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2015年10月20日 09:59インド日記全体に公開

インドの床屋さんに箒を上げたら

写真は、ヨンテンの近くにある床屋のオヤジさんと私が春にプレゼントした箒。
この床屋さんはテンプルロードに面した一坪ほどの店で、朝は8時から夜は10時ころまで毎日休まずに営業している。
一回のカットは80ルピー、ヒゲそりは60ルピー(1ルピーは2円)。日本の床屋と比較しても始まらない。
なんとも形容がしがたい。もちろん組合とか、国家試験などあるわけがない。代々それを家業として理髪店を営んでいるのだ。
このインド人の親子、特にオヤジさんのまじめさが気に入っているのだ。マックス・ウェ−バーが描き出した「資本主義の精神」の原点みたいな働きぶり、「禁欲」と「勤勉」、この二つを兼ね備えている。
私はインドが好きなのは、こういう巷のインド人に昔の日本人のような仕事への勤勉さと「禁欲的生活」を見るのだ。
彼らにかけているとすれば「論理的な思考」と「衛生概念」だろう。
インド人の働きぶりは賞賛に値する。それに比べてチベタンは働かない。<いいかげん>と言っていい。職業倫理からすれば<中国的>だ。
インド人にもひどいのは多いが、このダラムサラで見る露天商の八百屋とかこういうお店が多い。

ところでインド式の箒は日本のようなものではなくて、横にながく、寝かせて掃くので、誇りが舞い上がる。
私はこのオヤジが好きで安い庭掃き用の箒をプレゼントしたのだ。あげたときは喜んでいたけど、あまり使うようには見えなかったのだ。
やはり慣れているほうがいいのかなと思えた。だから使ってもらえないのかなとあきらめていた。
ところが今回、店に顔を出したらオヤジが箒を真っ先に見せて、もうこんなになったと言うのだ。そしてこれは「いい」と言うのだ。そして「今度はいつ来るのだ?」と催促された。

インドという国は人口が13億人もいて、人がもがいているような国だけど、中国よりはこの国が好きだ。
インド人には笑顔がある。中国人のわざとらしい笑顔ではない。それに貧しくても卑しいところがない。
ただインドも中国と同様に人が多くて、他の世界を知らない。自分の狭い範囲で生きている。血縁関係は大事にする。大家族的でもある。暮らし方は保守的である。だけど勤勉さとまじめさは中国人よりはいいと思っている。

この箒の例ではないけれど、こんなになってしまうのは使うときに、今までにのインドの箒と同じように力任せに使っているのだろう。使い方を教えないといけないと思った。
日本の箒は力を入れなくてもいいようにできている。次回にも2本くらい持っこよう。
こういうことがあるから、インド詣でがやめられないのだ。
そういえば、同じ箒をVTCにも一本あげたが、どうなっているだろうか。
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