信州の里山で眺望が良い山は沢山あるが、今回は聖山へ行った。
聖山(長野市と麻績村の境。1447mの山)は360度の眺望が楽しめ、目の前に北アルプスの雄峰が見える山である。(冬の北アルプスは実に美しいと思います)
本来の目的は、スノーシューを楽しみたいという事であったが、数日来、春のような気温で見渡す山々に雪の姿がない。そんな状況なので、もしかしたらという淡い期待を抱いて聖山へ向かった。
案の定スノーシューはできる状態ではなかった。山道は地肌が出ている。それでも日陰や傾斜地には雪があるので、軽アイゼンで登った。冬の山は、雪の上に数多くの動物の足跡を見つけることが出来る。そんな動物の姿を想像するのも冬山の楽しみである。
今年は車道にほとんど雪がなく、三ツ和峠の登山口まですごく楽であった。普段ならば真っ白な雪道を車は慎重に走らねばならぬが、雪がないと目的地までの移動はすごく楽である。
登っていると手前の高い山が頂上かと思うことが多い。でもそこへ到達すると、その先にピークがある。この山も偽ピークが二つあった。頂上には電波塔があるので、頂上ではないと思いつつも、電波塔は山の陰で見えないと思い込み、勇んで上ると頂上はまだ先であった。
人は哀しいかな思い込みから逃れられないものだ。それでも上りに1時間半足らずだったので、心が折れることはなかった。3時間、4時間歩いて頂上へ着いたらと思ったら、その先にまだピークがあった時の疲労感は比較にならない。
思い込みによる手痛い失敗は常にある。失敗の繰り返しによる経験こそが実践家を育てていく。私達はそんな実践家にこそ学ばなければいけないのだろう。
天気の条件に左右されるが、聖山は間違いなく初心者や家族連れが登って、楽しめる山の一つである。
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