写真 左:巨石が乗っている土柱「櫃岩」高さ3m位。
写真 中:砂礫と大きな石の状態。石の種類は泥岩、砂岩、変成岩。
写真 右:上より見た様子。絶対に登らないで下さい。
●登り口の看板の説明文
自然が作り出したこの奇妙な芸術品は「土柱」と呼ばれる現象で、徳島嫌悪阿波町(あわちょう)の「阿波の土柱」が国指定天然記念物として特に有名です。
充分固まっていない砂礫層(されきそう)〔砂と小石の地層〕が主に雨による浸食によって土の柱となります。この櫃岩(ひついわ)もそうですが、柱の上にはたいてい石がのっていて下部を保護し、周囲のみが雨に流されて砂礫の柱を形成します。砂礫層が固すぎても軟らかすぎてもだめで、やはり自然が選んだ複雑で特別な条件がそろわなければできない作品です。
県内でこの現象がみられるのはまれで、櫃岩も大変珍しいものと言えます。
江戸時代の初めの寛文年間(かんぶんねんかん)(1661年〜1672年)、この一帯「蝮平(まむしたいら)」で高遠領(たかとおりょう)〔斜面下〕と箕輪領(みのわりょう)〔斜面下〕の境界の争いがありました。争いは幕府の役人を派遣するまでになり、その検分のとき岩の上に飯櫃(めしびつ)〔御飯を入れておく木製の器〕を置き境界を測る目印にしました。
争いは寛文10年(1670年)に江戸評定所で結審したと伝えられますが、以来、この岩は櫃岩と呼ばれるようになったとのことです。
上部の岩の重量はおよそ4トンと言われています。
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