カモ類はオスが美しく、識別・観察容易なのでバードウォッチングのとっかかりに最適な鳥です。(中には非常に識別の難しい種もあります。)
対して、メスは一様に地味で識別困難な種も多く、一気に難易度が上がります。
加えて渡ってきたばかりのオスはエクリプス(他の種類の鳥でいう所の冬羽)という形態で「オスでもないメスでもない」難しさをもっています。
また、ややこしいことにカモ類は雑種を作りやすく、どっちつかずの姿を持つものも少なくありません。
こんなふうに、カモ類は初心者から上級者まで魅了する一群なのです。
先ほど述べたように、カモの形態は多様で複雑なので専門の図鑑が待たれていましたが、2015年、ついにすごいやつが出版されました。
決定版 日本のカモ識別図鑑 日本産カモの全羽衣をイラストと写真で詳述/氏原巨雄・氏原道昭/誠文堂新光社
シギチハンドブック、カモメハンドブックで鳥類画家・図鑑著者として一躍有名になった氏原親子の著作というだけで買いです。
内容はタイトルに偽りなしの「決定版」「全羽衣」「イラスト」「写真」「詳述」です。
飛翔・生殖羽・エクリプス・幼羽をイラストと写真で解説しています。希少種で3ページ、普通種で7ページも使っている力作です。
それだけではなく、雑種についてもほぼ網羅してあります。
識別沼にはまりたい方、カモの調査をする方には必携の書です。
欠点らしい欠点はありませんが、あえて挙げるなら「専門的すぎる」「細かすぎる」といえるでしょうか。正直メスの生殖羽、非生殖羽の識別なんか野外観察では非常に困難です。カルガモの雄雌判別ですら面倒でやらないというのに。
「今見ているカモをどこまで識別したいのか/しなければならないのか」自制しながら使う必要がある書だと思いました。
お値段3850円も初心者には敷居が高いですが、バードウォッチングを続けていく方であれば元は取れると思います。
写真は
左 表紙
中上 写真(オシドリ)
中下 雑種のページ
右上 解説及び飛翔イラスト(カルガモ)
右下 雌雄イラスト(マガモ)
おはようございます。
カモ専図鑑なんて...カモだけで図鑑になって、しかも売れるなんてすごいですねぇ〜
20代後半に反射望遠レンズで水鳥を追いかけていたのを思い出しました。寒かったなぁ
ショウさんおはようございます。コメントありがとうございます。
さすがにマニアックすぎるためか、一度在庫切れの後再版されなかったそうです。でも、奇跡の復活するあたり、鳥業界も変なマニアが多いようです。
反射望遠レンズ、初めて知りましたが、軽くて小さいですね。山用にと思いましたが、長焦点でMFだと神経がすり減って難しそう。
「カモの季節」と聞いて!
ごめんなさい💦ごめんなさい💦
図鑑よりも熱燗にカモ鍋を思い浮かべてヨダレをすすってしまいましたm(_ _)m
でも、最近本屋に寄ると図鑑を手にとって見たりすることもあります。生物に限らず。パラパラとめくってみて、目に留まったどころを少し読んでみるだけですが、それだけでも一つ偉くなった気になって😆お目当てのコーナーに移動するんですが、もみじさんの日記に影響を受けているようです😁✌️
スモークさん、おはようございます。コメントありがとうございます。
カモ鍋、いいですよねえ。鳥見の師匠が常々言ってましたが、「鳥は見てよし聞いてよし食べてよし」と。非狩猟鳥を捕るのはダメですが、食べていいのはどんどん食べたいですね。
図鑑好きが増えてうれしい
コメントを編集
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する