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さて、ここから些かマニアックな話になります。
撮影に使用したカメラは、これまでの山行記録を撮影してきたデジタル一眼レフPENTAX K-70なのですが、装着したレンズは、かつてフィルムカメラ用に販売されていたMFレンズ トキナーAT-X M90というものです。
実はこのレンズ、一時期「NASAが開発した」とか「NASAの技術者が設計した」などと、実しやかに語られていたことがあるのです。
どうしてそんな「都市伝説」ができたかということなのですが、私の手元にある「日本カメラ」誌1984年6月号に掲載されているトキナー光学の広告には以下のように記されています。
「大宇宙へのフロンティア米国最先端の知恵と技術を結集し、人類の夢と期待を担って活躍しつづける人々。そのひとりとして参画し、世界的に著名な光学設計者エリス I.ベテンスキー氏とそのグループがビビター社の依頼により開発した(後略)」
何とも思わせぶりで(笑)、冒頭部分に関して「それってNASAのことでネ?」って思い込んでしまうのも無理からぬことかもしれません。
でも、いくつかのブログを拝読するに、ベテンスキー氏はNASAの下請会社でNASAの宇宙望遠鏡の開発・設計に従事していたらしいのですが、NASAの職員ではありません。
その後、自身で光学会社を立上げ、上述の広告文のようにビビター社の依頼で開発し、それを日本のトキナーがライセンス生産したのがこのレンズというわけです。
NASAのレンズではなくても、デジカメでこれだけキレイに写るんですから、名玉には違いないでしょう。
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