ギャップのガレをトラバースしてから振り返る
下に見えるバンドが鹿窓に至る取り付き
2015年06月06日 12:44撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
1
6/6 12:44
大ギャップのガレをトラバースしてから振り返る
下に見えるバンドが鹿窓に至る取り付き
第二高点付近から振り返る
岳樺の尾根は右に巻いている
2015年06月06日 13:20撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
6/6 13:20
第二高点付近から振り返る
岳樺の尾根は右に巻いている
大ギャップの第三高点側が見えてきた
2015年06月06日 13:22撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
6/6 13:22
大ギャップの第三高点側が見えてきた
2015年06月06日 13:22撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
6/6 13:22
中ノ川乗越 下ってきたガレ
2015年06月06日 13:36撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
6/6 13:36
中ノ川乗越 下ってきたガレ
第二高点からのルンゼ
2015年06月06日 13:42撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
6/6 13:42
第二高点からのルンゼ
三ツ頭方向
2015年06月06日 13:44撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
6/6 13:44
三ツ頭方向
石室から仙丈岳
今日も小屋は1名
2015年06月07日 04:24撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
2
6/7 4:24
石室から仙丈岳
今日も小屋は1名
今日は天気が良い
2015年06月07日 04:39撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
8
6/7 4:39
今日は天気が良い
甲斐駒のシルエット
2015年06月07日 04:40撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
6/7 4:40
甲斐駒のシルエット
昨日歩いた鋸岳
2015年06月07日 05:05撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
9
6/7 5:05
昨日歩いた鋸岳
八丁尾根
2015年06月07日 05:05撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
2
6/7 5:05
八丁尾根
2015年06月07日 05:05撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
6/7 5:05
もう少し
2015年06月07日 05:38撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
6/7 5:38
もう少し
2015年06月07日 05:38撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
1
6/7 5:38
北岳が
2015年06月07日 05:39撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
2
6/7 5:39
北岳が
到着
2015年06月07日 05:44撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
3
6/7 5:44
到着
仙丈岳
2015年06月07日 05:45撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
2
6/7 5:45
仙丈岳
富士山も
2015年06月07日 05:45撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
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6/7 5:45
富士山も
2015年06月07日 05:46撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
2
6/7 5:46
北アルプスも
2015年06月07日 05:46撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
6/7 5:46
北アルプスも
2015年06月07日 05:49撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
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6/7 5:49
お願いして撮ってもらった
2015年06月07日 06:01撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
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6/7 6:01
お願いして撮ってもらった
七丈小屋の、上のテン場
2015年06月07日 07:05撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
6/7 7:05
七丈小屋の、上のテン場
下のテン場
テントデビュー間もない頃の、楽しい思い出の場所
以前より広くなったかなぁ?
2015年06月07日 07:06撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
1
6/7 7:06
下のテン場
テントデビュー間もない頃の、楽しい思い出の場所
以前より広くなったかなぁ?
森は霧の中
2015年06月07日 08:43撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
2
6/7 8:43
森は霧の中
竹宇まで下りてきたのだが・・・
2015年06月07日 10:38撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
1
6/7 10:38
竹宇まで下りてきたのだが・・・
車を回収にもう一仕事
2015年06月07日 10:40撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
1
6/7 10:40
車を回収にもう一仕事
出発の時とは打って変わって、路肩にも沢山駐車されている盛況ぶり
2015年06月07日 11:25撮影 by  SC-05D, SAMSUNG
2
6/7 11:25
出発の時とは打って変わって、路肩にも沢山駐車されている盛況ぶり

装備

個人装備
アイゼン ヘルメット ロープ50m 確保器他

感想

確保していた3日間
気圧の尾根が来たら予約済みの上高地ゆうゆうきっぷでゆったり穂高三昧などと妄想していたのだが思いっきり気圧の谷がやって来る。直前予想で1日目夕から翌朝にかけてまとまった雨。2日目も上昇気流が抜けずはっきりしない天気。従って1日目は早めに小屋に入って、2日目はあまり期待できない天気でも楽しめる所を条件として今回のルートに決定する。あわてて荷を纏めて家を飛び出す。

エキスパートしか歩けないとかやたら難しそうな鋸岳、懸垂下降も必要らしいので重いが念のため50mを持っていく事に。下界から見る甲斐駒ケ岳は、沢に雪も残っているようなのでアイゼンも。食事を思いっきり質素にしたつもりが計ると20kgもある!
久しぶりのテント装備でヘロヘロ状態だった。

大岩山から先は予想に反して道は明瞭。100mの急激な下りも鎖がしっかり垂れていて唖然。せっかく持ってきたからとロープを出して懸垂下降してみる。快適に下りれるも裁いたりまとめたりが結構めんどくさくて1pでザックにしまう。

アップダウンを繰り返し、烏帽子岳に着く頃には、ヤマテンの予想通り白い物が舞ってきた。先を急ぐ。ガズに覆われ、視界が悪くなってもうそろそろと思っていたら、石室を通り越していた。迷った三叉路を直進すればすぐだったのに。石室はきれいで快適。床も石でできているようだ。屋根は石ではなかった。暫くすると本格的に降りだして、夜は豪雨だった。小屋で良かった。前夜ほとんど寝てなかった事もあってラーメン食べてからすぐに寝てしまった。

気がつくと外が明るかった。ドアを開けると霧雨で視界は悪い。スマートホンをオンラインにすると以外にも電波を捕まえた。(docomo)天気は次第に回復する予想なので、かっぱ着て出動する事に。ザックには登攀具、行動食、テントのインナーを入れる。壁にねずみが出る、と書いてあるので、残置食料は念のため梁からぶら下げた。

朝の第一の仕事は水汲みだ。地図には水マークがあるが良くわからない。三ツ頭手前の山梨側の沢を少し下れば水が出てるだろう、と見当を付けて下りてみる。昨日の雨のせいか50mぐらいのところで確保できた。4L汲んで、三ツ頭の分岐に3Lを残置して西に進んだ。

視界が無いのだが上ったり下りたり疲れた頃、中ノ川乗越にでた。長いガレを登って暫くするとネットで見た剣がある第二高点に辿り着いた。行動食を食べて地形図でコルの方向にコンパスを合わせて進む。

踏み跡を辿ると崖の上で行き度まった。大ギャップらしい。向こう側には第三高点に至る岩の壁がぼんやり見える。が、手前の岩の状態が全然見えない。ギャップの底も見えない。50mロープの2分の1の25mで、果たして着地できるのかどうかも全く解らなかった。もし、届かなければ悲惨だし、仮に着地できても登り返しが出来なかったらどうするのか、そもそも破線のルートはどこなのか、頭の中は混乱した。

一旦剣の所まで戻った。もう一度、別の踏み跡を辿るがやっぱりさっきの、下が見えない崖っぷちにきてしまう。山梨側は切れ落ちている感じなので信州側にトラバースしてみる。岩のルンゼになってくる。4mぐらいチムニー状になっていた。何とか行けそうなので下りてみる。岩は脆いし、雨で濡れているのでタチが悪い。両手両足を突っ張ってみたり手をクラックに突っ込んで支点にしたりと乏しい技を総動員してやっとガレ場に着地する。結局ルート解らず、左に巻いて、また振り出しに戻った。

困ってしまった。時間も心配になってきた。遅くとも12時には折り返したい。ルート解らず終了、なんて悲しすぎる(泣)しばし呆然。駄目元でスマートホンをオンラインにしてみる。するとびっくり、docomoの電波を捉えた。早速google先生に、「第二高点から第一高点」と聞いてみる。すると、文章の中に、「大ギャップからタケカンバの林を登り第二高点に至る」とあった。タケカンバ?さっき通ったじゃないか!

踏み跡ははっきりしていた。良く見ると石に矢印のペンキもあった。何という注意力の無さ。地形図ではルートはコルを素直に通っている。歩いた感じでまさか大きく巻く、なんて夢にも思わなかった。視界は悪かったがヒントはいくつかあった。頭が固いなぁ、と愕然とする。

とにかくルートが判明したのでさっさと進む。信州側の尾根を辿ると大ギャップからのルンゼに当たる。対岸の20mぐらい下にバンドが見える。ガレを渡ってバンドを上がる。広い岩になって、鎖も出てくる。詰めるとネットで見た鹿窓だ。潜ると山梨県側に出る。トラバースすると直径5mぐらいの巨大チェーンの支点がある。信州側乗越て鎖を辿ると小ギャップに出た。手前側は鎖より右に踏み跡があるのでそれを辿った。コルに降り立つ。第一高点側の岩に取り付く。良く見るとルートがある。鎖に頼らず安定して登攀できる。さらに詰めると看板が見えた。

鋸山のピークはほぼ真っ白だった。だが、無事到達できた事が嬉しかった。

昨日の歩きで筋肉痛が残って体が重いのだが、気持ちは軽かった。朝残置した水を回収して戻るとテントが一張りあった。聞くと、今日八丁尾根を上がってきたそうだ。すると、私を覚えている、と言うではないか!私にはさっぱり解らなかった。3年前の10月下旬に、畑薙大橋の近くで出会った、と言うのだ。確かに歩いた。人とも会った。でも顔とか覚えていなかった。すごい記憶力でびっくりした。テントの方は南ア深南部に良く行かれるそうだ。興味はあるが、とにかく大変そうというイメージだ。

最後の日はようやく晴れてくれた。やっぱり朝日の中を歩くのが気持ちが良い。楽しい岩場を辿ると甲斐駒ケ岳に着いた。私が来るのは2度目になる。最初は2007年に、テントデビューして間もない頃に黒戸尾根を上がった。当時は日野春から横手に行くバスがあって、もう1人の乗客も甲斐駒だった。七丈のテン場で、山の先輩の話を聞くのが楽しかった。その時はじめて甲武信とか金峰とかいう山の名前を初めて知った。その時は朝ガスで展望が無かったので景色を見るのは事実上初めてだった。さすがに甲斐駒は賑やかだった。どんどん黒戸尾根から人が上がってくる。もういいかな、と思って長い長い黒戸尾根を下った。

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