槍ヶ岳スケッチ教室(7月24日〜26日)に参加した。
24日に槍ヶ岳山荘まで登り、25日スケッチをして、26日に下る二泊三日の計画を立てた。
上高地から槍ヶ岳山荘までは、標準コースタイムで10時間50分。ヘタレ山好きの私にとっては心配な山行であった。
このコースは以前、表銀座から槍ヶ岳へ行った時下りに使っていたが、その時の印象では、唯ひたすら長く、そして勾配がきついので、上りにこのコースはとりたくないという印象だった。
そのコースを今回はとらなくてはならない。足が持つか、気がかりだった。本来は途中一泊すればよいのであるが、日程的にも金銭的にも余裕がなかった。
5時前に沢渡バスターミナルへ着き、始発バスに乗った。上高地でトイレをすまし、最初は足取り軽く(?)徳沢を目指した。普段背負わない重い荷物が肩にのしかかる。足が持つか、山荘までたどり着けるか、そんな心配が常に気持の中にあった。
散策目的ならば上高地はすごく良い所であるが、今回はそんな余裕はない。それでも朝の新鮮な空気と緑は心をリフレッシュさせてくれた。
要所要所の目標到達時間を設定した。その時間までに目標地点に到達できれば午後4時までに山荘へ着ける予定であった。
横尾を通過したのが8時30分。ここまで約3時間。
ヘタレ親父としてはまずまずの時間であった。若者や健脚の登山者はぐんぐん進んでいく。老いぼれは肩で息しながら、何とか辿り着けるようにと願いながら、ゆっくりと進んでいく。
横尾からが本格登山である。大きく息を吐き、とりあえず槍沢ロッジを目指す。大曲、天狗原分岐、坊主岩小屋と、休憩地点を設定して進んでいくが、なかなか着かない。
体は悲鳴を上げているので、休憩地点に辿り着く前に休む。ザックが重く、ザックを背負ったまま休むのはしんどい。その度にザックを下ろす。
天狗原分岐を過ぎたあたりから、足が重くなる。花が沢山咲いているが、目に入らない。ひたすら足元に目を落とし、亀の如く歩を進める。
槍ヶ岳が目前に聳え、槍ヶ岳山荘が見えてからが苦しい。
石にあと何Mと表示されているが、気持は「まだそんなに」と重くなる。800M表示で足が動かない。目の前に小屋が見えるが一歩が容易ではない。止まっては歩きの繰り返しで、何とか辛うじて槍ヶ岳山荘へ到着した。
3時30分頃だったので、目標としていた4時までに着けた。
着いたとたんにドッと疲れがきて、もう歩けませんと言った按配であった。
翌日は一日スケッチをして、合間に山頂へ登り、寒かったが充実した時を過ごし、26日にひたすら歩いて上高地へ戻った。
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