肉体というものは面白いもので、肉体のパーツを意識するとしないとでは体に及ぼす影響がかなり違うということを最近感じている。
それを科学的とか論理的に説明するのはできないけれど、先日の笊ヶ岳や守門岳、さらに早月尾根の登下山の際の股関節の使い方だった。
急な斜面の山道の段差では、左右の1歩で段差を交互に上がれれば速度は上がります。この時に例えば右足をついて体を持ち上げるとき、1本足で立ってるわけです。でも歳をとるとワンステップごとに両足をそろえてしまう。そして次のステップを上がる。これを普通に歩くように足を交互に登るようにして急な斜面でも速度を上げたい。
登る時に、足を前に出して体を持ち上げるときに、体のどの部分を使って体重移動をしているかというと、多くは膝を使って、つまり膝で支えて上体を持ち上げていると言える。
階段を上るとき、おそらく多くの人は無意識に膝を使って体を持ち上げていると思う。
私が気づいたのは、この時に膝を使うのではなくて、股関節（とたぶん尻筋《デンキン.》だと思うけれど）を意識して上体を持ち上げると、膝への負担が減るということだった。さらに「股関節を意識する」、つまり「上体を股関節の移動で持ち上げる」と左右の足の交互に登ることができるようになる。持ち上げて立ったときに体がまっすぐになります。つまり股関節で上体を「よいしょっ」と持ち上げるつもりで動くと、尻筋が使われて膝の筋肉というか、膝の負担を分散することができて、膝の疲労を弱める効果があると思います。実際に毎週山に入り、この意識の結果、膝の疲労は感じていません。
実際に、早月尾根の登りの時にスピードが出たのは、股関節の意識でした。
言い方が適切かは別にして、股関節で上半身を持ち上げるという意識でかなり足にかかる負担を減らすことができるのだと思います。
実際には足をついて足の裏が体を支えるので、素早く股関節を足の上に移動させて尻筋で体を持ち上げる。尻筋を意識するよりは股関節を意識するのがスムーズだと思います。十分な説明になってないようにも思えますが、どうでしょうか。
さらに今回の歩きで、下りの場面でもストックを使用しない方が、「股関節で下る」ことができて上体をまっすぐに保てます。ストックを”つく”手の動作が「省けるので」スピードが上がる。ただ斜度のきつい滑りやすい道では、どうしてもストックに頼ってしまうところがあって、これも改善の余地ありだ。
今後もストックを使わずに上り下りする歩き方をさらに極めていきたい。しかしこの姿は、若い人の姿勢なのだ。それが歳をとると「股関節から外れる」腰折れが常態化するのだろう。それを改良するには使う体のパーツへの意識を持つ訓練をすることでしょう。腕であれ足であれ筋肉それぞれに神経が行くかどうかも老化防止の工夫になると思います。
歩き方の「意識改善」を高齢者は工夫すべきだと思うのですがどうでしょう。
若い人は、本来の動物的生体を維持しているのですが、老齢化とはその生態機能がどんどん衰えることだから、意識して体のパーツを使う訓練が必要だと思います。
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日記
「股関節で登り、下る」意識で歩き方改良中
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初めまして。
私もここのところものすごく自分の老化を実感しています。
体幹が弱くなり、柔軟性やバネが無くなり、関節の弾力？が無くなり…まだまだ挙げればキリがないほどです。
特に重荷を担いで急登の時などは、いかにラクして歩くかという事が重要課題になってます
私の場合には、骨格と重心の振りを多用した歩き方になっているようだなと自分で分析しています。
まっすぐ一本足で立ち、体を振り足の重さを利用してもう一方の足を上のステップに上げ、上げた足に体重を載せてまた頭まで一本の骨で立つという感じでしょうか。
ナンバ歩きに似てるのかな？
積雪期などは特にです。
靴の重さを利用して体の振りというかねじりで自然と足が前に出るようにしています。
後ろから見るとフラフラゆらゆら揺れてる感じかも。
呼吸に合わせて、一歩ずつ。浮いてる片足は休んでる感じになりラクです。
極力腿の筋肉を使わずに歩いているなと最近気づきましたが、股関節には負担が多いかもしれません。
私は昔から第五腰椎分離すべり症だし骨盤がゆがんでおり、偏平足の外反母趾と骨のアライメントがダメダメ人間です。
山で筋肉痛になることはありませんが、腰や関節などが痛くなります。
私の歩き方は全く根拠のない自己流歩き方なので、間違ってる可能性も大ですので、登山生命？延命のためもっと楽な歩き方があれば参考にさせていただければと思いました。
ありがとうございました！
mieeさま、コメントありがとうございます。ご指摘のように1本足で真っ直ぐに立った姿勢、つまり腰に上体をきちんと乗せることで、重みを足に受けることがありません。歩行の時に足先を先に出すと足が前に出て状態がのころります。人の字のような形ですね。
それをナンパ歩きのようですが、体を前に進めるときに、足を前に出すのではなくて「股関節を前に出す」のです。そうすると脚がついてきます。片足で立つ姿勢を最初から作るので、見た目「競歩」の歩き方になります。腰の部分が左右に動くのです。
�ヾ靄椶諒臣亙發�：｜のスタイルをイメージして前に移動させるので、体を振るかんかくではありません。足より股関節を先に出せば、足の筋肉を使わずに脚が前に出る、つまり股関節につながっているからですね。これナンパ歩きに似ています。またモデル歩きの基本に似ていますが、歩行は1本の線の上を歩くイメージではなく、平行線を歩くイメージです。これは林道などのくだりも同じです。
股関節を左右に振るのではなく、振り出すイメージです。これを意識・無意識のうちにできると背中が伸びて腹筋がしまり、まっすぐな姿勢が取れると思います。私も自己流ですが、これを長時間続けるのではなく、ユル歩きと交互に繰り返して、常にその歩き方が意識できるようになれば占めたものです。
��登行の歩き：股関節を持ち上げると脚が上がります。近い筋肉を使うわけです。そして上体を持ち上げるのに臀筋を使うのですね。膝の筋肉やふくらはぎに負担をかけない上り方です。これが今回、効果があった登りかたでした。股関節の負担を増やすことが課題となっています。
お互いに体に過度の負担をかけない歩行を極めたいものです。
早月尾根の登下行をして火曜日には痛みは消えています。
また体重が減ったことも効果が出た原因の一つでしょう。
mieeさまは独特に山を楽しいんでおられるようで、コメントいただきうれしいです。甲があったり、気が付くことがあればまた日記に書きます。まだまだ頑張らずに山に行きたいです。
なかなか、いい感覚をしていますね。今の時代、体の使い方に関し、「膝、ふくらはぎ、大腿四頭筋」を持ち出すような人は、駆逐すべきだと思います。
最新のスポーツ科学では、股関節、肩甲骨、インナーマッスル、体幹が重要であり、そういった話ができない人は、もう論外ですね。
あと、伸筋を使うのも基本であり、屈筋でがんばるのも、また論外です。要は、伸ばす方が主体で、持ち上げるのは、伸ばした後の反動を使うイメージになると、楽になります。
それから、体の前面の筋肉はブレーキ筋で、体の背面は加速筋です。hagureさんは、それを体感されているのだと思います。
たまたまですが、私自身、最近、「ロコムーブ」というエクササイズで、股関節の使い方が良くなったのか、ストックを使わないで、快適に下ることができるようなりました。（下記参照。）
http://www.locomove.com/
特に、「カンガルー」の動きが重要で、負荷が大きいと思うなら、「リトルカンガルー」の動きをしっかりやるといいらしいです。
体の使い方を意識するのも大事ですが、いかに、そのスイッチを入れるのかも大事です。例えば、センスのいい人は、簡単にできてしまうけど、センスのない人はできないものです。
その感覚をつかむには、何かのきっかけは必要なんだと思います。
NYAA さま、17年の山歴、拝見させていただき、精力的に歩かれていますね。うらやましいですね。20代半ばから20年間休止時期があり、45から再開してはや25年が経ちました。古希の歳になり、自らの体をいたわりつつ試練の連続となっております。
最近のスポーツ学は不勉強で、経験からあれこれと工夫をいたしております。ご指摘の諸点を参考にさせていただきます。
「筋肉を使う意識」ということが指摘されますが、脳から神経を通じて筋肉に運動を命じる、この流れは高齢者には大事な作業で、神経が途切れていると筋肉に命令が伝わらない。からだのあちらこちらでそういう事態が生まれている。
70過ぎてのお勉強、大事ですね。どうぞ教えてください。ありがとうございます。
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