信州人の呟き(人生いろいろ…笑い話)

心配性の人がいた。色々な事に思い悩み苦しんでいる人がいた。どうしたらよいのか？私にはどう手を差しのべたらよいのかわからない。
人によっては共感を覚える事も、人によってはウザく感ずる。その人の取りよう、性格によって感じ方が異なる。気にする人はその両方を気にかける。他人は他人と割り切れればよいが、割り切れない人はいつまでも心の中に、小骨が刺さった状態でチクチク痛む。
私のようにいい加減な人間は、「考えても仕方ない。成るように成るさ」と思うのだが、それでも夜中にふと目が覚め眠られぬ事もあるので、人間というのは厄介だと思う。
個人的な話をすれば、ある時期、全てが裏目の時があった。やる事為す事トラブル続きで、にっちもさっちもいかない。精神的ストレスで、外へ出るのも人と会うのも嫌だった。近頃問題になるパワハラ、セクハラの類が日常であった。底無しの沼の中に沈みこんでいくようで、もがけばもがく程沈んでいく状態であった。そんな状態から抜け出したいが、方法がわからない。じっとしていると頭がおかしくなりそうだった。仕方なく、歩き始めた。見知らぬ場所や郊外の山を訳もなく歩いた。独り歩き、疲れ眠る、そんな繰り返しだった気がする。関東の札所を随分歩いた。自分ではどうにもならぬので外からの刺激に身をゆだね、何も考えない状態に身を起きたかった。苦しみも比較の問題である。本人にとっては最大の苦しみも、外から見ればもっともっと苦しんでいる人がいるものだ。
私の山歩きはそんな事に派生している。個人のつまらぬ話など誰も聞きたくないだろうが、今も気分が晴れないと、山といわず里といわず歩いている。
人生いろいろである。経験から言える事は、時間が経つと全て忘れていくという事である。まして呆けてくると、色々思い出せなくなる。まるで笑い話である。