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クマ類による人身被害について [速報値]
https://www.env.go.jp/nature/choju/effort/effort12/injury-qe.pdf
この間の被害者総数は1767人、死亡者総数は44人。昨年までの年平均被害者数は101人だが、グラフ化してみると年毎の変動が激しいことが分かる。最悪は2023年の219人だった。
今年(2025年)は7月末までで被害者数55人。過去の被害が少なかった年の年間被害者数に既に達している。環境省の「クマ類の生息状況、被害状況等について」という報告書によれば、被害の多い年は秋に被害が多発する傾向がある。
ツキノワグマとヒグマに分けると、ヒグマは件数、被害人数では4%に過ぎないが、死亡者数では36%を占める。ツキノワグマに襲われた場合の死亡率は1.6%、ヒグマの場合はその15倍の24%となる。もっとも、クマに襲われると死亡に至らなくても、顔面を破壊される等、悲惨なことになるケースが多いと聞く。
被害総数を都道府県別にみると、件数、被害者数とも、1位岩手、2位秋田、3位長野であるが、死亡者数は1位北海道、2位秋田、3位福島である。
警察庁の山岳遭難の統計に野外動物襲撃という項目があって、これもグラフに示した。野外動物の内訳は不明である。当然クマも含まれるが、一番多いのはハチだという話もある。山岳とそれ以外をどう切り分けているのか分からない。
クマが人里に現れるというのが近年の傾向で、今年はついに市街地にまで出没した。被害の発生場所や状況についての統計も必要だろう。既にあるのかもしれないが。
複数でいた方が助かる確率が高そうな気はしますが、実際にそれを裏付ける統計データがあるのかどうか、私は知りません。日記で紹介した環境省の統計では、被害件数と被害者数・死亡者数が分かるだけです。
北海道については、個々の事故の状況がある程度分かる統計が北海道野生動物研究所のウェブサイトにあります。
http://www.yasei.com/index.html
羆 U. arctosによる人身事件の概要一覧(1970年〜2016年)
これによると、1970年から2015年までの死亡事故30件のうち、2名以上が被害を受けたのは3件だけです。ただ、一人だけが被害を受けたという場合に、その人が単独行動だったのかどうか、までは分かりません。この統計を作った門崎さんに聞けば分かるかもしれません。
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