塩の道(千国街道)祭りに参加した。
塩の道祭りは、毎年5月の3,4,5の3日間開催され、今年で40回目になるそうである。毎回3000人ほどの人が参加する。
古の人が辿った道を現代の人々が昔を偲びながら歩く。といっても、今では古道を楽しみながらウォーキングといった要素が多分にある。
塩の道のこのイベントは、小谷村から大町市までの千国街道がメーンである。
伝え聞くと、塩の道は、かつて信州と越後を結ぶ動脈として、塩や海産物を運ぶ重要な道であった。戦国時代には上杉謙信が武田信玄に塩を送り「敵に塩を送る」という美談もこの街道。今では生活道となっているが、往時の史跡が多く残っていて、まさに歴史の道である。
小谷と大町のコースは歩いているので、今回は今まで歩いていない白馬コース(約10km)に参加した。
白馬コースは、当日会場に出向けばだれでも参加できる。
天気は申し分なく、駐車場から無料バスで出発会場まで送迎されると、既に大勢の参加者が集まっていた。
歓迎セレモニーが終わると、9時前に先達に導かれ、思い思いに歩き始める。長い列が白馬村の田園の道に連なる。古人が必要に迫られ歩んだ道を、今は軽装で自然を楽しみのんびり歩く。隔世の感である。
どのコースもそれぞれ特徴がありそれなりに楽しいが、このコースは北アルプスが眼に飛び込んでくる。歩いていてその雄大さに感動を覚える。
自然の中を、季節の風を感じながら歩く、何とも言えぬ気分である。自分のペースで、花を愛でながら歩いていると、日頃の憂さはどこかへ吹き飛ぶ。
要所要所では地元の人のおもてなしがある。地元のふるまいを食し、白馬村の景観に触れ、まさに信濃路の春の息吹を感じる塩の道である。
信州には沢山このような古道があるが、いつかこの道を再び家族で歩いてみたい、そんな想いが心をよぎった一日であった。
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