湯田中温泉は古い温泉街らしい風情のある温泉街です。しかも温泉街はそのまま安代温泉、渋温泉へと続いています。夕食後、浴衣に下駄ばきでカランコロンと音をさせ、湯上りの散歩を楽しみました。
湯田中から渋温泉まで、往復1時間20分ほどの散歩でしたが、下駄が足に合っていたのか、鼻緒のところで足が擦れることもなく、下駄ばきもなかなか良いものだな、と思いました。
その翌日、蔵の町としても知られる須坂に立ち寄って町中を歩いていたら、「ゲタキン」という看板のある靴屋さんを見つけました(写真1)。ひょっとして、と思い中を覗いてみると奥の棚に下駄が置いてあります。これは昔の下駄屋さんに相違ない、ということで立ち寄ってみました。聞けばご主人は3代目だそうで、ゲタキンという屋号は、祖父の名前が金太といい、下駄屋の金太ということで「ゲタキン」と呼ばれていたのにちなむのだとか。
最盛期には職人さんを3人も抱えていたのだそうで、古い写真(写真2)には店頭に下駄(の材料)が山積みにされているのがわかります。
さすが下駄屋さんだけに、桐の下駄は今でも手作り。履きやすいのを選んで買って帰ってきましたが、さて何を着て街を歩こうか、現在思案しています。
須坂は隣の小布施と同じく、千曲川右岸の扇状地に開けた町で、白壁の土蔵など、古い街並みが残っています。小布施には、江戸時代から松代藩が将軍家に献上する栗を育てる栗林があったそうです。明治以降栗林は養蚕に押されがちになりましたが、養蚕の衰退とともに栗林が復活。近年は美しい街並みや栗のお菓子、この地に滞在した北斎の美術館などを売り物に観光地として栄えています。
これに対して須坂では、明治になって養蚕が発達し、扇状地の緩傾斜を利用して水力の動力を得たことで製糸業が発展。のちには富士通須坂工場が立地するなど、電気機械工業が発達しました。しかし今世紀に入ると円高で産業空洞化が進み、富士通の工場も実質閉鎖。現在ではややさびれた感じの町になっています(須坂の商工業の歴史については以下を参照しました)。
http://www.sakura.cc.tsukuba.ac.jp/~chicho/hrg/nenpo/033/index.html
でも、江戸時代テーマパークのような小布施に比べて、須坂には、江戸時代だけでなく、近代日本の光と影が凝縮されています。少し前まであちこちにみられた、ちょっと懐かしい風景が詰まっています。今回初めて訪れてみて、須坂という町を応援したくなりました。
下駄屋さんとは懐かしいですね、昔福島の仕事で行っていた時は、
その仕事の前は下駄の職人さんで、鎌というかカンナというか、
いろんなのが置いてありましたよ、下駄の歯というのですか、
減ってくれば取り替えてまた使えたようです、
naiden46さん、コメントありがとうございました。
ゲタキンさんも表は普通の靴屋さんという感じでしたが、屋号には下駄職人の誇りが感じられました。
古い方の写真をよく見ると、看板には「下駄傘」と書かれていて、下駄屋さんと傘屋さんを兼ねていたらしいことがわかります。傘も下駄も修理して大切に使っていたのでしょう。
こんにちわ〜
私も今年のGWに須坂をぶらりしました。
古くは、お殿さま・豪商の町。
迷路の様な小路を歩くと色々と古いものが
残っていますね。
http://www.yamareco.com/modules/diary/1242-detail-34690
sakusakuさん、こんにちは〜
昭和の日に須坂を歩かれたのですね。確かに懐かしい昭和が残っている町ですよね。
劇場通り、私も歩きました。ゲタキンさんがあったのも、確か劇場通りでしたよ。どんな劇場があったんでしょうかね。
因みに今年の昭和の日はやはり湯田中に泊まって、飯山と野沢温泉に行っていました。いい天気で、桜が満開で、北信州の春は最高ですね。
下駄は子供の頃から好きで、小学校、中学校時代好んではきました。高校のときは下駄でバイクに乗っていて、二度も警察に捕まりました。
下駄で着るものなら、ずばり和服がおすすめです。夏は小千谷縮の涼しいので歩けば、そこらの浴衣とは全然違いますよ。飲みにいくとき等おすすめです。
小布施は確かにテーマパークっぽいですね。うまいとは思いますが、リアルなさびれ町のほうが僕も好きです。
須坂には脱獄のうまいペンギンもいましたね。
Yoneyamaさん、
やはり下駄をはくなら和服ですよね。
日記を書きながら、yoneyamaさんが青森におられたとき、近所のお知り合いの方から和服の「おさがり」をもらって着ておられるのを思い出していたところでした。
今度どこかの古物市でもいって、自分に合ったものを探してみようと思っています。
須坂の動物園、小さくても頑張っているようですね。ペンギンの脱走で知名度が上がり、入園者が増えるといいですね。
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