|
|
交通心理学・労災心理学・災害心理学など3分野での「事故防止」と「安全心理学」の観点から研究されている「リスク補償心理」というものがあって論文もある学説があります。この3分野では大きく役立てられて事故防止に役立っている学問です。安全運転技術がこの学説を基に生かされているか疑問だったので聞いてみたら、ドンピシャの回答をいただきました。
人は便利な役に立つというツールは出来ると「より高いリスクをもっと取りに行く、つまり車なら自動ブレーキ、自動運転なら安心なのでスピードもあげて運転が荒くなるので事故が増えて事故を減らすことにはならないという研究」で技術だけではなくて心理学的な注意点も認識する必要があるという学説です。
それで今回車の安全運転装置の表現で「ドライバーが安心して使える技術」というJAFの記事があったので「道路交通法では安全運転装置の故障でも証明出来なければ、すべて運転者の責任」と規定されていますがいかがなものかと聞いてみたものです、これは知らない運転者がほとんどでNHKで「事故調の女」というドラマが放映されるくらいの道路交通法の問題です。
JAFさんの回答は「ドライバーが安心して使える技術＝ハンドル手放しで何も前方を見ないで運転する」ではなく、「ドライバーが安心して使える技術＝いざという時には「ドライバーの意思や操作が優先されるので、安心してシステムを使える」という意味になります。という回答だった。
真逆の観点だが安全運転装置は「ドライバーの意思や操作が優先される」から安心ですという意味だそうだ、つまり優先だから質問した意味と同じのいつも意思や操作を安全運転装置よりも優先して運転する準備をしておかないといけないということだ。まぁ「それが安心といえるのかどうかは甚だ疑問だけど、気は許せない、当てにするなということだからリスク補償心理を防止する観点では理に叶っている話だ」
JAFさんからは「リスク補償心理」についてはリスク補償行動やリスクホメオスタシス理論等の内容については把握しており、表現は異なりますが弊連盟のホームページ内で「ドライバーに過信を招かせないように配慮した設計にすること」と記載しております。という回答をいただいた、つまり学説どおり便利な技術というものは完全なものではなく使う側の認識が結果を大きく左右するものであり「あてにしてはいけませんよ」ということだ。
しかし商業主義側のCMなどの宣伝ではこの「注意点」がないような印象を与えていておおくのユーザーが勘違いをしていて実力以上のことをしているということだろう。今回JAFさんもそのことをよく認識をした上で事故対応や会員へのアドバイスをちゃんとしていますとのことだった。
で、ここで長年の疑問が整理された。山岳業界でこのことに触れる発信する識者は一人もいないしジャーナリストもいなし誰も指摘はしたことは過去に一度もないことになる。山で「リスク補償心理」が問題になる場面といえば「登山アプリ」「GPSの電子機器やスマホアプリ」「捜索システム」「通報システム」など以前からすると日進月歩の技術の開発による電子機器活用の登山スタイルだろう。
つまり、「登山者が安心して使える技術＝登山者がアナログの読図技術なしで何も地図を見ないで登山できる」ではなく、「登山者が安心して使える技術＝いざという時には「登山者の意思や操作が優先される、機械に頼らない安心して登山に使える技術もあるのでツールは補助的な技術として有効だ」という意味になるということになるだろう。
つまり車も登山もどんなに便利な技術・ツールができていても主は人間の運転や人の頭と手足でありこれはどんな将来においても「いささかも変わることはない」というのが「リスク補償心理」を克服する心構えの手立てだろうと思う。最近読図技術は補助でGPSが主だといっていた人がいたがそれはクルマの安全運転装置が主だといっていることと変わらない、山には「道路交通法」はないが、電子機器が主なら遭難の責任は電子機器の会社が追わないといけないという理屈をいっているのと同じだ、違うだろう。
JAFさんはこうもいっている「リスク補償心理」についてはリスク補償行動やリスクホメオスタシス理論等の内容については把握しており、表現は異なりますが弊連盟のホームページ内で「ドライバーに過信を招かせないように配慮した設計にすること」と記載しておりますということだ、つまり登山に関するツールにかかわっている会社は「登山者に過信を招かせないように配慮した設計にすること」を心掛けなくばいけないということだ。
しかし、現状は信者のようにすべての便利なものに洗脳されている方があまりにおおいのが問題だと思うがもう拡散しすぎて「取り返しはつかなくなっている」のは残念なことだ。JAFさんも事故防止に毎日業務として向き合っている企業なのでさすがによくわかってらっしゃると驚き感心しました、さすがです。山岳関係の企業ではこうした安全技術に対する心理学が事故防止に役立つという観点はありません。
コメントを編集
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する