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2021年11月26日 09:08未分類全体に公開

三度目の北鎌尾根へ

 2015年の9月・2018年の9月、何れも単独で北鎌尾根を経て槍ヶ岳登頂を果たせた。単独で挑んだ登山としては、体力的な面・技術的な面・心理的な面を総合すると、最も厳しいルートだったと評価できる。その厳しさ故か、2019年8月に平均年齢69歳のシニア三人で挑んだものの、体調不良者が出て表銀座縦走に変えて終わってしまった。
 通常、中年の体力の盛んな時期に北鎌尾根踏破を試みる場合、前夜泊の二泊三日で挑む場合が多い。北鎌沢出合・槍ヶ岳近辺で二泊する。シニアでチームを組んで挑む場合、槍沢ロッジもしくは燕山荘で一泊目として、北鎌尾根上・槍ヶ岳近辺で二泊する。三泊四日の行程となる。この場合、一日目4時間で、その後8時間前後の縦走が三日間続くが、特に三日目の体調維持が肝となる。
 日常的に行っている日帰り登山では、一日8時間ほどかけて縦走すると翌日以降に筋肉痛もしくは筋肉の張りに襲われる。この状態では、例えば北鎌尾根を安全に踏破することは難しい。具体的に言えば、一日目・燕山荘もしくは槍沢ロッジ泊で、二日目北鎌尾根上泊で、三日目が北鎌尾根上を独標を経て槍ヶ岳に向かって進むわけである。この時点での体調が最大の課題である。筋肉に張りとかが残っていると、特に岩場を降る際にスムーズに進みずらい。ほんの少しの感覚の違いで、滑ったり・踏み外したりする。さすれば、滑落することも想定しなければならない。滑落すれば、死を避けられない場合が多い。
 三日目の体調を良好に保つことは、天候と共に縦走を成功するために必須と言えよう。只、普段の日帰り登山で筋肉痛とか筋肉の張りとかを経験していると、三日間も体調を良好に維持できるか否かについて悲観的になるかもしれない。しかし、ここをクリアしなければ、安全な登山を全うすることは難しい。結論から言えば、1月間とか最低でも半月間とか、普段の登山時を超えるパフォーマンスを発揮できる体調を取得・維持できなければならない。例えて言えば、プロ野球球団はシーズンが始まる前に二か月程キャンプを行う。六か月間に及ぶシーズンを乗り切るために必要な体力・技術を獲得できるためである。これが事前トレーニングに当たるわけだが、通常、好調時と不調時は波の様に訪れる。要は、トレーニングを励んでも、最高のパフォーマンスを常に長く発揮・維持するのは難しい。これは、登山にも当てはまる。
 そこで、事前のトレーニングが重要となる。一年の内一月間だけでも最高のパフォーマンスを発揮できるようなトレーニングが必要となる。更に、トレーニングを行った上で、目標とするパフォーマンスを発揮できるか否かを事前に確認する必要がある。その確認には、岳沢から重太郎新道を経て奥穂高岳に標高差1700mを登って見る。マップタイムに比較してどのくらいの割合で登れるか。あるいは、翌日、体調に問題なければ、ジャンダルを経て西穂高岳へ進む。このルートを問題なく終えられれば、北鎌尾根挑戦も可能となる。(その前に、馬場島から早月小屋までの標高差1500mを経て、翌日、剱岳登頂を経て剣澤に降ってみるのもいいかも。)
 クライミング技術としては、3級レベルの登りが何か所か出てくるので、ザックを背負ったまま登れる技術と体力が必要となる。単独だと槍ヶ岳本峰直下のチムニーを自力で登れないと最終的に登頂できない。複数でチームを組めば、最悪ロープを使って手助けを受けて登りきることも可能だが。何れにしろ、チームを組むことができるか否かはこれからの成り行き次第。
 新型コロナの故に自粛期間が続き、体調は必ずしも良いとは言えない。来年の9月に北鎌尾根に挑むとして、必要な体力を備えられる様に、これからぼちぼち準備をしなければならない。

写真左:北鎌尾根P12とP13の間からP11を撮る。(穴空き岩が特徴)
写真中:独標から槍ヶ岳を撮る。
写真右:ジャンダルムを奥穂高側から直登する様を撮る。
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