私の計画では最初に幌尻岳に登る予定であったのが、天気が悪く、予定変更して知床・阿寒地域の山を先にしたのだ。17日に雄阿寒に登り、18日に斜里岳、19日に羅臼岳を登って、20日に雌阿寒を登ったのだが、この期間、阿寒の天気は雨こそ21ないが曇り空が続いていたのだ。
雌阿寒はオンネトーの雌阿寒登山口からピストンであった。樹林帯を抜けると火山特有の山肌となり、ざらついた砂礫になる。
朝5時前に登り、午前10時前には戻ってきた。
6合目から見た雄阿寒岳をみて
この大地いくつもの山あれでど雄を与えしはあの山姿
孤高なる厳しさ持ちて生きるさま男なればの姿に思う
風雪を耐えて大地にそびえたつ山に教わる生き様もあり
それと同時に風が攻めてくる。8合目附近カップルに出会い、上から団体さんが下りてきた。先導すガイドさんに声をかけたら危険なので降りてきたと言う。
風襲う稜線下る一群の人らこわばり山頂踏めず
先行していたカップルに追いついていた。私は二人に声をかけて山頂に行くかと聞いたら、行きたいと言うので一緒に登った。
山頂で2人の写真撮った我雌阿寒山の思い出となる
ガスガスの山頂の風激し火口の縁にも近づけぬまま
風襲う稜線に立つ強者が阿寒富士めざして霧雲(ガス)に消えゆく
雌阿寒岳の歌を歌った歌
佐藤佐太郎 山々の黒しげりの上にして光の中の雌阿寒山
平福百穂 天さかる釧路の國にならび立つ雌阿寒の山雄阿寒の耶麻
寒き雲の沈めるが上に焼山の雌阿寒岳は烟立つ見ゆ
相良義電 雌阿寒に一日凝り居し雲の層日ぐれは断れて日筋を洩らす
暈(かさ)もてる月下にしかと位置占めて長き裾曳く雌阿寒の山
雌阿寒の見ゆるみえぬに日和知る事も覚えて住みつかんとす
佐藤佐太郎は現代に近い歌人だが、この旅行詠は、朝か夕方か、言い換えれば朝陽か夕陽なのかによって風景が違ってくるだろう。山頂にだけ陽がさしている情景なのかと想像するが、どうだろう。
オンネトー湖畔
雌阿寒と阿寒富士の上雲立ち去らぬままにして去りがたし
野中温泉
誰も来ぬ湯船を一人貸し切って手足伸ばせば雌阿寒の風
午前10時過ぎに野中温泉で一風呂浴びて、阿寒からいよいよ幌尻岳に挑む。再び平取町のとよぬか山荘へ戻るのだ。
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