ブロッケン見えました。白峰三山縦走（北岳、間ノ岳、農鳥岳）

2016年08月19日(金) 〜 2016年08月21日(日)

• GPS: 19:10
• 距離: 27.1km
• 登り: 2,772m
• 下り: 3,481m

コースタイム

1日目

• 山行: 1:50
• 休憩: 0:00
• 合計: 1:50

12:10 広河原インフォメーションセンター
12:20 12:20 白根御池分岐
14:00 白根御池小屋

2日目

• 山行: 5:40
• 休憩: 2:40
• 合計: 8:20

4:20 白根御池小屋
6:10 6:50 草すべり分岐
6:40 6:50 北岳肩ノ小屋
7:30 7:40 北岳
8:30 9:50 北岳山荘
10:20 10:30 中白根山
11:30 11:40 間ノ岳
12:30 農鳥小屋

3日目

• 山行: 8:30
• 休憩: 0:40
• 合計: 9:10

4:30 農鳥小屋
5:20 5:30 西農鳥岳
6:10 6:30 農鳥岳
7:00 7:10 大門沢分岐
7:10 7:10 奈良田駐車場
13:40 奈良田バス停

アクセス

利用交通機関：

電車 バス

写真

8/19 9:32

甲府駅前からは綺麗な青空。

8/19 9:59

広河原行きのバス。田舎のバスもこの乗車券だったなぁと懐かしんだ。

8/19 11:59

南アルプス北部案内図。今回の白峰三山縦走コースをよーく見る。とても分かり易いので写真に納める。

8/19 12:00

1日目。ここから白根御池小屋まで。

8/19 12:00

2日目。白根御池小屋から小太郎尾根経由で農鳥小屋まで。

8/19 12:00

3日目。農鳥小屋から奈良田へ。

8/19 12:00

これか！　定番の吊り橋。しっかりした吊り橋です。あとでしっかりしているとわかった。

8/19 12:02

広河原山荘前は玄関口というだけあり登山者が沢山。皆さん、念入りに準備してました。

8/19 12:04

山荘入口には食欲をそそる看板が。だが、ここで留まっている時間はない。ハイボールもあるのか・・・。

8/19 12:19

クサボタン

8/19 12:37

先に御一行様が一生懸命登ってる。頑張って。

8/19 12:52

アキノキリンソウ

8/19 12:55

オクモミジハグマ

8/19 13:08

エゾシオガマ

8/19 13:46

振り返るとガスのラインがクッキリと。ああ、ガスの中に突入かと思ってしまう。

8/19 13:49

キタダケトリカブト。沢山咲いてました。

8/19 14:07

白根御池小屋。とても綺麗な小屋で対応も良かった。

8/19 14:42

水場（無料）は2ヶ所ある。「美味しい南アルプスの天然水をどうぞ」。その通りだと思った。

8/19 16:13

見易い案内板をありがとう。天気は良くないな・・・。

8/19 14:07

御池に行くまでに結構テントが張られていた。高校生グループだったかな。

8/19 14:34

明朝6時半にヘリが来るので、それまでにテントを撤去してくれれば御池の周辺に設営してもよいということで一番乗り。

8/19 16:49

1張り有れば、あとは雪崩のごとくテントが増えて行く。明朝、ヘリが来るのを知らないで張ってる人もいたようだが・・・。

8/19 16:11

今晩の食事は定番のカレーライス。セブンのさんま蒲焼が旨かった。山椒が有れば言うことなし！重さの関係で1回目のご飯だけはレトルトご飯。あとはアルファ米（トホホ）。

8/19 17:53

御池周辺に沢山咲いていた花。ハンゴンゾウでしょうか？　夕方、小雨だけで雷はなかった。

8/20 4:49

翌朝4時半出発。朝のシルエット。ただただ、綺麗。これが好き。

8/20 4:50

草すべりからの御池。

8/20 5:12

ナデシコ

8/20 5:13

8/20 5:14

ヒメコゴメグサ

8/20 5:21

御来光。いい天気！　だった・・・。

8/20 5:17

小太郎尾根に朝日が当たる。

8/20 5:36

素晴らしい朝の眺め。

8/20 5:54

オヤマリンドウ

8/20 5:55

ウメバチソウ

8/20 5:55

？

8/20 6:00

ダイナミックな景色

8/20 6:05

小太郎尾根分岐。晴れ間はここまで。ここからガスの中に突入。6：05にて太陽とオサラバ。

8/20 6:09

仙丈ケ岳？は、よく見えてる。

8/20 6:09

小太郎山も。

8/20 6:11

稜線で自分の影を眺めていると、

8/20 6:15

綺麗なブロッケン！　思わずウットリ。気がついたら隣にいたおじさんと感動を共有していた。

8/20 6:27

幻想的な眺め。本当にこんな感じ。

8/20 6:35

イワツメクサ。名の由来は、岩場に生えて葉の形が鳥の爪のようだからとのこと。

8/20 6:42

肩の小屋のテン場です。

8/20 6:45

肩の小屋が見えて来ました。外人さんもいました。

8/20 6:45

風はこの程度。そこそこ有りますが、まあ普通です。

8/20 6:47

肩の小屋。小奇麗でした。

8/20 6:51

セルフで撮ったら影絵になってしまった。景色は霧だけ。

8/20 6:57

タカネシオガマ

8/20 6:57

？

8/20 6:58

シラネヒゴタイ

8/20 7:11

霧がなければ・・・

8/20 7:11

霧の中をさまよっている感じ。霧の中、ケルンは燈台。

8/20 7:34

北岳山頂！　高度感は全くなし！　日本で2番目に高い山と言われても・・・。リベンジしましょう。

8/20 8:09

霧が濃くなり、雨も降りだした。

8/20 8:10

花畑が嬉しい。

8/20 8:44

霞の中に北岳山荘が見えてきた。この時点でかなりの雨と風。

8/20 8:46

昭和大学の診療所が有るんですね。これは安心。

8/20 8:48

小屋の入口のペレットストーブ。ペレット（木の廃材）が燃料。これ良いんですよ。初めて見たので暖を取りながら、しばし見学。いつか作りたい。

8/20 9:46

風雨が酷くなってきたので、先に進むか引き返すか、小屋番さんと相談した結果、ここまで問題なければ行ってもいい。ということで、この炊事場を借りて食事を取らせてもらった。

8/20 9:49

結構な雨。気温は12〜14℃。止まると寒い。

8/20 10:21

中白峰山頂。ハイカーは、ほとんどいない。

8/20 10:24

トウヤクリンドウの蕾

8/20 10:35

咲いたところ

8/20 10:26

群生地

8/20 10:47

黄色のペンキが案内してくれる

8/20 10:59

左後ろから視線を感じたので振り返ると、3m程離れた所に雷鳥が3羽。ククッククッと可愛く鳴いてました。

8/20 10:59

にらまれた。

8/20 11:00

ヨッチヨッチと岩の上を歩いて見えなくなりました。

8/20 11:26

間の岳山頂

8/20 11:27

これは特殊東海製紙社が建てたようです。

8/20 11:30

とりあえず、間の岳山頂の三角点。昔は「相ノ岳」だったのでしょうか・・・

8/20 12:07

さあ、農取まで頑張りましょう。

8/20 12:08

間の岳から農取小屋は、こんな感じをひたすら歩きます。

8/20 12:08

と、また雷鳥1羽と遭遇。

8/20 12:31

大きなテント3張りが見えてきました。もうすぐ、農取小屋でしょうか。

8/20 12:34

やっと雨のなか、農取小屋に無事到着。風雨が酷いのでテント設営中止。素泊まりに変更です。有名な鬼軍曹は健在でした。台風が近づいているので気象の話が主でした。

8/21 4:33

翌朝4時半。小屋には15人ほど、テントは4張り？だったでしょうか。夜中は晴れて星が綺麗だった。天気が悪くなるので、全員、朝4時に鬼軍曹に起こされた。

8/21 4:34

有名（？）な便所と向こうに富士山。

8/21 4:36

月がまだ明るいです。

8/21 4:41

ああ、幻想的な眺め。

8/21 4:45

いいグラデーションです。

8/21 4:55

泊った小屋を返り見る。

8/21 5:05

オベリスク？

8/21 5:06

雲海も見えてきた。今日の天気は昼までか・・・。

8/21 5:11

中央アルプスでしょうか。

8/21 5:13

間の岳。こんな容姿だったんですね。

8/21 5:21

御来光

8/21 5:26

西農取岳のハイカーと富士山。画になります!

8/21 5:26

富士山アップ

8/21 5:26

西農取岳アップ

8/21 5:29

イワベンケイの赤い実が綺麗

8/21 5:50

左から北岳、間の岳、奥に北アルプス。

8/21 5:59

塩見岳が綺麗に見える。

8/21 6:06

何とも言えない・・・

8/21 6:06

農鳥岳山頂

8/21 6:07

これもいい

8/21 6:07

アップでどうぞ

8/21 6:08

パノラマで

8/21 6:43

下降点に向う

8/21 6:54

この画も動きがあっていい

8/21 6:59

もう、ガスが上がってきました

8/21 7:00

塩見岳が近い

8/21 7:02

下降点が見えてきた

8/21 7:02

低い所に丸が二つ。テントの張り跡のようです。

8/21 7:04

格好いい！　遭難碑のようです。確かに、これがないと分かりにくいと思う。

8/21 7:04

銚子市銀嶺山岳会と刻まれてました。

8/21 7:08

さあ、ここから1000m以上の一気下りです。

8/21 7:25

ナナカマドの実が赤い。

8/21 7:36

小さい秋を見つけた。

8/21 7:44

こんな感じを下ります。

8/21 8:17

8/21 8:40

綺麗なトリカブト。思わず撮ってしまいました。

8/21 9:04

こんな橋が何箇所かあります。気を付けて渡れば問題なし。

8/21 9:22

大門沢小屋到着。ここで、食事。

8/21 9:57

橋の上から。ちょっとソワソワします。

8/21 9:56

前日の雨で水量が多い

8/21 10:08

そのため、至るところ登山道は川と化していた。

8/21 11:19

この丸太を目にした時、固まった。確かヤマレコにあったよな・・・。左の丸太の上は確実に滑って落ちる。となると、右の細い木の上を渡った方が無難だな。で、成功しました。

8/21 12:10

この丸太の下は大きな石です。石に穴をあけて鉄筋を差し込んでありました。ありがとうございます。

8/21 12:10

発電所取水口の吊り橋が見えてきました。

8/21 12:12

橋の前で余裕こいてピースサイン！　このあと、怖い思いをすることも知らず・・・。

8/21 12:13

この吊り橋、かなり揺れますぞ！　記念にと思って取水口を写真に撮りましたが、下半身はブルブル！　広河原の吊り橋は道路みたいだったな。

8/21 12:15

取水口から引きこんだ処。ここで、小枝等のゴミを取ってます。

8/21 12:23

振り返るとガスが降りてきました。

8/21 12:28

次の吊り橋は道路でした。

8/21 12:29

凄い規模の砂防堰堤。

8/21 12:43

最後に登山マップを見て復習する。来た道、こんなにシンプルだったか？

8/21 13:00

祠の中に可愛いコビトが・・・

8/21 13:01

ヘリの爆音が聞こえてきた。河原からヘリが山奥に生コンを運んでいた。

8/21 13:09

生コンを入れる入れ物、人と比べるとかなり大きい。

8/21 13:29

こんなに振れて大丈夫なのかなぁと思っちゃいますが、プロですから。このヘリ、よく見るとローターが2段でした。初めて見ました。二重反転式ローターというらしいです。

8/21 13:29

？　紫陽花が普通に咲いてる？

8/21 13:32

やっと、奈良田の里温泉入口が見えました。

8/21 13:39

温泉は高台にある。そこから、この景色（奈良田湖）を一望。

8/21 13:39

奈良田の里温泉「女帝の湯」。熱めとぬるめの浴槽がある。アルカリが強くヌメヌメ感が凄い。いい温泉でした。

8/21 19:08

甲府駅ビルの中で夕食。自分にご褒美の「ひつまぶし」。じつに美味しかった！　熱燗、おかわり！

8/21 20:39

帰りのバスの中から石和の花火大会が見えた。今年は見逃した花火大会。ここで見れるとは思ってなかったから、得した気分。ただ、渋滞に巻き込まれ1時間の遅延でした。いい山行だったな。

感想

ktakahashi

　南アルプスに行きたいなと思いながらも、つい、八ヶ岳に足が向いてしまっていたが、やっと南アルプスへの計画を立てることができた。手始めに、北岳ピストンと考えていたが、地図を見ているうちに、いつもの縦走癖が出てしまった。白峰三山を2日で行く人もいるようだが、慣れた山ではないので、無難に3日間コースを計画した。
　
　山行日は、8/19（金）〜8/21（日）の2泊3日（テント）。北海道に甚大な被害をもたらした台風7号であったが、7号は16日の夜、銚子沖を通過したことから、台風一過の恩恵を受けて天気に恵まれると思っていた。しかし、そうではなく、8/18（木）、関東は酷い雷雨に見舞われた。モチベーションが上がらない状態で出発したが、初日は曇り、2日目は風雨、3日目は快晴であった。2日目の風雨は、次の台風が3個も日本に近づこうとする影響のものであったため、3日目は更に酷くなると思われたが、結果的に快晴に恵まれた。
　そのため、北岳、中白根山、間ノ岳は霧の中をさまよっているだけであり、山容などは論外であったが、農鳥小屋以南は快晴に恵まれ、素晴らしい眺望が得られ大変満足のいくものであった。

　2日目、白根御池小屋から草すべりを登って小太郎尾根分岐に到達したのが朝6時。小太郎尾根の南側は快晴、北側はガスの状態。尾根は境界線であった。真横から浴びる太陽光線が眩しかったが、自分の影が霧に写っているのを見ていたら、とても綺麗なブロッケンを見ることができた。気がついたら、たまたま、隣にいたおじさんと感動を共有していて妙な気もちだったが、嬉しくもあった。肉眼で見ると綺麗だが、写真では上手く撮れないなと思いつつもシャッターを数枚切った。思ったより綺麗に撮れていたので今回アップした。ビデオは更に良く撮れていて自分でもびっくりした。ブロッケンを見るのは初めてではないが、今回、虹の輪の直径の10〜20倍くらいの位置にも大きな薄い輪ができることを知ったが、これは写真には写らないと思った。みなさんの参考になればと思う。

　このあと、風雨にさらされることになり、北岳から〜農鳥小屋までは、歩くというより、さまよっているという感じ。景色はない。雨は下から降ってくる。だが、何やら視線を感じたので、何の気なしに振り返ると雷鳥さん3羽がお出迎えしてくれました。3m位のところにいて逃げない。寄ると逃げるんで3mが限界みたい。近くで見たのは初めてだが可愛いです。歩き方はヨチヨチしてて、小さな声でククッ、ククッて鳴いてました。そのあと、もう1回見ました。雨の日はよく会うんでしょうか。

　今回の縦走コースは、メジャーなコースなので、特に危険な箇所、ルートロストしそうなところはなかった。ただ、丸太で組まれた階段（梯子）と橋は雨に濡れるとかなり滑るので注意が必要だ。

　ここで、有名な農鳥小屋の管理人（誰かが、農鳥おやじと言っていた）について。山行計画を建てる際に、事前にブログ等で知っていたが、予定ではテント泊なので、自分には関係ないと思っていた。ところが、酷い風雨にさらされて心が折れてしまい（よくあること・・・）、急きょ、テント泊から素泊まりに切り替えた。素泊まりを申し入れると快く受け入れてもらったので有難かった。この時点で13時。門限は、15時〜16時と聞いていたので問題ないはずだ。その後、16時以降に小屋に来た2人はお決まりの説教をくらっていたが、事前の準備ができていて、「ごめんなさい」と謝っていた。反発したら小屋の中に雷が落ちるだろう。そういえば、雷に打たれた人を救助したが、その人は生きていたという話しを聞いた。その日は、上空に雲はないが、その打たれた人の位置より下に雷雲があり、下から雷に打たれたと言うんだからビックリだ。みんな、管理人の話しに聞き入っていた。管理人は博学で、口うるさいが言うのは正論だ。正論過ぎて誰もぐうの根も出ない。登山者の安全を願ってのアドバイスだが少々表現に難があるだけ。ストレート勝負のみといった感じ。前向きにとらえれば問題ないと思った。（怒られてませんから・・・）
　皆が言う有名なトイレ（？）というのも確認できた。是非、みなさんもご自身で確認してみてください。ネタが増えますぞ。

　計画では、下山後、甲府駅から歩いて6分の銭湯に行く予定だったが、1時間半程早く下山できたので、小屋の中でみんなが噂していた奈良田の里温泉「女帝の湯」に行くことにした。アルカリが強くぬめりがすごい。熱い浴槽とぬるい浴槽があり、どちらもよかった。登山で火照った体には、ぬるい湯がクールダウンできてよかった。

　雨のおかげで、北岳、間の岳はさっぱりだったが、農鳥岳周辺からは絶景だった。リベンジを誓った山行だった。