山友と二人で針の木岳へ行った。
柏原新道から縦走するには、私の足では一泊二日はきついので、今回は時間的に楽なピストンを選んだ。
扇沢へ着いたのは朝7時半、既に無料駐車場は満車であった。柏原新道へ向かう人にとっては、道路わきに駐車スペースがあったが、針の木登山口は扇沢バスターミナルの先なので、24時間1000円の駐車場へ車を停めた。
以前立山へ行った時12時間1000円の所に停め、駐車料金が高く感じられたので、今回は少しでも安い方を選択した。
朝から気温が高く、樹林の中を進んでいくと汗が滴り落ちる。蒸し暑さにヘロヘロであった。漸くにして雪渓へ着く。心地よい冷気が体を冷やしてくれる。それでもそれまでの暑さに体力が消耗していたせいか、雪渓の上りがきつい。
急な坂を休み休み上がるが、落石が気になる。雪渓を終え、峠までは更にきつかった。体力の衰えを感ずる。峠の頂で腰を下ろして見下ろしている登山者が眼に入る。その場にいる自分を想像するが、そこまでの道のりはアップアップであった。
針の木小屋に荷物を置き、軽装で針の木岳へ向かう。小屋から1時間の距離であるが、ずっと上りなので息が切れる。頂上まで150m位の所で、雷鳴が聞こえた。見ると立山方面の空が暗く、稲妻が走った。数m先を先行していた登山者は立ち止まり、踵を返した。どうしようか迷った。剣岳方向から雲が移動してくる。頂上は目前である。
雲の動きから間に合いそうである。怖くなると足が速くなる、ヘロヘロ足がバタバタ足に変わった。何とか間に合う。写真撮影をして慌ただしく下山する。それでも頂上での光景は、上るに値する素晴らしいものだった。雷鳴に追い立てられながら、幸い雨に打たれることなく小屋へ着いた。
喉がカラカラだったので、真っ先に缶ビールに飛びついた。早い時間から山で飲むビールは格別である。結局雨は降らず、小屋の外で山の楽しみを満喫。
翌日、ゆっくり小屋を出て、蓮華岳へ登る。コマクサの山である。雷鳥がコマクサの上を歩いている。背後に槍ヶ岳、そして左方向に富士山、贅沢な光景を楽しみ頂上へ。ピークに立ち、素晴らしい絶景に時を忘れる。
小屋へ戻り、雪渓を下り、昼前に扇沢へ戻った。
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