どんな土地にもわが町わが村自慢の山があるものだ。
山登りに興味がない人には、単なる景色に過ぎない山でも、一度山に登るとその山の素晴らしさ、魅力を発見することがある。
もっとも山は必ずしも登らなくても、その山を見ているだけで、信仰の対象になったり、心を癒されたりと、存在自体が心の糧になる。
山に畏怖を抱ける日本民族は素晴らしいと思う。
色々な山に登っていると、「こんな山があったのか。もっと世の中に知られても良いのに」、「少し手を入れれば素晴らしい景観の山になるのに」と思える山が沢山ある。
有名な山は有名なりに、無名の山は無名なりに、独特の魅力がある。
私は信州の小諸市で生まれた。生家からは浅間山が目の前に見えた。
春夏秋冬、姿を変えるその山の姿に強烈な印象を受けて育った。後年そこを離れ巡り巡って隣町に住んでいるが、浅間山系の山々を毎日目にしているとワクワクしてくる。山へ登らなくても、山容を眼にしているだけで気持ちが浄化されるから不思議だ。
そんな高峰のほかにも、気軽に足を向ける裏山ともいえる小さな山がある。
城山と呼ばれるその山は、10分足らずで登れるが、眺望は高峰に引けを取らない。奥秩父の山から八ヶ岳、美ヶ原、北アルプスと素晴らしい景色の広がりを眼にすることが出来る。
ほんの短時間で非日常の気分に浸れる、なんと贅沢なことであろう。
そんな小さな山が、私には自慢の山である。
全国各地には知られていないだけで、素晴らしい山が沢山ある。
そんな山をそれぞれがわが町自慢の山として、誇りをもってアピールしていけば、地方創生の一助ともなると思うが、どうであろうか。
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