梅雨の最中、天気予報を見ると晴れマークである。
ぐずついた天気が続くと、体まで湿っぽくなり、太陽が恋しくなる。
人間という動物は勝手な生き物で、なまじ感覚が備わっているばかりに、ああだこうだと勝手な理屈をつける。
世の中には梅雨が大好きという人もいる。
生きていくには梅雨が無ければ大変である。
梅雨の時期は農家にとって恵みの季節であり、その時期の貴重な水が、生物にとっては無くてはならぬものである。と、理屈ではわかっていても、長く続くと全身にカビが生えてくるようで、鬱陶しくなる。
私は晴れて、真っ青な空を恋しがるタイプのようだ。
そんな日を狙ったわけではないが、あらかじめ黒斑山を予定していたので、晴れはラッキーという気分である。
毎月1回山好きの人を募って歩く。今月は黒斑山。初心者でも登れる山を選んでいる。自分がヨレヨレなので、一緒に歩いて迷惑をかけない山が選択基準になる。
車坂峠のビジターセンター駐車場に車を停める。広い駐車場が半分ほど埋まっている。ほとんど県外車で、人気のほどが解る。
今はツツジの最盛期である。都会方面からアクセスが良く、日帰り登山が出来、景色も堪能できる。浅間連峰の山は、山好きの初心者にお薦め。
そこでトイレをすまし、表コースを登る。中コースもあるが、景色を見ながら表コースを上り、下りに楽な中コースを下りてくるのが普通である。
晴れマークだったのに、山はガスっていて眺望がない。連れの女性二人にぼやきながら、岩ごろごろの山道を上がる。長い階段を登り、避難シェルターを越えると、浅間山とトーミの頭が目の前にドカーン。一人の連れは初めてだったので、この景色にうっとり。北アルプス方面の眺望がないのが帳消しになる。
黒斑山の頂上は樹林の中という感じで、「あれ、着いたの」と言う連れの感想。群馬方面の山を見ながら昼食にしようと、蛇骨岳に向かう。ここを歩くと、この山が浅間山の外輪であることが実感できる。所々慎重に歩きながら仙人岳まで。今日は此処が終着点。
頂上にいると、若い女性が一人、ガイドブックを持って先の鋸岳まで行ってくると。「へえー」と感心していると、重そうなリックを背負ったもう一人の若い女性が上がってきた。聞けば、天狗温泉から浅間山へ行き、Jバンドを上がってここまで来て、これから黒斑山の先の草すべりを下りて戻るという。フルコースを足取り軽く歩いていく。恐るべし若き女猛者。
我々三人は此処までで、先へ進む余力もない。目の前の大きな浅間山に満足し、時間をたっぷりかけて中コースを下りる。帰りにビジターセンターで400円のソフトクリームを食べ、労をねぎらいあったのでした。
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