裏銀座縦走【前編】[高瀬ダム-烏帽子岳-野口五郎岳-水晶岳-鷲羽岳-三俣山荘]
- GPS
- 56:00
- 距離
- 21.6km
- 登り
- 2,703m
- 下り
- 1,440m
コースタイム
06:10 06:30 高瀬ダム
↓(徒歩25分)
06:55 07:00 ブナ立尾根取付
↓(徒歩35分)
07:35 07:40 権太落し(9番標)
↓(徒歩95分)
09:15 09:20 2208.5m三角点(4番標)
↓(徒歩85分)
10:45 10:55 烏帽子小屋(0番標)
↓(徒歩25分)
11:20 11:20 烏帽子岳分岐
↓(徒歩20分)
11:40 11:45 烏帽子岳[2628m]
↓(徒歩20分)
12:05 12:05 烏帽子岳分岐
↓(徒歩25分)
12:25 --:-- 烏帽子小屋(泊)
2日目(8/2)
--:-- 05:25 烏帽子小屋
↓(徒歩55分)
06:20 06:20 三ツ岳
↓(徒歩110分)
08:10 08:25 野口五郎岳[2924.3m]
↓(徒歩25分)
08:50 08:50 真砂岳分岐点
↓(徒歩65分)
09:55 10:00 東沢乗越
↓(徒歩45分)
10:45 11:00 水晶小屋
↓(徒歩35分)
11:35 11:40 水晶岳(黒岳)[2986m]
↓(徒歩20分)
12:05 12:20 水晶小屋
↓(徒歩25分)
12:45 12:45 ワリモ北分岐
↓(徒歩20分)
13:05 13:05 ワリモ岳(割物岳)[2888m]
↓(徒歩25分)
13:30 14:00 鷲羽岳[2924.2m]
↓(徒歩45分)
14:45 --:-- 三俣山荘(泊)
天候 | 0日目(7/31) 夜行列車に乗っただけであまり関係がない。 1日目(8/1) 高瀬ダム到着時には稜線にやや雲がかかるが、概して晴れ。昼過ぎにはガスが濃くなり、小雨がぱらつくが、日没までには回復する。 2日目(8/2) 出発時から快晴。10時頃から雲が吹き上がり始めるが晴れを維持。紫外線の強さを感じた。日没時にはかなりガスが出ていた。 |
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過去天気図(気象庁) | 2010年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 タクシー
高瀬ダムの最寄り駅である信濃大町まではムーンライト信州81号を利用。 <タクシー> 駅前にはタクシーが待機しており、同じ方面へ向かう人を募り乗車する。お世話になったタクシーは、8100円でメーターを止めてくれた。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
<高瀬ダム-烏帽子小屋> ◎登山届 ・七倉でゲートを通過する際に必ず提出。登山相談員のチェックが入るが、ヤマレコの計画書で了解が出た。 ◎コース ・ブナ立尾根は確かに急登で、荷物が重いと大変ではあるが、道はしっかりしていた。 ・4番標と3番標の間に北側が崩落している箇所があったが、コースを外れて覗き込むようなことがなければ問題はない。 ・烏帽子岳の頂上付近は岩場なので慎重を要するが、他は危険箇所なし。 ◎トイレ ・七倉に綺麗なトイレあり。紙もあった。 ・烏帽子小屋には小屋内外にトイレあり。外のトイレは使わなかったが、小屋内のトイレには紙も備えてある。 ◎水場 ・濁沢の水場は現在使えないようで、七倉の登山相談所の水道を使わせてもらえる。タダの水はこれから先しばらくお預け。 ・烏帽子小屋では天水を消毒したものを200円/ℓで購入できる。 <烏帽子小屋-三俣山荘> ◎コース ・真砂岳分岐点から水晶小屋までの間にヤセ尾根もあるが、特に危険な箇所は見受けられなかった。 ・鷲羽岳から三俣山荘までの下りはかなり急で、ガレている。 ・日を遮るものは途中ほとんどなく、日が出ていると相当の紫外線を浴びることになる。 ◎水場 ・三ツ岳の少し先でお花畑コースを選ぶと、残雪から溶け出す水があり利用可能。 ・三俣山荘には小屋前にタダの水場あり。 ◎トイレ ・当然のことながら小屋にしかない。三俣山荘のトイレはとても綺麗で、水洗かつ紙つき。 |
写真
感想
久々の登山は、念願だった裏銀座縦走。普段なら1人でふらりと出かけてしまうのだが、夏山は2年前の北岳以来ということで、今回は山仲間を誘い、周到な計画を立てて挑むことにした。とはいえ、ムーンライト信州の空席がわずかになってから慌てて指定席券を確保したり、雲ノ平小屋の休業に出発直前に気づいたりする有様ではあった。
夜行列車利用の登山は初めてということもあり、睡眠不足を懸念して前日は早めに寝た上、アイマスクを持参したが、とりわけ後者は正解であった。というのも、新宿を出て信濃大町に着くまで、車内照明は煌々と点いていたからだ。あれこれ体勢を変えつつ、眠れたか否かよく分からないうちに白々と夜は開け、列車は定刻通り信濃大町に到着する。
信濃大町ではタクシーの相乗り相手が見つかるか心配していたが、運よく七倉方面に向かう方が2人見つかり、運転手の方を含め5人で駅を出発する。同乗されたのは、七倉から針ノ木谷を通って五色ヶ原方面に向かわれる方と、テン泊で烏帽子、雲ノ平方面に向かわれる方であった。テン泊の方とは、今後度々お会いすることになる。七倉で降車される方がいたものの、割り勘の方法については大人の解決が図られたため、結局我々は各自2000円の負担で済むこととなる。感謝。高瀬ダムで朝食をとり、烏帽子小屋を目指すことにする。
まずは歩行者用通路が狭いトンネルを抜け、吊橋を渡り、砂浜のような歩きにくい道を行く。吊橋ではアシナガバチらしきものが行く手を阻むかのように飛びすさんでいたが、ここでくじけるわけには行かない。使用不能らしい水場を通り過ぎ、まもなくブナ立尾根に取り付く。ブナ立尾根には12から0までの標が設置され、おおよその現在位置が把握できるようになっている。途中、権太落シという地名の「権太」は主語なのか目的語なのか話題に上ったが、後の調査によると主語が正解だったようだ。登りやすい道ではあるが、久々(というより初かも)の10kg超の荷物はやたらと重く感じ、花にデジカメを向ける頻度は低かった。目に付く花は、カニコウモリ、ゴゼンタチバナ、ツマトリソウ、イワギキョウと推移してゆく。
烏帽子小屋に着いたら、小屋に荷物をデポして烏帽子岳を往復する。烏帽子岳山頂では展望がなく、少しがっかり。サブザックに入れた飲み水が枯渇し始めたため、烏帽子四十八池には結局寄らずじまいであった。残念。小屋に戻ってからは昼寝をしたり、周辺散策に出かけたりしながら、17時の夕食までのんびりと過ごした。小屋の前にある黄色の道標に「鳥帽子」を修正して「烏帽子」にしたような形跡があったことは、不問に付しておこう。夕食は野菜の天ぷらが出たが、これは初めてかもしれない。予約時に聞いていた混雑はさほどではなく、1人1枚の布団でゆったりとしたスペースを確保。深夜にalataniに掛け布団を剥ぎ取られた1件を除いて、しっかり睡眠をとることができた。
4時にアラームを掛けていたはずが、なぜか翌朝は4時半ごろに目が覚める。2日目の行程は標準コースタイム10時間の長丁場ゆえ、5時の朝食を済ませたら早急に立たねばならない。出発は5時25分。山並みにうっすらと雲がかかるが、三ツ岳に着く頃までに快晴となる。日差しが強い。可憐な花と、雄大な風景に癒されながらの稜線散歩は鷲羽岳まで続く。鷲羽岳でゆっくりしていると、雲が立ち込め始めたので、三俣山荘まではサクサク下山する。
三俣山荘には水場があり、惜しげもなく水が飲める。新しい木材の匂いがキャベツのような匂いでやや鼻についたが、トイレ、水道の綺麗さでこれは帳消し。三俣山荘は盛況で、4枚の布団に5人寝る状況。夕食時にご飯茶碗を空にしたら、隣のおじさんがよそってやるという。茶碗を委ね、「少なめにお願いします」といったのに無視され、「若者は食欲旺盛だから大盛りじゃないとな」と理不尽な理屈でたらふく食わされた。ここで暴露してしまおう。
前編はここまで。
後編はこちら
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-73080.html
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